耐震偽装問題とホリエモン

某マスコミ業界人とミーティングをした。
この人は、メガヒット連発の、業界では有名なプロデューサー氏なのですが、社会起業家については何にも知らないと言う。

僕の周囲では大ブームの「社会起業家」ですが、世間的にはまだまだ認知度が低いようです。

それで、社会起業家や最近の社会セクターの話をしているうちに、お金持ちの金の使い方の話で盛り上がったのですが、堀江“ホリエモン”貴文氏について、おもしろいことを言ってました。

このプロデューサー氏いわく、

「耐震偽装問題が起きたとき、ホリエモンが問題のマンションを買い取ってれば、拍手喝采だったのに」

これも金持ちの金の使い方としておもしろいと思います。

問題になったマンション全てを買い取ることは無理でも、たとえば「グランドステージ東向島」は平均価格4,620万円、11階建て36戸のマンションです。これを一棟買いしても、16億6,320万円で買えちゃいます。彼の自家用ジェット機は56億円だそうですから、こっちのほうが全然安いですね。

それで、ホリエモンが「グランドステージ東向島」を買って、「金持ってる人は、みんなで耐震偽装マンションを買いましょう」と呼びかけたりしていたら、ホンモノのヒーローになれたかもしれないと思うと、ホントに残念です。

耐震偽装問題が火を噴いたのが2005年10月。ホリエモン逮捕が2006年1月ですから、なんとも微妙なタイミングでしたね。

まあ、社会貢献したからといって逮捕が免れたとも思えませんが、世間の空気は多少は違ったモノになっていたと思います。裁判にも影響していたかもしれません。執行猶予くらいついたかも？
タレントや女子大生を乗せてジェット機を飛ばしている場合じゃなかったですね。

もっとも、日本にはもっと、金持ちが社会貢献に金を使うことに対して賞賛する文化が必要なのだと思います。

ベントレーやガルフストリームを買うより、社会貢献に金を使ったほうがカッコいい、女性にもモテまくるという文化があれば、ホリエモンやその他のヒルズ族の行動も違ったモノになっていたでしょう。

欧米では、セレブ・アクティビストが増えていますから、社会貢献をやってるとセレブ女優やイケメン俳優とおつきあいできるチャンスは、格段と増えていると思われます。

ミッションを共有する出会いは強力ですからね。

ホリエモンも、アフガニスタンあたりで支援活動していれば、宮崎あおいとおつきあいしたり、藤原紀香と結婚できたかもしれません。

そう考えると、ホントに残念です。（竹井）