ウルトラマン海外著作権巡り混乱
日本で誕生し海外でも人気が高いウルトラマンですが、海外での著作権をめぐって混乱が続いています。 タイ・バンコク中心部のデパートには、文房具や洋服などウルトラマンのキャラクター商品が、ずらりと並んでいます。 「(人気ありますか?)ええ、とても人気があります」(店員) ただよく見るとコピーライト=著作権は、日本で有名な「円谷プロダクション」ではなく、「円谷チャイヨー」となっています。これらの商品は、すべてタイ企業の円谷チャイヨーが展開しているのです。 円谷チャイヨーのオフィスには、歴代のウルトラマンや怪獣が所狭しと並べられています。なかには日本人にはなじみのないものもあり、タイ・オリジナルのウルトラマンもあります。 チャイヨー代表のソムポーテ氏は、かつて円谷プロと契約を結び、日本以外でのウルトラマンの商業利用権を持っていると主張、タイでウルトラマン博物館も計画中です。 この問題は日本とタイで10年以上にわたって裁判で争われ、日本では、円谷プロの敗訴が確定しています。しかし、タイの最高裁は今年2月、ソムポーテ氏が持つ契約書は偽造だと断定し、チャイヨー社に円谷プロへの賠償金支払いを命じたのです。 ただ当のソムポーテ氏は、今回の判決の効力はタイ国内だけと、強気のままです。 「タイ裁判所の判決を尊重しなくてはいけないが、私が持つライセンスは世界中に売ることが出来るのです。」(チャイヨー代表 ソムポーテ氏) タイでは、ウルトラマンビジネスからの全面撤退を命じられたチャイヨー社ですが、両者の裁判は、すでに中国などでも始まっています。 いまやウルトラマンは世界中に広がっていて、この問題の最終決着には、まだまだ時間がかかりそうです。(20日08:08)
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