福岡放送局

2008年3月18日 18時56分更新

倉庫放火の男に懲役10年

去年、福岡市東区の倉庫に火をつけ隣の住宅にも延焼させたとして放火の罪に問われている男に、福岡地方裁判所は「近所のトラブルから火をつけ住宅に住む男性がその後死亡するなど責任は重大だ」として、懲役10年の判決を言い渡しました。

福岡市東区箱崎埠頭の無職、生野鷹夫被告(82)は去年1月の未明、近所の倉庫に火をつけ隣接する住宅も半焼させたとして放火の罪に問われています。
この火事で、住宅に住む自治会長の森康之輔さん(75)夫婦は大けがをして、森さんはおよそ1年後に死亡しました。
18日の判決で、福岡地方裁判所の林秀文裁判長は「生野被告は市から自治会に管理が任され自分が耕していた土地を森さんから返すよう求められたことに激しい怒りを覚え、灯油を使って火をつけた危険で悪質な犯行だ」と指摘しました。そのうえで、「森さんがその後死亡したほか、妻は今も後遺症が続いていて責任は重大だ」と指摘して、生野被告に懲役10年の判決を言い渡しました。
検察側の求刑は懲役12年でした。