TAKAGISM BLOG

　今日は、今さらながら、デスクが届く日だ。
　9時から気を抜けない。
　パジャマのまま、漢方薬とコーヒーを淹れ、漢方を飲み干してからコーヒーに口を付ける。
　昨夜買っておいたツナサラダとサンドイッチを食いながら、妻とチャットする。
　10時になってから着替え、メールの処理などしていると、窓の外に佐川の縞々の服が、台車を押しているのが見える。
　待っていた机が来た。
「包み、それだけですか？」と、薄っぺらい荷物を指す。
「ええ、これだけです」
「重い？」
「めっちゃくちゃ重いです」
　大きさは畳１枚ほどなんだが、ちょっと持ち上げただけで、腰をいわしてしもた。
　なんとか梱包を解くと、ドライバーとハンマーが要るもよう。
　小さい方の財布だけをポケットに、家を出る。
　じっさい、デパートはすぐそばに４つもあるのだが、なんとなく街の「荒物屋」を求めて、駅前の巨大ショッピングモールへ。
　食い物、服、レコードなどはあるが、荒物屋はない。
　が、ナニガシ和洋傘店というシブい店先にお母さんを見つけた。
「少々うかがいます。近くに、金物屋、荒物屋はありませんか？」
　お母さん、しばし考えた後、
「ここを戻ると、バス通りでしょう。渡らないで右にずっと歩いていくと、Ｋ金物店というお店があるわよ。でも、今もやってるかわからない」
「ありがとうございます」
　あった。
　Ｋ金物店。
　半紙に一文字ずつマジックで書いた張り紙が、店のウインドウに。
　いわく、「閉　店　セ　ー　ル」。
　中は、共産圏のお店のようにスカスカで、なんだかすべてが灰色だ。
　箱に投げ込まれたトンカチ類の中から手頃なのをひとつと、有名メーカーのドライバーセット。
　正札では2500円の買い物だったが、閉店セールゆえか、1800円だった。
「お店、閉めちゃうんですか？」
「ここに書いてあるとおりにね」と、おかみさんは地味な張り紙を指す。「4月10日で、閉めるんですよ」
「じゃあ、それまでに用事があったらまた来ます」

「ええ。また来てね」
　家にとって帰し、机の構築。
　基本、2人で20分とあった通り、二人でないと出来ないような工程もあり。
　Ｎ島にヘルプ電話をしたが、夜の仕事の奴のこと、すぐには来てくれない。

　とは言ったものの、気は急く。
　工夫を重ねて工程を見直し、一人で出来る方式にスキームを組み直す。
　要は、各所ねじ止めの柔構造ゆえ、歪みの力が加わることを恐れ、
「起こすときは必ず二人で行ってください」となっている。

　構造を歪めないように注意すればいいのだ。
　1時間格闘したが、一人でできた。
　夕刻、漢方医に行く。

　電話終わる。
「おうよ」
「へんなかんじですね」

　Ｆ夫人だ。
　近くにいるという。
「じゃ、いっしょに飯食おうや。腹ぺこだよ」と電話を切ると、今度はＮ島から、
「もうすぐ着くぜ」とメール。
　けっきょく、近所のディープな中華飯屋で、4人で食事した。
　うちに戻り、ユーリズミックスのＤＶＤと、プリンスのＤＶＤ。
　プリンス特に盛り上がり、しみじみ。
　みんな帰っていった。
　もっぺん同じＤＶＤを観ている。
＊追伸
　庭のかわいい花の名札を見てみると、大家さんやはり「みつまた」と書いてらっしゃいました。
　今、12輪咲いている。