以前、この欄で禁煙の失敗談を書いたら、あちこちからお声を頂いた。
喫煙者は「無理して急いでやめなくても。ストレスがたまるよ」。明らかに仲間が減らないようにする呼びかけだ。一方、非喫煙者からは「一日も早くやめたほうがいい。人生の残りの時間を有意義に使うためにも」。
非喫煙者の言に説得力を感じた。病院の禁煙外来でもらったガイドブックにも「成功者は3、4回のチャレンジをしています」とある。禁煙パッチを左腕に張り、再度挑戦を始めた。
食事もあっさりしたものにし、食後の一本の誘惑を軽減。お茶をたくさん飲んで、まめに歯磨きをする。さらにガムをかんで気を紛らわす。
注意すべきは「酒の席」「仕事上のストレス」「対人関係のストレス」「気分の落ち込み」だそうだ。どれも避けにくい事柄だが、これらを越えられないと継続は無理だ。
同僚に宣言もして始めたが、もう10日以上続いている。この間、酒席も1回こなし、まずまずの滑り出し。さあ、どこまで続くか……。【澤圭一郎】
毎日新聞 2008年3月17日 東京夕刊