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JOC、バスケを厳罰へ 正常化実現に圧力強める (1/2ページ)
このニュースのトピックス:北京五輪
正常化なくして五輪派遣はない−。昨年3月以来、1年間にも及ぶ日本バスケットボール協会の混乱に対し、JOCは“伝家の宝刀”を抜く覚悟を示した。同協会幹部でさえ、混乱の原因を「協会内の権力闘争」と言ってはばからない状況を打開するには、「温情」はかえって逆効果になるとの判断だ。
実際、JOCの遅塚専務理事は「処分が目的ではなく、一日も早い、正常化が目的。北京五輪は大きなチャンスになるはずだ」と指摘。「選手のために行動を起こすのは協会の責任。女子が五輪予選を通ったときに正常化していなければ、大問題になる。それまでに正常化することを期待している」と訴えた。
あくまでも協会運営の正常化が目的。このため選手強化の拠点となるナショナルトレーニングセンターの利用は他競技団体と同じ扱いとすることを認めた。厳しさの裏に見える選手優先の意思。JOCのメッセージを同協会はどう受け止めるのか。
JOCでは、協力して混乱の解決を図ることで同意した1月の段階に戻ることを求めている。つまりJOCとの約束を破って2日に強行決定した次期役員人事を白紙撤回し、協会の総意によって改めて役員を選出することが正常化の条件だ。
度重なる約束違反の末に、表面的には新役員人事を通した同協会だったが、その代償は大きい。同協会執行部も反執行部も、もはや「権力闘争」などとは言っていられないはずだ。(金子昌世)