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「中国の恫喝」と情けないニッポン（週間ポスト2008/3/21号より抜粋）
●「メタミドホス所持記者」への”尾行”は「福田への恫喝」だった
「中国の食品はこれから安全になる。」
３月５日に開幕した中国の国会にあたる「全国人民代表大会」（全人代）で温家宝・首相が宣言すると、大きな拍手が巻き起こった。
毒ギョーザ事件の発覚から一か月以上が経ち、真相究明は全く果たされていないというのに。
その一週間後には中国公安省（警察）がギョーザ事件について記者会見で、「中国国内で混入した可能性は小さい。」と声高に宣言したうえ、”農薬が混入されたのは日本”とほのめかし、誰の目にも、「中国に混入責任なし。」の開き直りと映った。
ちなみに、中国では一年前に使用が禁止されたにもかかわらず、農薬メタミドホスは現在も大量に出回っている。しかも禁止農薬を使った毒殺事件があとを絶たないのが現実だ。それでも「責任なし」とはどういうつもりなのか。
全人代では、胡錦濤・国家主席の後継者といわれる習近平氏と李克強氏が、それぞれ副主席、筆頭副首相に就任し、ポスト胡体制が固まった。一連の中国側の強硬発言は、これから日中外交を担う中国の次期指導者たちもまた、”強く出れば日本はひれ伏す”という従来通りの外交姿勢を持ち続けていくことを示唆している。
それにしても情けないのは我が国の首相の態度だ。
「非常に前向きですね。」福田首相は農薬混入を否定した中国公安の会見をそう持ち上げて見せた。
実はこの間、福田首相は中国にある”弱点”を握られている。公安省の会見と同じ日に中国国家品質監督検疫総局が会見を開いて発表した、一つの事件に関するものだ。
どういうことか。
「日本人記者がメタミドホスを購入し、持ち出そうとしたため、地元の警察が摘発した。」
逮捕と発表されたのは、共同通信中国総局の記者だった。同社総務局は、「河北省の工場周辺でメタミドホスが入手可能か検証するために購入し、公安当局に事情を聞かれた」と、取材活動の一環だったことを説明する。
拘束のいきさつを現地駐在の大手紙記者が語る。
「メタミドホスは中国の市場にある程度出回っているから入手が難しくないが、共同の記者は河北省から車で北京市内に入る直前で河北省公安局の車に止められた。中国では交通違反の取り締まりはほとんどなく、最初から尾行されていた可能性が高い。
ただ、わからないのは、当時、１００以上いた日本の報道陣の中で、なぜ共同が狙われたかです。」
そこから事件は福田首相自身に絡んでくる。
共同通信中国総局には、福田首相の甥が勤務している。貴代子夫人の姉の子で、父は毎日新聞元社長だ。逮捕されたのはその「総理の甥」の後輩記者。２人は少人数の中国総局で、まさに”同じ釜の飯を食う”関係にあった。
「福田首相と義兄にあたる毎日新聞元社長の関係は単なる親戚ではない。０３年５月に起きた毎日記者ヨルダン空港爆発物持込事件
（http://www.yomiuri.co.jp/features/gulf2/200306/gu20030602_01.htm）
の際に、現役社長と官房長官として外交ルートでの解決が図れないか連絡を取り合い、記者の恩赦、帰国にも福田さんが一肌脱いだのではないかといわれた。
今回、中国の公安当局がたった一人だけ拘束したのが、福田首相の甥の後輩記者だったのは果たして偶然か。しかも、それを国内の農薬混入を否定する公安省の会見と同じ日に発表させたのはできすぎの感がある。記者仲間では、”これ以上は、ギョーザ事件で中国犯人説を主張するな”という総理個人への恫喝に違いないともっぱらだ。」
ベテランの北京特派員はそう語る。
●胡錦濤来日日程で揺さぶられ国民無視の「共同安全宣言」シナリオ
中国は日本に対し、胡主席の「来日延期」を持ち出している。
昨年末に福田首相が訪中した際には、「桜の咲く頃に」と約束し、「４月中旬」来日で内々に合意していたが、突然日程変更を言い出したのだ。
もともと中国国内には、胡主席が７月の洞爺湖サミットに出席することから、「北京五輪で忙しい年に、１年に２回も日本に行く必要があるのか。」という声が根強い。
それでも、来日を強く望んでいるのは福田首相の事情だ。支持率急降下中の福田首相は国会の混乱で３月末から４月初めにかけて政権の危機を迎えることが確実な情勢なのである。
そこで４月中旬に胡主席、４月２２日には李明博・韓国大統領の相次ぐ来日、５月の大型連休にはロシア訪問、さらにアフリカ（検討中）、そして７月のサミットと国内政局の混乱から逃避するかのように立て続けに外交日程を組んでいる。
その中でも特に力を入れているのが中国の国家元首としては１０年ぶりという胡主席の来日。「アジア重視の福田総理だから、小泉政権以来、悪化した日中関係がようやく改善できる。”外交の福田”をアピールする絶好の舞台になる。」（外務省アジア大洋州局幹部）という思惑がある。
中国はそこにつけ込むかのように延期をほのめかす。
「唐家セン・国務委員は日本の宮本雄二・大使に４月２０日はどうかと伝えてきたが、李大統領の日程とバッティングする。日本が、福田総理がロシア訪問から帰国する５月常人を打診すると『サミットに近すぎる』と難色を示している。五輪後の秋ではどうかとまで言い出した。」
と先のアジア大洋州局幹部。
もちろん、日本揺さぶりの本音は別のところにある。
中国問題に詳しいジャーナリストの山村明義氏の指摘だ。
「北京五輪を控えている中国側は、アメリカでの薬害問題が広がって国際社会で批判が強まる前に、早く胡主席の訪日を実現させて日本のギョーザ問題の火を消しておきたいはずです。
