漢字 |
読み |
語意 |
Lv |
合縁奇縁 |
あいえんきえん |
不思議な巡り合わせの縁。人と人の気が合うのも合わないものも不思議な縁のはたらきによるということ。 |
△ |
哀毀骨立 |
あいきこつりつ |
親との死別にひどく悲しむこと。「毀」は、悲しみのためにやせること。父母の喪に嘆き悲しんでやせおとろえ、骨と皮ばかりになること。 |
− |
愛及屋烏 |
あいきゅうおくう |
愛憎の情はその人だけでなく、その人に関係するものにまで及ぶ。 |
− |
哀鴻遍野 |
あいこうへんや |
敗残兵や難民がいたる所に見られる惨澹たるさま。 |
− |
相碁井目 |
あいごせいもく |
何事につけても人の実力は上下様々、バラエティーに富んでいるということ。相碁とは実力が相等しいもの同士で打つ碁のこと。井目とは碁盤にしるされた九つの黒い点のこと。 |
△ |
哀糸豪竹 |
あいしごうちく |
管楽器や弦楽器の音が悲壮で人を感動させる。糸は琴、竹は笛。 |
− |
愛執染着 |
あいしゅうぜんちゃく |
男女の愛欲の執着。愛にとらわれるの意。愛染の語源。 |
− |
愛多憎生 |
あいたぞうせい |
度を過ぎて愛情を受けることは第三者の憎しみをかい、身の破滅のもと。人の愛情に甘え過ぎてはいけないということ。 |
△ |
哀悼痛惜 |
あいとうつうせき |
人の死を悲しみ惜しむ気持ちの伝統的な表現。 |
△ |
鞋韈之行 |
あいべつのこう |
わらじやたびをはいて旅行すること。 |
− |
愛別離苦 |
あいべつりく |
親子・兄弟・夫婦など愛する者と生別・死別する苦しみ。 |
△ |
曖昧模糊 |
あいまいもこ |
物事の本質や実体が、ぼんやりして何かはっきりしない様子。 |
○ |
愛楊葉児 |
あいようように |
物事の真理をより深く探求しようとしないこと。「楊葉」はかわやなぎの葉のこと。楊葉を愛する幼児の意で、幼児が落葉の季節に、黄色くなった楊の葉を見て黄金と思い込んで大切にするということから。もともと仏教語で、浅い教えで満足してしまうのを戒める語。 |
− |
阿吽二字 |
あうんにじ |
阿は最初の字音、吽は最後の字音。この二字で最初と最後を表す。密教ではこれを一切の原初と窮極を象徴するものとして阿を万有が発生する理念の本体、吽をそれが帰着する知徳を意味するものとする。 |
− |
青息吐息 |
あおいきといき |
非常に困ったときに出す元気のないため息。 |
○ |
青色吐息 |
あおいろといき |
非常に困ったときに出す元気のないため息。 |
− |
悪衣悪食 |
あくいあくしょく |
粗末な衣服と粗末な食べ物。孔子の「悪衣悪食を恥ずる者は、未だ与(とも)に議するに足らず」ということばから。 |
− |
悪因悪果 |
あくいんあっか |
悪い原因から悪い結果が生じる。悪いことをすれば悪い報いがある。 |
− |
悪逆非道 |
あくぎゃくひどう |
比類のないほどのひどい行い。道徳に背く残酷な行為。 |
− |
悪逆無道 |
あくぎゃくむどう |
道理にはずれたひどい悪事を行うこと。道徳にそむく残酷な行為。 |
− |
悪行無道 |
あくぎょうむどう |
比類のないほどのひどい行い。道徳に背く残酷な行為。 |
− |
悪事千里 |
あくじせんり |
悪いことはどんなに隠してもたちまち評判になり、世間に知れ渡ってしまうということ。 |
△ |
悪戦苦闘 |
あくせんくとう |
死にものぐるいの苦しい戦い。困難な状況の中で苦しみながら努力すること。 |
○ |
悪人正機 |
あくにんしょうき |
人間は如来の本願にすがってこそ救われる。自分を悪人と思う人は、まさに本願他力の正しい機会を得ているという意味。 |
− |
握髪吐哺 |
あくはつとほ |
人材を得ようとして努めること。また、すぐ人に会うこと。どんな時にも客人を待たせない努力。 |
− |
悪婦破家 |
あくふはか |
悪妻は夫の一生をだいなしにし、家庭を壊すということ。悪妻は百年の不作。 |
− |
悪木盗泉 |
あくぼくとうせん |
どんなに苦しくても道に背くようなことはしない、してはならないという教え。また、不義、悪事には決して近付くな、ということ。 |
− |
阿衡之佐 |
あこうのさ |
天子を補佐する賢臣、名宰相のたとえ。阿衡とは総理大臣のことで、それを助ける者。 |
− |
浅瀬仇波 |
あさせあだなみ |
思慮の浅い人は、とかくとるにたりない小さなことにも大さわぎすることのたとえ。深い淵より浅い瀬の方がはげしく波立つ意。 |
− |
浅茅生宿 |
あさぢがやど |
荒れ果ててちがやが茂っている宿。 |
− |
葦花赤毛 |
あしばなあかげ |
馬の毛色の名前。少し赤ばんだ葦花毛。葦花毛:黄色を帯びた葦毛。 |
− |
阿修羅道 |
あしゅらどう |
強い闘争心と猜疑、嫉妬、執着の心をいう。地獄、餓鬼、畜生、人間、天上と並んで六道のひとつとされる修羅道の世界。 |
− |
可惜身命 |
あたらしんみょう |
体や命を大切にすること。 |
- |
悪口雑言 |
あっこうぞうごん |
口にまかせて様々に悪口をいいまくることをいう。 |
◎ |
阿鼻叫喚 |
あびきょうかん |
悲惨な状態に陥り、泣き叫んで救いをもとめるようすのたとえ。「阿鼻」とは、無間地獄のこと。 |
○ |
阿鼻驚嘆 |
あびきょうたん |
地獄の苦しみに絶えきれないで、わめき叫ぶこと。「阿鼻地獄」は仏教で言う八大地獄の一つ。 |
− |
阿附迎合 |
あふげいごう |
相手の機嫌をとって気に入られるように努めること。 |
− |
阿付雷同 |
あふらいどう |
自分の定見がなく、みだりに他人の説に同意して、へつらい従うこと。(「阿付迎合」「付和雷同」と同意) |
- |
雨栗日和 |
あまぐりひがき |
雨天続きの年は栗の実りがよく、天気の好い年は柿が豊作であるという関西方面での言い伝え。 |
− |
蛙鳴蝉噪 |
あめいせんそう |
カエルや蝉がやかましく鳴き立てるように、ただやかましく騒ぐこと。騒がしいばかりで役に立たない議論や文章のたとえ。 |
− |
阿諛追従 |
あゆついしょう |
こびへつらうこと。相手に気に入られようとしてこびること。 |
△ |
阿諛便佞 |
あゆべんねい |
口先でへつらって、ずるがしこく人の気に入るように立ちふるまうこと。「阿諛」は、おもねりへつらう。「便佞」は、口先はうまいが、心はねじけているさま。 |
− |
暗雲低迷 |
あんうんていめい |
今にも雨が降り出しそうな場合のように危険なよくないことが起こりそうな気配。不穏な情勢。 |
△ |
安居楽業 |
あんきょらくぎょう |
居所、地位も安定し楽しく仕事をしているさま。居に安んじ業を楽しむ。 |
− |
按甲休兵 |
あんこうきゅうへい |
戦いをやめること。「按甲」はよろいを下におくこと、「休兵」は武器を休ませる意。 |
− |
晏子之御 |
あんしのぎょ |
主人の権威を笠にきて威張ることのたとえ。虎の威をかる狐のような人物 |
− |
安車蒲輪 |
あんしゃほりん |
老人をいたわり、大事にすること。安車とは、座って乗る車。 |
− |
安常処順 |
あんじょうしょじゅん |
平穏な日々に慣れ、順境に身をおく状況。無風状態の平和でのどかな暮らしをいう。 |
− |
安心立命 |
あんしんりつめい |
天命に身を任せて心を動かさず、煩悶もないこと。いかなる場合にも心が落ち着いていること。 |
− |
按図索駿 |
あんずさくしゅん |
生きた実物の馬を知らないで、絵や書物による知識に頼り、駿馬を探し求めるように実際の役に立たない知識や行動のこと。 |
− |
黯然銷魂 |
あんぜんしょうこん |
悲しみや愁いに打ち沈むさま。悲嘆にくれ悄然として魂が抜けたような状態をいう。 |
− |
暗箭傷人 |
あんせんしょうじん |
闇討ちをしたり、ひそかに中傷したりする卑劣な行いのこと。「暗箭」は暗闇から弓の矢を射ること、「傷人」は人を傷つける意。ひそかに相手をねらう卑劣なやり方をいう。 |
− |
暗送秋波 |
あんそうしゅうは |
ひそかに秋波を送る。こっそり取り入ること。秋波は秋の澄んだ水の波から、美人の涼しげな目もとを指し、転じて人にこびる目つき、流し目の意となった。 |
− |
安宅正路 |
あんたくせいろ |
仁と義のこと。仁は人の安全な住居であり、義は人の正しい通路であるという孟子の言葉。 |
− |
暗中飛躍 |
あんちゅうひやく |
人に知られないように秘密のうちに策動・活躍すること。 |
△ |
暗中模索 |
あんちゅうもさく |
闇の中を、手探りで物を捜し求めるという意味で、手がかりのないものをいろいろと探ってみるようすをいう。 |
○ |
暗渡陳倉 |
あんとちんそう |
策略をもって相手を迷わせること。転じて男女が密かに通じあうたとえ。 |
− |
安如泰山 |
あんにょたいざん |
泰山は山東省にある名山。泰山のように微動だにしない安定したさまをいう。 |
− |
安寧秩序 |
あんねいちつじょ |
世の中が平穏で公共の安全や社会の秩序が保たれていること。やすらかな状態。 |
△ |
安穏無事 |
あんのんぶじ |
世の中が何の事件もなく、安らかな様子。 |
− |
按部就班 |
あんぶしゅうはん |
文章の構成に応じて語句を選択して使用すること。順序を追って実行する。段取りを踏んで事を運ぶたとえ。 |
− |
安分守己 |
あんぶんしゅき |
おとなしくして自分の仕事をして己の分際、本分を守る生き方のこと。 |
− |
按兵不動 |
あんぺいふどう |
兵隊をじっとおさえて進めない。しばらく様子を見て機を待つこと。 |
− |
安歩当車 |
あんぽとうしゃ |
貧乏に安んじて我慢するたとえ。誰でも歩くよりは車に乗るほうがいい。しかし、買えるほど財産がないから車のかわりにのんびり歩こうということ。 |
− |
安楽浄土 |
あんらくじょうど |
現実の世界のような苦悩はなく、一切の心配やけがれなどもなく、安心して楽しく生活できる清浄な国土。 |
− |
帷幄上奏 |
いあくじょうそう |
軍事の機密を天子に直接言上すること。 |
− |
帷幄之臣 |
いあくのしん |
常に君主のそばにいて、計略をめぐらす家臣。謀臣。 |
− |
異域之鬼 |
いいきのおに |
他国で死ぬこと。またその遺体が本国に戻らない死者の魂をいう。 |
− |
以夷制夷 |
いいせいい |
自国の武力を行使しないで外国同士を戦わせ、外敵の圧力が自国に及ばないようにする外交政策。 |
− |
唯唯諾諾 |
いいだくだく |
事の善悪・是非をかまわず、他の意見に盲従すること。人の言いなりになるようす。 |
△ |
委委佗佗 |
いいたた |
のびやかで美しいさま。 |
− |
伊尹負鼎 |
いいんふてい |
「蒙求」の標題。伊尹が殷の湯王に仕えるために、料理人となり、ついに願い通り宰相になって、国政をみたという故事。 |
− |
易往易行 |
いおういぎょう |
たやすく往生でき楽に修行できる。南無阿弥陀仏と唱えるだけで極楽往生できると説く、他力念仏の浄土系の教えをいう。 |
− |
位階勲等 |
いかい くんとう |
位階と勲等。授与される位と勲章の等級。 |
− |
移花接木 |
いかせつぼく |
花の枝を接ぎ木する。ひそかに人や物を取り替え、表面をつくろうこと。巧みにすり替える。 |
△ |
遺憾千万 |
いかんせんばん |
残念で仕方ないこと。非常に心残りであること。くちおしくてならない。 |
△ |
衣冠束帯 |
いかんそくたい |
朝廷に出仕するとき、着用する服装。公卿(くぎょう)の正装。「束帯」は天皇以下文武百官が朝廷の公事に着用する正服。「衣冠」は、束帯を簡略化した服装のこと。衣冠と束帯の区別があまりされなくなった江戸時代後半からの語。 |
△ |
衣冠之会 |
いかんのかい |
衣冠を着けた威儀正しい人々の集まり。襟を左前にする異族の風に対していう。 |
− |
依願免官 |
いがんめんかん |
本人の願い出によって役をやめさせること。 |
− |
意気軒昂 |
いきけんこう |
意気込みが盛んな様子。 元気や勢力の盛んなさま。 |
△ |
意気自如 |
いきじじょ |
不屈の心。元気が元のままで少しもくじけないさま。「自如」は平気なさま。「自若」とおなじ。 |
− |
意気消沈 |
いきしょうちん |
意気込みが衰え、沈むこと。また、元気をなくし、しょげてしまうこと。 |
○ |
意気衝天 |
いきしょうてん |
非常に元気なこと。意気込みが天をつくほど盛んなこと。 |
△ |
意気阻喪 |
いきそそう |
元気を失う様子。意気込みがくじける様を言う。 |
− |
意気投合 |
いきとうごう |
お互いに気持ちが通じ合い、一体感を感ずる。互いの気持ち、考えなどがぴったりと一致して親しくなること。 |
◎ |
以杞包瓜 |
いきほうか |
高位の者がへりくだって賢者を求めること。杞(高木の葉=高位の者)をもって瓜(うり=賢者)を包むこと。 |
− |
意気揚揚 |
いきようよう |
気持ちが高揚し、いかにも誇らしげに振る舞う様子。威勢がよく得意そうなさま。 |
○ |
委曲求全 |
いきょくきゅうぜん |
委曲を尽くして全体の調和をはかること。また全体がうまくいくように細かいことは譲歩するたとえ。委曲は詳しく細かにすみずみまで行き届いていること、対象となるものに任せ従う意。 |
− |
異曲同工 |
いきょくどうこう |
仕事のやり方は違っていても出来映えは同じであること。詩文などの巧みな点は同じであって、表現の趣がそれぞれ異なること。 |
− |
以魚駆蠅 |
いぎょくよう |
魚で蠅を追うとかえってますます蠅が寄ってくることから、物事の処理・解決に間違ったやり方・手段を用いるたとえ。 |
− |
衣錦還郷 |
いきんかんきょう |
立身出世して生まれ故郷へ帰ること。錦を衣(き)て郷に還(かえ)る。 |
− |
衣錦之栄 |
いきんのえい |
故郷に錦を飾る栄誉。 |
− |
郁郁青青 |
いくいくせいせい |
香気が盛んで、青々と生い茂ること。 |
− |
異口同音 |
いくどうおん |
多くの人が、同じ言葉を口にすること。また、多くの人が一致して同じ意見をいうこと。 |
◎ |
夷険一節 |
いけんいっせつ |
自分の運命が平穏であろうと、また険しく厳しいものであろうと、節操を変えずその職責を全うすること。 |
− |
韋弦之佩 |
いげんのはい |
韋はなめし皮で、柔らかく、弦は弓づるで厳しい。佩は、帯びる。韋をわが身につけて自分のきつい性格を変え、また反対に、弦を身につけておっとりとした気質を変えようとすること。気質を変えて身を修める訓戒の意味。 |
− |
異国情緒 |
いこくじょうちょ |
いかにも外国らしい気分や感じのこと。 |
○ |
異国情調 |
いこくじょうちょう |
自国の趣とは違った外国風の変わった趣や気分。 |
− |
為虎添翼 |
いこてんよく |
強いものに、さらに勢いをつけること。虎に翼を添えるともう、かなう者はいない。 |
− |
韋袴布被 |
いこふひ |
なめし皮のはかまに布の着物。貧士のようす。 |
− |
意在言外 |
いざいげんがい |
はっきり言わずに言外ににおわせる。文章でいうと行間に真意を含ませる表現法。 |
− |
偉才秀才 |
いさいしゅうさい |
特別優れた才能を持つ人。 |
− |
移山倒海 |
いざんとうかい |
自然を征服しようとするくらい意気込みの盛んなさま。転じて大規模な工事のたとえ。 |
− |
意識朦朧 |
いしきもうろう |
意識が不確実なこと。周りの状況がわからないくらい意識がかすんでぼんやりとしているさま。「朦朧」は、おぼろげなさま。 |
○ |
意志堅固 |
いしけんご |
物事をなすに当たって、簡単に相手に従ったり、また動かされないこと。 |
− |
意志疎通 |
いしそつう |
お互いの考えがよどみなくよく通じること。 |
○ |
以耳代目 |
いじだいもく |
実際には見ていないのに聞いただけで見たことにする。他人の報告をそのまま信用すること。 |
△ |
意志薄弱 |
いしはくじゃく |
意志が弱く、忍耐、決行などをなしえぬこと、がまん強さに欠けること。 |
− |
意思表示 |
いしひょうじ |
自分の考えを表にあらわすこと。 |
○ |
遺臭万載 |
いしゅうばんざい |
悪名や、よくない評判を後世まで残すこと。 |
− |
衣繍夜行 |
いしゅうやこう |
功名をあげ、また出世しても故郷に錦を飾らなければ誰も知るものがないたとえ。暗い夜に華やかな刺繍をした服を着て歩く意。「繍」は美しく縫い取りをした衣。 |
− |
畏縮逡巡 |
いしゅくしゅんじゅん |
おそれちぢこまって、しりごみすること。 |
− |
渭樹江雲 |
いじゅこううん |
遠方の友を思う情の切実なこと。一人は渭水のほとりにあって、一人は揚子江のほとりにあって互いに思いを寄せるの意味。 |
− |
意匠惨澹 |
いしょうさんたん |
物事を考案するのに苦心すること。 |
△ |
衣装之会 |
いしょうのかい |
諸侯の平和的会合をいう。 |
− |
衣装之治 |
いしょうのち |
しいて法を定めることをせず、徳によって人民を自然に教化すること。 |
− |
以升量石 |
いしょうりょうこく |
小人の狭い心では大人物・賢人の大きな心を量り知ることは無理だ、ということ。 |
− |
医食同源 |
いしょくどうげん |
医薬や食事ももとは同じ、天然のものに頼るのがいい。東洋医学の発想から生まれた予防医学的なたとえで、日常の食生活の中にも医療の根源があるということ。 |
△ |
衣食礼節 |
いしょくれいせつ |
生活が豊かになれば、道徳心が高まって礼儀を知るようになる。衣食足りて礼節を知る。 |
− |
威信失墜 |
いしんしっつい |
威信とは信用信頼のこと。権威や信用ががた落ちになること。 |
○ |
以心伝心 |
いしんでんしん |
言葉ではなかなか伝えられない深遠なものでも真心があれば相手に伝わってしまうこと。 |
◎ |
衣薪之鬼 |
いしんのき |
死者をいう。 |
− |
渭水尽赤 |
いすいじんせき |
渭水は「渭樹紅雲」と同様、黄河の支流で陜西(せんせい)省を流れる川。
昔、秦の都咸陽(かんよう)の高鞅(こうえい)が多くの罪人を処罰したので、渭水が血で赤くそまったといわれる。
それから、罪人を処罰することのたとえに用いる。 |
− |
意先筆後 |
いせんひつご |
書を作るに当たっては、まずその作品についての意図・構想を明確にさせてから書くべきだ。技法より作者の主体的なモチーフ、意図を重視した言葉。 |
− |
異体同心 |
いたいどうしん |
心がお互いに一致していること。 |
− |
韋駄天走 |
いだてんばしり |
足の速いこと、またその走りぶり。 |
− |
異端邪説 |
いたんじゃせつ |
正統でないよこしまな教え、思想、学説。聖人が行なうべきでない正しくない教え。 |
△ |
一意専心 |
いちいせんしん |
他に心を向けず、ひたすらひとつのことに心を集中すること。わき見をせずその事のみに心を用いること。 |
○ |
一衣帯水 |
いちいたいすい |
一本の帯のような狭い川や海のこと。また、そのような水を隔てて近く接していること。 |
△ |
一意直到 |
いちいちょくとう |
思ったこと、考えたことを偽らずに、そのまま表すことをいう。 |
- |
一印一明 |
いちいんいちみょう |
仏教用語−密教(大日如来の説いた教えで、仏教のなかでも特に祈祷を重視する)で一つの印を結び一つの明呪{真言}を唱えること。 |
− |
一飲一啄 |
いちいんいったく |
人が分に安んじてそれ以上求めないことのたとえ。ちょっと飲み、ちょっとついばむ。ささやかな飲食の意。「啄」はついばむこと。 |
− |
一栄一辱 |
いちえいいちじょく |
栄誉を受けたり辱められたり、人生山あり谷あり楽あれば苦ありという意味。 |
− |
一栄一落 |
いちえいいちらく |
栄えたり、衰えたりする。 |
− |
一往一来 |
いちおういちらい |
1度行って、1度来る。行ったり来たりすること |
− |
一丘一壑 |
いちきゅういちがく |
身を俗世間から離れた自然の中において風流を楽しむこと。あるいは丘に登りあるいは壑(谷)において釣り糸をたれ、世俗に煩わされず自らの心を楽しくする意から。《出典》漢書「叙伝」[類義語]一竿風月 |
− |
一牛鳴地 |
いちぎゅうめいち |
牛の鳴声が聞こえるほど近い、ということ。 |
− |
一行三昧 |
いちぎょうざんまい |
心を一つにして仏道修行に励むこと。仏教語で、「一行」は一事に熱中すること、「三昧」は仏道の修行に一心になる意。とくに念仏三昧のことをいう。 |
− |
一薫一蕕 |
いちくんいちゆう |
善は消え易く悪は除きがたいこと。薫は香草・蘭の類、根を焼いて香をたて身におび悪気を払った。蕕は「かりがねそう」秋、青紫の花をつけるが悪臭がある。転じて悪人などを言う。《出典》左傳 |
− |
一芸一能 |
いちげいいちのう |
一芸はひとつの技・技芸、一能はひとつの技能・才能をいう。一能一芸ともいう。〔用例〕一芸一能に秀でる。 |
− |
一月三舟 |
いちげつさんしゅう |
仏語。一つの月も、止まっている舟、北へ行く舟、南へ行く舟から見るとそれぞれ異なって見えるように、人はそれぞれの立場により仏の教えを異なって受け取るということ。 |
− |
一言一行 |
いちげんいっこう |
ひとつひとつの言葉や行い。 |
− |
一言九鼎 |
いちげんきゅうてい |
国を左右するほど重みのある貴重な一言。 |
− |
一言居士 |
いちげんこじ |
何にでも一言いわないと気のすまない人のこと。例え他人に言い尽くされ、何も付け加える内容が無くても、とにかくひとこと意見を言いたがる人。「居士」は、男子の意。「一言」は「いちごん」とも読む。 |
△ |
一期一会 |
いちごいちえ |
一生に一度の出会いのこと。また、そのことが生涯に一度限りであることを表し、人との出会いなどの機会を大切にすることのたとえ。 |
◎ |
一五一十 |
いちごいちじゅう |
