AVI,WMVからFLVまで、形式を気にせず様々な動画ファイルから音楽を抽出しMP3/AAC/AC3/WMA化する、動画→音楽の新定番と言える海外製ツール「Pazera Free Audio Extractor」が登場した。使い勝手が非常に良いツールだぞ。
先に書いておくと、動画→音楽ツールは大きく分けて二種類ある。動画ファイルの中に含まれる音声部分のデータをそのまま抽出するツールと、再変換を行って音楽ファイルを生成するツール。前者は処理が早くて音質劣化も一切ないのだが、一般的に(例えば「SWF専用」といったように)対応形式が少ない。今回紹介するツール「Pazera Free Audio Extractor」は後者。つまり、若干処理に時間はかかるし、再変換を行う以上、(例えばWMA形式の音楽ファイルをMP3に変換する場合と同様に)若干の音質劣化はあるのだが、対応形式が幅広い。生成される音楽ファイルの形式やビットレート、サンプルレートを選択することもできるぞ。……サンプルレートの設定は地味に重要で、特にポータブルプレイヤーの場合、サンプルレート44100Hzな音声ファイルしか再生できない場合が少なくないのだ。「抽出」型のツールだと元動画のサンプルレートによってプレイヤーで再生できない音声ファイルが出てきて悩んでしまうケースもあるのだが、「変換」型のツールなら元動画のサンプルレートを気にせず常に44100Hzで音声ファイルを生成することができるから扱いやすい。一般ユーザーなら動画→音楽はこれ一つで全て大丈夫だし、音質にうるさいマニアでも「抽出」が不可能な形式の動画から音声を抜く場合に利用できるだろう。
なお、対応している動画形式は以下の通り。
AVI, DivX, XviD, MPEG, MPG, WMV, ASF, MOV, QT, FLV, SWF, MP4, M4V, 3GP, 3G2, RM, RMVB, MKV, VOB, VCD DAT
「Pazera Free Audio Extractor」を作者のページからダウンロードして解凍し起動。ドラッグ&ドロップで動画ファイルを登録する。複数ファイルを一気に音声ファイル化することも可能だ。
「Profile」で生成される音声ファイルの形式を選択するのが通常。MP3, AAC, AC3, WMA, WAVのビットレート別プロファイルが用意されている。ffmpegで動画を読み取りLameでMP3化、といった動作だ。可変ビットレートの設定が用意されていない点がネック。
「CONVERT」で動画→音声化が始まる。なお、プロファイルを選択せず自分でビットレートやサンプルレートの設定を行い、新規プロファイルとして保存することも可能だ。
デフォルトでは動画と同じフォルダに音声ファイルが生成される。
大量の動画から処理を行いたい、でも今は作業中だからパソコンに処理をさせたくない……といった場合は、ファイル登録や変換設定を行った後で「File」「Save BAT File」。行う処理がBatファイルとして記録されるので、後日Batファイルをダブルクリックすれば処理が始まるぞ。
2008年03月18日 21:19
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