【C#プログラミングレッスン】 No.103-Stream(1)
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┃ファイルの扱い (1) Stream No.103┃
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テキストファイルなどのファイルの入出力には、ストリームに関連したクラス
を利用します。ストリームとは「データの流れ」という意味で、そのデータの
流れは基本的に一方向に限られています。
C#では、ほとんどの入出力をストリームとして扱うことができます。 ファイ
ル、ネットワーク、メモリ内のデータの入出力はストリームとして扱えます。
ファイルの扱いが分かれば、メモリやネットワークでのストリームの扱いは
ほとんど同じですので、ファイルI/Oについて、見ていきましょう。
■──────────────────────────────────
■ ファイルからの読み込み
ストリームの既定クラスが、System.IO.Stream クラスです。まずは、この
Stream クラスを使ったコードを示します。
1:using System;
2:using System.Text;
3:using System.IO;
4:...
5: static void Main(string[] args) {
6: Stream st = new FileStream(@"D:\Doc\C#\memo.txt",
7: FileMode.Open,FileAccess.Read);
8: int b = -1;
9: while ( (b = st.ReadByte()) != -1 ) {
10: Console.Write(b.ToString("X2"));
11: Console.Write(b.ToString("-"));
12: }
13: st.Dispose();
14: Console.ReadLine();
15: }
6行目:
new FileStream でファイルをオープンし、そのインスタンスを Stream型の
変数 st に代入しています。
9行目:
ReadByteメソッドを使い、１byteずつデータを読み込んでいます。
-1 が返ってきた場合、ファイルの終端を示していますので、ループを抜け
ます。
13行目
Dispose を呼び出し、ファイルを閉じています。
※ FileStream クラスは、Streamクラスの派生クラスです。そのほか、
System.IO.BufferedStream
System.IO.Compression.GZipStream
System.IO.MemoryStream
System.Net.Sockets.NetworkStream
System.Security.Cryptography.CryptoStream
などの派生クラスがあります。
■──────────────────────────────────
■ 行単位で読み込む
データを byte として扱う場合は、上記コードで良いのですが、テキストとし
て扱う場合は、GetByte()メソッドで処理するのは面倒です。行単位に読み込
むほうが簡単です。では、そのコードを。
1:using System;
2:using System.Text;
3:using System.IO;
4:
5: static void Main(string[] args) {
6: using ( Stream stm = new FileStream(@"D:\Doc\C#\memo.txt",
7: FileMode.Open, FileAccess.Read) )
8: using ( StreamReader reader = new StreamReader(stm) ) {
9: string s;
10: while ( ( s = reader.ReadLine() ) != null ) {
11: Console.WriteLine(s);
12: }
13: }
14: Console.ReadLine();
15: }
今回は、Dispose を呼び出す代わりに、usingステートメントを使っています。
8行目:
行単位で読み込む機能を持つ、StreamReaderクラスのインスタンスを生成
しています。この時、既に開いているstream のインスタンスを第1引数に
渡します。
9行目:
ストリームから１行ずつ読み込んでいます。nullが返ってくるとファイル
の最後まで読み取ったことになります。
このコード、読み込むテキストファイルによっては、文字化けしてしまう場合
があります。
例えば、memo,txt が、シフトJISで格納されていた場合は、上記コードでは、
文字化けを起こします。そのためには、読み込むファイルのコード体系を
指定し、StreamReaderに変換してもらうようにします。
8 行目のコードを、以下のように変更します。
using ( StreamReader reader = new StreamReader(stm,
Encoding.GetEncoding(932)) ) {
932 という部分は、"shift_jis" という文字列でも OKです。
なお、StreamReader は、ストリームのインスタンスではなく、直接ファイル
名を与えることでも、インスタンスを生成できます。
1: using ( StreamReader reader =
2: new StreamReader(@"D:\Doc\C#\memo.txt",
3: Encoding.UTF16) ) {
4: string s;
5: while ( ( s = sr2.ReadLine() ) != null ) {
6: Console.WriteLine(s);
7: }
8: }
この例では、memo.txtがUTF16 エンコーディングされていると仮定しています。
■──────────────────────────────────
■ 配列に一気に読み込む
.NET Framework2.0の Fileクラスを使うと、上記コードは、以下のように書く
ことが可能です。
1: string[] strs = File.ReadAllLines(@"D:\Doc\C#\memo.txt",
2: Encoding.UTF16);
3: foreach ( string s in strs ) {
4: Console.WriteLine(s);
5: }
こうなると、ストリームとは関係なくなってしまいますが、テキストファイル
の総ての行を読み込む場合は、これが現実的なコードかなとも思います。
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