一から十まで。始めから終わりまで。ことごとく。 |
− |
一闔一闢 |
いちこういちびゃく |
陰の気と陽の気が衰えたり盛んになったりするさま。 |
− |
一合一離 |
いちごういちり |
人と関係を結んだり離れたりすること。一離一合。[類義語]一聚一散 |
− |
一言一句 |
いちごんいっく |
一つ一つの言葉のこと。「一言」も「一句」も共に短い言葉のこと。 |
− |
一言半句 |
いちごんはんく |
ちょっとした短い言葉。ほんのわずかな言葉。 |
◎ |
一言片句 |
いちごんへんく |
ほんの一言、ちょっとした言葉のはしばし、ほんのわずかな言葉 |
− |
一言芳恩 |
いちごんほうおん |
ただ一言を賜っただけの恩に感じて主君と仰ぐこと |
− |
一事万事 |
いちじばんじ |
いちじがばんじ。一事を見れば、他のすべての事を推察できること。 |
− |
一治一乱 |
いちじいちらん |
ある時は乱れ(戦乱)ある時は治まる、戦国時代の様相をいう。 |
− |
一字一句 |
いちじいっく |
一つの文字と一つの語句。わずかな字句。 |
− |
一字一点 |
いちじいってん |
字一つ、点一つ。極めて少しのことのたとえ。 |
− |
一字千金 |
いちじせんきん |
価値の高い文章。一字に千金の価値があること。 |
△ |
一日九遷 |
いちじつきゅうせん |
一日に九度も官位を昇ること |
− |
一日三秋 |
いちじつさんしゅう |
わずか一日でも会わないと、三年も会わないように感じられてとても待ち遠しいほどに、非常に思い慕うこと。 類:一日千秋・一刻千秋 |
△ |
一日千秋 |
いちじつせんしゅう |
一日会わないだけで随分会わない気がする。非常に思い慕うことの形容。 |
◎ |
一日千里 |
いちじつせんり |
一日に千里も走るような優れた馬。優れた才能の人。水の流れの急なこと。 |
− |
一日之長 |
いちじつのちょう |
技能や経験・知識などがいくらか勝っていること。年齢が少しだけ多い。 |
− |
一日万機 |
いちじつばんき |
一日の中でもいろいろなことが起きる意。天子を一日も怠ることのない様に戒めたもの。一日の多くの政務をいう。 |
− |
一字之師 |
いちじのし |
詩や文章の中の適切でない一字を改め直してくれる人。 |
− |
一汁一菜 |
いちじゅういっさい |
ひと碗の吸い物と一品のおかず。質素な食事をいう。 |
△ |
一入再入 |
いちじゅうさいじゅう |
布を幾度も染めること。染色の濃いこと。染色のための液体に一度入れ、さらにもう一度入れる意。 |
− |
一樹之陰 |
いちじゅのかげ |
一本の木の下で雨宿りするのも前世からの因縁である。 |
− |
一上一下 |
いちじょういちげ |
上げたり下げたりすること。(その場に応じて処理すること) |
− |
一杖一鉢 |
いちじょういっぱつ |
僧侶の極めて質素な身なりを形容する語。「一杖」は一本の杖「一鉢」は托鉢用の鉢をいう。一杖一鉢の行脚などと表現する。 |
− |
一場春夢 |
いちじょうのしゅんむ |
人生のはかないことのたとえ。人の栄枯盛衰は、春の夜のように極めてはかないという意味。 |
− |
一塵不染 |
いちじんふせん |
物欲に迷はないと仏教の教え。官吏等の清廉な喩えに使う。 |
− |
一族郎党 |
いちぞくろうとう |
血縁のある同族と家来たち。家族や関係者の全員。 |
− |
一代一度 |
いちだいいちど |
天皇の一代に一度だけおこなわれること、またその行事。 |
− |
一諾千金 |
いちだくせんきん |
一度した約束は絶対に守り通すこと。信用が厚いこと。 |
− |
一読三嘆 |
いちどくさんたん |
名文に接して感銘を受けること。 |
− |
一日一善 |
いちにちいちぜん |
一日に一つだけいいことをすること。 |
− |
一人当千 |
いちにんとうせん |
一人の武者が千人の敵を相手にできること。非常に強いことのたとえ。 |
− |
一念三千 |
いちねんさんぜん |
一刹那の心、一念の中に広い世界の森羅万象をさす仏教の世界観である三千世界がそなわっていると言う意味。 |
− |
一念発起 |
いちねんほっき |
あることを成し遂げようと強く決心すること。 |
○ |
一暴十寒 |
いちばくじっかん |
少し努力してあとは怠けること。「継続しなければダメ」の言い方。 |
− |
一罰百戒 |
いちばつひゃっかい |
一人の罪人を罰することで、多くに人を戒めることが出来る。 |
△ |
一病息災 |
いちびょうそくさい |
一つくらい病気のある人の方が、体を大切にしてかえって長生きすること。 |
− |
一分一厘 |
いちぶいちりん |
ほんのわずか。 |
△ |
一分五厘 |
いちぶごりん |
江戸時代に一分五厘あれば一日暮すことができた事から転じて物事を軽く見て言うこと。 |
− |
一部始終 |
いちぶしじゅう |
ある事の初めから終わりまで、こまごましたことまで全部のこと。 |
◎ |
一別以来 |
いちべついらい |
別れてから。一別=前に一度別れること。 |
− |
一望千頃 |
いちぼうせんけい |
ひと目でかなたまで広々と見渡されること。「頃」は面積の単位で、一頃は百畝(ひゃっぽ)で182アール。 |
− |
一望千里 |
いちぼうせんり |
見渡す限り遠くまでも、じつに広々としている形容。 |
○ |
一木一草 |
いちぼくいっそう |
一本の木、一本の草。全て、全部という意味。 |
− |
一枚看板 |
いちまいかんばん |
ただそれだけで他に代わりのないもの。また、大勢の中の中心人物。 |
− |
一水二肥 |
いちみずにこえ |
米作りの秘訣の第一は水加減で、第二が肥料の施し方いかんである。農民の長い経験と智慧から言われる語句。 |
− |
一味同心 |
いちみどうしん |
一つの目的のために集まった人たちのこと。 |
− |
一味徒党 |
いちみととう |
同じ目的をもって結ばれた仲間。多く、悪事に加わることをいう。 |
− |
一網打尽 |
いちもうだじん |
一あみで魚を捕らえ尽くす。罪人・徒党を一時に全部捕らえるたとえ。 |
○ |
一毛不抜 |
いちもうふばつ |
毛髪一本も抜かない。自分の利益だけを図って他人のことは考えないこと。極端な利己主義、個人主義。ケチのこと。 |
− |
一目十行 |
いちもくじゅうぎょう |
ひとめで十行の文を読む。読書力が優れていること。 |
− |
一目瞭然 |
いちもくりょうぜん |
ただひと目見ただけで、はっきりよくわかる。わかりきっていること。 |
○ |
一問一答 |
いちもんいっとう |
一人が質問し、相手がそれを答えるという形を繰り返すこと。 |
○ |
一文半銭 |
いちもんはんせん |
ほんのごくわずかな金銭。 |
− |
一文不通 |
いちもんふつう |
無学で文字を知らないこと。 |
− |
一遊一予 |
いちゆういちよ |
天子の一つの遊び、一つの楽しみ。「予」は楽しむの意。王者の遊行。《出典》孟子「梁恵王下」 |
− |
意中之人 |
いちゅうのひと |
心の中で思いを寄せている人。 |
− |
一陽来復 |
いちようらいふく |
よくないことが続いた後に、よいことがめぐってくる意。 |
△ |
一利一害 |
いちりいちがい |
利益がある代わりに一方では損失があること。 |
− |
一里一銭 |
いちりいっせん |
戦国時代の伝馬の一里分の賃銭。後北条氏等の基準であり六町一里を単位としている。 |
− |
一粒万倍 |
いちりゅうまんばい |
ひと粒の種から一万倍もの収穫があること。わずかのものから多くの利益を得るたとえ。 |
△ |
一龍一猪 |
いちりょういっちょ |
幼い時は変わらないが学問することで差が出てくる。 |
− |
一列一体 |
いちれついったい |
同じ群れ、同じ仲間。また、全てが平等であることにいう。 |
− |
一蓮托生 |
いちれんたくしょう |
結果や物事の善悪に関係なく、行動や運命を共にすること。 |
○ |
一路順風 |
いちろじゅんぷう |
全て順調なようすのたとえ。 |
− |
一路平安 |
いちろへいあん |
旅人に旅の平安無事を祈って言う語。「道中、ご無事で〜」 |
− |
一攫千金 |
いっかくせんきん |
一度にたくさんの利益を得ること。 |
○ |
一家眷属 |
いっかけんぞく |
家族と親戚・親族のこと。一族郎党。 |
− |
一家団欒 |
いっかだんらん |
家族全員が集まり、仲良く語り合って時を過ごすこと。 |
○ |
一竿風月 |
いっかんふうげつ |
のんびりと人生を楽しむこと。 |
− |
一喜一憂 |
いっきいちゆう |
状況が変わるたびに喜んだり心配したりして落ち着かないこと。 |
○ |
一貴一賎 |
いっきいっせん |
貧しくなったり富貴になったりすること。また貧しい時と豊かな時では、他人の扱いも変わってくるということ。?公(てきこう)という人が、自分が落ちぶれると周囲から人が消え、地位を得るとすぐに集まってくる様をみて「一貧一富、乃ち交態を知る」と嘆いたという故事から。一貧一富。 |
− |
一気呵成 |
いっきかせい |
物事をひといきに成し遂げてしまうこと。 |
○ |
一饋十起 |
いっきじっき |
一度の食事の間に十回席を立つ。熱心に客を迎えること。 |
− |
一騎当千 |
いっきとうせん |
一人で千人の敵に対抗することができること。人並みはずれた技術や経験のあること。 |
△ |
一簣之功 |
いっきのこう |
仕事を完遂する間際の最後の努力。最後のひとふんばり。また、仕事を完成するために重ねるひとつひとつの努力にもいう。「簣」は土を乗せて運ぶ道具の意。 |
− |
一客一亭 |
いっきゃくいってい |
ふつうは複数の客を招いて行うが、ただ一人だけをよんで催す茶事のことをいう。 |
− |
一裘一葛 |
いっきゅういっかつ |
一つの皮衣と、一つの葛織りのかたびら。貧しいことのたとえ。 |
− |
一球入魂 |
いっきゅうにゅうこん |
野球用語。投手が一球一球に全力を集中して投げること。 |
− |
一丘之貉 |
いっきゅうのむじな |
同じ丘にすむむじな。同類の悪党。 |
− |
一虚一盈 |
いっきょいちえい |
あるいはむなしく、あるいは満ちる。常に変化して一定の形を保つことなく測りがたいことのたとえ。むなしいときもあれば満ちるときもある。「盈」は満ちる意。「一・・・一・・・」は「あるいは・・・あるいは・・・」の意。 |
− |
一虚一実 |
いっきょいちじつ |
いろいろと変化して予測が立てにくいこと。 |
− |
一挙一動 |
いっきょいちどう |
一つ一つの動作や行動。ちょっとした動作、振る舞いのこと。 |
◎ |
一極集中 |
いっきょくしゅうちゅう |
機能や権限が一カ所に集まってしまうこと。 |
○ |
一挙両得 |
いっきょりょうとく |
一つの動作や行動によって二つの利益を得ること。一度にふたつの目的がかなうこと。 |
◎ |
一琴一鶴 |
いっきんいっかく |
役人が清廉なことのたとえ。一張りの琴と一羽の鶴の意。また、旅の支度が簡易なことのたとえ。宋の趙抃(ちょうべん)が蜀に赴任したとき、わずかに琴一張りと鶴一羽を携えて行った故事から。 |
− |
一句一章 |
いっくいっしょう |
俳句の形式。対象を一気に詠み句の途中に切れを入れない形。一物だけを用い、一つのものだけに焦点を当てて詩情を盛り込む。 |
− |
一句一直 |
いっくいっちょく |
連歌・俳諧興業における俳席の掟の一つ。付合を出して指合があった場合、一度だけ句を直すことは出来るが再案句にも指合があったときはその句を捨てて他人付句を譲らなくてはならないこと。付句・前句に対して付ける句。 |
− |
一茎九穂 |
いっけいきゅうすい |
ひと粒の種から一万倍もの収穫があること。わずかのものから多くの利益を得るたとえ。 |
− |
一茎六穂 |
いっけいろくすい |
ひと粒の種から一万倍もの収穫があること。わずかのものから多くの利益を得るたとえ。 |
− |
一間一花 |
いっけんいっか |
神社仏閣等の格天井、組入天井等の板に花模様を描くとき一間(ひとま)に一個の花を入れることをいう。四象眼で一つの花が完成するものを「四間一花」とも言う。 |
− |
一高一低 |
いっこういってい |
高くなったり低くなったりすること。 |
− |
一口両舌 |
いっこうりょうぜつ |
前に言ったことと後で言ったことが異なること。→二枚舌。 |
△ |
一国一城 |
いっこくいちじょう |
一つの国を領し、一つの城を有すること。転じて、他の干渉・援助をうけず、独立していること。 |
○ |
一国三公 |
いっこくさんこう |
一つの国に三人の主権者がいること。まとまっていないこと。 |
− |
一刻千金 |
いっこくせんきん |
わずかな時間が千金にも値すること。大切な時や楽しい時が過ぎ易いのを惜しむ気持ちを表す。 |
△ |
一顧傾城 |
いっこけいせい |
絶世の美女のこと。 |
− |
一壺千金 |
いっこせんきん |
軽々しく扱っているものでも、いざという時には役に立つ。 |
− |
一狐之腋 |
いっこのえき |
狐のわきの下の白くて美しい毛皮。少なくて珍貴なもののたとえ。 |
− |
一切皆苦 |
いっさいかいく |
仏教における四法印の一つ。全てのものは苦であるということ。 |
− |
一切合切 |
いっさいがっさい |
なにもかも、すべて。 全部、残らず。 |
△ |
一切衆生 |
いっさいしゅじょう |
この世に生を受けているすべてのもの。 |
△ |
一切即一 |
いっさいそくいち |
全体の中に個があり、個の中に全体があり、個と全体は融合して一体となっているという考え方。またそのように考えることにより人生や世界を正しく把握できるという教え。一即一切 |
− |
一妻多夫 |
いっさいたふ |
一人の妻に、二人以上の夫がいること。 |
− |
一殺多生 |
いっさつたしょう |
一人を殺す代わりに、多くの人を助けること。いっせつたしょう。 |
△ |
一絲一毫 |
いっしいちごう |
きわめて僅かなことのたとえ。一本の細い絲(糸の旧字体)と細い毛の意から。毫は細い毛のこと。用例(否定の表現を伴った文章の中で使われることが多い)一絲一毫もゆるがせにしない。一分一厘 |
− |
一死七生 |
いっししちしょう |
一度死んで、七たび生まれかわること。この世に生まれかわる限り。 |
− |
一子相伝 |
いっしそうでん |
学術・技芸などの奥義を、代々自分の子供の一人だけに伝えて他には教えず、秘密に受け継いでいくこと。 家伝の秘。 |
△ |
逸失利益 |
いっしつりえき |
事故に遭わなければ、手に入れていたはずの収入や利益。 |
− |
一視同仁 |
いっしどうじん |
誰にも差別をせず、全ての人を平等に見て同じように思いやりをもって待遇すること。 |
△ |
一資半級 |
いっしはんきゅう |
少しばかりの官位。 |
− |
一紙半銭 |
いっしはんせん |
一枚の紙と金額の半銭。わずかなもののたとえ。 |
− |
一死報国 |
いっしほうこく |
一命を捨てて国のために尽くすこと。わが身を顧みずに国家のために働くこと。「一死」は、一命をなくすこと。「報国」は、国恩に報いるために尽くすこと。 |
− |
一尺三寸 |
いっしゃくさんずん |
懐剣の異名。 |
− |
一尺八寸 |
いっしゃくはっすん |
揚代が十八匁だったことから、かこい女郎の異称。笠の寸法に因んで笠雲のこと。寸法から鎌柄の異称。 |
− |
一瀉千里 |
いっしゃせんり |
物事の進み方が非常に速いこと。また、弁舌や文章がよどみなくすらすらと進むこと。 |
△ |
一種一瓶 |
いっしゅいっぺい |
各自が一種の肴と一瓶の酒とを持ち寄って宴会すること。簡単な酒宴の用意。 |
− |
一宿一飯 |
いっしゅくいっぱん |
旅の途上、食事をふるまい、一晩泊めてやる。 |
− |
一觴一詠 |
いっしょういちえい |
酒を飲みながら詩を吟じて楽しむこと。觴は杯。 |
− |
一蔀一元 |
いっしょういちげん |
「蔀」はしとみ・覆いであるが昔の暦法の名でもある。一年を三六五日四分の一、十九年を章として七閏月を置き、四章を蔀とし、二十蔀を紀、三紀を元といった。[後漢書・律暦志下]約六十一年をいう。 |
− |
一笑一顰 |
いっしょういっぴん |
顔に表れる僅かな表情または表情の変化。「顰」は眉をひそめる。《出典》韓非子 明主は一顰一笑を愛おしむ。一顰一笑。 |
− |
一生懸命 |
いっしょうけんめい |
物事を命がけで真剣にすること。 |
○ |
一唱三嘆 |
いっしょうさんたん |
詩文などを一度読んで何回も感嘆すること。すぐれた詩文などを称賛していう。 |
− |
一笑千金 |
いっしょうせんきん |
美しい女性は、ちょっと笑っただけでも千金の価値があること。また、それほどに美しい女性のこと。「一笑」は軽くにっこり笑うという意味。 |
- |
一生不犯 |
いっしょうふぼん |
仏教の戒律で、一生男女の交わりをしないこと。 |
− |
一触即発 |
いっしょくそくはつ |
ちょっと触れただけですぐに爆発すること。非常に切迫しているようす。 |
○ |
一所懸命 |
いっしょけんめい |
命がけで物事に取り組むこと。現在多くは、「一生懸命」と書く。 |
− |
一所不在 |
いっしょふざい |
一か所に長くとどまらず、居所を定めずに旅をすること。行脚僧などの境遇。 |
− |
一心一意 |
いっしんいちい |
心を一つにして一途に思うこと、また心を集中して励むこと。「一心」「一意]はともに一つのことをひたすらに思うこと。《出典》駱賓王(らくひんのう)の詩。[類]一意専心・一心一計・一心不乱。 |
− |
一心一向 |
いっしんいっこう |
心を一方にのみ向けて、他のことに心を奪われないこと。「一向」はイチコウとも読む。[類]一意専心・一心一意・一心不乱・全心全意 |
− |
一進一退 |
いっしんいったい |
進んだり後戻りしたり、症状や情勢などが良くなったり悪くなったりすること。 |
◎ |
一新紀元 |
いっしんきげん |
世の中が新しく変わった最初の年のこと。一つの新しい時代。 |
- |
一身軽舟 |
いっしんけいしゅう |
とうとうと流れる大河に舟を浮べていると、自分まで軽やかな小舟に身を委せている気がして、なかなかよきものである。 |
− |
一心同体 |
いっしんどうたい |
二人以上の人間の心が一致し、同じ体、すなわち一人の人間であるような強い結びつきをすること。 |
○ |
一心不乱 |
いっしんふらん |
心をひとつに集中し、他の事のために心を乱されない。わき目もふらない。 |
◎ |
一真法界 |
いっしんほっかい |
絶対無差別の宇宙の真実の姿。仏教の言葉。 |
− |
一心万宝 |
いっしんまんぽう |
一心さえ持っていれば何事でも成し遂げられる。 |
− |
一水牽愁 |
いっすいけんしゅう |
「一水愁(うれ)いを牽(ひ)く」と読む。一筋の川が愁いを漂わせて流れゆく秋の情感をいう。 |
− |
一水四見 |
いっすいしけん |
同じ水とはいえ、それを見る者の心が異なると、それぞれちがった見方をするものだ。
天人は宝石をちりばめた池とみる、人間は水、餓鬼は膿んだ血、そして魚は自分の住む家とみる。「一処四見」ともいう。 |
− |
一酔千日 |
いっすいせんにち |
きわめて良い酒の形容。 |
− |
一炊之夢 |
いっすいのゆめ |
飯が煮えるくらいの短い時間に見た夢。この世の栄華のはかないことのたとえ。唐の盧生が邯鄲の宿舎で呂翁という仙人の枕を借りて一眠りする間に五十年の栄華の夢を見たが、覚めてみれば、炊きかけの黄粱がまだ煮えきっていず、人生のはかないことを悟った故事。 |
− |
一寸光陰 |
いっすんのこういん |
ほんのわずかの時間。わずかな時間を大切にしなさいという教えに使う。「光陰」は日や月を指し、月日や時間のこと。 |
− |
一成一旅 |
いっせいいちりょ |
治めている土地が狭く、人民が少ないこと。「一成」は十里四方の土地「一旅」は兵士五百人のこと。一成一旅の領土・・などと表現する。《出典》春秋左氏伝「哀公元年」。 |
− |
一世一元 |
いっせいちげん |
天皇一代の年号を一つだけに定めること。明治から始まった。 |
− |
一世一期 |
いっせいちご |
一生涯を通じての間。一世一代。 |
− |
一世一代 |
いっせいちだい |
人の一生のうちで、たった一度の意。特に、役者などが一生涯にただ一度きりという得意の芸を演ずること。 |
○ |
一世木鐸 |
いっせいのぼくたく |
世の中の人々を教え導く人のこと。「一世」は世の中すべての意。「木鐸」は木の舌(振り子)がついている金属製の鈴で、古代中国で法律や命令を布告するときに鳴らしたもの。転じて、世の指導者のこと。 |
− |
一世之雄 |
いっせいのゆう |
その時代で最もすぐれた英雄。当代の最もすぐれた人物。「一世」はその時代の意。 |
− |
一世風靡 |
いっせいふうび |
ある時代に多くの人に敬服されること。 |
− |
一石二鳥 |
いっせきにちょう |
一つの行為から、同時に二つの利益・効果を得ることのたとえ。 |
◎ |
一銭一厘 |
いっせんいちりん |
ごくわずかなことのたとえ。銭・厘は小銭の単位。一銭は一円の百分の一、一厘は一銭の充分の一。[類]一文半銭・一紙半銭 |
− |
一銭五厘 |
いっせんごりん |
兵士として国民を徴集する命令書「召集令状」の郵便料金のことを言う。転じて兵士は葉書一枚程度の値の意味。 |
− |
一措一画 |
いっそいっかく |
一点一画。漢字の一点、一つの筆画。細かいところに気を配り丁寧に文字を書くことを言う。「点」「画」の旧字は「點」「畫」。一点一画ともゆるがせにしない・・等と表現。《出典》顔氏家訓「書証」 |
− |
一即一切 |
いっそくいっさい |
一がそのまま全体であり、全体の中に個があると共に、個の中に全体が含まれているという考え。 |
− |
一束一本 |
いっそくいっぽん |
