さようなら「点と線」
西鉄宮地岳線沿線の道路交通渋滞緩和のため
進められている宮地岳線の高架工事。
あすの始発から一部、1.3kmが高架化される。
踏み切り5ヵ所が撤去されるため、
地元には待ちに待ったものだろうが、
一方で無くなるものがある。
それは・・・。
「西鉄香椎駅」の駅舎だ。
この駅も隣の香椎宮駅とともに
あすから「高架駅」になって旧駅舎は取り壊される
と言う。
この駅は、故・松本清張氏の代表作
「点と線」(1957年)の舞台として有名だが、
一度も訪れたことがなかったので、
先日行ってみた。
名残を惜しんでか、写真に収めるファンの姿も・・・。
作品中、
西鉄香椎駅は近くの香椎海岸で遺体で発見された
登場人物が下車した駅とされた。
西鉄と旧国鉄の両香椎駅で2組の男女が
目撃されたことが、
犯人のトリックが見破られる1つの鍵となった。
JR香椎駅は既に建て替えられたが、
西鉄香椎駅舎は作品当時のままだそうだ。
改札では、
女性職員が電車の到着が近づく度に、
「津屋崎行きが到着します」
「貝塚方面行きが到着します」
って呼びかけていたのが印象的だった。
名所案内にも昔の名残が・・・。
こんな風景も見られなくなるのか。
清張ファンにとっては悲しいことだろうが、
これも「時代の流れ」だろうか。
西鉄宮地岳線では乗客数の減少などで、
西鉄新宮ー津屋崎が来年4月に廃止されると言う。
高架化などの「設備刷新」と「一部区間廃止」。
同じ線で明暗が分かれる格好になっている。
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