日本は何ヶ月も前から相手にスケジュールを渡し、世界で最も日程が組みやすいと思われているが、中国をはじめ外国は外交日程そのものがカードと考えているから、ギリギリまで決定しない。胡氏の来日日程はギョーザ事件や東シナ海のガス田問題で譲歩を引き出すためのブラフだと考えられます。」
しかし、すでに福田政権はズルズルと押し込まれている。
事件発覚直後に来日した何亜非・外交部助理は、高村正彦・外相に、
「死者も出てないのに、なぜ、日本はそんな細かいことを気にするのか。」
と言い放ち、２月に胡主席の来日の打ち合わせに来た唐国務委員も、
「ギョーザ事件で両国の国民感情が悪化していることは好ましくない。」
と、暗に、手打ちが主席来日の条件だとサインを送ってきたという。自民党厚生労働部会幹部が明かす。
「官邸も早く事件にフタをするため、３月２日に来日予定だった中国の李長江・検査検疫総局長と舛添要一・厚労相との会談で、中国の検疫体制強化を日本が支援することで丸く納め、首脳会談での”共同安全宣言”への下準備を進める方針だった。ところが、舛添氏が反発し、警察庁も傷害事件をウヤムヤに出来ないと反対したことから、中国側は李総局長の来日まで延期した。」
中国側の最終的な狙いは、「ギョーザ事件で日本側の「謝罪」を引き出すことにあるのではないか」とまで見られている。
情けないニッポンの首相は、いったいどこまでナメられたら”他人事”の皮を脱ぎ捨てるのか。
引用ここまで
共同通信の逮捕された記者の素性は、新聞等のメディアでは明らかにされていなかったが、この記事が事実であったとしても、同情する気にはなれない。いわば人質を取られてリーダーとしての節を曲げたことになる。
福田赳夫の息子だけのことはある。国民の生命は中国への忠誠心より軽いが、身内の生命は地球より重いという判断基準なのだろう。
桝添厚労相が食品衛生法８条の適用をほのめかしたものの、その後音沙汰が無くなったことも、訪日に影響が出ないよう、官邸主導で終息させようとしていたのだとすると、合点は行く。
胡錦濤の来日日程にしても、「今来たらギョーザ投げつけられるぞ」くらいのことを言ってやればいいのだ。とことんナメられても言い返せない人物が、”外交の福田”などと言ったところで、ジョークでしかない。胡錦濤の来日が実現しても支持率アップなど望めないだろう。福田首相にサミットや外遊をやらせても時間の無駄である。さっさと退場し、まともに外交が出来る人材にまかせた方が国益にかなうだろう。
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トラックバック（1）
フクダの甥が絡んでいたのですか！フクダの身内が共同通信にいたのも初耳です。それにしてもフクダは本当に日本人なんでしょうか？ギョーザ問題の対応振りを見る限りでは支那共産党の工作員としか思えませんね。
傑作☆
2008/3/12(水) 午後 4:29
共同通信そのものが中共プロパガンダ通信だから、この拘束劇も最初から仕込まれた工作かと思っていましたが・・(~_~;)
総理大臣が特ア工作員状態というこの悪夢から早く覚めたいです(ToT)ポチ♪こうもり
2008/3/13(木) 午前 1:42
カラカラ帝さん、福田政権発足以降、対中外交、人権擁護法案の動きなど、村山政権以上に悪い方向に進んでいるように思います。
さっさと退陣してもらいたいです。
傑作ありがとうございます。
2008/3/13(木) 午前 10:25 [ naojuv ]
こうもりさん、それも考えられますね（笑）共同通信ならやりかねない。傑作ありがとうございます。
2008/3/13(木) 午前 10:26 [ naojuv ]
バカな記者だと思っていたら、
フクダの甥！
フクダ総理には身内の軽率な行動が
日本人に迷惑をかけたということで、
退任していただきましょうか。
2008/3/13(木) 午前 11:47 [ violet_aaa ]
violetさん、この首相といいその父親といい、この甥も一族そろってイタイですね。連帯責任という言葉はあまり好きではありませんが、失政の責任というのがいやなら、身内の不祥事を理由に辞任するのもよかろうかと。
2008/3/13(木) 午後 3:00 [ naojuv ]
福田くん、君、中国に舐められているぞ。
人が嫌がる事をしないのではなく、支那が嫌がる事をしないと日本の国益にかなわないのよ。わからないなら早く首相やめてソムリエになってくれたまえ。傑作
2008/3/13(木) 午後 10:36
千葉日台さん、中国が嫌がることはしない一方で、国民の嫌がることは平気でしますね。これほど国民に冷酷な総理はいなかったのではないでしょうか？
傑作ありがとうございます。
2008/3/13(木) 午後 11:48 [ naojuv ]
とても、面白い記事でした。
胡錦濤来日なんて、日本の国益を損ねるだけです。
正直言って来ないでほしいです。
胡錦濤来日で支持率が上昇する世論がどうかしています。
日本は先手を打って支那からの輸入を中止するべきでした。
舛添と警察庁がしっかりしていたことが唯一の救いですね。
2008/3/15(土) 午前 1:38
大傑作です♪
TB返し
2008/3/15(土) 午前 1:39
coffeeさん、胡錦濤の来日を実現させる為に、国民を生命の危機に到らしめた事件をウヤムヤにしようとしているということですね。メディアがどれだけかばおうと、国民はさすがに気付いているでしょう。
福田首相の対応は反中感情を増幅させただけですね。大傑作＆ＴＢありがとうございます。
2008/3/15(土) 午後 5:56 [ naojuv ]