室町・江戸時代に行われた礼物の形。杉原紙一束(十帖)と扇一本を添えた。杉原紙(がみ)は奉書紙風でやや薄く武家の公用に用いられまた贈答品ともされたもの。 |
− |
一体分身 |
いったいぶんしん |
仏が人々を救うため、種々な姿になること。一つの物事が分かれること。 |
− |
一旦一夕 |
いったんいっせき |
「旦」は朝の意。一朝一夕と同義 |
− |
一旦緩急 |
いったんかんきゅう |
いざという場合のこと。緊急のことが起こったなら。「一旦緩急あれば」の略。通常は国家的規模の大事件発生を仮定していうときに用いられる。 |
△ |
一致団結 |
いっちだんけつ |
多くの人々がある目的に向かって心を合わせ、まとまって事を行うこと。 |
○ |
一知半解 |
いっちはんかい |
知識が充分に自分のものになっていないこと。なまかじりの知識。半可通。 |
△ |
一調一管 |
いっちょういっかん |
「一調」は能で一曲中の要所の一段を謡い小鼓・大鼓・太鼓のいずれか一種を合わせて打つ演奏形式。それに「一管」笛を加えた演奏をいう。 |
− |
一張一弛 |
いっちょういっし |
厳しく、また時には寛大に。弛んでいることと張っていること。 |
− |
一朝一夕 |
いっちょういっせき |
非常に短い間。わずかの時日。 |
◎ |
一長一短 |
いっちょういったん |
長所もあり、短所もあること。 |
◎ |
一朝之忿 |
いっちょうのいかり |
一時の激しい怒り。 |
− |
一朝之患 |
いっちょうのうれえ |
突然ふりかかる心配事。突然の災難。 |
− |
一朝富貴 |
いっちょうのふうき |
急に金持ちになったり、地位が上がったりすること。成金。 |
− |
一擲千金 |
いってきせんきん |
一度に非常に多くの金を使うこと。「擲」は、投げうつ。「千金」は、多額の金銭。さいころにかけるところから、大仕事や勝負に運命をかける意。 |
− |
一天四海 |
いってんしかい |
空の蓋う限りと、四方の海。天下。世界中。 |
− |
一天万乗 |
いってんばんじょう |
天子。天子の位。周代、天子の領地は兵車一万台を出す決まりであったのでいう。 |
− |
一刀三拝 |
いっとうさんぱい |
仏像を彫刻するとき、一刀を入れるたびに三度礼拝すること。 |
− |
一刀三礼 |
いっとうさんれい |
仏像を彫刻するとき、一刀を入れるたびに三度礼拝すること。 |
− |
一刀両断 |
いっとうりょうだん |
物を一太刀で真っ二つに切ること。断固たる態度で、物事を処理することの意に使われる。 |
◎ |
一得一失 |
いっとくいっしつ |
一方は良いが一方は良くないこと。利益があると同時に一つの損があること。 |
△ |
一徳一心 |
いっとくいっしん |
君臣がその心を一つにすること。 |
− |
一敗塗地 |
いっぱいとち |
二度と立ち上がれないほどの敗北。 |
− |
一発勝負 |
いっぱつしょうぶ |
ただ1回のチャンスに勝負をかけること。 |
○ |
一髪千鈞 |
いっぱつせんきん |
非常に危険なことの例え。ひとすじの細い髪の毛で一〇〇〇鈞の重さのものを引く。 |
− |
一波万波 |
いっぱばんぱ |
きわめて些細なことが大きな影響をもたらすたとえ。「一波動けば万波生ず」という。 |
− |
一斑全豹 |
いっぱんぜんぴょう |
物事の一部だけを見て、全体を推量したり批評したりすること。 |
− |
一飯之恩 |
いっぱんのおん |
一回の食事をごちそうになった恩義。ほんの少しの恵み。また、ささやかな恩義であるがそれを忘れてはいけないという戒めの語。 |
− |
溢美溢悪 |
いつびいつあく |
ほめすぎと、けなしすぎ。過度の賛辞と悪口のたとえ。 |
− |
一筆計上 |
いっぴつけいじょう |
一通の書状で申し上げるの意で、男性が手紙の書き出しに用いる慣用句。 |
- |
一筆勾消 |
いっぴつこうしょう |
これまでのすべてを取り消すこと。「勾」は引く、引っぱる意。書いた文字を一筆さっと引いて一気に消してしまうことから。 |
− |
一瓢一箪 |
いっぴょういったん |
粗末な飲食物。また、つましい暮らし。一つのひさご(瓢)に入れた飲み物と、一つのわりご(箪)に盛った食物の意。 |
− |
一顰一笑 |
いっぴんいっしょう |
顔にあらわれるわずかな表情の変化のこと。顔をしかめたり笑ったりして感情が顔にでること。「顰」は、眉にしわを寄せて顔をしかめる意。 |
− |
一夫一婦 |
いっぷいっぷ |
一人の夫と一人の妻とによって成り立つ婚姻の形態。一夫一妻。単婚。モノガミー[対]一夫多妻・ポリガミー、一妻多夫・ポリアンドリー |
− |
一腹一生 |
いっぷくいっしょう |
同じ父母から生れた兄弟姉妹。一腹一種ともいう。 |
− |
一服一銭 |
いっぷくいっせん |
昔、道端で一杯の抹茶を「一文」で売ったこと、またその商いをした人。 |
− |
一夫多妻 |
いっぷたさい |
一人の夫に、二人以上の妻がいること。 |
− |
一碧万頃 |
いっぺきばんけい |
湖や海などの水が青く広々とたたえているさま。 |
− |
一片氷心 |
いっぺんのひょうしん |
ひとかけらの氷。住み切った心。汚れなき品行。 |
− |
一歩一喘 |
いっぽいちぜん |
一足歩いては一息つく。険しい山道などを行く様子。 |
− |
一歩一趨 |
いっぽいっすう |
人が歩けば自分も歩き、小走りになれば、たいした考えもなく追従して小走りになること。「趨」は走る・速いの意。[類]亦歩亦趨・随人歩趨 |
− |
一飽一襲 |
いっぽういっしゅう |
衣食のこと。自分が生活をしていく上で必要な食事・衣服などの意。「一飽」は一度食事をして満腹になること、「一襲」は一そろいの衣服。 |
− |
鷸蚌之争 |
いつぼうのあらそい |
鷸(しぎ)と蚌(どぶがい)との争い。両者が争ううちに、第三者にその利益を占められるというたとえ。 |
− |
一本独鈷 |
いっぽんどっこ |
仏具の独鈷に似た文様をひと筋織り出した博多織。男帯に用いられる。 |
− |
夷狄之道 |
いてきのみち |
野蛮人の道。礼儀にはずれた道。 |
− |
意到随筆 |
いとうずいひつ |
文章が自分の意のままに書けること。 |
− |
意到筆随 |
いとうひつずい |
文章が自分の意のままに書けること。 |
− |
以毒制毒 |
いどくせいどく |
逆効果を利用し悪人を使って悪党を制圧するたとえ。毒を消すのに他の毒を用いる意。 |
− |
猗頓之富 |
いとんのとみ |
巨万の富。 |
− |
以肉去蟻 |
いにくきょぎ |
蟻の好きな肉で蟻を追い払おうとすると、かえって無数の蟻が集まってくる。方法を間違うと逆効果を招くということ。 |
− |
倚馬七紙 |
いばしちし |
優れた文才。倚馬の才。〔「世説新語(文学)」より。東晋の袁虎(えんこ)が、君主の桓温に布告文を書くように言われ、その馬前で七枚の長文をたちどころに書き、王(おうしゆん)に文才をほめられたという故事から〕 |
− |
意馬心猿 |
いばしんえん |
心に煩悩や欲情が盛んに動いて、心中の鎮まらないこと。暴れる馬や野猿は制することが難しいのにたとえて。 |
△ |
衣鉢相伝 |
いはつそうでん |
弟子が師の教え、道を伝えるたとえ。師匠の道を受け継ぐ。 |
− |
倚馬之才 |
いばのさい |
馬に寄りかかって待つ間に、万言の文章を作るほどの優れた才。文章の天才。 |
− |
夷蛮戎狄 |
いばんじゅうてき |
四方の未開人。東方を夷、南方を蛮、西方を戎、北方を狄という。 |
− |
萎靡沈滞 |
いびちんたい |
新しいものを求める活気に欠け、発展する動きが見られない様子。 |
− |
意必固我 |
いひつこが |
私意、自分の意見を必ず通そうとすること、執念深いこと、我意の強いこと。君子が絶つべき四つの欠点。 |
− |
渭浜之器 |
いひんのき |
渭浜は黄河の支流渭水の浜、器は能力をもつ人。大人(たいじん)となり得る器量の人物をいう。周の文王が渭水の浜で釣をしている呂尚に会った。
途端に文王は呂尚こそ父太公が望んでいた人物だと丁重に迎える、 やがて呂尚は期待通り太公が望んでいた「太公望」になったという故事。 |
− |
渭浜漁父 |
いひんのぎょほ |
太公望をいう。渭水のほとりで魚を釣っていたので。 |
− |
威風堂堂 |
いふうどうどう |
外見が立派であるさま。威厳があっておごそかなようす。 |
○ |
威風凛凛 |
いふうりんりん |
威光があって犯しがたいさまをいう。雄々しく、きりりとした容姿、態度。 |
− |
緯武経文 |
いぶけいぶん |
武を横糸とし文を縦糸として国を治めること。 |
− |
韋編三絶 |
いへんさんぜつ |
熱心に読書すること。 |
△ |
以弁飾知 |
いべんしょくち |
口先の弁舌で自分の知識を飾り立てようとすること。実力がないのに巧みな弁舌で知識があるようにみせかけること。 |
− |
以暴易暴 |
いぼうえきぼう |
暴力でもって暴力を制すること。 |
− |
以貌取人 |
いぼうしゅじん |
人の能力や言動を考えないで、容貌だけを見て人を採用すること。顔つきで人を判断する。 |
− |
移木之信 |
いぼくのしん |
政府が公約を守り、政治に対する不信を除き、法の権威と秩序を示すたとえ。 |
− |
葦末之巣 |
いまつのす |
水辺の葦の先に巣を作る鳥は、いつも危険にさらされて落ち着かない生活をしなければならないということ。住居が不安定で危険なさま。 |
− |
意味深長 |
いみしんちょう |
言葉などの内容が奥深いこと。発言や行動の奥に表面上の意味とは別の含みがある様子。 |
○ |
倚門之望 |
いもんのぼう |
門に寄りかかって待つ。子の帰りを待ちわびる母の情を言う。 |
− |
意欲満満 |
いよくまんまん |
何かやりたい意欲がみちみちているさま |
− |
以卵投石 |
いらんとうせき |
卵を石に投げても石は傷つかない。むだで勝負にならず、損害ばかりで益のないこと。 |
− |
倚閭之望 |
いりょのぼう |
門に寄りかかって待つ。この帰りを待ちわびる母の情を言う。 |
− |
異路同帰 |
いろどうき |
道は違っていても、行き付くところは同じであること。 |
− |
陰陰滅滅 |
いんいんめつめつ |
非常にくらくて陰気な様子。 |
− |
員淵方井 |
いんえんほうせい |
四角い天井に丸い淵を描く。 |
− |
隠晦曲折 |
いんかいきょくせつ |
言い方が遠回しではっきりしない。回りくどくて、わかりにくい言い方、表現のたとえ。 |
− |
飲灰洗胃 |
いんかいせんい |
胃袋の中の汚いものを灰で洗い清めるように、自分の過去を悔い、心を改めて出直すこと。 |
− |
因果応報 |
いんがおうほう |
よい行いをした人には良い報い、悪い行いをした人には悪い報いがある。過去および前世の因業に応じて果報があるという意。 |
○ |
因果関係 |
いんがかんけい |
結果と原因の間に何らかの関係があること。 |
○ |
飲河之願 |
いんかのねがい |
自分の願望が少ないこと。自分の分に安んじることをいう。もぐらが黄河の水を飲もうと思っても、腹がふくれる程度にしか飲むことができないということ。 |
− |
飲河満腹 |
いんがまんぷく |
自分の身分をわきまえ、安らかに暮らすさま。どぶねずみは広大な黄河の水を飲んでも腹をいっぱいにする以上は飲めない。人には、それぞれ定まった分があるのだから、それに満足しなければいけないという例え。 |
− |
殷鑑不遠 |
いんかんふえん |
鑑(かんが)みる戒めは、すぐ手近にあるというたとえ。 |
− |
因機説法 |
いんきせっぽう |
その場その場に対応して仏法の真理を悟らせようとする説法。 |
− |
婬虐暴戻 |
いんぎゃくぼうれい |
女色に溺れ、暴虐で人倫を乱すこと。 |
− |
韻鏡十年 |
いんきょうじゅうねん |
漢字、漢文の音韻学は非常にむずかしく、音韻の研究書「韻鏡」を十年引いても難解ということ。 |
− |
引据剪裁 |
いんきょせんさい |
古人の文章を切り取ってつなぎあわせること。 |
− |
慇懃無礼 |
いんぎんぶれい |
言葉や物腰が丁寧すぎて、かえって礼儀にはずれていること。丁寧な態度に反して尊大。 |
△ |
咽喉之地 |
いんこうのち |
戦略的に見て、国の一番重要な土地をいう。人間の体でいう急所「のど、くび」にたとえた言葉。 |
− |
因循姑息 |
いんじゅんこそく |
古い習慣にしたがって改めず、また、一時しのぎに間に合わせのやりかたをすること。また、消極的でぐずぐず迷っている様子。 |
△ |
因循守旧 |
いんじゅんしゅきゅう |
旧習を守って改めようとしないこと。しきたりどおりにして改めない。 |
− |
因小失大 |
いんしょうしつだい |
目先の小利をむさぼって大利を失う。小に因(よ)りて大を失う。 |
△ |
飲水思源 |
いんすいしげん |
水を飲んで“ああ美味かった”とその流れの水源に思いをはせるように、いつも物事の根本を忘れぬこと。
今の幸いを考え、恩人に感謝すること。“水を飲みて源を知る”ともいう。 |
− |
隠姓埋名 |
いんせいまいめい |
姓名を隠し、偽名を使って世渡りすること。また、改名したりして他郷に逃亡するたとえ。 |
− |
陰徳陽報 |
いんとくようほう |
人知れず善行を積めば、必ずよい報いとなって現れてくるという意味。 |
− |
隠忍自重 |
いんにんじちょう |
我慢して軽々しい行動をしないこと。よくいえば慎重、悪くいえば引っ込み思案。 |
△ |
允文允武 |
いんぶんいんぶ |
まことに文、まことに武の意味で、天子に文武の徳が兼ね備わっていることを褒め称える言葉。 |
− |
陰謀詭計 |
いんぼうきけい |
密かにたくらむ悪だくみと人をあざむく計略策謀。「詭」はいつわりあざむく意。 |
− |
引喩失義 |
いんゆしつぎ |
つまらない前例やたとえを引いて正しい本来の意義を見失うこと。良くない先例をひいて正しい道を踏み外す意にも用いる。 |
− |
有為転変 |
ういてんぺん |
仏教の教えで、この世の現象はすべてとどまることなく移り変わっていくものだということ。無常ではかないこと。 |
△ |
有為無常 |
ういむじょう |
この世の現象は因縁によって生じたものであるから、常に移り変わるものだ。 |
− |
烏焉魯魚 |
うえんろぎょ |
文字の書き誤り |
− |
右往左往 |
うおうさおう |
右へ行ったり左へ行ったりするように、うろたえ、混乱する様子。 |
◎ |
如魚得水 |
うおのみずをえたるがごとし |
水を得た魚のように、自分がかねて考えていた理想の人に会う、またふさわしい環境を得て、思うようにはつらつと活躍すること。 |
− |
魚游釜中 |
うおふちゅうにおよぐ |
釜の中で泳いでいる魚がまもなく煮られ死ぬことも知らないでいる。最悪の事態も知らぬこと。 |
− |
烏獲之力 |
うかくのちから |
大力をいう。烏獲は秦の武王に仕えた勇士の名で、よく千鈞の重さを持ち上げたという。 |
− |
雨過天晴 |
うかてんせい |
うっとうしい雨が止んで青空が広がる。悪い状況が好転するたとえ。 |
− |
羽化登仙 |
うかとうせん |
羽が生えて天に昇っていくように、酒に酔って良い気持ちになること。 |
− |
浮草稼業 |
うきぐさかぎょう |
軽がると場所を変えて、落ち着かない職業。または生活。 |
− |
雨奇晴好 |
うきせいこう |
晴れても雨でも、どちらも素晴らしい景色で、趣があるという意。晴好雨奇とも書く。 |
− |
有卦七年 |
うけしちねん |
幸運の年まわり。有卦に入ること。ついていて調子のいいたとえ。有卦に入れば吉が7年、無卦に入ると凶が5年続くという。 |
− |
禹行舜趨 |
うこうしゅんすう |
夏の禹王や虞舜のような聖人の動作だけを見習って、その聖人である実質、すなわち学問・人格のないことをいう。趨は小走りに走ること。 |
− |
烏合之衆 |
うごうのしゅう |
カラスの群れのように、規律も統制もない大勢の人の寄り集まり。また、そのような軍隊や、群衆。 |
− |
右顧左眄 |
うこさべん |
右か左か決めかねて迷うように、人の思惑などまわりのことばかり気にして決断をためらうこと。 |
△ |
雨後春筍 |
うごしゅんじゅん |
ひと雨降った後に沢山生え出るタケノコのように数が多いこと。事物が増えるのが速くて勢いが盛んなたとえ。 |
− |
雨絲煙柳 |
うしえんりゅう |
春雨に霞む柳、しとしとと降り続く春雨に、柳も煙って見える。春の風情を語った成句。 |
− |
雨絲風片 |
うしふうへん |
糸のように細かな春の雨に、かすかな風。春のさかりに霞む天地のたゝずまいはまるで秋の終りのような情景である。「十日の雨の糸、風片の裏、濃春の煙景は残秋に似たり」と、春を詠んだ七言絶句の一節からとった語句。 |
− |
烏集之交 |
うしゅうのまじわり |
偽りが多く、真実のない交わり。 |
− |
有相執著 |
うそうしゅうじゃく |
形ある現象の姿にとらわれる心。それらが一切皆空であることを悟らないで執着心を起こすこと。 |
− |
有象無象 |
うぞうむぞう |
つまらない人のことを賎しむ語。世の中の様々なくだらないもののこと。 |
△ |
烏孫公主 |
うそんこうしゅ |
政略結婚の犠牲、またそれによって悲運に泣く女のこと。 |
− |
有智高才 |
うちこうさい |
生まれつき頭の働きがよく、学習によって得た才能も優秀なさま。またはその人。 |
− |
内股膏薬 |
うちまたこうやく |
自分の考えがはっきりせず、どっちつかずの人のこと。内股についた膏薬はあちこちについて困ることから。「うちまたごうやく」とも読む。 |
△ |
有頂天外 |
うちょうてんがい |
有頂天を極め、さらにその上の状態。 |
△ |
烏鳥私情 |
うちょうのしじょう |
親孝行をしたいという気持ちをへりくだっていう言葉。カラスはひなの時に養われた恩を成長してから返す親孝行な鳥とされている。 |
− |
迂直之計 |
うちょくのけい |
実際的でないように見えて、実は最も現実的で効果のある計略のこと。わざと迂回して敵を安心させ、妨害のないのに乗じ先に到着する戦法。 |
− |
烏兔怱怱 |
うとそうそう |
月日が流れるのは早いということ。 |
− |
鵜目鷹目 |
うのめたかのめ |
鵜が魚をあさり、鷹が獲物をさがすように、人が熱心に物を探し出そうとするさま。 |
− |
烏白馬角 |
うはくばかく |
カラスの頭が白くなり、馬に角が生じるというような、全くありえないこと。 |
− |
烏飛兔走 |
うひとそう |
歳月がたつのが、あわただしく速いこと。烏は太陽、兔は月。 =兔走烏飛 |
− |
嫗伏孕鬻 |
うふうよういく |
鳥や獣が子を産み育てること |
− |
孟方水方 |
うほうすいほう |
四角な容器に水を入れると、水も四角になる。このように上に立つ人の行いを下の人もまねることのたとえ。
「孟」は飲み物を入れる碗、器、「方」は方形。君を孟に、民を水にたとえたことば。 |
− |
海千山千 |
うみせんやません |
海に千年、山に千年住んでいたかのような一筋縄ではいかない経験豊富でしたたかなやりかた。 |
○ |
梅木分限 |
うめのきぶげん |
梅ノ木は成長が早いが大木にならないことから、成り上がりの金持ち。 にわか長者のことをいう。 |
- |
有耶無耶 |
うやむや |
あるのかないのかはっきりしないこと。いいかげんなこと。 |
− |
烏有先生 |
うゆうせんせい |
実在しない架空の人物。前漢の文人司馬相如がその文中で仮に設けた人名。 |
− |
紆余曲折 |
うよきょくせつ |
経てきた事情などが、ひとことで言えないほど曲がりくねっていて複雑で厄介なこと。 |
○ |
羽翼既成 |
うよくきせい |
物事の組織や基礎ができあがり、いまさら動かしようのないさまをいう。 |
− |
雨笠煙蓑 |
うりゅうえんさ |
煙雨を帯びた笠とみの。漁父などの形容。 |
− |
雨鈴鈴曲 |
うりんれいきょく |
亡き妻をしのぶ曲。唐の玄宗が愛する楊貴妃をやむなく殺したのち、楊貴妃を悼んで作った楽曲。 |
− |
雨露霜雪 |
うろそうせつ |
日常生活における様々な困難や苦労 |
− |
雲煙過眼 |
うんえんかがん |
雲や霞がたちまち目の前を通り過ぎるように、その場限りで、心にとめないこと。 |
− |
雲烟飛動 |
うんえんひどう |
雲やかすみが飛動するように筆勢が躍動する文字のたとえ。書道でいう「草書」の自由自在な筆の運びにたとえる。 |
− |
雲煙変態 |
うんえんへんたい |
雲やかすみが千変万化して趣をなすこと。 |
− |
雲外蒼天 |
うんがいそうてん |
困難を乗り越え、努力して克服すれば快い青空が望めるという意味。絶望してはいけないという激励の言葉。 |
− |
運斤成風 |
うんきんせいふう |
大工の凄腕。転じて、見事な工作。他人に詩文の添削を頼むこと。 |
− |
雲行雨施 |
うんこううし |
「雲行き雨施す」。空は雲が悠々と流れ、やがて散じて雨となり、地方万物に恩思を施す意。 |
− |
雲合霧集 |
うんごうむしゅう |
雲や霧があっという間にたちこめるさま。多くのものが一時にどっと群れ集まること。 |
− |
雲散鳥没 |
うんさんちょうぼつ |
雲のように散って鳥のように跡形もなく姿を消すこと。 |
− |
雲散霧消 |
うんさんむしょう |
雲や霧が消え去るように、物事が跡形もなく消えてしまうこと。 |
△ |
雲集霧散 |
うんしゅうむさん |
雲が集まり、霧が晴れるように、集まったものが消えてしまうこと。 |
− |
雲消霧散 |
うんしょうむさん |
雲のように消え霧のように散りうせる。跡形もなく消えうせることの形容。 |
− |
雲蒸龍変 |
うんじょうりゅうへん |
雲がわきあがり、龍がそれに乗って不思議な働きをする。英雄・豪傑が機会を得て世に出て、活躍するたとえ。 |
− |
雲心月性 |
うんしんげっせい |
