事件・事故
神戸学院大生、飲酒で窒息死 クラブ活動中
神戸学院大学(神戸市西区)の経済学部二年の男子学生が、岡山県内にある大学所有の宿泊施設で、飲酒後に吐いた物をのどに詰まらせ亡くなっていたことが、十七日分かった。同日、大学側が明らかにした。クラブ活動中で、無理な飲酒が間接的な原因とみられる。父親(51)は「悲劇を繰り返さないために、大学は明確な指針を示し、学生に飲酒の怖さを教えてほしい」と訴える。
大学などによると、亡くなったのは神戸市内に住む和田達典さん(20)。所属するユースホステル部の春合宿で、今月十二-十四日の予定で一、二年生三十三人の一員として、岡山県瀬戸内市にある大学の宿泊施設「セミナーハウス明徳荘」に宿泊した。
十三日午後八時半ごろからの懇親会後、九時半ごろから二年生十三人が半時間で計四リットルの焼酎を順に飲んだ。和田さんはその最後で、残っていた焼酎をすべて飲み干した。周囲から飲酒の強要はなかったという。
和田さんはその後、気分が悪くなって横たわり、部員らが翌十四日午前二時ごろまで付き添った。午前七時半ごろ、大きないびきをかくなど様子がおかしいため一一九番。病院に運ばれたが、約一時間半後に亡くなった。
診断書によると、飲酒による急性アルコール中毒が間接的な要因で、死因は吐いた物による窒息死。部では春合宿を学外活動として大学に届けていたが、引率者はいなかった。
年度の変わり目には、学生の飲酒機会が増えることなどから、大学ではこれまでも研修会や掲示板などで無理な飲酒の危険性などについて注意を呼びかけてきたといい、「大学の施設内で、クラブ活動中に起きたということを真摯(しんし)に受け止めたい。今後は説明会を開くなど、さらに学生らに注意を呼びかけたい」としている。
父親は「こんな悲しい事故を繰り返さないためにも、大学は飲酒事故を防ぐルールをつくり、徹底してほしい」と訴え、「息子はいろいろな就職の夢を描いていたのに」と肩を落とした。
命の危険誰にでも
兵庫医科大救命救急センターの小谷穣治准教授の話 急性アルコール中毒になるかどうかは、血液中のアルコール濃度で決まるので、酒に強いか弱いかは関係ない。「一気飲み」などで一度に濃度が上がれば、誰でも命の危険にさらされる。年末や春先に学生が急性アルコール中毒で運ばれてくることは今もあるが、自己責任で飲むことを意識してほしい。
(3/18 08:50)
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