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トヨタのソフト開発部隊が明かす車載OSへの挑戦

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トヨタのソフト開発部隊が明かす車載OSへの挑戦
トヨタ自動車がなぜ、ITエンジニアを求めるのか?
連結ベースでの売上高23兆9400億円、経常利益2兆3000億円、研究開発費9400億円。まさに日本を代表する世界的企業、トヨタ自動車からこの春、エンジニア採用にも大いに関わる、気になるニュースが出ていたことをご存じだろうか。パソコンの基本ソフト(OS)に相当する「自動車搭載用の標準ソフトウェア」を、トヨタが独自開発すると発表したのだ。1月にはOS開発大部屋を、東京・お台場でスタート。ソフトの開発はもちろん、ITエンジニアの人材採用も活発化している。

 快適さ、便利さにおいて、ますます進化する自動車だが、今の自動車は実は“走るコンピュータ”と化していることは一般の人にはあまり知られていないかもしれない。自動車には大量の半導体やセンサーが組み込まれ、数十から100近い超小型コンピュータ(マイコン/ECU)が稼働しているのだ。4月にスタートしたトヨタ自動車トヨタ東京開発センターBR制御ソフトウェア開発室(BRW)主幹の保科健氏が言う。

 ECUによるIT制御は、エンジン、ボデー、マルチメディア機器など多岐の領域にわたる。燃料消費効率を高め、車体の横滑りを防ぎ、カーブではライトが角度を自動調整……。アクセルやブレーキ、トランスミッションやメーターでもECUは活躍する。車内の装置が正常に作動するかどうかをチェックするスタビリティコントロールなど安全性能を確保するためにも使われる。しかも、ECUは単体で動いているのではない。それぞれは複合され、組み合わせながら動くのが今の車だというのだ。

「これも一例ですが、最近では、駐車アシスト機能や、センサーを使って白線を読み取るステアリング制御機能がついた車種が出ています。また、地図情報で得た急カーブをするという情報と連動してドライバーに早めにカーブの存在を知らせる情報を発したりする機能を持っている車種もあります。かつてはひとつひとつの役割を持っていたECUですが、今や複数のECUによって複数の機能を実現させています。ITの複合システムによって、これまでになかったさまざまなサービスを実現させられる時代になってきているんです」(保科氏)

 こうしたECUはこれまでも社内で開発されてきた。ではなぜ今、自動車メーカー・トヨタが、大々的にソフトウェアの独自開発を行うと宣言したのか。それこそ、新しい組織、BRW立ち上げの背景でもある。
アーキテクチャの構築が本業であり、今回その中でもOSについて取り上げる。


■多数の電子制御を統合する自動車独自の”OS”を作る■
「自動車産業、とりわけトヨタ自動車が大切にしているのは、信頼性です。したがって、ソフトウェアの開発においても、品質と信頼性は何より重視されます。ロジックが確実なのは当然として、何万回、何十万回動いても失敗しない。そういうソフトの作り込みをしなければならない。それが自動車のソフト開発なんです」(保科氏)

 これまで搭載されるECUはすべて、こうした強いこだわりを貫いて作られてきた。だが、自動車のIT化の進展に伴い、ソフトの開発量も急増していくことになる。車種によってはソフト技術者を500人動員しても、開発に2年以上かかる。新規の開発には膨大な時間とコストがかかってしまうのだ。また、それぞれのECUを開発するだけではなく、数十ものECUを連携させなければならない。これがまた複雑な開発になる。

「安全性を高めるためにも、機能を充実させるためにも、自動車のIT化はもはや欠かせないものです。しかし、結果として時間もコストもかかり、車の価格がどんどん高くなってしまうのでは我々の意に反します。高度なIT化を実現させ、かつできるだけ多くの方々に使っていただく。そのためにどうすればいいか。その答えのひとつが、ECUの標準プラットフォームを作ることだったんです」(保科氏)

 トヨタが“OS”ともいうべき「標準ソフトウェア・プラットフォーム」の名称で開発する標準ソフトは、多数の電子制御システム、ECUを統合する頭脳の役割を担う。制御機能や車種ごとにソフトを一から作るのではなく、パソコンのOSと応用ソフトのように機能を分けることで開発を効率化し、技術のさらなる高度化を実現させていく、というのだ。

信頼性、リアルタイム性、拡張性が鍵となる
「BRWは、トヨタの自動車開発のソフトウェア全体をまとめる組織になります。これから自動車のIT化、ソフトウェア活用はますます進んでいくことになる。そのときに、全体をコントロールしておく必要があります。エンジンやボデーなどの制御系、マルチメディアなどの情報系など、いろいろな分野のソフトも横串に見ていきます。そして、その両方が走る“OS”的なプラットフォームを作っていこうとしているわけです」(保科氏)

 標準ソフト開発にあたって重視されるのは、信頼性、リアルタイム性、そして拡張性だという。そのすべてを満たす「OS」が求められるのだ。既に名古屋大学との共同開発で、先行開発としての3階層OSが構築されている。今後は、2010年を目標に、リライアビリティとスケーラビリティを両立させた、まだ世の中にない「OS」の開発に挑む。

「かなり難しい開発になります。例えば数十のECUの情報は、インターフェースとしてはディスプレイというひとつのデバイスを共有しなければならない。何をどう表示させるか。優先順位をどうするか。ドライバーは運転中に見ることもありますから、チラっと見ただけで情報がわかる工夫も必要になる。既存のパソコンのように、クリックして開くのを待って、というものにはできません。また、ECUのデータをどうやって保存するか。外部から取り込んだ地図や音楽、街の情報、レストラン情報なども含め、蓄積デバイスをどうするか。データの持ち方、取り出し方など、考えなければいけないことは山のようにあります」(保科氏)
自動車は今以上にもっともっとコンピュータ化するのだ。だからこそ、もっともっと数多くの優秀なITエンジニアがトヨタ自動車には必要になっていく、というのである。


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