無私無欲の例え。物にとらわれない雲のような心と、澄みきった月のような本性。名誉や利益を求めることなく超然としていること。 |
− |
雲水飛動 |
うんすいひどう |
雲や水の飛び動く意味で、山水画の妙を窮め真に迫ることをいう。 |
− |
雲中白鶴 |
うんちゅうはっかく |
雲間を優美な姿で飛翔する白鶴のイメージから、品性の優れた高尚な人物、婦人をさす言葉。 |
− |
雲泥之差 |
うんでいのさ |
天の雲と地の泥の差。極めてかけ離れていること。 |
− |
雲泥万里 |
うんでいばんり |
天と地が遠く隔たっているほどに、二つのものの差が大きいこと。極端に違うもののたとえ。 |
△ |
運否天賦 |
うんぷてんぷ |
人の幸運や不運は、天によって定められ、与えられること。また、運を天に任せること。 |
− |
雲竜風虎 |
うんりゅうふうこ |
雲は龍に従い、風は虎に従う |
− |
栄位勢利 |
えいいせいり |
名誉と地位と権力と利益。 |
− |
盈盈一水 |
えいえいいっすい |
あいする人と直接に会えないつらさ、清々とあふれる川の水に隔てられて再会できない彦星と織姫伝説による。 |
− |
永永無窮 |
えいえいむきゅう |
長く続いてきわまりないこと。 |
− |
影駭響震 |
えいがいきょうしん |
影を見ただけで驚き、ひびきを聞いただけでふるえる。ちょっとしたものにも驚く。(= 風声鶴唳) |
− |
栄華之夢 |
えいがのゆめ |
華やかに世を過ごしている自分を見た夢。また、栄華の儚さを、夢に喩えて言う。 |
− |
英華発外 |
えいかはつがい |
物事のすぐれた美しさが表面に現れること。すぐれた詩や文章、名誉、ほまれの意。 |
− |
永劫回帰 |
えいごうかいき |
物事は永遠に同じ事の繰り返しである。ということ |
− |
栄枯窮達 |
えいこきゅうたつ |
栄えることと衰えること、また困窮することと栄達すること。 |
− |
栄枯盛衰 |
えいこせいすい |
人や組織の隆盛と衰退は必ず交互にやってくるものという意。 |
△ |
英姿颯爽 |
えいしさっそう |
きりっと引き締まって、いかにもりりしく勇ましいさま。きびきびとして勢いのある様子。 |
− |
永字八法 |
えいじはっぽう |
すべての字の書き方の基本が「永」の一字に含まれているとして、運筆の八法を伝授する書法。 |
− |
英俊豪傑 |
えいしゅんごうけつ |
多くの人にすぐれている人物。英雄。豪傑。 |
− |
郢書燕説 |
えいしょえんせつ |
理屈に合わないことをそれらしく説明すること。 |
− |
詠雪之才 |
えいせつのさい |
文才のある女性を褒め称えて言う言葉。 |
− |
曳尾塗中 |
えいびとちゅう |
高い地位に上がって束縛されるよりも、たとえ貧しくとも自由な生活をするほうが楽しいというたとえ。 |
− |
盈満之咎 |
えいまんのとが |
満ちれば欠ける。何事も満ち溢れるほどになるとかえって禍いを招くという戒め。 |
− |
英明果敢 |
えいめいかかん |
才知に優れ、道理に明るくしかも思い切りのいいこと。 |
− |
英雄欺人 |
えいゆうぎじん |
才知のすぐれた人物は、常人の考え及ばないようなことをして人の意表をつくという意。 |
− |
英雄豪傑 |
えいゆうごうけつ |
優れてえらく強い人のこと。 |
− |
英雄好色 |
えいゆうこうしょく |
英雄は女性を好む性向にある。女性を好むことの弁護としても用いる。 |
− |
栄耀栄華 |
えいようえいが |
富や地位を得て、繁栄し得意になること。転じて驕り・贅沢を尽くすこと。 |
△ |
益者三楽 |
えきしゃさんごう |
有益な三つの楽しみ。第一に礼楽に親しみ調和のとれた暮らし。第二に人の美点を話題にする。第三は立派な友を多く持つこと。 |
△ |
益者三友 |
えきしゃさんゆう |
真の友人とは、剛直、誠実、教養である。→損者三友 |
− |
易姓革命 |
えきせいかくめい |
王朝がかわることをいう。 |
− |
役夫之夢 |
えきふのゆめ |
人生の栄華は夢のようにはかないものというたとえ。転じて、欲求不満を夢で補うこと。 |
− |
駅路鈴声 |
えきろのれいせい |
宿継ぎ馬の鈴の音。 |
− |
廻向発願 |
えこうほつがん |
自らが積んだ功徳(善行)を人々や他のものに振りむけて、浄土に生まれようと願う心を起こすこと。仏事法要を営んでその功徳が死者の安穏をもたらすように期待すること。 |
− |
依怙贔屓 |
えこひいき |
一方だけにひいきすること。不公平。 |
○ |
会者定離 |
えしゃじょうり |
会う者はかならず、離れる。人の世の無常をいう言葉。 |
△ |
越俎之罪 |
えっそのつみ |
自分の職分を超えて他人の仕事に干渉する罪。 |
− |
越鳥南枝 |
えっちょうなんし |
南から来た越の国の鳥は少しでも故郷に近い南側の枝に巣を作るように、鳥でも故郷を忘れがたいというたとえ。 |
− |
越畔之思 |
えっぱんのおもい |
「越畔」は田の境界のあぜ道を踏み越える意。自分の責務を守って他人の領分を侵さないように慎む心構え。 |
− |
得手勝手 |
えてかって |
わがままなこと。他人の気持ちや立場を尊重しないで、自分だけに都合のいいように行動すること。「得手」は、勝手気ままなこと。 |
○ |
烏帽子親 |
えぼしおや |
武家の男子の元服の祝儀で、親に代わって烏帽子をかぶらせ、烏帽子名をつける有力者。 |
− |
煙雲過眼 |
えんうんかがん |
物事の過ぎ去ってとどまらないことのたとえ。煙雲は消えやすいのでいう。事物を気にとめないさまをいう。 |
− |
蜿蜿長蛇 |
えんえんちょうだ |
行列などが、長い大きな蛇のように、うねりながら一列に続いているさま。 |
△ |
鴛鴦之契 |
えんおうのちぎり |
夫婦が仲睦まじいこと。永遠に付き合うという約束。 |
− |
煙霞痼疾 |
えんかこしつ |
自然の風景を愛する心が非常に強いこと。美しい風景を愛するのが病みつきになっているさま。転じて、旅行好き、隠居の意に用いる。 |
− |
煙火中人 |
えんかちゅうのひと |
煮たり焼いたりした物を食べる人の意味で、一般世間の人。 |
− |
円滑洒脱 |
えんかつしゃだつ |
物事の進行をそつなくこなす様子。 |
− |
轅下之駒 |
えんかのこま |
人の束縛を受けて、自分では自由にならないこと。とうていその任務を果たす力のないことをたとえていう。 |
- |
煙霞療法 |
えんかりょうほう |
空気の清浄な所で病気を治療すること。 |
− |
燕雁代飛 |
えんがんだいひ |
春、燕が来る時雁は去り、雁が再び渡ってくる秋には燕が飛び去っていく。春秋の移り変わりを渡り鳥の動きで捉えた名句。 |
− |
燕頷投筆 |
えんがんとうひつ |
文筆を捨てて武事につくことのたとえ。燕頷(つばめのようなあご)は武士に秀でた骨相のひとつとされる。 |
− |
延喜之治 |
えんぎのち |
醍醐天皇の時代。延喜はその年号。よく治まったので善政の模範としていう。 |
− |
延頸鶴望 |
えんけいかくぼう |
首を鶴のように長く伸ばして相手を待ち望むさま。切実に待望する気持ち。今か今かと待つ。 |
− |
遠交近攻 |
えんこうきんこう |
遠くの国とは親しくして、近くの国を攻める。 |
△ |
猿猴取月 |
えんこうしゅげつ |
猿たちが樹下の井戸の水に映った月をとろうと、手や尻尾を繋いでぶら下がったところ、
木の枝が折れて溺れ死んだという故事。実現不可能なことをして身を滅ぼすたとえ。「猿猴月を捉う」ともいう。=猿狗捉月(えんこうそくげつ) |
− |
円孔方木 |
えんこうほうぼく |
丸い穴に角の棒。物事が合わないこと。無益なこと。 |
− |
猿号擁柱 |
えんごうようちゅう |
弓の名人の凄腕をいうたとえ。 |
− |
遠山之眉 |
えんざんのまゆ |
青くかすむ遠くの山のような眉。美人の眉毛の形容。 |
- |
掩耳盗鐘 |
えんじとうしょう |
小策をろうして自分を欺き、悪事を働くこと。また、愚か者のたとえ。 |
− |
燕雀鴻鵠 |
えんじゃくこうこく |
小人物には大人物の遠大な心がわからないこと。もとは、燕や雀のような小鳥には鴻や鵠という大きな鳥の遠大な心はわからないという意。「鴻鵠」は、おおとりとくぐい。どちらも大きな鳥のこと。 |
− |
燕雀相賀 |
えんじゃくそうが |
新居の落成を祝う言葉。燕と雀は人家に巣を作るので新しい家が完成すると、ともに喜ぶということ。 |
− |
怨女曠夫 |
えんじょこうふ |
年頃になっても、夫のないのを恨み嘆く女とつれあいがなくて恨み悲しむ男。 |
− |
煙塵千里 |
えんじんせんり |
軍隊が進軍して、ちりけむりがもうもうとして、千里も絶え間がないこと。 |
− |
遠水近火 |
えんすいきんか |
遠い所にあるものは急場の役には立たないということ。「遠水、近火を救わず」 |
△ |
遠走高飛 |
えんそうこうひ |
高飛びする。遠方へ逃げること。苦境を脱して明るい道を求める意味もある。 |
− |
燕巣幕上 |
えんそうばくじょう |
危険な場所に居住すること。幕の上にツバメが巣を作るように不安定なこと。 |
− |
円頂黒衣 |
えんちょうこくえ |
まるい頭に墨染めの衣。僧侶の姿をさす。 |
− |
怨徹骨髄 |
えんてつこつずい |
うらみ、骨髄に徹す。激しく人を怨むことのたとえ。 |
△ |
塩鉄之利 |
えんてつのり |
政府の専売によっておさめる利益のこと。(塩と鉄の専売制度があった) |
− |
円転滑脱 |
えんてんかつだつ |
人と争わずにうまく物事を運ぶ。かどが立たない。 |
△ |
鉛刀一割 |
えんとういっかつ |
なまくら刀で物を断ち切る。自分の微力を謙遜していう語。 |
− |
円頭方足 |
えんとうほうそく |
人間。丸い顔、四角な足の意味。 |
− |
延年益寿 |
えんねんえきじゅ |
寿命を延ばす。長寿でめでたいこと。 |
− |
淹博精核 |
えんぱくせいかく |
広く行き渡り、詳しく確かなこと。 |
− |
焉馬之誤 |
えんばのあやまり |
文字の写し誤り。「焉」と「馬」の字は似ていて、間違えやすいのでいう。 |
− |
煙波縹渺 |
えんぱひょうびょう |
遠く広い水面が煙っているようで、水と天との境がはっきり見えない。 |
− |
鳶飛魚躍 |
えんぴぎょやく |
自分の本性に従って思いどおりに生きる楽しさ。鳥のように自由に、水を得た魚のように |
− |
猿臂之勢 |
えんぴのいきおい |
軍の進退攻守を自由にすること。 |
− |
縁木求魚 |
えんぼくきゅうぎょ |
「木に縁(よ)って魚を求む」 誤った手段では目的が達成できない。不可能なたとえ。 |
− |
円木警枕 |
えんぼくけいちん |
勉強(学問)に一所懸命励むこと。苦学すること。 |
− |
円満具足 |
えんまんぐそく |
充分に満ち足りて不足のないこと。転じて人柄に欠点がなく温厚な様子を言う。 |
△ |
延命息災 |
えんみょうそくさい |
寿命を延ばし、災いを除くこと。「息災」は、災難や病魔を仏の力で退散させること。また、元気なこと。「延命」は、「えんめい」とも読む。 |
− |
鳶目兎耳 |
えんもくとじ |
トビの目のようによく見える目とウサギの耳のようによく聞こえる耳 |
- |
遠慮会釈 |
えんりょえしゃく |
相手に対する思いやりのこと。他人に対して態度を慎みその心を思いやること。「会釈」は、他人の気持ちを思いやることで、斟酌(しんしゃく)のこと。 |
○ |
遠慮近憂 |
えんりょきんゆう |
よく先のことまで考えて行動しないと、必ず急な心配事が起こって苦しむことになるという孔子の言葉。行き当たりばったりの行動を慎しみなさいということ。 |
△ |
横行闊歩 |
おうこうかっぽ |
いばって歩き回る。 思いのままに振る舞う。 |
− |
横行公子 |
おうこうこうし |
蟹の別名。 |
− |
王侯将相 |
おうこうしょうしょう |
勢力のある人々をいう。本来は「王侯将相、寧ぞ(いずくんぞ)種あらんや」で、王侯や将軍・大臣となるのは、家系や血統によるのではないから、どんな人でも努力や運によって栄達できる意で用いられる。「王侯」は、王と諸侯のこと。「将相」は、将軍と大臣のこと。 |
− |
王公大人 |
おうこうたいじん |
身分の尊い人。 |
− |
横行覇道 |
おうこうはどう |
権勢をたのんで横暴な振る舞いをする。力づくで無理を通し、のさばりかえること。 |
− |
鴬語花舞 |
おうごかぶ |
春の情景を感覚的に詠った詩句。花が静かに舞い散るあたりで鴬が美しい声を響かせている「春爛漫」の風物詩 |
− |
黄金分割 |
おうごんぶんかつ |
小部分と大部分の比例が、大部分と全体の比に等しくなるように分割すること。大と小の比率は1.618 対 1。 |
△ |
王佐之材 |
おうさのざい |
帝王を助けることのできる才能。 |
− |
往事渺茫 |
おうじびょうぼう |
昔のことははるか遠くに過ぎ去ったということ、または昔の出来事がかすかで明らかでないこと。往時渺茫。 |
△ |
往事茫茫 |
おうじぼうぼう |
昔のことがぼんやりしていて定かでないこと。 |
△ |
王政復古 |
おうせいふっこ |
武家政治や共和制が廃止されて、もとの君主政治にもどること。明治維新がその例。 |
− |
横説縦説 |
おうせつじゅうせつ |
縦横自在に説く。 |
− |
横説豎説 |
おうせつじゅせつ |
縦横自在に説く。豎はたて。 |
− |
王道楽土 |
おうどうらくど |
王道によって治められる、楽しく平和な国土。 |
△ |
椀飯振舞 |
おうばんぶるまい |
大盤振舞。御馳走や祝儀などを、気前良く施(ほどこ)すこと。盛大な持て成し。 |
− |
横眉怒目 |
おうびどもく |
眉をつり上げ目を怒らす。険しい目付きで睨みつけるさま。目くじらをたてる。 |
− |
応病与薬 |
おうびょうよやく |
病気の種類に応じて最も適した薬を与えること。人に応じて法を説くたとえ。 |
− |
往返徒労 |
おうへんとろう |
むだに往復する。無駄足を踏むこと。 |
− |
横目之民 |
おうもくのたみ |
人民。人の目は横になっているからいう。 |
− |
王門伶人 |
おうもんれいじん |
富貴の人にこびへつらう人。伶人はたいこ持ち。 |
− |
甕裏醯鶏 |
おうりけいけい |
世間知らずの小人のこと。孔子が老子と会見したあとで、弟子の顔回に向かって、自分はあたかも甕の裏(うち)の酒や酢にわく醯鶏(かつおむし:小さな羽虫)のようにつまらない者であるといった故事。 |
− |
大盤振舞 |
おおばんぶるまい |
気前よく盛大に人に物を与えたり、ご馳走をふるまったりすること。 |
○ |
大風呂敷 |
おおぶろしき |
誇張していうこと。大風呂敷を広げる=ほらをふくこと。 |
− |
岡目八目 |
おかめはちもく |
碁を見物していると、対局者よりもずっと先の手まで見越して形勢が読める。転じて、傍観者のほうが当事者よりもかえって物事の状況がよくわかることを言う。 |
○ |
屋烏之愛 |
おくうのあい |
その人を愛すれば、その人の家の上のからすまでも愛する意味。 |
− |
屋下架屋 |
おくかにおくをかす |
屋根の下にまた屋根を架けるように、無益で余計なことをすること。 |
− |
屋上架屋 |
おくじょうかおく |
意味のないことを繰り返し行なうこと。屋根の上に屋根を作る。 |
− |
億万長者 |
おくまんちょうじゃ |
非常に多くの金や財産を持っている人。大金持ち。 |
− |
屋梁落月 |
おくりょうらくげつ |
友を思う気持の深いこと。杜甫が李白を夢に見て、覚めても李白の幻が家の梁にかかっているように思ったという詩。 |
− |
乙夜之覧 |
おつやのらん |
天子の書見。中国で昔、天子は昼間政務に忙しいので、午後十時過ぎに読書をしたこと。 |
− |
汚名返上 |
おめいへんじょう |
悪い評判や失敗を返上すること。 |
○ |
恩威並行 |
おんいへいこう |
恩賞と刑罰とが並行して行われること。 |
− |
温恭直諒 |
おんきょうちょくりょう |
おとなしくうやうやしく、正直で誠があること。 |
− |
温言慰謝 |
おんげんいしゃ |
ものやわらかな言葉でいたわり慰める。 |
− |
温厚篤実 |
おんこうとくじつ |
性格が穏やかで情に厚く、誠実であるようす。 |
△ |
温故知新 |
おんこちしん |
古きを温め、新しきを知る。経験のない新しいことを進めるにも、過去を充分学ぶことから知恵を得ようということ。 |
○ |
温柔敦厚 |
おんじゅうとんこう |
やさしくて手厚いこと。柔和で誠実なこと。温厚。 |
− |
恩讎分明 |
おんしゅうぶんめい |
恩には恩で、あだにはあだで報いるということを、はっきりすること。 |
− |
恩恤之典 |
おんじゅつのてん |
恵みのさた。あわれみ恩恵を施して救う式典。法事。 |
− |
音信不通 |
おんしんふつう |
便りや連絡が絶え、まったく様子がわからないこと。 |
○ |
温清定省 |
おんせいていせい |
親に孝行をする心がけ。 |
− |
怨憎会苦 |
おんぞうえく |
自分が恨んでいる人や憎んでいる人とも会わなければならないという苦しみ。 |
− |
音吐朗朗 |
おんとろうろう |
発声が明瞭、声量が豊かで響きわたるようす。 |
− |
乳母日傘 |
おんばひがさ |
乳母が抱き、日傘をさしかけるように大切に、恵まれた環境で子供を育てること。 |
△ |
厭離穢土 |
おんりえど |
煩悩に汚れた、悪の多いこの世を嫌い、離れてしまうこと。 |
△ |
温良恭倹 |
おんりょうきょうけん |
温和でやさしくおだやかに、人をうやまってつつましく接すること。 |
− |
解衣推食 |
かいいすいしょく |
自分の着物を着せてあげたり、自分の食べ物を人に食べさせたりするように人に厚い恩恵を施すことをいう。 |
△ |
誨淫誨盗 |
かいいんかいとう |
みだらな行為や犯罪をあおること。誨盗誨淫(かいとうかいいん) |
− |
改易蟄居 |
かいえきちっきょ |
武士の家禄を没収して士籍から除く刑罰と、表門を閉めさせ一室で謹慎させる刑。最も重い刑は「切腹」。 |
− |
海翁好鴎 |
かいおうこうおう |
野心があると鳥もそれを察して近寄らない。野心を人に知られては折角の目的も達成しにくいというたとえ。 |
− |
海外奇談 |
かいがいきだん |
だれも行ったことのない外国の話は何とでも言えるし自慢もできる。なんの根拠もないでたらめな話。 |
− |
恢郭大度 |
かいかくたいど |
心が広く大きい。度量が広い。 |
− |
海角天涯 |
かいかくてんがい |
世界のはて。はるかに遠い地。 |
− |
改過自新 |
かいかじしん |
「あやまちを改め、みずから新たにす」。自分のミスは素直に認め面目を一新すること。 |
△ |
海闊天空 |
かいかつてんくう |
心が広く、何のわだかまりもないこと。 |
− |
蓋棺事定 |
がいかんじてい |
生前の評価は当てにならない。一生が終わり棺のふたをして初めてそのひとの真の値打ちが決まるということ。 |
△ |
外寛内明 |
がいかんないめい |
外部に対しては寛大に接し、自分自身はよく省みて明晰に己を知り、身を慎むということ。 |
△ |
開巻有益 |
かいかんゆうえき |
本を開けば必ず得るところがある。読書は有益であるということ。 |
△ |
瑰奇鬱イ |
かいきうつりつ |
珍しく、深く険しい。 |
− |
戒驕戒躁 |
かいきょうかいそう |
驕らず焦らず騒がず、慎んで静かに堅実にやりなさいということ。 |
− |
会稽之恥 |
かいけいのはじ |
敗戦して命乞いをするような恥辱のたとえ。 |
− |
改弦易轍 |
かいげんえきてつ |
弦を取り替え、車の道を改める。方針、やり方、態度などを改変するたとえ。 |
− |
開眼供養 |
かいげんくよう |
新しく仏像・仏画が出来上がって安置する時行う仏眼を開く儀式法要。この供養を経て魂が入るとされている。 |
○ |
開源節流 |
かいげんせつりゅう |
財源を開拓して流出を節約する。収入を増やして支出を抑える健全財政のたとえ。 |
△ |
開口一番 |
かいこういちばん |
口を開くとまず最初に。話を始めるやいなや。 |
◎ |
解甲帰田 |
かいこうきでん |
武装を解いて田舎に帰ること。除隊して帰郷し、平和な暮らしに戻るたとえ。 |
− |
外交辞令 |
がいこうじれい |
交渉をなごやかに進めるための外交上の応対話。口先だけのお世辞、社交辞令。リップサービス。 |
○ |
邂逅相遇 |
かいこうそうぐう |
偶然の出会い。思いがけずひょっこりと巡り合うこと。 |
− |
外巧内嫉 |
がいこうないしつ |
表面ではうまく取り繕っているが、内面では嫉んでいること。 |
− |
外剛内柔 |
がいごうないじゅう |
うわべはしっかりしているように見えながら、実は弱々しいこと。 |
− |
回光返照 |
かいこうへんしょう |
夕日の照り返し。日没直前に一時空が明るくなること。転じて、亡びる寸前に一時的に勢いを出すこと。 |
− |
懐古趣味 |
かいこしゅみ |
昔を懐かしみ、古い情緒にひたること。 |
○ |
解語之花 |
かいごのはな |
「言葉を理解する花」の意で、美人のこと。 |
− |
睚眦之怨 |
がいさいのうらみ |
人ににらまれたほどのわずかな怨み。 |
− |
開山祖師 |
かいざんそし |
寺院を開いた開祖。転じて、ある物事を初めて行った先覚者、草分け、創始者のこと。 |
− |
回山倒海 |
かいざんとうかい |
山を引き回し、海をひっくり返すほどさかんな勢いをいう。 |
− |
海市蜃樓 |
かいしいんろう |
「蜃樓」とは蜃気楼のこと。蜃気楼のごとく、夢幻、まぼろしのごとく頼むに足らぬこと。 |
− |
海市蜃楼 |
かいししんろう |
蜃気楼。 転じて、虚しいもののたとえ。空中楼閣、まぼろしの意。 |
− |
