▽県医師会調査に1007人回答 負担軽減策「早急に」
山口県医師会は、県内の勤務医の負担軽減策の参考にするため実施したアンケートの結果をまとめた。回答した勤務医の6割以上が週平均48時間以上働き、「医師不足による過重労働」への負担感もにじませていた。近く発行する「医師会報」で公表する。
アンケートは昨年八月に実施し、労働時間や当直回数など計五十項目について尋ねた。対象者千八百四十人のうち千七人(男性八百二十八人、女性百六十人、未記入十九人)が回答し、回収率は55%だった。
週平均の労働時間では、62・2%に当たる六百四人が「四十八時間以上」と答えた。前回二〇〇二年のアンケートより15・5ポイントアップしている。休みは「四週八休」を消化したのが五割強だったが、〇二年に比べると微減。「四週四休」は15%弱で微増だった。
一カ月の平均当直回数は、「二、三回」の35%が最多だったが、「五回以上」も16・9%。各診療科の中で「五回以上」と答える医師の割合が高かったのは、救命救急部、産婦人科、小児科の順で、医師不足が深刻な専門科の実態を示した。さらに当直明けの勤務は92%が「通常勤務」をしていた。
負担に感じるのは「診断書作成など事務処理」「医師不足による過重労働」がともに13%でトップ。これに「患者の過剰な権利意識」が続いた。
県医師会勤務医部会は「〇二年の調査でも過重労働と言われたが、状況はさらにひどくなっている。勤務医が辞める大きな原因となっており、早急な対策を練りたい」としている。(高橋清子)
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