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漫画「めぐみ」をアニメ化 政府、拉致問題PRの一環
政府の拉致問題対策本部が、横田めぐみさん=拉致当時(13)=の拉致事件と、家族の救出活動を描いたドキュメンタリー漫画「めぐみ」(双葉社刊)をアニメ化して、近く公開することが19日、分かった。子供たちにも親しみやすいアニメを通じて拉致問題への理解促進につなげてもらうのが狙い。インターネットでも無料でダウンロードできるようにする。政府が漫画をアニメ化するのは異例だ。
漫画「めぐみ」は、父、滋さん(75)と母、早紀江さん(72)が原作・監修、漫画家の本そういちさんが作画を担当した。平成16年12月から17年7月まで「漫画アクション」で連載され、前後編2冊の単行本としも出版された。
作品は、幸せな家庭で暮らしていためぐみさんが拉致され、救出活動に奔走する両親の様子を描く。約30分の作品で、日本語のほか、英語、中国語、韓国語でも作成する。
アニメはDVDとして各地の自治体や、在外公館などに配布。「一人でも多くの人に見てほしい」(拉致問題対策本部)として、コピー防止の措置はしないという。
拉致問題への理解を呼びかけるため、政府はこれまで、めぐみさん拉致事件を描いたドキュメンタリー映画「めぐみ−引き裂かれた家族の30年」の上映権を米国の制作会社から購入、学校への無料貸し出しをしているほか、テレビCMの放送などもしてきた。
滋さん、早紀江さん夫妻は「子供たちに、こういった事件があったのだと印象づけてもらえる。かわいい絵なので、若い人たちにもアピールできるのでは。大きな力になります」と話している。