亥豕之譌 |
がいしのか |
文字の写し誤り。亥と豕と字形が似ているために己亥を三豕と間違えた故事。 |
− |
改邪帰正 |
かいじゃきせい |
悪事から足を洗って、正道に立ち返ること。 |
− |
鎧袖一触 |
がいしゅういっしょく |
弱い敵にほんの少しの武勇を示す意。敵を問題にしない形容。 |
△ |
外柔内剛 |
がいじゅうないごう |
表面は柔和で穏やかそうに見えるが、実は、意志が強くてしっかりしていること。 |
○ |
下意上達 |
かいじょうたつ |
一般大衆の心情、しもじもの考えが上の人や上司などに通じること。 |
- |
概称命題 |
がいしょうめいだい |
だいたいの要点を挙げた命題。 |
− |
戒慎恐懼 |
かいしんきょうく |
用心し、恐れる。 |
− |
開心見誠 |
かいしんけんせい |
胸襟を開いて真心を示すこと。心を開いて誠をあらわす。 |
△ |
回心転意 |
かいしんてんい |
思い直して態度を改める。考え直し翻意すること。改心する、仲直りする。 |
△ |
海誓山盟 |
かいせいさんめい |
愛情が海や山のようにいつまでも変わらないことを誓う言葉。固く愛を誓うこと。 |
− |
回生之業 |
かいせいのぎょう |
死んだものを生きかえらせるわざ。起死回生の業。 |
− |
蓋世之才 |
がいせいのさい |
一世をおおうほどにすぐれている才気。 |
− |
階前万里 |
かいぜんばんり |
遠くのこともみな天子が聞き知っていて欺くことができないこと。遠く離れていても、近く思われること。 |
− |
開宗明義 |
かいそうめいぎ |
巻頭において全書の主旨を明らかにする。談話や文章の冒頭で大要を述べること。 |
− |
海内殷富 |
かいだいいんぷ |
国内がにぎわい富む。 |
− |
海内冠冕 |
かいだいのかんべん |
天下第一。冠冕は首位の意味。 |
− |
海内奇士 |
かいだいのきし |
天下に類のない奇行の人物。 |
− |
海内無双 |
かいだいむそう |
天下に並ぶものがない。天下第一。 |
− |
咳唾成珠 |
がいだせいじゅ |
権力のある人の言葉は、一言一句が珠玉のように尊ばれるばかりでなく咳や唾まで恐れ敬われる。詩文の才能に富むたとえとしても使われる。 |
− |
街談巷語 |
がいだんこうご |
まちの話。世間のうわさ。 |
− |
街談巷説 |
がいだんこうせつ |
世間のつまらない噂。風聞。 |
△ |
怪誕不経 |
かいたんふけい |
言動がでたらめで、あやしくて信用できない。筋道が通らず根拠がないこと。 |
− |
介冑之族 |
かいちゅうのぞく |
武士の一族。 |
− |
槐鼎之任 |
かいていのにん |
三公・大臣の役目。 |
− |
海底撈月 |
かいていろうげつ |
海に映った月を見て本物と思い、海底から月をすくい取ろうとする。無駄なことをするたとえ。 |
− |
改天換地 |
かいてんかんち |
大改造すること。自然環境(天)や社会(地)を徹底的に改変すること。一種の革命。 |
− |
回天事業 |
かいてんのじぎょう |
天地を動かすほどの大事業。 |
− |
回天之力 |
かいてんのちから |
天を回す力。転じて、衰えた勢いをもとに引き戻すこと。天子の心を良い方に変えさせる力。 |
− |
改頭換面 |
かいとうかんめん |
表面だけを改めて、内容の変わらないこと。頭を取り替え、面を付け替えても中身は同じということ。転じて、似たりよったりの意。 |
− |
快刀乱麻 |
かいとうらんま |
もつれた麻を刀で断ち切るように、複雑にこじれて紛糾していることを見事に処理するようすのたとえ。 |
○ |
快馬加鞭 |
かいばかべん |
疾走する馬に鞭(むち)を加える。速い上にも速くする。一層スピードアップすること。 |
− |
開物成務 |
かいぶつせいむ |
色々なことを開発し、事業を成し遂げること。 |
− |
懐宝夜行 |
かいほうやこう |
宝をいだいて夜行くこと。危険な行動のたとえ。 |
− |
怪妄迂僻 |
かいもううへき |
怪しくて正しくない。 |
− |
槐門棘路 |
かいもんきょくろ |
出所はともかく、国政の幹部のこと。 |
− |
開門揖盗 |
かいもんゆうとう |
自ら災いを招くこと。自分で門を開いて盗賊を迎え入れること。 |
− |
傀儡政権 |
かいらいせいけん |
ある国の思いのままに操られる政権のこと。 |
− |
怪力乱神 |
かいりきらんしん |
人間の理性で説明のつかないような不思議な現象、事物のたとえ。 |
− |
偕老同穴 |
かいろうどうけつ |
夫婦がともに老い、同じ墓に葬られること。夫婦の仲が睦まじく幸福な結婚生活。 |
△ |
夏雨雨人 |
かううじん |
(かうひとにふらす)と読む。暑い夏の日に雨を降らし、涼しさを斎らしてくれる。 タイミングのよい恵みを人々に与えること。 |
− |
夏雲奇峰 |
かうんきほう |
詩人の陶淵明が四季をうたった詩の夏の句。夏は入道雲が現れて空に珍しい形の峰を描く。 |
− |
瓦解土崩 |
がかいどほう |
かわらが砕け、土が崩れるように、つぶれくずれること。 |
− |
瓦解冰銷 |
がかいひょうしょう |
かわらが砕けるように砕け散り、氷が溶けるように消えてなくなること。 |
− |
下学上達 |
かがくじょうたつ |
手近な日常生活から現実的で切実な人の道を学び、次第に高邁な哲理や真理に達するという孔子の言葉。 |
− |
蝸角之争 |
かかくのあらそい |
きわめて小さくつまらない争い。かたつむりの角の上にある二国が争ったこと。かたつむりの左の角の上に触氏、右の角に蛮氏がそれぞれ国を持っていたが、あるとき戦って死者数万、逃げるのを追って、それも十五日でけりがついたというたとえ話。 |
− |
呵呵大笑 |
かかたいしょう |
声高く大いに笑うこと。 |
△ |
瓜葛之親 |
かかつのしん |
親戚の縁につながること。瓜(ウリ)と葛(クズ)はともにつる草の一種。つる草はその枝葉が互いにまといつくことから縁続きのたとえとなった。 |
− |
河漢之言 |
かかんのげん |
天上の天の川が遠くて極まりないように、とりとめもない言葉。 |
− |
蝸牛角上 |
かぎゅうかくじょう |
取るに足らない争い。小競り合いのたとえ。かたつむりの左右の角の上で戦争したという寓話による。 |
△ |
家給人足 |
かきゅうじんそく |
世の中が繁盛しているたとえ。どの家も富んでいて人々もその生活に満足しているさま。 |
− |
火牛之計 |
かぎゅうのけい |
牛の角に刃をしばり、尾に火のついた葦束を結んで敵陣へ突っ込ませる戦術。 |
− |
科挙圧巻 |
かきょあっかん |
試験で最優秀の成績を収めること。「科挙」で、一番の合格者の答案を他の合格者の答案の上に乗せたことから出た言葉で、「圧巻」の語源。 |
− |
河渠堙窒 |
かきょいんちつ |
「河渠」は川や堀り割り、「堙窒」は流れが塞がってさまたげること。 河や堀り割りの流れが塞がって通じないこと。 |
− |
河魚腹疾 |
かぎょふくしつ |
川の魚が腹の病気に罹っている。転じて、国家が内から腐敗、崩壊することをたとえることば。 |
− |
諤諤之臣 |
がくがくのしん |
自分が正しいと思うことを遠慮なく上司に直言できるひと。 |
− |
隔岸観火 |
かくがんかんか |
対岸の火事を眺めるさま。他人の危難を自分には無関係なこととして傍観すること。 |
− |
革故鼎新 |
かくこていしん |
旧来の古いしきたりを改め、新しいものに変えること。「ふるきをあらため、あたらしきをとる」。 |
− |
各自為政 |
かくじいせい |
それぞれが勝手に事を処理する。大局を顧みないで、自分勝手に振る舞うこと。縄張り根性のセクト主義のたとえ。 |
− |
鶴寿千歳 |
かくじゅせんざい |
鶴の寿命は千年といわれることから、長寿、長生きのこと。 |
− |
各人各様 |
かくじんかくよう |
一人一人それぞれちがいがあること。 |
○ |
廓然大公 |
かくぜんたいこう |
さっぱりとして物事にこだわらず、公平なこと。廓は「くるわ」の意から、がらんと中空になった広いさまをいう。 |
− |
拡大解釈 |
かくだいかいしゃく |
言葉や文章の意味を、自分に都合のいいように広げて解釈すること。「契約書を勝手に―する」 |
− |
鶴汀鳧渚 |
かくていふしょ |
鶴の遊ぶみぎわと、かものいるなぎさ。幽静な水辺の景色。 |
− |
廓然大悟 |
かくねんたいご |
迷いが晴れて完全円満な悟りを開くこと。 |
− |
鶴髪童顔 |
かくはつどうかん |
鶴のように白い髪と子供のように赤味を帯びた顔色。老人の血色のよい顔の形容。 |
− |
格物致知 |
かくぶつちち |
事物の道理をきわめ、学問・知識を高めること。 |
△ |
各奔前程 |
かくほんぜんてい |
それぞれが自分の道を行く。自分の志望に添った道を選んで進むこと。 |
− |
鶴鳴之士 |
かくめいのし |
多くの人から信頼される人物。また、登用されずに冷遇されている賢人のたとえ。 |
− |
鶴立企佇 |
かくりつきちょ |
鶴が立つように、つま先立って待ち望むさま。 |
− |
駕軽就熟 |
がけいしゅうじゅく |
軽い車を駆って慣れた道を行く。慣れた仕事なので苦もなくやってのけること。「駕」は馬や牛に引かせる乗り物、乗り物に乗っていく、使いこなす、あやつる意。 |
− |
家鶏野雉 |
かけいやち |
大事なものを嫌い、役に立たないものを好むこと。自分の家で飼っている鶏を嫌って野鳥の雉を珍重すること。 |
− |
家鶏野鶩 |
かけいやぼく |
古いものを遠ざけ、新しいものを好むことの例え。 |
− |
花言巧語 |
かげんこうご |
口先だけのうまい言葉、美辞麗句。花のように美しく飾って言い、巧みに語ること。 |
− |
寡見少聞 |
かけんしょうぶん |
見聞が少なく知識に乏しいこと。 |
− |
夏侯妓衣 |
かこうぎい |
すだれの異称。夏侯という人は晩年になって音楽を好み、回りに多くの妓衣(芸者)がいたが、いずれも衣服の装いがなく、客にすだれを隔てて奏楽させたという故事による。 |
− |
仮公済私 |
かこうさいし |
公事にかこつけて私腹を肥やすこと。公私混同して自分の利益を図るたとえ。公をかりて私をなす。 |
− |
花紅柳緑 |
かこうりゅうりょく |
花は赤色で柳は緑色である。自然のままで少しも人工を加えないこと。 |
− |
画虎類狗 |
がこるいく |
描画の才能のない者が、虎を描いても犬のようになってしまう。手本を真似るつもりでも似て非なるものになってしまうたとえ。 |
− |
加持祈祷 |
かじきとう |
仏の力とその加護を祈念すること。加持は仏が不可思議な力をもって衆生を護る意。祈祷は、祈り、またはその儀式の作法をいう。護摩を焚いたりして、仏に感応するために行う祈り。 |
− |
寡二少双 |
かじしょうそう |
並ぶ者がいないこと、二人といないこと。「寡二」も「少双」も二つとない意味。《出典》漢書「吾丘寿王伝」天下に双(ならび)少なく、海内に二寡(にな)し [類]天下無双 |
− |
花枝招展 |
かししょうてん |
花の枝が風に揺れ動く、はなやかなさま。転じて、女性が着飾って歩くさま。 |
− |
和氏之璧 |
かしのへき |
真価はなかなか世に認められない、というたとえ。ものの真価、真実を告げることの難しさをいう。 |
− |
火主水従 |
かしゅすいじゅう |
電力は火力発電が主で、水力発電は従ということ。 |
− |
禍従口生 |
かしょうこうせい |
わざわいは口より生ず。言葉遣いにはよく注意しなさいというたとえ。 |
− |
家常茶飯 |
かじょうさはん |
家庭の日常の食事。→ごく普通のこと。 |
− |
火上注油 |
かじょうちゅうゆ |
火に油を注ぎ、事態をますます悪化させること。 |
− |
華燭之典 |
かしょくのてん |
結婚式。他人の結婚式や婚礼のこと。 |
- |
華胥之国 |
かしょのくに |
平和に治まった国。 |
− |
華胥之夢 |
かしょのゆめ |
よい夢を見ること。 また昼寝をすることのたとえ。 |
− |
家書万金 |
かしょばんきん |
孤独な旅先、異国での生活にあっては、家族から来る手紙は、まさに万金の値打ちに相当するほど嬉しいということ。 |
− |
禾黍油油 |
かしょゆうゆう |
稲やきびがうるわしく盛んに生長しているさま。 |
− |
画脂鏤氷 |
がしろうひょう |
「脂に画(えが)き氷に鏤(ちりば)む」とも読む。苦労して、いっこうに成果の上がらないこと。無駄な骨折りのたとえ。 |
− |
花晨月夕 |
かしんげっせき |
花のあしたと、月のゆうべ。春の朝と秋の夜の楽しい一時をいう。 |
− |
佳人才子 |
かじんさいし |
才能ある男性と美しい女性。理想的な男女の組み合わせのこと。 |
− |
臥薪嘗胆 |
がしんしょうたん |
薪の上に寝たり苦い胆を嘗めたりするように常に自らに試練を課して苦しみ努力すること。 |
○ |
雅人深致 |
がじんしんち |
俗世間を超越した高尚な心の風流人が持つ、深いおもむきをいう。みやびやかで上品なさま。 |
− |
佳人薄命 |
かじんはくめい |
美人は運命に恵まれずとかく不幸になりがちであるの意味。佳人=美しい女性。 |
△ |
禍心包蔵 |
かしんほうぞう |
謀反(むほん)の心。 心中、悪だくみを抱いていること。 |
− |
嘉辰令月 |
かしんれいげつ |
めでたい月、めでたい日。 |
− |
苛政猛虎 |
かせいもうこ |
苛酷な政治は、猛獣の虎よりも害を及ぼすという意味。 |
− |
禍棗災梨 |
かそうさいり |
無用の本を刊行することのむだをそしる言葉。棗(なつめ)や梨の木は版木の材料。くだらぬ書物を次々に出版されては、「なつめ」や「なし」の木にとっては、とんだ災難ということ。 |
− |
可操左券 |
かそうさけん |
確かな証拠を手にしていること。転じて、充分に成就の見込みのあるたとえ。左券は契約の証拠として双方が一片ずつ所持した割符の左半分のこと。 |
− |
雅俗共賞 |
がぞくきょうしょう |
高尚なひとも一般大衆も、みんなすべての人が鑑賞できる。内容が豊富でしかも理解しやすい作品をいう。 |
− |
過大評価 |
かだいひょうか |
物事を実際よりも高く見積もったり評価したりすること。「実力を―する」 |
− |
家宅捜索 |
かたくそうさく |
捜査機関などが、職権によって人の住居に入り、証拠物件などを捜し求めること。 |
− |
画蛇添足 |
がだてんそく |
へびを描いて、足を添える。無用の付け足しのことで、蛇足の語源。 |
− |
夏虫疑氷 |
かちゅうぎひょう |
見聞、見識の狭いたとえ。夏しか知らない虫に、冬の氷の冷たさを言ってもわからない。 |
− |
火中取栗 |
かちゅうしゅりつ |
人にそそのかされ危ないことをするたとえ。人の利益のために危険をおかしてばかな目にあうこと。 |
− |
花中君子 |
かちゅうのくんし |
蓮の異名。 |
− |
花中神仙 |
かちゅうのしんせん |
海棠の異名。 |
− |
花朝月夕 |
かちょうげっせき |
花のあしたと、月のゆうべ。春の朝と秋の夜の楽しい一時をいう。 |
− |
花鳥諷詠 |
かちょうふうえい |
自然とそれにまつわる人事を無心に客観的に詠ずること。 |
− |
花鳥風月 |
かちょうふうげつ |
天地自然の美しい風景。また、それらを鑑賞することや、題材にした詩歌・絵画をたしなむ風雅の道をいう。 |
○ |
赫赫之名 |
かっかくのな |
盛んに現れる名誉。 |
− |
隔靴掻痒 |
かっかそうよう |
靴を隔てて痒い所をかくように、思うようにならなくて非常にもどかしいという意味。 |
△ |
渇驥奔泉 |
かっきはんせん |
のどの渇いた駿馬が、水を求めて泉にかけつける。勢おいが極めて盛んで急であること。 「驥」は一日に千里を走る優良馬のこと。 |
− |
鴬鳩笑鵬 |
かっきゅうしょうほう |
小物が大人物の行為を笑うたとえ。鵬が三千里も滑空すると聞いて、小鳥たちが笑ったというお話。 |
− |
活計歓楽 |
かっけいかんらく |
贅沢を極め、喜び楽しむ生活。また、そのような暮らしをすること。 |
- |
割鶏牛刀 |
かっけいぎゅうとう |
小さいことを処理するのに大きな道具を用いる必要はない。転じて、小事を処理するのに大人物の手を借りる必要はない、ということ。 |
− |
確乎不抜 |
かっこふばつ |
意志がしっかりしていて動揺しないさま。「確固」とも書く。 |
△ |
割股満腹 |
かっこまんぷく |
自分の股の肉を切り取って食べて満腹しても自身は滅びる。一時しのぎの利益を図ったがためにかえって身を滅ぼすこと。また、人民を犠牲にして、かえって君主が滅びるたとえ。 |
− |
活殺自在 |
かっさつじざい |
意のままに人を動かすこと。生かすも殺すも思いのままであること。 |
△ |
合従連衡 |
がっしょうれんこう |
従は縦、つまり南北のこと。衡は横、つまり東西のこと。南北に合流し、東西に連合すること。勢力を組み合わせていく戦略のこと。 |
△ |
合水和泥 |
がっすいわでい |
水にぬれ泥にまみれること。他人を救おうとするとき、自分の身を忘れて努めること。 |
− |
豁然大悟 |
かつぜんたいご |
迷いや疑いが解けて真理を悟ること。 |
− |
闊達自在 |
かったつじざい |
思いのままにのびのびとしている様。「闊達」は、心が広く物事にこだわらないさま。「闊達」は、「豁達」とも書く。 |
− |
豁達大度 |
かったつたいど |
心が広く度量の大きいこと。 |
− |
活剥生呑 |
かっぱくせいどん |
生きているまま皮を剥ぎ、丸のみする。他人の文章や詩歌をそのまま盗用するたとえ。 |
− |
活溌溌地 |
かっぱつはっち |
生き生きと活動すること。 |
− |
刮目相待 |
かつもくそうたい |
目をこすってよく見る。人の進歩、成功の著しいのを待望するたとえ。 |
− |
我田引水 |
がでんいんすい |
物事を自分の都合のいいように取りはからったりすること。わが田へ水を引く。 |
◎ |
花天月地 |
かてんげっち |
空には花が咲き、地には月影がみちわたっている。花咲く陽春のころの月夜のけしきをいう。 |
− |
瓜田李下 |
かでんりか |
ひとに疑われるようなことはするなというたとえ。疑いを受けるような状況に身を置いてはならないという教え。 |
− |
臥榻之側 |
がとうのかたわら |
寝台のそば。自分の領土の内。または近隣。 |
− |
家徒四壁 |
かとしへき |
家は四方の壁があるだけ。家の中に何も無い極貧の形容。赤貧洗うがごとしの状況。 |
− |
河図洛書 |
かとらくしょ |
得難い図書のたとえ。一般に用いられる「図書」の語源でもある。 |
− |
家内安全 |
かないあんぜん |
家庭はじめ家の中全部が安全なこと |
− |
下筆成章 |
かひつせいしょう |
文才に恵まれていて、詩文を書き上げるのがきわめて速いこと。「筆を下せば章を成す。」 |
− |
家貧孝子 |
かひんこうし |
貧しさの原因はともかく、貧乏な家からは親孝行の子供が出るものだということ。 |
− |
禍福倚伏 |
かふくいふく |
災いと福が表裏一体となって交互に出現することの例え。災いがあるかと思うとそのかげに幸いがひそんでおり、幸いがあると喜んでいると、そのかげには災いがかくれている。幸福と不幸はかわるがわる生じることをいう。 |
− |
禍福糾縄 |
かふくきゅうぼく |
禍福は糾える縄のごとし。禍福(かふく)は表裏一体で、災いが転じて福となったり、福が災いの元になったりする。禍と福はどちらか一方が続くのではなく交互にやってくるものだ。(縄は糸偏に墨) |
− |
禍福得喪 |
かふくとくそう |
災いにあったり、幸せにあったり、出世して位を得たり、また位を失ったりすること。 |
− |
禍福無門 |
かふくむもん |
偶然ともとれる災いや幸せも、自分自身で招き寄せるものだというたとえ。 |
− |
瓦釜雷鳴 |
がふらいめい |
素焼きの釜が雷のような音を響かせる。転じて、小人がはばをきかせて大声をあげ、威張り散らすたとえ。 |
− |
寡聞少見 |
かぶんしょうけん |
見聞が狭く、世間知らずで見識のないこと。 |
− |
画餅充飢 |
がべいじゅうき |
絵にかいた餅で飢えをしのごうとするように、空想やイメージで自分を慰めようとすること。非現実的な世界へ逃避して現実の苦しみを忘れようとすること。はかない自己満足のたとえ。 |
− |
蝦蟆仙人 |
がませんにん |
がまを使うのがじょうずな人。転じて、不思議な術を使う人。 |
− |
我武者羅 |
がむしゃら |
向こう見ずに強引に行動すること。 |
− |
烏之雌雄 |
からすのしゆう |
烏の雌と雄とは区別がつけにくいことから、物の是非善悪が紛らわしいことのたとえ。 |
− |
我利我利 |
がりがり |
自分に利益のあることだけをする。道理に合わない無理なことをする。 |
− |
下里巴人 |
かりはじん |
通俗的な音楽や文芸作品のたとえ。大衆受けのする歌謡曲、演歌、大衆小説、娯楽小説のたぐい。 |
− |
画竜点睛 |
がりょうてんせい |
わずかなことであるが、それを加えることによって物事が完成、成就することのたとえ。 |
○ |
河梁之吟 |
かりょうのぎん |
送別の詩。送別のことを河梁別(かりょうのべつ)ということから。 |
− |
迦陵頻伽 |
かりょうびんが |
声の大変美しいもののたとえ。声の美しさをたたえるときに使う。ヒマラヤ山中に住むとも、極楽浄土に住むともいわれる幻の鳥の名。その美しい声は、仏の声の形容とも言われる。 |
− |
臥竜鳳雛 |
がりょうほうすう |
優れた人物が好機をつかめず、世間に隠れていることのたとえ。横になって眠っている竜や鳳の雛が転じて。鳳は中国の想像上の神鳥。 |
− |
寡廉鮮恥 |
かれんせんち |
心がよこしまで恥をしらないさま。廉は心が清く正しいこと。 |
− |
