フランスのクシュネル外相は19日、チベットでの騒乱を理由に北京オリンピックの開会式をボイコットすることは「非現実的だ」と述べ、検討すべきだとした前日の発言を事実上、撤回しました。
クシュネル外相は北京オリンピックの開会式ボイコットについて、18日には「評価に値する」と述べ、来週開かれるEU=ヨーロッパ連合の外相会議でも検討すべきだとの考えを示唆していました。
しかし翌19日にクシュネル外相は、開会式ボイコットは「非現実だ」と述べ、自らの発言を事実上撤回したものです。
クシュネル外相は、この問題がEU外相会議で扱われる可能性を示唆しましたが、フランスとしては「友好国・中国を敵視することは得策ではない」として、対話を通じての事態の沈静化に期待を示しました。
フランスではこの問題をめぐり、政府与党内でも賛否両論の議論が続いています。(20日09:30)