オンライン文献の引用方法
インターネットが普及して、オンライン文献を引用することは、当たり前になりました。
オンライン文献の表記法の確立は、今日の学術生産において重要な課題になっています。なぜなら、オンライン文献は、従来のプリントメディアという媒体よりも、より即応性に富んだメディアであると同時に、不確実で信頼性に欠ける面もあるからです。
それだからこそ、オンライン文献を的確に表記して、引用の根拠を示すことは学生や研究者のみならず、一般市民にとっても重要な義務課題になりつつあります。
このページは、池田光穂が作った学術論文執筆要項からの部分引用です。全体像を知りたい方は、下記のオリジナル・ページ(ないしはリンクする部分)にアクセスして確認しておいてください。
オンライン文献の引用の基本的なやり方だけを知りたい方は、このページだけで充分です。
◆ 学術論文執筆要項
なおこのページで主張している内容は、比較的社会的合意を得やすいフォームに従っていますが、あくまでも推奨で参照できうる範囲のことしか記していません。また、より簡便で正確な方法がある可能性があります。
オンライン引用文献のやり方
オンライン文献を引用する場合、次の2つ方法が同時に行われる必要があります。つまり、まず、(1)文中にオンライン文献を指示する表記法、そして(2)文章の末尾に、サイト全体を指摘する表記法です。
※上記の行でタグジャンプしますが、そのまま下にスクロールしても見られます。
[1]オンライン引用文献を論文中に引用する際には、次のように書きます。
[著者名□online:ファイル名]
例)[1]
私がインターネットで調べてみたところ、NHKのあるウェブページ[NHK online: 21guest2.html]は、次のように紹介している。
例)[2]
池田光穂は情報ロジスティクスを次のように定義している[池田 online: 98BHK.html]。
(!)ファイル名が特定できない場合は下記の【例外】を参照してください。
【例外】[文部科学省 online ][文部科学省 online 2]
フレーム表記の場合はファイル名が正しく表記されませんが、その際には文献リストに画面のソースを表示してオリジナルページのファイル名を特定します。特定できない場合やアクセスが禁止されている場合は、文中に掲げる場合は、上掲のように[文部科学省 online 2](※この場合は文中2つ目の引用です)と書きます。また、文献リストにおいてフレームの存在する場所から特定できる著者名、ヘッダ名(また論文名)、URLを記述します。
例)[1]
文部科学省
「科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会 2001/07/11議事録 第2回科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会議事録」
【ちゅうい!】
画面のソースから特定できるページは皆さんがごらんになっているブラウザーの「ソースの表示」から特定することができます。わからない人は上のような書き方でもかまいません。理解できる人は下にすすんでください。
このページの本当のURLは次のところにあります。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu1/gijiroku/001/010701.htm(2003年3月6日)
したがって、上の指示に従って正確に書くとすると次のようになります。まず文中は[文部科学省 online: 010701.htm]と書き、参照文献では次のように表記します。
例)[2]
文部科学省
「科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会 2001/07/11議事録 第2回科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会議事録」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu1/gijiroku/001/010701.htm(2003年3月6日)
[2]文書の最後にリストとして表記する場合は次のようにします。
オンライン文献は巻末にプリントメディアの引用文献とは別にオンライン文献として文献リストにまとめます。リストにおける表記は次のようにします。
著者名「ヘッダ名*(ページのタイトル)」
URL(引用者自身の最新アクセス日、西暦)
用語のせつめい
【ヘッダ名】=ブラウザーの外枠の上部に書かれてある文句(このページでは「学術論文(文化人類学・歴史学・社会人類学)執筆要項」)です。ちなみにファイル名は「00219mfor.html」です。
著者名はページをアップした個人や団体のことを指し、ヘッダ名が文献名になっている事実を確認するために下の「実際のリンク」ページを見てチェックしてください。
例)[1]
NHK「ゲスト紹介」
http://www.nhk.or.jp/a-room/kotoba/21kumamoto/21guest2.html
(2002年10月28日)
実際のリンクは、もうすでに繋がりません。ウェブアーカイブに対応していないサイト[ないしは運営者]だからです。このような場合は、出典の再確認ができませんので、念のためプリントアウトをとっておき、場合によっては資料として残しておきます。
例)[2]
池田光穂「情報ロジスティクス入門」
http://cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/050616infologis.html
(2005年6月22日)
実際のリンクでチェックしてください。繋がらない場合もあります。
はい、これは繋がりましたね。その場合は最終確認日を最新のもの(2007年4月15日)としておきます。
【かいせつ】なぜアクセスした日付が必要なのですか?
なぜ日付を入れるのでしょうか? それは、引用した時の最終確認として使うからです。基本的に文献の引 用は、固定されたテキストからの引用という古典的理念がありますから、この日に引用者は確認し、この時 点ではインターネット上のリソースとして存在していたことを確認します。引用者はこの日付のついたプリ ントアウトを保有している必要があります(現行のブラウザーにはヘッダーやフッターに日付をつけてプリ ントアウトする機能がついています)。ウェブアーカイブに対応していないサイト[ないしは運営者]では次回に確認した時にページが削除されている場合があります。このような場合は、出典の再確認ができませんので、念のためプリントアウトをとっておき、場合によっては資料として残しておきます。
なお、文献リストの表記の仕方は次にリンクするページを参照してください。