苛斂誅求 |
かれんちゅうきゅう |
税金を厳しく取り立てる酷政のたとえ。「斂」は絞るようにして集めるの意。 |
− |
餓狼之口 |
がろうのくち |
危難のあることのたとえ。 |
− |
夏炉冬扇 |
かろとうせん |
夏の火鉢と冬の扇のように役に立たない人物や意見と物。 |
△ |
川瀬餓鬼 |
かわせがき |
溺死者のために、川のほとりや舟の中で行なう供養。施餓鬼会(法会)のこと。 |
− |
甘井先竭 |
かんいせんけつ |
良質のうまい水の出る井戸は、利用者が多いので最初に枯れる。いいものは、早くなくなるというたとえ。 |
− |
間雲孤鶴 |
かんうんこかく |
隠者の自由な生活。世俗に煩わされることなく、自然の中で思いのままに暮らす境地。「間雲」は静かに空に浮かぶ雲。「間」は「閑」と同じ。「孤鶴」は群を離れた一羽の鶴。 |
− |
閑雲野鶴 |
かんうんやかく |
俗世に煩わされず、悠々自適の生活を送ることをいう。静かに浮かぶ雲と野に遊ぶ鶴。 |
− |
含英咀華 |
がんえいしょか |
文章の妙所を、よくかみ味わって胸中にたくわえる。 |
− |
鑑往知来 |
かんおうちらい |
過去のことをよく参考にして将来を展望し、見通しを立てる。「往をかがみとして来を知る」。 |
− |
感恩戴徳 |
かんおんたいとく |
心からありがたく思って感謝感激するさま。恩に着て敬愛の念を持つこと。 |
− |
韓海蘇潮 |
かんかいそちょう |
韓愈の文は広々として海のようであり、蘇軾の文は波瀾があって潮のようだという意味。 |
− |
感慨一入 |
かんがいひとしお |
いちだんと感慨が深いこと。 |
△ |
感慨無量 |
かんがいむりょう |
感慨がはかり知れないほどである。胸いっぱいにしみじみ感じること。 |
○ |
干戈倥偬 |
かんかこうそう |
戦争で忙しいこと。倥偬は忙しいさま。 |
− |
鰥寡孤独 |
かんかこどく |
身寄りのない独り者のこと。 |
− |
玩火自焚 |
がんかじふん |
火をもてあそんで自ら焼け死ぬ。自業自得のこと。 |
− |
轗軻不遇 |
かんかふぐう |
思いどおりにゆかないさま。 |
− |
緩歌慢舞 |
かんかまんぶ |
緩やかなテンポの歌と舞のこと |
− |
侃侃諤諤 |
かんかんがくがく |
遠慮することなく、言いたいことを言い盛んに議論するさま。 |
△ |
観感興起 |
かんかんこうき |
目に見、心に感動して奮起する。 |
− |
間関流離 |
かんかんりゅうり |
たびたび苦難にあい諸方を放浪すること。 |
− |
歓喜抃舞 |
かんきべんぶ |
喜んで手を打って舞う。抃は手をうつ。 |
− |
緩急自在 |
かんきゅうじざい |
物事を自由自在に操ること。速度などその場その場に応じて自由自在に調節すること。「緩急」は、ゆるやかなことときびしいこと。また、遅いことと早いこと。 |
○ |
汗牛充棟 |
かんぎゅうじゅうとう |
所有している本が非常に多いこと。 |
△ |
歓欣鼓舞 |
かんきんこぶ |
踊り上がって喜ぶさま。にぎやかに、息をはずませ、鼓をたたいて歓喜するようす。 |
− |
含垢忍辱 |
がんくにんじょく |
じっと屈辱に耐えること。忍の一字の態度。 |
− |
艱苦奮闘 |
かんくふんとう |
艱難辛苦に耐え、刻苦勉励し、奮闘すること。頑張って困難を乗り越えること。 |
− |
巖穴之士 |
がんけつのし |
俗世間から姿を隠して山中の岩穴に住む人。 |
− |
甘言蜜語 |
かんげんみつご |
相手に取り入るための甘い言葉。甘言は相手の気持ちをさそう甘い言葉。蜜語は男女の甘い語らい、むつごと。 |
− |
頑固一徹 |
がんこいってつ |
自分の考えや態度を少しも曲げようとしないで押し通すさま。また、そういう性格。 |
○ |
眼光炯炯 |
がんこうけいけい |
眼が鋭く光り輝くさま。 |
− |
顔厚忸怩 |
がんこうじくじ |
恥知らずのものがさすがに恥ずかしく、きまりの悪い思いをすること。「顔厚にして忸怩たる有り」の略。 |
− |
眼光紙背 |
がんこうしはい |
目の光が紙の裏まで突き抜ける意。読書して著者の深意や精神まで鋭くつかみとること。読書の理解力の鋭いさまをいう。 |
△ |
眼高手低 |
がんこうしゅてい |
批評は優れているが、創作は劣っている。理想は高いが実力が伴わない。 |
− |
酣紅爛紫 |
かんこうらんし |
美しく染まっている赤や紫の色。色とりどりの秋の木の葉の形容。酣はたけなわ、爛は十分に熟したこと。真っ盛りのこと。 |
− |
換骨奪胎 |
かんこつだったい |
骨をとりかえ、子宮を取って使う意で、古いものに新しい工夫をこらして再生することにいう。 |
△ |
寒山拾得 |
かんざんじっとく |
唐の僧、寒山が経典を開き、同じく高僧の拾得がほうきを持っている姿は禅画の好題材となっている。 |
− |
甘酸辛苦 |
かんさんしんく |
人の味覚のこと。この順番に味覚は発達する。 |
− |
雁字鶯梭 |
がんじおうさ |
雁の飛ぶさまを字にたとえ、うぐいすの飛ぶのを機織りの梭の往来に比べるなど、詩文の字句を整え飾ること。 |
− |
含沙射影 |
がんしゃせきえい |
砂を含んで影を射る。人の陰でこっそりと誹謗中傷することのたとえ。 |
− |
寒松千丈 |
かんしょうせんじょう |
松は厳しい冬の寒さにもめげず、緑の葉をつけて岩の上に毅然とそびえる。節操の堅いこと。 |
− |
含笑入地 |
がんしょうにゅうち |
安心大悟して死ぬ。笑いながら、ゆうゆうと死んで土に帰っていくということ。 |
− |
巖牆之下 |
がんしょうのもと |
崩れ落ちそうな危ない塀の下。危険な場所。 |
− |
干将莫邪 |
かんしょうばくや |
古代の二ふりの名剣の名。名剣のたとえ。干将は春秋時代の呉の刀工。莫邪はその妻の名。 |
− |
関雎之化 |
かんしょのか |
関雎の詩による教化。関雎は「詩経」周南の編名。周の文王とそのきさきの盛徳をほめその感化が人民に及んだとされる。転じて、人君の家庭内の和合の徳が天下の人民を感化すること。 |
− |
含飴弄孫 |
がんしろうそん |
世事に関係のない老人の日課。毎日、世俗から離れて楽しく暮らすさま。年をとったら、政治や仕事などに関係しないで、飴をしゃぶりながら孫と無邪気に遊んでいるのがよい、という意。 |
− |
閑人閑話 |
かんじんかんわ |
これという用のない閑人(ひまじん)の無駄話。 |
− |
玩人喪徳 |
がんじんそうとく |
人をもてあそべば、徳をうしなう。人をからかって馬鹿にすると、自分の信用も失ってしまう。 |
− |
寛仁大度 |
かんじんたいど |
寛大で慈悲深く、度量の大きいこと。 |
△ |
奸人之雄 |
かんじんのゆう |
悪人の中のかしら。 |
− |
韓信匍匐 |
かんしんほふく |
大望のあるものは、目前の恥辱を堪え忍ばなければならないというたとえ。「匍匐」は、はう、はらばうの意。 |
− |
坎井之蛙 |
かんせいのあ |
井戸の底の蛙。識見の狭いことのたとえ。 |
− |
干戚羽旄 |
かんせきうぼう |
武の舞と文の舞。 |
− |
勧善懲悪 |
かんぜんちょうあく |
善行を勧め励まし、悪事を懲らしめること。 |
○ |
渙然氷釈 |
かんぜんひょうしゃく |
氷が溶けるようにさらりと解けること。 |
− |
完全無欠 |
かんぜんむけつ |
どの点から見ても、まったく欠点・不足がなく完璧であること。 |
○ |
官尊民卑 |
かんそんみんぴ |
政府・官吏を尊んで人民を卑しいとする考え。 |
− |
肝胆相照 |
かんたんあいてらす |
互いに心の底を打ち明けて話すことができる間柄。意気投合。 |
− |
肝胆胡越 |
かんたんこえつ |
見方によっては、近い関係のものも遠く、また異なったものも同じに見えるということ。 |
− |
邯鄲之歩 |
かんたんのほ |
むやみに自分の本文を捨てて他の行為をまねるのは失敗に終わるということのたとえ。昔、燕の国の寿陵の少年が趙の都、邯鄲に行き、その都人の歩きぶりをまねたが、まだ十分に学ばないうちに燕に帰ったので、都風の歩き方もできず、自分の歩き方も忘れて這って帰ったという故事。 |
− |
邯鄲之夢 |
かんたんのゆめ |
人生の栄華のはかないことをいう。唐の盧生が邯鄲で道士呂翁の枕を借りて仮寝した間に、富貴栄華をきわめて一生を終わるまでの夢を見たという故事。 |
− |
涵蓄淵邃 |
かんちくえんすい |
じゅうぶんに深く研究すること。含蓄のあること。 |
− |
奸智術策 |
かんちじゅっさく |
腹黒い策謀。悪知恵と陰謀。また、よこしまで邪悪な考え。 |
− |
管中窺天 |
かんちゅうきてん |
管の中から天をうかがうの意。視野や見聞の極めて狭いことのたとえ。 |
− |
眼中之釘 |
がんちゅうのてい |
邪魔者のたとえ。「眼中の釘を抜く」といい、一人の悪人を除き去ること。 |
− |
眼中之人 |
がんちゅうのひと |
常に心にかけ、望みを託している人。意中の人のこと。目の中にしっかりとその姿が映っていて、忘れられない人の意。 |
− |
眼中無人 |
がんちゅうむじん |
何物も恐れるもののないさま。おごりたかぶって人を人とも思わず、まったく問題にしないさま。(= 傍若無人) |
- |
歓天喜地 |
かんてんきち |
天を仰いで歓び、地にうつむいて喜ぶ。非常に喜んでいるようす。 |
− |
旱天慈雨 |
かんてんじう |
苦境の時の援助や救い。 |
− |
観天望気 |
かんてんぼうき |
天を観察し、気を望む。天気を観望すること。予報官より、海辺の漁師のほうが、よく当てる場合がある。 |
− |
甘棠之愛 |
かんとうのあい |
すぐれた為政者に対する尊敬と思慕の情。「甘棠」は甘い梨のこと。 |
− |
貫道之器 |
かんどうのき |
文章をいう。 |
− |
関東八州 |
かんとうはっしゅう |
相模・武蔵・安房・上総・下総・常陸・上野・下野の8カ国の総称。 |
− |
環堵蕭然 |
かんとしょうぜん |
家が狭く、みすぼらしいさま。「環堵」は家を囲んでいる塀や垣。転じて、垣でめぐらした小さな家のこと。「蕭然」はひっそりとしたさみしいさま。 |
− |
環堵之室 |
かんとのしつ |
四方それぞれ一堵の小室。狭い住居。 |
− |
艱難辛苦 |
かんなんしんく |
困難な状況や辛い場面に出会い、苦しみ悩むような大変な苦労。 |
△ |
艱難多事 |
かんなんたじ |
難儀で、面倒なことの多いこと。 |
− |
奸佞邪智 |
かんねいじゃち |
心がひねくれていて、悪知恵があること。 |
− |
感応道交 |
かんのうどうこう |
信仰心が仏に通じて利益(りやく)があること。仏と心が通じ合うこと。 |
− |
看破紅塵 |
かんぱこうじん |
浮き世を見限る。俗世間に愛想をつかす。また俗世から逃避すること。「紅塵」は俗世のたとえ。 |
− |
汗馬之功 |
かんばのこう |
戦功。馬を乗り回して取った功績の意味。 |
− |
汗馬之労 |
かんばのろう |
戦陣での働き。武功のたとえ。騎馬で戦場を駆け巡り、馬に汗をかかせた骨折りやそれによって得た手柄のこと。 |
− |
韓范欧富 |
かんぱんおうふ |
北宋の名臣、韓g・范仲淹・欧陽修・富弼の四人のこと。 |
− |
韓悲白楽 |
かんびはくらく |
韓愈(かんゆ)には悲観的な詩作が多く、白楽天(白居易)には名前のとおり楽天的な傾向の詩が多いということ。 |
− |
干舞羽舞 |
かんぶうぶ |
夏の禹王が始めたという舞楽。干はたて、武の舞に用い、羽は鳥の羽で文の舞に用いた。これを演奏したところ苗族(雲南方面の未開人)も帰順したという。 |
− |
玩物喪志 |
がんぶつそうし |
珍奇なものや、目先の楽しみに熱中して、大切な志を失うこと。 |
△ |
完璧帰趙 |
かんぺききちょう |
完全無欠の意の「完璧」の語源。 |
− |
管鮑之交 |
かんぽうのまじわり |
きわめて友情のあつい関係。 親密な友情のたとえ。 |
− |
含哺鼓腹 |
がんぽこふく |
食べたいだけ食べて、腹つづみを打つ。民衆が平和で豊かな暮らしを楽しむこと。「哺」は食物。 |
− |
官民格差 |
かんみんかくさ |
官吏と民間人の間に差や開きがあること |
− |
頑迷固陋 |
がんめいころう |
頑固で物事の正しい判断ができない。考え方が柔軟でなく道理に暗いこと。 |
△ |
頑冥不霊 |
がんめいふれい |
頑固で道理がわからず、頭の働きが鈍いこと。 |
− |
簡明扼要 |
かんめいやくよう |
簡潔明快で要を得る。簡にして要点を得て、よく筋道が通って理解しやすいこと。 |
− |
慣用手段 |
かんようしゅだん |
なれた仕方。いつもの手。常套手段。 |
− |
歓楽哀情 |
かんらくあいじょう |
「歓楽極まりて哀情多し」。あまり遊び過ぎてうつつを抜かしているとかえって悲しくなってくるものであるということ。 |
− |
冠履転倒 |
かんりてんとう |
上下の順序がさかさまになること。 |
− |
冠履倒易 |
かんりとうえき |
上下の秩序がくずれて、逆さまになるたとえ。 |
− |
韓柳李杜 |
かんりゅうりと |
韓愈・柳宗元・李白・杜甫。ともに唐代の文学者。韓・柳は文に長じ、李・杜は詩に長じている。 |
− |
頑廉懦立 |
がんれんだりつ |
かたくなで利をむさぼる人も清廉となり、意気地なしの男も奮い立つ。 |
− |
閑話休題 |
かんわきゅうだい |
むだばなしや前置きを打ち切って、話の本題に入ること。本筋からそれている話をもとに戻す時に使う言葉。「それはさておき〜」 |
△ |
気韻生動 |
きいんせいどう |
書画・詩文などの芸術作品に、気高い風格・情緒が生き生きと満ちていること。 |
− |
気宇壮大 |
きうそうだい |
度量・構想などが並外れて大きいさま。「気宇」は心の広さ、心がまえ、器量の意。 |
△ |
帰依三宝 |
きえさんぽう |
仏・法・僧の三つに帰依すること。仏教徒としての最低条件。帰依は帰命ともいい、すぐれたものに帰順すること。転じて、絶対の信を捧げ、よりどころとする信仰の意。 |
− |
気炎万丈 |
きえんばんじょう |
燃え上がる炎のように非常に意気盛んであること。 |
△ |
既往不咎 |
きおうふきゅう |
既往は過去のすんだこと。それを今さら咎め立てしても仕方がない。済んだことはともかく、これからが大事だということ。 |
− |
機会均等 |
きかいきんとう |
すべての人に平等な権利や活動の場をあたえること。 |
○ |
貴介公子 |
きかいこうし |
身分の高い家柄の男子。公達。 |
− |
棄灰之刑 |
きかいのけい |
刑罰がきわめて厳酷なこと。かつて灰を道に捨てただけで手を切られるという刑罰があったというように、犯した罪は軽いのに、罰がはなはだ重いことをいう。 |
− |
機械之心 |
きかいのこころ |
偽りたくらむ心。策をめぐらす心。機械:巧妙な構造の器具。転じて、巧知。偽り。企み。 |
− |
奇貨可居 |
きかおくべし |
「奇貨」は珍しい財貨。珍しいものだから、いま買っておけば後日利益を得られようとの意から、得難い機会だから、これをうまく利用しなければ損だ、というたとえ。 |
− |
帰家穏座 |
きかおんざ |
長らく放浪していた者が、故郷の自分の家に帰って身も心も落ち着く。転じて仏教では、人間が本来自分に備わっている仏性に立ち帰って安住すること。 |
− |
騎鶴揚州 |
きかくよくしゅう |
やりたいことを、一気に全部やろうとすること。 |
− |
葵花向日 |
きかこうじつ |
「ひまわりの花、日に向かう」。夏の点景を、熱い太陽に向かって咲き誇るひまわりの姿に託した言葉。 |
− |
h花瑤草 |
きかようそう |
仙境にあるといわれる美しい花と草。 |
− |
揮汗成雨 |
きかんせいう |
流れる汗をふるい落とすと、その汗がまるで雨のように降りかかる。
「汗を揮えば、雨と成る」。転じて、人口が多く、街中に人々が満ちあふれているさまを誇張して言う。 |
− |
危機一髪 |
ききいっぱつ |
非常にあぶない瀬戸際。ほんのわずかな違いで今にも危険なことがおこりそうなこと。 |
◎ |
奇奇怪怪 |
ききかいかい |
常識では理解できないような不思議な出来事。あるいは容認できないようなけしからぬこと。 |
△ |
煕煕壌壌 |
ききじょうじょう |
多くの人が激しく往来するさま。 |
− |
奇奇妙妙 |
ききみょうみょう |
非常に奇妙なこと。 |
− |
危急存亡 |
ききゅうそんぼう |
危機が迫っていること。生き残るか亡びるかの瀬戸際のような状態。 |
○ |
箕裘之業 |
ききゅうのぎょう |
父祖伝来の家業を受け継ぐこと。 |
− |
規矩準縄 |
きくじゅんじょう |
物事や行為などの標準となるもの。規準・法則のたとえ。 |
− |
菊有黄華 |
きくゆうこうか |
菊に黄色の花がつき。秋も盛りの風物詩のこと。 |
− |
詭計多端 |
きけいたたん |
あれこれ悪巧みする。悪知恵のはたらく、悪賢いさま。 |
− |
危言危行 |
きげんきこう |
危は非常に高い見識。言、行を厳しくすること。 |
− |
貴顕紳士 |
きけんしんし |
身分高く、教養や品位がある男子のこと。「貴顕」は、身分が高く名声があること。また、その人やさまのこと。 |
− |
跂行喙息 |
きこうかいそく |
かかとではって行き、くちばしで呼吸する。虫・鳥の類をいう。 |
− |
規行矩歩 |
きこうくほ |
規則、規準に沿って行動する。転じて、古い規範にこだわって融通のきかないたとえ。 |
− |
亀甲獣骨 |
きこうじゅうこつ |
亀のこうらと獣の骨。殷時代これに文字を刻んで占いに使った。これを甲骨文字といい、現存する中国最古の文字。 |
− |
帰根到底 |
きこうんとうてい |
「根に帰り底に到る」。結局、つまるところという意味。 |
− |
鬼哭啾啾 |
きこくしゅうしゅう |
恐ろしい雰囲気に包まれていること。うかばれない死者の霊(鬼)が大声をあげて泣き(哭)、その声がいつまでも続く(啾々)という悲しくも恐ろしいさま。 |
− |
旗鼓相当 |
きこそうとう |
両軍が敵対して争うこと。また、対峙する勢力がつり合っているさま。実力伯仲。 |
− |
旗鼓堂堂 |
きこどうどう |
軍隊やパレードが整然として偉容に充ちたようす。 |
− |
騎虎之勢 |
きこのいきおい |
虎にまたがって走り出したら、途中で降りることはできないので、行く所まで行かなければならない。そのような勢いをいう。物事の成りゆき上、中止できないこと。 |
− |
奇策縦横 |
きさくじゅうおう |
奇抜な策略を自由自在にめぐらすこと。 |
△ |
箕山之志 |
きざんのこころざし |
退き隠れて自分の節操を守ること。堯のとき、許由と巣父の二人が箕山に隠れた故事。 |
− |
箕山之節 |
きざんのせつ |
世俗から引退して、自分の節操、意志を守ること。 |
− |
起死回生 |
きしかいせい |
死に瀕したもの、滅びかかっているものを再び生き返らせること。もとに戻すこと。 |
◎ |
窺伺傚慕 |
きしこうぼ |
様子をうかがい、これにならって真似をすること。 |
− |
旗幟鮮明 |
きしせんめい |
旗の色が鮮やかなように、主義・主張・態度などがはっきりしているようす。 |
△ |
貴耳賤目 |
きじせんもく |
古いことを高く評価し、現実を軽んじること。遠くのことを有り難がり、近くのことは軽蔑するたとえ。耳で聞いたことは尊重するが、実際に目に見える身近なものを軽く見る。人に聞いたことはよく思える。 |
− |
気質之性 |
きしつのせい |
後天的な血気の性をいう。 |
− |
疑事無功 |
ぎじむこう |
疑いは失敗のもと。疑心を抱いて事を行っては決して成功しないし、名を上げることもできないということ。 |
− |
貴珠賤蚌 |
きしゅせんぼう |
貴重な真珠も、もとは汚い二枚貝(蚌)の中から出るということ。優れた人物や賢者は、貧賎の境遇から生まれ出るたとえ。 |
− |
鬼出電入 |
きしゅつでんにゅう |
鬼神のように瞬時に出没し、いなずまのように素早く侵入する。また、その出没の予測しがたいこと。 |
− |
希少価値 |
きしょうかち |
非常にまれな価値のあるもの(または、こと)。 |
○ |
起承転結 |
きしょうてんけつ |
「起」で始まり「承」で受け、「転」で変化を出し「結」で終結させる構成方法。広く一般の事柄の展開にも比喩的に用いられる。 |
○ |
喜色満面 |
きしょくまんめん |
顔中に喜びの表情が満ちるようす。うれしそうな表情を顔いっぱいに見せるようす。 |
○ |
疑心暗鬼 |
ぎしんあんき |
疑う心の強いあまり、何でもないことにまで不安を感じたり恐ろしくなったりすること。 |
○ |
鬼神敬遠 |
きじんけいえん |
敬遠のフォアボールと同じ。尊敬はするけれど、あまり近寄らない、という心構え。転じて、敬うように見せかけ、実は嫌って寄せつけないこと。 |
− |
杞人天憂 |
きじんてんゆう |
杞の国に、「もし天が落ちてきたらどうしよう」と心配して食事も咽に通らない人がいた。 |
− |
杞人之憂 |
きじんのうれい |
「杞憂」の語源。無用の心配、取り越し苦労のこと。「杞」は中国・周時代の国名。 |
− |
気随気儘 |
きずいきまま |
わがまま勝手に振舞うこと。 |
− |
既成概念 |
きせいがいねん |
すでに認められ広く通用している意味合いや考え方。 |
△ |
規制緩和 |
きせいかんわ |
自由な経済活動を縛る制限を緩めること |
− |
既成事実 |
きせいじじつ |
すでにできあがっている周知の事実。 |
○ |
欺世盗名 |
ぎせいとうめい |
世間をだまして、名誉を手にすること。陰で悪いことをして名を挙げるたとえ。 |
− |
巍然屹立 |
ぎぜんきつりつ |
大きな山が高く屹(そび)え立つ。転じて、偉大な人物が抜群の力を発揮して堂々ゆるぎないさま。「巍然」は高大なさま。 |
− |
貴賤上下 |
