【大紀元日本3月18日】米国が中国を人権記録のワースト・テンから外した途端、チベットで中国共産党が弾圧の銃声を轟かした。章天亮氏は、評論『チベットでの銃殺、中国共産党のオリンピック』を発表し、ホワイトハウスの中国共産党への懐柔策は完全失敗したと指摘した。全文は次の通り。
昨日(14日)、世界を驚愕させるニュースが広がった。中国共産党は抗議する僧侶に向って、実弾を発射した、政府側は7人死亡と称するが、ABCの報道によると、少なくとも死者が10人出た。目撃者は30人以上の人が死んだと証言した。
米国は中国共産党へ人権改善を促す目的で、中国を人権記録ワースト・テンから外したところ、中国共産党は偽装を捨て、抗議する民衆に銃を向けた。中国共産党への懐柔策は無意味ということが分かった。
今回の事件の起因について、チベット人は中国共産党が1959年以来の、チベットへの強権統治と信仰・文化の破壊に抗議するためと主張するのに対して、政府側は「チベット独立を唱える内外の分裂主義者による陰謀」としてチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世を批判した上で、ラサで暴動が起こった場合、断固として鎮圧する態度も明らかにした。
実は中国共産党の言い訳は穴だらけだ。ダライ・ラマはかつて1993年6月4日に発表した声明の中で「私はチベットの独立を求める交渉をしない」と明言した。長年来、ダライ・ラマは平和の主張を一貫し、チベット文化と環境の保護を望んでいるだけだ。そのため、中国政府に対して、譲歩し続けている。私はダライ・ラマの秘書が言っている「抗議活動は民衆が自発的な行動」を信用できると思っている。
確かに今回の抗議活動の中に一部民衆が過激な行為があったかもしれない。しかし中国共産党が、弾圧に戦車と実弾を使用することは認めることはできない。しかも、歴史を見れば、このような事実があった。1989年、中国共産党は300人の軍人をチベット市民や僧侶に装わせ、指定する場所で騒動を起こし、ジョカン寺の経塔に放火、そして、商店街の店を破壊した。銃殺弾圧の口実を作った。今度の暴動は本当の暴動ではなく、中国共産党が仕組んだ可能性も排除できない。
オリンピックを招致する際に、中国共産党はこれをきっかけに人権改善に尽力すると誓ったが、まったく嘘だった。
法輪功修煉者への集中的逮捕や、陳情者を追い出し、北京近郊の農民の灌漑用水を奪い、市内の腐った運河を薄めるなど、どれもオリンピックのための人権破壊だ。チベットでの銃殺は1989年天安門事件の復刻と言える。天安門事件は西側諸国の中国共産党に対する制裁を招いた。今回中国政府は民意を無視して、虐殺を続ければ、天安門事件以来作った「調和社会」「開放的」などの仮面を捨てたと同様、その時に国際社会はどんな行動を取るだろうか。
1989年天安門での銃殺、2005年に広東省汕尾での銃殺、そして、14日にチベットでの銃殺、これらは明らかに中国共産党の犯罪だ、しかし、「調和社会」の暗闇での、見えない弾圧と虐殺は止まったことはない、オリンピックは日に日に近づいている。共産党の罪悪は世界に知られる日もそう遠くない。
中国共産党は罪を隠すために更に罪を犯す。しかし、真実が明らかになる日は必ず来る。北京オリンピックを抗議することは、オリンピック自体に反対するのではなく、オリンピックを利用して人類に罪を犯した中国共産党への抗議なのである。
(翻訳・侍傑、編集・月川)
(08/03/18 11:12)
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