日本の夫婦の約4分の1は、1年間にわたり性交渉がないセックスレスの状態にあることが、日本大学人口研究所と世界保健機関(WHO)が共同で実施した「仕事と家族」に関する全国調査で18日、分かった。夫婦間に限定した性交渉の調査は国内初めてという。
調査は昨年4〜7月、全国の20〜59歳の男女9000人を対象に実施した。
1年間にわたり性交渉がないと回答した夫婦は、全体で24・9%。50代で37・3%、40代で20・6%と高年齢ほど多く、30代で14・4%、20代では7・2%だった。
ただ、若い世代でも性交渉の頻度はあまり多くなく、同居年数5年以下の20代で「週1回以上」と答えた割合は42・2%と半数以下だった。
同研究所の小川直宏所長は「政府は少子化対策の中で、性交渉の頻度を見落としてきた。もっと基本的な面に焦点を当てる必要がある」と指摘した。
一方、仕事に対する女性の意識では、将来フルタイムで働きたいという女性は既婚者で23・7%、未婚者でも32%で、「キャリア志向」は依然低いことが分かった。
政府は働く女性のために保育園を増やしたり、雇用促進などを推進することで、少子化対策につなげる戦略を掲げている。しかし、同研究所はキャリア志向がそれほど高くない現状では、必ずしも少子化対策につながらないとみている。
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