広島県神石高原町議会定例会の総括質疑が十三日あり、県立神石三和病院(同町小畠)を公設民営化する検討委員会の提言について、民営化した場合の健全経営や人材確保を不安視する声が議員から相次いだ。
医師などの専門家でつくる検討委がまとめた「公設民営」の最終報告書について、複数の議員が「赤字経営の病院を県が町に押し付けているのでは」「不安視されている医師確保について、支援の確約を県に要請すべきでは」などとただした。県立での存続を求める声もあった。
牧野雄光町長は、最終報告書の結論を尊重する方針を示した上で、移管時の財政支援などを県に求めていく考えを表明。移管後も医師やスタッフを派遣するよう、県に要請していることを明らかにした。
検討委が六日に町へ出した最終報告書は、(1)運営形態は公設民営とする(2)規模は現在の九十五床を維持し、五科ある診療科も継続する(3)県に建物無償譲渡などの財政面や医師派遣などの人的な支援を求める―などと提言している。(与倉康広)
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