きせんじょうげ |
身分の高い人と低い人の区別のこと。「貴賤」は、貴いことと、いやしいこと。「上下」は、身分・階級などの高いものと低いもののこと。 |
− |
奇想天外 |
きそうてんがい |
誰にも思いもよらないような奇抜なこと。また、そのようす。 |
◎ |
箕帚之妾 |
きそうのしょう |
掃き掃除をする下女のこと。人の妻となることの謙遜語。「箕帚」はチリ取りとほうきのこと。 |
− |
帰属意識 |
きぞくいしき |
特定のところに所属して落ち着く気持ち。 |
○ |
気息奄奄 |
きそくえんえん |
息が絶え絶えになり余命が幾ばくもないようす。今にも滅亡しそうである。 |
△ |
擬足投跡 |
ぎそくとうせき |
人の足の踏み方になぞらえて、その足跡にわが足を投げ出す。一歩一歩先人の例に従うことで、我が身を慎むこと。先例を尊重するたとえ。 |
− |
吉日良辰 |
きちじつりょうしん |
辰は星の宿。よい日柄ということ。大安吉日と同じ。 |
− |
機知縦横 |
きちじゅうおう |
時に応じて、適切な知恵を自在にめぐらすこと。 |
− |
機杼一家 |
きちょいっか |
文学や著作で、独自の構想や文章を編み出し、一家を成すことをいう。機杼は機(はた)を織る時横糸をくぐらせる杼(おさ)のこと。織り物は杼の用い方ひとつで錦ともなるということから出たたとえ。 |
− |
鞠躬尽瘁 |
きっきゅうじんすい |
一生懸命になって心を尽くし力を尽くすこと。 |
− |
吉凶禍福 |
きっきょうかふく |
吉事と凶事。「吉・福」はめでたく幸せなこと。「凶・禍」は不吉やわざわい。運や縁起が良いか悪いかということ。 |
− |
吉光片羽 |
きっこうへんう |
わずかに残る昔の文物。優れた遺品のたとえ。もともとは神話の中に出てくる神馬のわずかな毛のこと。 |
− |
吉祥善事 |
きっしょうぜんじ |
めでたい良いこと。 |
− |
橘井杏林 |
きつせいきょうりん |
医者に対する敬称。「橘井」は晋の蘇耽(そたん)が臨終のとき、疫病が流行することを予言、
井戸水と橘の葉が疫病に効果あると予言し、事実多くの人が救われた。 「杏林」は呉の董奉(とうほう)が病人の治療代として重症者は五本、
軽症者は一本の杏の種子を植えさせ、数年後大きな林になったという言い伝え。 |
− |
橘中之楽 |
きっちゅうのたのしみ |
将棋や囲碁の楽しみをいう。橘の実の中でふたりの老人が向い合って将棋を指し、いかにも楽しそうであったという昔話から。 |
− |
喜怒哀楽 |
きどあいらく |
喜び・怒り・哀しみ・楽しみなど人間の持っている様々な感情。 |
◎ |
木戸御免 |
きどごめん |
芝居、見せ物などにただで入れること。 |
− |
亀文鳥跡 |
きぶんきょうせき |
亀の甲の模様と鳥の足跡。ともに文字の起源。 |
− |
帰命頂礼 |
きみょうちょうらい |
仏に対して心から帰依すること。神仏に対しての唱え文句としても用いられる。 |
− |
喜名多怨 |
きめいたえん |
名誉を喜び、地位を欲しがる人は、人から恨みを受け易い。名を喜ぶものは必ず怨み多し。 |
− |
鬼面仏心 |
きめんぶっしん |
外見の恐ろしさに似ず、優しい仏のような心を持っていること。またそういう人。「鬼面」は、怖そうな外見をいう。 |
△ |
亀毛兎角 |
きもうとかく |
亀に毛がなく、兎につのがないように、実在しない物事のたとえ。 |
− |
記問之学 |
きもんのがく |
応用のきかない記憶だけの知識、学問。古典の文句をただ棒暗記しているだけで、深く理解してうまく活用することができない学問のたとえ。 |
− |
逆取順守 |
ぎゃくしゅじゅんしゅ |
事を成し遂げるのに道理に背いた不正な方法によりながらも、事後は道にかなった方法でこれを守ること。 |
- |
脚踏実地 |
きゃくとうじっち |
足が地に付いて、着実に進む。危なげがなく、しっかりしているさま。仕事ぶりが堅実で真面目なこと。 |
− |
脚下照顧 |
きゃっかしょうこ |
身近なことに十分気をつけること。「脚下」は、足もと。「照顧」は、照らしかえりみるの意。 |
− |
牛飲馬食 |
ぎゅういんばしょく |
牛や馬のように、大いに飲み食らうこと。 |
○ |
旧雨今雨 |
きゅううこんう |
旧友と新しい友。雨と友とは音が通じるのでいう。 |
− |
窮猿奔林 |
きゅうえんほんりん |
追い詰められた猿はどの木へでもよじ登って身の安全をはかるように、生活に窮した者は就職するに際して、地位や給料、仕事の内容など、とやかく言わないこと。 |
− |
九夏三伏 |
きゅうかさんぷく |
夏のうちもっとも暑い時期。 |
− |
救火揚沸 |
きゅうかようふつ |
火に油を注ぐこと。害悪をますますひどくするたとえ。目的と手段がちぐはくで、かえって逆効果になるたとえ。 |
− |
牛換乗馬 |
ぎゅうかんじょうば |
「牛を馬に乗りかえる。」不利な方を捨てて、有利な方を選ぶ。途中で都合のいい方に乗り換えることのたとえ。 |
− |
救患分災 |
きゅうかんぶんさい |
「うれいを救い、災いを分かつ」共同して災難を防ぎ、助け合うこと。 |
− |
旧慣墨守 |
きゅうかんぼくしゅ |
従来のやり方を踏襲し、しきたり通りにやっていくこと。守りの堅固なことを「墨守」という。 |
− |
牛鬼蛇神 |
ぎゅうきだじん |
牛の妖怪変化と、蛇の化け物。醜悪な形相、または悪党、無頼漢のたとえ。嫌われ者のこと。 |
− |
九牛一毛 |
きゅうぎゅうのいちもう |
問題にならないほどわずか。たくさんのなかのごく一部分であること。 |
− |
汲汲忙忙 |
きゅうきゅうぼうぼう |
非常に忙しい様子。 |
− |
鳩居鵲巣 |
きゅうきょじゃくそう |
女性が夫の家を我が家とするたとえ。鳩は巣を作るのが下手で鵲(かささぎ)の巣を借りて卵を生むことからでた言葉。 |
− |
急功近利 |
きゅうこうきんり |
功を急いで目前の利益を求める。目先の利益を追って、はやく業績をあげようとすること。 |
− |
九国二島 |
きゅうこくにとう |
西海道のこと。天長元年以降、九国と、壱岐・対馬の二島から成るために呼ばれた。 |
− |
泣斬馬謖 |
きゅうざんばしょく |
大きな目的のためには、自分の愛する者も犠牲にするたとえ。法や規律の厳正を守るため私情を捨てること。 |
− |
九山八海 |
きゅうざんはちかい |
世界の中心にある須弥山とその周辺にあるといわれる、山海の総称 |
− |
九死一生 |
きゅうしいっしょう |
死にそうなあぶないところをやっと助かること。 |
○ |
貴遊子弟 |
きゆうしてい |
王侯貴族の子弟。貴遊は上流。 |
− |
九重五舎 |
きゅうじゅうごしゃ |
「九重」は昔中国で王城の門を幾重にも作ったことから皇居・宮中など内裏の諸殿舎の総称、「五舎」は昭陽舎・淑累舎・飛香舎・凝花舎・襲芳舎をいう。 |
− |
窮愁著書 |
きゅうしゅうちょしょ |
志を得ず苦境に悩んでいる賢人が、書を著してその志を吐露すること。 |
− |
牛溲馬勃 |
ぎゅうしゅうばぼつ |
牛の小便と馬の糞。転じて、見るにたえないくだらないもの。 |
− |
鳩首凝議 |
きゅうしゅぎょうぎ |
人々が集まって、額を寄せ合って相談するさまをいう。 (= 鳩首協議) |
− |
九儒十丐 |
きゅうじゅじっきゅう |
中国、宋・元の時代に、儒者を賤しめて人間の分類の十棟の第九番目に儒者をおき最下等に乞丐(乞食)を当てた。一宮、二吏、三僧、四道、五医、六工、七猟、八民、九儒、十丐(鄭所南集) |
− |
九仞一簀 |
きゅうじんいっき |
仕事が完成する寸前の最後の努力の大切さをいう。また仕事を完成するために重ねる一つ一つの努力。「簀」は土を入れて運ぶ竹篭の類で「一簀」はもっこ一杯の土。[類]功虧一簀・一簀之功 |
− |
救世済民 |
きゅうせいさいみん |
世の中を救い、人民の難儀を助ける。 |
− |
弓旌之召 |
きゅうせいのめし |
高官に採用されること。士を招くには弓、大夫を招くには旗で招くことからいう。 |
− |
弓折矢尽 |
きゅうせつしじん |
武器が底をつき戦力を失うこと。万策尽きてどうにもならなくなるたとえ。 |
− |
旧染汚俗 |
きゅうせんおぞく |
古くからしみついている悪い習慣。 |
− |
弓箭之士 |
きゅうせんのし |
弓矢を持った兵士。 |
− |
求全之毀 |
きゅうぜんのそしり |
わが身を修養して完全にしようと思ってすることが、かえって、思いがけない悪口を人から受けること。 |
− |
窮鼠噛猫 |
きゅうそこうびょう |
窮地に陥れば、弱い者も必死になって強者に刃向かうということ。 |
− |
旧態依然 |
きゅうたいいぜん |
昔からの状態、体制が古いままで少しも変化・進歩のないさま。 |
△ |
急竹繁弦 |
きゅうちくはんげん |
音楽の音がやかましいこと。 |
− |
急竹繁糸 |
きゅうちくはんし |
音楽の音がやかましいこと。 |
− |
旧調重弾 |
きゅうちょうじゅうだん |
古い調子を再び奏でること。相変わらずの話を繰り返す、陳腐な理論や主張を蒸し返すたとえ。 |
− |
九腸寸断 |
きゅうちょうすんだん |
非常に心配して憂い悶えること。腸が九回も回転してねじれ、寸断されるようなさま。 |
− |
窮鳥入懐 |
きゅうちょうにゅうかい |
「窮鳥、ふところに入れば、仁人の憐れむところなり。」困窮して頼ってくる者があればどんな理由があっても助けてやろうという意味。 |
− |
九鼎大呂 |
きゅうていたいりょ |
貴重なもの、重い地位、名望などのたとえ。 |
− |
旧敵宿怨 |
きゅうてんしゅくえん |
以前からの敵に対する積もり積もった恨み、怨念。 |
− |
急転直下 |
きゅうてんちょっか |
事態・情勢が急に変わって物事の解決、決着がつく、またはそのような方向へ向かうこと。 |
◎ |
旧套墨守 |
きゅうとうぼくしゅ |
古くさい形式や方法にこだわって、融通がきかないこと。「旧套」は、古い形式、ありふれた方法。「墨守」は、自分の考えを堅く守って改めないこと。 |
− |
窮年累代 |
きゅうねんるいだい |
自分の一生から子孫代代にいたる。窮年は一世代。累代は子孫代代をいう。 |
− |
弓馬之間 |
きゅうばのかん |
弓を射、馬をはせる所。戦場。 |
− |
吸風飲露 |
きゅうふういんろ |
風を吸い露を飲む。仙人が絶食して生活すること。 |
− |
朽木糞牆 |
きゅうぼくふんしょう |
朽ち木は彫刻もできず、腐った壁は塗ることもできない。精神の腐った者は教育しがたいの意味。転じて、気力のない、怠け者のたとえ。 |
− |
朽木糞土 |
きゅうぼくふんど |
精神の腐ったものはどうしようもない。また、やる気のない者のたとえ。朽木には彫刻ができず、糞土ではかべ土にならないということから。 |
− |
窮余一策 |
きゅうよいっさく |
困りきったあげくの果てに思い付いたひとつの手段・計略。 |
− |
丘里之言 |
きゅうりのげん |
世間でよくいわれる言葉。俗諺。でたらめの言。 |
− |
汲流知源 |
きゅうりゅうちげん |
結果から原因を推定すること。下流の水から川の源の状況を知る。 |
− |
急流勇退 |
きゅうりゅうゆうたい |
船が急流の中で素早く回転し退くさま。転じて、官職の華やかなうちに身を引くこと。仕事も地位も隆盛な時に、いさぎよく後進に道を譲ることのたとえ。 |
− |
挙案斉眉 |
きょあんせいび |
妻が小さなお膳をうやうやしく眉のあたりまで高くささげる。転じて夫婦間によく礼儀が行われているたとえ。 |
− |
挙一反三 |
きょいちはんさん |
一つのことを示されると三つまで悟れる。理解力が優れていること。 |
− |
恐悦至極 |
きょうえつしごく |
相手の厚意に大変喜び感謝すること。「恐悦」は、かしこまって喜ぶ意。「至極」は、程度が甚だしいさま。 |
○ |
教学相長 |
きょうがくあいちょうず |
教えたり学んだりして知徳を助長発展させる。人を教えることは自分の修行にもなる。 |
− |
矯角殺牛 |
きょうかくさつぎゅう |
牛の角を安全のために斧で矯正しようとして、ついに牛を殺してしまうこと。枝葉末節のことにこだわり、それを直そうとして全体を台無しにし、元も子もなくしてしまうこと。 |
− |
鏡花水月 |
きょうかすいげつ |
鏡に映った花、水に映る月。美しいが、ただ見るだけで捉えることができない。実体がなく、掴みどころのないもののたとえ。幻影。また、芸術作品の理屈を越えた情趣の高尚さをいう。 |
− |
鏡花風月 |
きょうかふうげつ |
見えるだけで手に取れないもの、直感で感じ取ったり、悟ったりして把握するもののたとえ。鏡に映った花と水に映った月は、ともに見えるだけで、実際にてをすることにできないものである。また、小説・詩歌など、感知できてもことばでいいつくせない優れた趣のたとえにも使われる。 |
△ |
叫喚地獄 |
きょうかんじごく |
ひどい苦しみに泣き叫ぶこと。仏教語で、八大地獄の第四番目。 |
− |
強幹弱枝 |
きょうかんじゃくし |
樹木の手入れは、根幹を充分に保護して強め、枝は適度に剪定する。転じて、地方の権限を規制して中央の権力を強化すること。 |
− |
強顔女子 |
きょうがんじょし |
つらの皮が厚い、恥を知らない女をいう。強顔は厚顔と同意、鉄面皮のこと。 |
− |
澆季之世 |
ぎょうきのよ |
人情が薄く、風俗の乱れた末世のたとえ。「澆」はうすい、「季」はすえ、終わりの意。 |
− |
恭喜発財 |
きょうきはつざい |
「金が儲かりますように」という意。中国の新年の挨拶。 |
− |
供給之人 |
きょうきゅうのひと |
供回りの人。 |
− |
恐恐謹言 |
きょうきょうきんげん |
気づかい恐れて、謹んで申し上げる。手紙の終わりに添える言葉。 |
− |
狂喜乱舞 |
きょうきらんぶ |
非常に喜ぶさま。 |
− |
胸襟担白 |
きょうきんたんぱく |
気持ちが率直で、あっさりしていること。態度に表裏がないようす。 |
− |
薑桂之性 |
きょうけいのせい |
年老いても変わらない激しい気性のたとえ。「薑桂」は、しょうがと肉桂(にっけい)。ともに古くなっても味が変わらないことから。 |
− |
教外別伝 |
きょうげべつでん |
経典や言葉によらず、暗示で心から心に悟らせる。禅宗の教義。 |
− |
狂言綺語 |
きょうげんきご |
道理に合わない言葉と表面だけを飾った言葉。転じて、小説や物語の類いをいやしめて言う語。 |
△ |
恐惶謹言 |
きょうこうきんげん |
「おそれながら、謹んで申し上げる。」 |
− |
驚魂動魄 |
きょうこんどうはく |
心を驚かし、魂を動かす。 |
− |
教唆煽動 |
きょうさせんどう |
人をおしえそそのかして行動させること。「教唆」は、暗示を与えてそそのかす。「煽動」は、あおりうごかす。 |
− |
峡山超海 |
きょうざんちょうかい |
山を小脇に抱えて海を飛び越える。とてもできることではないが、不可能に挑戦する気迫の意もある。 |
− |
凝思寂聴 |
ぎょうしじゃくちょう |
ひっそりとした孤独の境地にあって、自然と静かに観照しあいながら、沈思黙考する心境。 |
− |
仰事俯育 |
ぎょうじふいく |
あおいで仕え、うつむいて育てる。父母に尽くし、妻子を育てること。 |
− |
仰事俯畜 |
ぎょうじふちく |
あおいで仕え、うつむいて育てる。父母に尽くし、妻子を育てること。 |
− |
驕奢淫逸 |
きょうしゃいんいつ |
驕(おご)り高ぶって、ぜいたくし、淫楽にふけること。金にあかして淫らな堕落した生活を送るたとえ。 |
− |
行住坐臥 |
ぎょうじゅうざが |
日常の立ち居振る舞い、起居動作。「行」は行く(歩く)こと、「住」は止まること、「坐」は座ること、「臥」はふせる(寝る)こと。この4つが一切の行動の基本になるため、仏教ではこれを「四威儀」とよんで、特に規律を定めた。 |
− |
拱手傍観 |
きょうしゅぼうかん |
そばで眺めているだけで何もしないさま。関心はあっても協力しないときなどに使う。 |
△ |
喬松之寿 |
きょうしょうのじゅ |
長命・長寿の意味。喬は王子喬、松は赤松子で、ともに不老不死の仙人。 |
− |
挟書之禁 |
きょうしょのきん |
蔵書禁止の命令。秦の始皇帝が、学識者の口をふさぐため、焚書坑儒とともに断行した政策。漢の恵帝の四年に至ってようやく解禁になったという。 |
− |
強臣大族 |
きょうしんたいぞく |
勢力の強大な家来や豪族。 |
− |
驚心動魄 |
きょうしんどうはく |
心を驚かし、魂を動かす。 |
− |
仰人鼻息 |
ぎょうじんびそく |
人の意向を気にして、依存しようとすること。人の鼻息をうかがうさま。「人の鼻息を仰ぐ」と読む。 |
− |
協心戮力 |
きょうしんりくりょく |
心も力も一つに合わせるということ |
− |
矯生慣養 |
きょうせいかんよう |
甘やかされて育つこと。過保護な育て方。「矯」はなよなよとして可愛らしい、「慣養」は養い慣らすこと。 |
− |
共存共栄 |
きょうぞんきょうえい |
共に助け合い、共に栄えること。 |
○ |
凶多吉少 |
きょうたきっしょう |
悪いことが多く、よいことが少ない。事の先行きが思わしくない、見通しの暗いこと。 |
− |
驚天動地 |
きょうてんどうち |
天地を揺り動かす。 また、大いに世間を驚かすたとえ。 |
△ |
共同一致 |
きょうどういっち |
二人以上が力や心を合わせること。 |
− |
器用貧乏 |
きようびんぼう |
器用であるがために、他人に利用されたり、かえってひとつのことに集中できずに損ばかりしていること。 |
○ |
堯風舜雨 |
ぎょうふうしゅんう |
堯舜二帝の仁徳が広く天下に行き渡ったのを、風雨の恵みが広く行き渡ることにたとえた言葉。また、太平の世、風雨がちょうど良く時に従うことの形容。 |
− |
狂風暴雨 |
きょうふうぼうう |
吹き荒れる風、激しく降る雨。きわめて手のつけられぬ状況や境遇のこと。
また勢力が抑制できぬほど盛んなことや、態度が粗暴なことにも用いる語句。 |
− |
驕兵必敗 |
きょうへいひっぱい |
勝ち誇り、おごりたかぶった軍隊は、必ず負けるということ。 |
− |
向壁虚構 |
きょうへききょこう |
虚構の作品や、偽造のもののたとえ。直訳すると、壁に向かって沈思黙考し、心の中で現実にないことを構想すること。 |
− |
興味索然 |
きょうみさくぜん |
興味が失われていくさま。物足りなくて面白みがない。. |
△ |
興味津津 |
きょうみしんしん |
興味が次々とわいて、つきないさま。「津々」は、絶えずあふれ出るさま。 |
○ |
狂乱怒濤 |
きょうらんどとう |
物事が乱れて大荒れの状態。荒れ狂う波の様子から転じて言う。 |
− |
協力一致 |
きょうりょくいっち |
同じ目的のために大勢の人が心を一つにし、事を行なうこと。また、人々が力を合わせ、助け合っていくこと。 |
− |
協力同心 |
きょうりょくどうしん |
力と心を合わせ、一緒になって目的達成のために努力すること。組織やグループが能力と意欲を結集するさま。 |
− |
虚往実帰 |
きょおうじっき |
知識のないものが勉強しに行って、学識を高めて帰ること。虚にして行き、実にして帰る。 |
− |
拒諌飾非 |
きょかんしょくひ |
いさめの言葉や忠告を受け入れずに、自分の過ちを取り繕うこと。 |
− |
虚虚実実 |
きょきょじつじつ |
互いに策略を尽くし、相手のすきをねらって必死で戦うさま。 |
○ |
曲意逢迎 |
きょくいほうげい |
意志を曲げてまで、相手の気に入ろうとすること。付和雷同、唯々諾々。 |
− |
局外中立 |
きょくがいちゅうりつ |
戦争をしている国のどちらの見方にもならず、援助もしないこと。 |
△ |
曲学阿世 |
きょくがくあせい |
学問の正しい態度を曲げて世の中におもねり、迎合すること。 |
△ |
曲曲回顧 |
きょくきょくかいこ |
曲がるたびごとに、後ろを振り向いて見る。 |
− |
玉昆金友 |
ぎょくこんきんゆう |
他人の兄弟をほめていう言葉。昆は兄、友は弟。 |
− |
極惨極毒 |
きょくさんきょくどく |
きわめてむごたらしくそこない苦しめること。 |
− |
旭日昇天 |
きょくじつしょうてん |
朝日が天空に昇ること。また勢いが盛んなようすのたとえ。 |
△ |
曲水流觴 |
きょくすいりゅうしょう |
風雅な遊びの一つ。庭園などの屈曲した小川の流れに杯を浮かべ、自分の前に杯が流れてくるまでの間に詩を作り、それで酒を飲むという、我が国では王朝時代、陰暦三月三日び行われていた貴族の風流な遊び。 |
− |
玉石混交 |
ぎょくせきこんこう |
良いものと悪いもの、優れたものとつまらぬものが入り混じっていること。 |
○ |
玉石雑糅 |
ぎょくせきざつじゅう |
良いものと悪いものが交じっていること。善悪の区別がないこと。 |
− |
玉石同架 |
ぎょくせきどうか |
玉も石も同じ棚に置いておくということで、賢人も愚者とともに雑居すること。 |
− |
玉石同匱 |
ぎょくせきどうき |
玉も石も同じ箱に入れておくということで、賢人も愚者とともに雑居すること。 |
− |
玉石同砕 |
ぎょくせきどうさい |
善人も悪人も、賢者も愚者も共に滅びること。 |
− |
局天蹐地 |
きょくてんせきち |
恐れて、びくびくするたとえ。「局」はうずくまる、身体を縮めること。「蹐」は音を立てないように抜き足で歩くこと。 |
− |
玉兎銀蟾 |
ぎょくとぎんせん |
月をいう。月にうさぎがいるという伝説と月中に蝦蟇がいるといわれる話による。 |
− |
曲突徙薪 |
きょくとつししん |
「曲突薪を徙す」とも読む。煙突を曲げ、たきぎを他へ移すの意味。災いを未然に防ぐこと。 |
− |
曲眉豊頬 |
きょくびほうきょう |
美しい眉とふっくらした頬。美人の形容。 |
− |
魚懸甘餌 |
