◇岸和田・旭小児童、4年がかりで2台
泉州地区の二つの学校の児童・生徒たちが空き缶のアルミ製プルトップを回収して得た収益を活用し、相次いで福祉施設に車椅子を寄贈。環境問題と福祉ボランティアに同時にかかわって、うれしい手応えを感じている。
岸和田市土生町の市立旭小(亀井長生校長、898人)では04年度から、児童会が中心となりアルミ製プルトップの回収活動を開始。4年間で約600キロ(約7万円分)が集まった。これをもとに車椅子2台を購入し、昔遊びを教えてもらうなどの交流を続けている近くの軽費老人ホーム「幸福荘」にプレゼントした。
児童会の役員8人が訪問し、寄贈式で「お世話になった皆さんの役に立ててほしい」とあいさつ。野内博司理事長(66)は「みんな大変に喜んでいます」と感謝を述べて受け取った。【福家多恵子】
◇泉佐野・佐野中の生徒も
泉佐野市羽倉崎4の市立佐野中学校(奥田英世校長、862人)でも、環境問題への取り組みの一環としてスタート。地域の小学校や住民に生徒たちが自主的に呼びかけ、4年がかりで約800キロのアルミ缶、プルトップなどを集めた。回収運動を推進する団体に申請して車椅子1台と交換し、老人介護施設「共和・デイサービスセンター白鷺」=同市羽倉崎上町=に寄贈した。
山本邦彦教頭は「長い間の取り組みが形になり、生徒たちは喜んでいた。環境問題に意識を持ち続けてもらいたいので、今後も継続していきたい」と話していた。【安田美香】
毎日新聞 2008年3月19日