長崎放送局

2008年3月18日 12時50分更新

島原病院への医師派遣を要請


長崎県島原市にある県立病院で、長崎大学が医師の派遣を取りやめるために、今月22日から呼吸器内科が休診することになり、患者らが大学を訪れて、医師の派遣を続けるよう求める署名を提出しました。

 島原市にある県立島原病院では、平成14年以降長崎大学から呼吸器内科の医師の派遣を受けてきましたが、大学が派遣を取りやめることを決めたため、今月22日から診療ができなくなりました。
 これを受けて病院に通う患者やその家族10人が17日長崎大学を訪れました。
 そして「肺がんなどの高度な検査や治療を受けるためには島原半島の外に出なければならなくなる」などとして、医師の派遣を継続するよう求めるおよそ3万人の署名を提出しました。
 県立島原病院では、同じ理由ですでに眼科と皮膚科が診療を取りやめており、小児科も呼吸器内科と同じ22日から休診になります。 長崎大学が派遣を取りやめた背景には、4年前に医師の研修制度が変わったことで、大学を卒業した後、大都市の病院で研修を受ける医師が増えた反面、地方の大学病院に残る医師が減っていることがあります。
 NHKの取材に対して、長崎大学附属病院では、「大学病院に残る卒業生が減る中でも地域医療に貢献できるよう最大限努力しているが、ひとつの大学の努力だけでは限界がある」と話しています。