捕鯨:取り締まり強化で鯨肉価格高騰 /蔚山
今年に入って蔚山の鯨肉価格が最高で昨年の2倍にも高騰するなど、品薄状態が続いている。最近、海洋警察による違法捕鯨や流通の取り締まりが強化され、鯨肉が不足しているからだ。
東海海洋警察庁は昨年11月から4カ月間、蔚山や慶尚北道浦項などで、違法な捕鯨や鯨肉の流通に対する取り締まりを行い、17日には蔚山に住む捕鯨船船長チャン某容疑者(47)ら船員3人を逮捕した。チャン容疑者らは昨年5月から8月の間に少なくとも3回にわたり違法で捕鯨活動を行い、捕獲したクジラを流通業者に引き渡した容疑が持たれている。違法捕鯨活動は3年以下の懲役か2000万ウォン(約190万円)以下の罰金となる。
海洋警察庁はまた、昨年11月に蔚山地域の冷凍倉庫2カ所で保管されていた、違法操業による鯨肉2100箱(およそ90頭分)、時価およそ8億ウォン(約7600万円)相当を押収し、違法流通業者や専門食堂の関係者など76人を在宅起訴した。これは昨年1年間に韓国で合法的に流通したクジラ200頭のおよそ45%に当たる量だ。韓国の沿岸では1980年代中ごろから捕鯨が全面的に禁止されている。ただし偶然網に掛かったものやすでに死んだものが打ち上げられた場合には、海洋警察庁の調査を経た後に競売を通じて制限的に流通されていた。
蔚山のある専門食堂の関係者は、「今回の取り締まりを契機に、クジラの競売が行われるペースが昨年の週1回から今年は2‐3週に1回へと半分以下に減り、入札価格も1.5倍から2倍ほどになった」と述べた。そのため比較的規模の大きい専門食堂を除く多くの零細食堂は、鯨肉の確保ができず経営難に陥っている。専門食堂も品不足で昨年は1皿8万ウォン(約7600円)から10万ウォン(約9500円)だったのが、最近は10万ウォン(約9500円)から15万ウォン(約1万4300円)へと最大で50%ほど値上げしている。
業界関係者によると、海洋警察庁が今回冷凍倉庫で押収した違法鯨肉は、今年5月に蔚山で開催される予定の鯨肉祭りに備えて事前に確保していたものだという。そのため、鯨肉価格が今後さらに上がる可能性も排除できなくなった。
蔚山では現在40店以上の鯨肉専門食堂が営業を行っており、全国の鯨肉消費の80%以上を占めている。
蔚山=金学賛(キム・ハクチャン)記者
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