質問

QNo.1203470 心神喪失(あるいは耗弱)
質問者:m1917 最近のニュースでいつも疑問に思うので質問します。

飲酒運転は禁止されていて、それは飲酒により判断力が鈍り危険が増すからですよね。そして飲酒運転で人身事故を起こした場合、しらふで起こした同程度の事故よりも重い罪が課せられます。
それなのに、なぜ覚せい剤などの禁止薬物を使用して殺人を犯しても「心神喪失」状態だったから、という理由で罪が軽くなるのでしょう?
病気による心神喪耗弱で起こした事件は別として(こちらについても言いたいことはありますが)そもそも、禁止薬物を使用して判断の出来ない状態になり、人を傷つけたという事実だけで交通事故と同じようにより重い罪を課しても良いと思うのですが。
法律で許されている飲酒で心神耗弱になって起こした事故は重く、禁止薬物により心神耗弱になって起こした罪は軽くなるのはなぜですか?
困り度:
  • 暇なときにでも
質問投稿日時:
05/02/05 17:23
この質問に対する回答は締め切られました。

回答

ANo.4 他の方も書かれていますが、法律上心神喪失、心神耗弱は罰せられなかったり、減刑されます。

感覚的な事を言いますと、そもそも人を罰するときには、その人を罰してもいいような状態にあるから罰する事になると思います。例えば、犬が人をかみ殺しても罪にはなりません。1歳の赤ん坊が人を殺してしまっても罪にはなりません。なぜでしょうか。それは、行為者が自分は悪い事をしていると分かっていないからです。自分がやっている(やろうとしている)事が悪い事だと分かっていて、それでもやってしまっているからこそ行為者に罪を償ってもらうために罰する事になると思います。

飲酒運転は飲酒自体が罪ではありません。酔っている状態で車を運転するから悪いのです。禁止薬物の場合は薬物を使用する事は悪い事ですが、誰かを殺すために勢いづけのためなどでなければ、殺す事と薬物を使用する事は別の問題です。殺すときに、人を殺すことは悪い事だと分からずにやってしまった時には、その人を責める事は出来ません。薬物使用と殺人行為を分けて考えて下さい。(原自行為は別ですが・・・。)
回答者:scon
種類:アドバイス
どんな人:一般人
自信:自信あり
回答日時:
05/02/05 21:27
この回答へのお礼ありがとうございます。
薬物使用と殺人行為は別。
なんでしょうけど、薬物を使ったから殺人を犯すような
状態になってしまったという因果関係はあると思うので
すが。
殺人をした瞬間には責任能力がなくても、故意に責任能
力のない人間になろうとしたこと自体で罪が重いような
気がします。

回答良回答10pt

ANo.3 殺人罪と危険運転致死傷罪の話ですね。まず、車の運転は、「運転を誤れば人に危害を与えるもの」としています。危ない事なのです。まず免許の取得からして、教習所に通ったり、試験を受けて合格しなければなりませんよね。普通の状態でも、十分な注意が必要なのに、帰りにちょっと一杯「飲みたくなる」誘惑に負けてはいけないと思います。罪を重くするのは、犯罪の抑止を狙ったものだと思っています。ただ、殺人と違うのは、死刑という罪はない点ですよね。ところで、薬物ですが、コレ自体、例えば部屋の中で一人で使用する事が(いけないことですが)、そく他人に危害を及ぼす事にはなりません。薬物を使用する事が、その錯乱によって殺人を犯してやろうという意思があったと決め付けるわけにはいきません。殺人罪には、明確な罪を犯す意思がなければならない(38条)のです。回答と言うよりも、私の考えですがどうでしょうか?
回答者:noname#34943
種類:アドバイス
どんな人:一般人
自信:参考意見
回答日時:
05/02/05 20:19
この回答へのお礼ありがとうございます。
薬物使用、即他人に危害を及ぼすわけではない、という
のはわかりますが、ではなぜ薬物の使用は禁止されてい
るのでしょう?
自分の身体が壊れていくというだけであればタバコを含め
個人の問題であって法律で禁止しなくても良いのではないかと思います。
やはり最終的には他人への被害が出る可能性が考えられ
るから禁止されている、というわけではないのですかね?

回答

ANo.2 これらのサイトが参考になるかと思います。
http://www.hi-ho.ne.jp/manbou/law.htm
http://a-hayashi.cool.ne.jp/hourin036.html

他にも「原因において自由な行為(原自行為)」というキーワードでいろいろ検索してみて下さい。
回答者:koruku0127
種類:アドバイス
どんな人:一般人
自信:参考意見
回答日時:
05/02/05 20:08
この回答へのお礼ありがとうございます。
ご紹介のサイト見てみます。

回答良回答20pt

ANo.1 そもそも、心神喪失の状態で犯罪を犯せば、その犯罪は罰せられません。
心神耗弱の場合では、刑が減刑されることになっています。
これら心神喪失や心神耗弱の状態は犯罪を行った時に問題にされます。

そうすると、飲酒運転をしていた時(犯罪を行った時)心神喪失や心神耗弱の状態だったら、
その飲酒運転は処罰されないことになります。
これが原則です。

では、果たしてそれを許していいのでしょうか?
それではダメだろうということで、裁判所や学者がいろいろと考えているわけです。

飲酒時にこれから運転することを分かりながらも、飲酒し、心神喪失あるは耗弱状態で
運転した場合には罪に問えるとする考え方があります。(他にもありますが割愛)

例えば、人を殺そうと思ったが勇気が湧かないので、酒を大量に飲んで勢いをつけて、
心神喪失あるいは耗弱の状態で人を殺した場合、罪に問えることになります。

しかし、人を殺そうとするつもりもなく、覚せい剤を使用して、幻覚に襲われて
結果人を殺してしまった場合には、この場合には該当しません。
大量飲酒すると暴力的になるとか、覚せい剤を使用すると人を殺したくなることを分かっていて、
不注意で飲酒や薬物使用をして、心神喪失あるいは耗弱状態でそれらの行為をしたならば過失は認められるでしょうけど。

飲酒運転の場合は、飲酒の時点で車に乗ることは分かっていると思うので、飲酒運転が罰せられるという認定になると思います。
しかし、薬物使用の場合は必ずしもそうとはいえない場合があるのです。

その違いが、あなたの疑問を生んでいるのだと思います。
回答者:beweislast
種類:回答
どんな人:専門家
自信:自信あり
回答日時:
05/02/05 19:55
この回答へのお礼詳しいご説明ありがとうございます。
ただ、素人的には「人を殺すつもりで覚せい剤を使ったわけじゃない」というのと「飲酒はしたけれど事故を起
こすつもりで運転してたわけじゃない」というのが同等
な気がしてしまったもので。
飲酒運転だって必ず事故を起こすわけじゃありませんよね。