ぎょけいかんじ |
目先の欲に迷うと失敗する。警戒心の強い魚も、おいしいエサをつけられると、たやすく釣り上げられてしまう。人間も甘い誘いには注意しないと、身の破滅に繋がるということ。 |
− |
虚室生白 |
きょしつしょうはく |
がらんとした部屋には、日光が射し込んで、自然に明るくなる。人間も心をからにして何ものにもとらわれずにいれば、おのずと真理、真相がわかってくるという思想。 |
− |
御史之雨 |
ぎょしのあめ |
喜びの雨、恵みの雨のこと。 |
− |
虚心坦懐 |
きょしんたんかい |
心にわだかまりを持たず、素直でさっぱりした気持ち。無心で平静な心境。 |
△ |
虚心平易 |
きょしんへいい |
愛憎の念がなく公平な態度。 |
− |
虚心平気 |
きょしんへいき |
愛憎の念がなく公平な態度。 |
− |
虚静恬淡 |
きょせいてんたん |
心にわだかまりを持たず、さっぱりしているさま。「虚静」は、心が平静であること。「恬淡」は、無欲で物事に執着しないこと。 |
− |
挙措失当 |
きょそしっとう |
対応ぶりが当を得ていない。不適切な措置をすること。「挙措」はあげたりおいたりする立ち居振る舞いのこと。 |
− |
挙措進退 |
きょそしんたい |
日常のちょっとした動作。立ち居振る舞い。 |
△ |
挙措動作 |
きょそどうさ |
立ち居振る舞い。からだの動かし方。「挙措」は、あげることとおくこと。 |
− |
虚脱状態 |
きょだつじょうたい |
心身が衰え、気力が抜けて何も出来ないさま。 |
○ |
虚張声勢 |
きょちょうせいせい |
虚勢を張って大言壮語するさま。大声でものを言ったりして、空威張りすること。 |
− |
曲肱之楽 |
きょっこうのたのしみ |
清貧の生活にも、精神的な楽しみがあるということ。「曲肱」は肱(うで)を曲げ、それを枕にして眠る貧しい暮らしのたとえ。 |
− |
曲高和寡 |
きょっこうわか |
高尚な音楽は、和する者が少ない。言葉や文章が難しすぎて、理解できる人が少ないこと。 |
− |
挙動不審 |
きょどうふしん |
動作・様子が疑わしいこと。「挙動」は、人の立ち居振る舞い。尋問の理由に使うことが多い。 |
○ |
漁父之利 |
ぎょふのり |
両者が争う隙につけこみ、第三者が労せずして利益を横取りすること。 |
− |
去兵去食 |
きょへいきょしょく |
軍備に費やす金を削減して、国民の生活に回すこと。軍事力の増強を後回しにして、国民の利益を優先させること。 |
- |
毀誉褒貶 |
きよほうへん |
ほめるとそしると。人をほめたり悪口を言ったりすること。 |
△ |
虚無恬淡 |
きょむてんたん |
私心がなく、物事に淡々としていること。心にわだかまりがなく、安らかなさま。 |
- |
魚網鴻離 |
ぎょもうこうり |
魚を取る網に大きい鳥がかかる。求めているものが得られず、別のものが得られることのたとえ。 |
− |
魚目燕石 |
ぎょもくえんせき |
魚の目と、燕山の石。共に玉に似ているが、偽物であることから、偽者と本物とが紛らわしいことのたとえ。 |
− |
魚遊釜中 |
ぎょゆうふちゅう |
煮立てられようとしている釜で泳ぐ魚、まさに風前の灯火。「釜中之魚」 |
− |
魚竜爵馬 |
ぎょりょうしゃくば |
古代中国で行われた演芸の一つで大魚が竜になってうねり歩いたり、大雀や馬の形をしたものが走ったりするなど珍奇な趣向をこらしたもの。ぜいたくで珍奇な遊興・娯楽。 |
− |
魚鱗鶴翼 |
ぎょりんかくよく |
魚の鱗を並べたような陣形と、鶴の翼を張ったような陣形。魚鱗の陣と鶴翼の陣。陣立ての代表的なもの。 |
− |
虚霊不昧 |
きょれいふまい |
心は目に見ることができないが、その働きはすぐれて明らかで、鏡がものを照らすようである。 |
− |
桐壺源氏 |
きりつびげんじ |
源氏物語を読む者が巻頭の桐壺だけで止めてしまうこと。 |
− |
桐壷源氏 |
きりつぼげんじ |
飽き易くて勉強が長続きしないこと。また中途半端な読書のたとえ。「桐壷」は源氏物語の54帖の中の第1帖。源氏物語を読み始めた者が「桐壷の巻」でやめてしまうことからきた言葉。 |
− |
義理人情 |
ぎりにんじょう |
人付き合いで大事な日本的なモラルのこと。 |
○ |
機略縦横 |
きりゃくじゅうおう |
臨機応変の計略が自在に考案・運用できること。 |
△ |
棄糧沈船 |
きりょうちんせん |
糧を棄て、船を沈む。決死の覚悟で戦うこと。 |
− |
羇旅之臣 |
きりょのしん |
他家で客扱いを受けながら、家来になっている人。 |
− |
耆老久次 |
きろうきゅうじ |
年取るまで長い間一つの官で昇進しないこと。 |
− |
騎驢覓驢 |
きろべきろ |
身近にある物をわざわざ他に求めておろかなこと |
− |
議論百出 |
ぎろんひゃくしゅつ |
さまざまに議論が戦わされること。多くの意見が出ること。 |
− |
議論風生 |
ぎろんふうせい |
議論の勢いの盛んなさま。 |
− |
錦衣玉食 |
きんいぎょくしょく |
錦の服、ぜいたくな食事。また、富貴の身分、境遇をいう。 |
− |
金衣公子 |
きんいこうし |
うぐいすの別名。 |
− |
金烏玉兎 |
きんうぎょくと |
日と月の別名。太陽の中には三本足の烏が住み、月には兔が住むという中国の伝説による。 |
− |
金甌無欠 |
きんおうむけつ |
完全で欠点がないこと。 |
− |
金屋貯嬌 |
きんおくちょきょう |
美人を立派な家に住まわせて、寵愛すること。 |
− |
槿花一日 |
きんかいちじつ |
栄華のはかないこと。むくげの花が朝咲いて夕方しぼむのに例えていう。「槿花」は、むくげの花。朝顔の古称でもある。 |
− |
槿花一朝 |
きんかいっちょう |
槿花はむくげの花。一日でしぼむため、はかないことのたとえ。「槿花一朝の栄」といってしばしの栄華をいう。 |
− |
金科玉条 |
きんかぎょくじょう |
金や玉のように尊い大事な法律、規則。ぜひとも守るべき大切な法律、きまり、よりどころ。 |
○ |
巾幗之贈 |
きんかくのそう |
男子たる志のないのを辱めるたとえ。女が身につけるものを贈り、相手の男のいくじがないことをあざけること。「巾幗」は婦人の髪を覆う飾り。 |
− |
琴棋詩酒 |
きんきししゅ |
琴を弾き、碁を打ち、詩をつくり、酒を酌み交わす。風流人のたしなみ、楽しみをいう。 |
− |
欣喜雀躍 |
きんきじゃくやく |
雀が飛び跳ねるように非常に喜ぶこと。小躍りして喜ぶ。有頂天になること。 |
△ |
金玉君子 |
きんぎょくのくんし |
節操の堅い、徳の高い人。 |
− |
金玉之世 |
きんぎょくのよ |
太平の世。 |
− |
金玉良言 |
きんぎょくりょうげん |
金や宝玉のように貴重な言葉。金言名言。また、その人にとっては尊い忠告、忠言をいう。 |
− |
勤謹和緩 |
きんきんわかん |
一生懸命つとめつつしむこと。同時に和らかでゆるやかな心を持つこと。茶道において大切な姿勢。 |
− |
謹厳実直 |
きんげんじっちょく |
慎み深く、誠実・正直なさま。まじめな人間のようす。 |
△ |
謹言慎行 |
きんげんしんこう |
言動を特別慎重にすること。「謹」はつつしむ、こまやかに気を配る。「慎」はつつしむ、念を入れる意。 |
− |
勤倹貯蓄 |
きんけんちょちく |
よく働いて倹約し、お金をためること。 |
△ |
金言名句 |
きんげんめいく |
珠玉のいい言葉、名文句など。 |
△ |
勤倹力行 |
きんけんりっこう |
仕事・事業に励み、倹約し努力して物事を行うこと。 |
△ |
金口木舌 |
きんこうぼくぜつ |
優れた言論・出版などを通じ、社会を教え導く人のたとえ。 |
△ |
金谷酒数 |
きんこくのしゅすう |
詩の出来上がらない者に対する罰杯の数。また、罰として三杯の酒を飲ませること。 |
− |
金鼓斉鳴 |
きんこせいめい |
どらと太鼓が一斉に鳴り響く。戦闘が最高潮に達するたとえ。 |
− |
筋骨隆隆 |
きんこつりゅうりゅう |
体がぎっしりしていて筋肉が盛り上がって見える形容。 |
− |
緊褌一番 |
きんこんいちばん |
気持ちを引き締め、覚悟を決めてとりかかること。大勝負の前の心構え。 |
△ |
禽困覆車 |
きんこんふくしゃ |
捕まえられた鳥獣さえも、追い詰められて苦しむと、車をひっくり返すほどの力を出す。弱い者でも死にものぐるいになると、とてつもない力を出すこと。 |
− |
金枝玉葉 |
きんしぎょくよう |
天子の一族、皇族のこと。いづれも樹木の枝葉の美しくしげるのに例えていう。本来は美しい雲の場合に使った。 |
− |
琴瑟相和 |
きんしつそうわ |
夫婦円満のたとえ。琴と瑟(おおごと)とを合奏すると、よくその音が調和することから、夫婦の仲の良いことにたとえる。 |
− |
琴瑟調和 |
きんしつちょうわ |
夫婦の仲がむつまじいこと。琴と瑟(おおごと)とを合奏していてその音がよく調和する様子にたとえた。 |
− |
禽獣夷狄 |
きんじゅういてき |
鳥と獣と野蛮人。恩義や道理を知らぬ人々を罵っていう言葉。犬畜生といった感じ。「夷狄」は中国からみた異民族の地域。 |
− |
近朱必赤 |
きんしゅひっせき |
「朱に交われば赤くなる」ということ。交際相手によって、人は感化される。悪に近付けば必ず悪くなるという戒めの言葉。 |
− |
謹少慎微 |
きんしょうしんび |
きわめて慎重なさま。小心翼々として、石橋をたたいても渡らないようなたとえ。 |
− |
金城鉄壁 |
きんじょうてっぺき |
非常に堅固な城壁。 |
△ |
錦上添花 |
きんじょうてんか |
美しいものに、さらに美しい花を付け足す。いよいよ立派に美しく飾ること。 |
− |
金城湯池 |
きんじょうとうち |
防備の堅固な城壁と、熱湯の沸きたぎる濠。他から侵略されない極めて堅固な備えをいう。 |
△ |
近所合壁 |
きんじょがっぺき |
壁ひとつ隔てて隣り合っている家。近所の家。 |
− |
錦心繍口 |
きんしんしゅうこう |
美しい心情と美しい言葉。詩や文章に才能を発揮する人。 |
− |
金声玉振 |
きんせいぎょくしん |
才知と人徳とが見事に調和していること。素晴らしい人格に大成することのたとえ。 |
− |
禽息鳥視 |
きんそくちょうし |
獣や鳥のように、ただ食を求めるだけで、他に何の志しももたないこと。また、俸禄をもらうだけで何の益もない人や飼い殺しにされる人のことをもたとえる。 |
- |
緊張緩和 |
きんちょうかんわ |
ひきしまった心が緩むこと。 |
○ |
金殿玉楼 |
きんでんぎょくろう |
黄金や宝石で飾った美しくきらびやかな御殿。豪華な建物。 |
− |
鈞天広楽 |
きんてんこうがく |
天上の音楽。きわめて美妙な音楽。 |
− |
勤王攘夷 |
きんのうじょうい |
天皇を尊び、外異を撃ち払って入国させないこと。「勤王」は、「勤皇」とも書く。「尊王攘夷・尊皇攘夷(そんのうじょうい)」ともいう。 |
△ |
勤無価宝 |
きんはむかのたから |
つとめ励むことは無上の値打ちのある宝である。 |
− |
錦標奪帰 |
きんぴょうだっき |
科挙(上級官僚登用試験)に主席で合格した者。「錦標」は優秀旗の意。 |
− |
金風嫋嫋 |
きんぷうじょうじょう |
秋風が吹いて木の動くさま。 |
− |
吟風弄月 |
ぎんぷうろうげつ |
詩を吟ずることのたとえ。詩人の吟詠には、風月を詠じた作品が多いので、詩を吟ずるたとえとなった。 |
− |
金榜題名 |
きんぼうだいめい |
科挙(上級官僚登用試験)の最終試験に合格すること。「金榜」は、その合格者の名前が載る掲示板。転じて、難しい試験に合格するたとえ。 |
− |
欽明文思 |
きんめいぶんし |
心身を慎み、道理に明らかで、威儀が外に輝き、心の内に考えの深いこと。古代の聖王堯を誉めた言葉。 |
− |
謹毛失貌 |
きんもうしつぼう |
枝葉末節にこだわって、根本を忘れること。絵を描く時、一本一本の毛までていねいに描いたのに、肝心の顔の形が似ていないこと。 |
− |
金襴緞子 |
きんらんどんす |
ぜいたくで高価な美しい織物。「金襴」は錦地で模様を織り込んだもの。「緞子」は厚手の絹に模様を織り込んだもの。 |
△ |
金蘭之契 |
きんらんのちぎり |
理想的な交友のたとえ。金属のように堅く、蘭のように香り高い付き合い(友情)をいう。 |
− |
金蘭之交 |
きんらんのまじわり |
友達の親しく堅い交わり。 |
− |
五一三六 |
ぐいちさぶろく |
サイコロの目は一と五の目が向かい合っていないことから、くいちがっていること、ちぐはぐなことをいう。博打では五・一.三・六がいずれも値打ちのない数であることから、似たり寄ったりで取るに足りないことをいう |
− |
空空寂寂 |
くうくうじゃくじゃく |
この世のものは形がある・ない、に関係なくすべて「空」であるということ。転じて、何事にもとらわれず、無心なさま。無反応・無関心であること。 |
− |
空空漠漠 |
くうくうばくばく |
何もなくて広々としている様子。 |
− |
空穴来風 |
くうけつらいふう |
隙間があるから穴に風が入ってくる。隙を見せるから噂が流れる。火のない所には煙りは立たないということ。 |
− |
空谷跫音 |
くうこくのきょうおん |
思いがけない訪問者や便りがくる喜び。 |
− |
空谷足音 |
くうこくのそくおん |
寂しい所へ人の来訪を受ける、予期しない喜び。また頼り甲斐のあるたとえ。 |
− |
空前絶後 |
くうぜんぜつご |
これまでにも一度も経験がなく、今後も絶対にありえないと思われるような珍しくて貴重なこと。 |
◎ |
空即是色 |
くうそくぜしき |
万物の真の姿は「空(実体がない)」だが、それは虚無ではなく、真の実在であるという考え方 |
- |
空中楼閣 |
くうちゅうろうかく |
空想的で現実性の乏しい考えや議論。やってもできそうにない無理な空論。 |
△ |
空理空論 |
くうりくうろん |
理屈は通っていても現実から懸け離れていて、実際には役立ちそうもない理論や議論。 |
○ |
倶会一処 |
くえいっしょ |
多くの人々がともに一所に集まり会うこと。仏教語で、阿弥陀の浄土に往生して、浄土の人々と一所に会同すること。 |
− |
久遠実成 |
くおんじつじょう |
真実の仏は、久遠の昔に成仏している。歴史的人物としての釈尊は、実際には永遠の昔から成仏していて、根本的な悟りそのものになっていた、ということ。 |
− |
苦海十年 |
くかいじゅうねん |
年季で縛られていた遊女が十年で自由になれた。この十年のこと。 |
− |
苦学力行 |
くがくりっこう |
苦心して勉学に励むこと |
− |
愚下之民 |
ぐかのたみ |
愚かで下等な民。無知な民。 |
− |
苦髪楽爪 |
くがみらくづめ |
苦労している時は髪が伸び、楽をしているときは爪が伸びる。苦楽ともに、忙しいときは余裕がなく、どちらも伸び放題になってしまう。 |
− |
区区之心 |
くくのこころ |
とるにたりない心。自分の心を謙遜していう。 |
− |
区区之衆 |
くくのしゅう |
わずかの兵。小人数。 |
− |
区区之節 |
くくのせつ |
とるにたりない貞節。自分の忠節を謙遜していう。 |
− |
愚公移山 |
ぐこういざん |
「愚公、山を移す」。根気よく努力し続ければ、ついには成功するというたとえ。 |
− |
草足水足 |
くさたりみずたる |
草を十分に喰べ、水をたっぷりと飲んだ牛は、そのうえ何物も要求しようとしない。
仏法を徹底的に修業した人は、あらゆる物事にこだわることなく淡々と仏の道を実践するものである。 |
− |
九思一言 |
くしいちごん |
九思とは君子が心がけなくてはならない九つの事柄。きゅうし。九思の一言は十分思慮をめぐらして一言いうこと。 |
− |
九識十名 |
くしきじゅうみょう |
摂論宗の祖真諦の立てた人間の心のあり方の分類。眼、耳、鼻、舌、身、末那、阿頼耶の八識に阿摩羅を加えたもの。第九菴摩羅識に,真識・無相識・法性識・仏性真識・実際識・法身識・自性清浄識・阿摩羅識(無垢識)・真如識、不可名識の十識をいう。 |
− |
愚者一得 |
ぐしゃいっとく |
愚か者でも、たまに名案を出すことがある。愚者の考えも、よく聞くことが大事だ。 |
△ |
九尺二間 |
くしゃくにけん |
間口が九尺、奥行きが二間の家。狭くてみすぼらしい家のこと。 |
− |
九十春光 |
くじゅうのしゅんこう |
春三か月(九十日)間ののどかな景色。 |
− |
苦尽甘来 |
くじんかんらい |
苦去りて、楽来たる。苦しい時が去って、やっと楽しい日が訪れること。一陽来復。 |
△ |
苦心惨憺 |
くしんさんたん |
心を砕いて苦労を重ね、困りながらも、あれこれと工夫を凝らすこと。 |
○ |
薬九層倍 |
くすりくそうばい |
暴利をむさぼること。薬の値段が原価に比べて極めて高いことから。 |
− |
九寸五分 |
くすんごぶ |
長さが九寸五分(約30センチメートル)あるところから短刀・あいくちのこと。二尺八寸が刀。 |
− |
九損一得 |
くそんいっとく |
十回のうち徳になるのは一回ということ。費用ばかりかかってほとんど益のないこと。 |
− |
口先三寸 |
くちさきさんずん |
おしゃべりの巧みさで人をだますこと。 |
− |
口伝耳受 |
くでんじじゅ |
口で伝えられたことを耳で聞く。 |
- |
苦肉之計 |
くにくのけい |
苦し紛れに考えた手段。 |
− |
苦肉之策 |
くにくのさく |
「苦肉」とは“敵をあざむくため、自分の身をくるしめること”。「苦い肉」ではないのです。よってこの四字熟語のいみは、苦労してひねり出した計画のこと。 |
○ |
国之爪牙 |
くにのそうが |
国家を守る勇ましい武臣。 |
− |
狗馬之心 |
くばのこころ |
自分の誠意の謙称。犬や馬が、自分を養ってくれた主人に対し、恩を忘れず仕えるように、ささやかながら恩返しをさせて頂くという意味。 |
− |
虞美人草 |
ぐびじんそう |
ひなげしの別名。楚の項羽に殉じた虞美人の墓の上に生えた草に名づけられたという伝説がある。 |
− |
狗尾続貂 |
くびぞくちょう |
つまらない者が高位高官に列したことを風刺する言葉。貂(テン)は最高級の毛皮となるイタチ科の小動物。 |
− |
愚夫愚婦 |
ぐふぐふ |
愚かな男や女。愚民。 |
− |
九分九厘 |
くぶくりん |
十分のうち一厘をを残すだけの意。ほぼ確実であること。 |
− |
九分十分 |
くぶじゅうぶ |
たいした違いはないこと。大同小異。五十歩百歩。 |
− |
求不得苦 |
ぐふとくく |
八苦の一つ。ものや、愛情などを、求めても得られない苦しみのこと。 |
− |
求不得苦 |
ぐふとくく |
八苦の一つ。ものや、愛情などを、求めても得られない苦しみのこと。 |
− |
九間一丸 |
くまいちまる |
江戸時代、寛文・延宝ごろの隅田川の船遊びの代表的町屋形船で、金・銀をちりばめるなど豪華な装飾を加えた大屋形を設けたもの。 |
− |
工面十面 |
くめんじゅうめん |
くふう、やりくりのことで、多く金策の場合に用いる。 |
- |
愚問愚答 |
ぐもんぐとう |
ばかげた質問と回答。 |
− |
求聞持法 |
ぐもんじほう |
虚空蔵求聞持法の略。虚空蔵菩薩を本尊として修行することで、頭脳を明快にし、記憶力を増大するものとされる。空海が入唐前に勤操から授かって修行したとされる妙法。 |
− |
車如流水 |
くるまりゅうすいのごとし |
車の往来が頻繁に切れ目なく続くさまをいう。 |
− |
君恩海壑 |
くんおんかいがく |
君の恩が深いことは海や谷のようである。 |
− |
T蒿悽愴 |
くんこうせいそう |
香気が立ち上り、人の気持を神秘的にさせること。 |
− |
君子固窮 |
くんしこきゅう |
君子といえども人間、もちろん困窮することもあるという意味。 |
− |
君子三戒 |
くんしさんかい |
教養人として、一生の間にその年齢に応じて慎むべき三つの留意点のこと。 |
− |
君子三楽 |
くんしさんらく |
君子の持つ3つの楽しみのこと。「孟子」では君子(学徳の高い人)の楽しみは、第一には父母が健在で兄弟も無事なこと、第二には天や人に恥じる後ろめたい点がないこと、第三には天下の英才を集めて教育すること。この3つである。別に「列子」では、この世に生まれてきた3つの楽しみとして、人間として生まれ、男子とした生まれ、長生きしていることをいう。 |
− |
君子殉名 |
くんしじゅんめい |
君子は自分の名誉を守るためならば身を犠牲にする。君子は名に殉ず。 |
− |
君子不器 |
くんしはうつわならず |
立派な人間は、ひと通りの使い道しかない器具のようではなく、単に一方面の技能に秀でるだけでなく、全人格的な修養をすべきであるという教え。 |
− |
君子懐徳 |
くんしはとくをおもう |
立派な人間は、徳を修め磨くことを心掛ける。 |
− |
君子慎独 |
くんしはひとりをつつしむ |
君子は自分がひとりだけでいる時も、心を正しく持ち言動をつつしむ。 |
− |
君子豹変 |
くんしひょうへん |
道徳的に立派な人が豹のまだらがくっきり変化するように、変わり身が早く、無節操なさまをいう。 |
○ |
群集心理 |
ぐんしゅうしんり |
多くの人々の言動に同調する心の状態。 |
○ |
葷酒山門 |
くんしゅさんもん |
生臭いものを食べ、酒気を帯びた者は、寺の境内に入ってはならないということ。禅宗の寺門などにある戒壇石という石碑に刻まれている文句。 |
− |
君辱臣死 |
くんじょくしんし |
君主が屈辱を受ければ、臣下たるもの命を投げ出してその恨みを晴らす。「忠臣蔵」のようなこと。 |
− |
君臣遇合 |
くんしんぐうごう |
明君と賢臣とがうまく出会うこと。 |
− |
君臣水魚 |
くんしんすいぎょ |
水と魚との関係のように君臣の間の親密なこと。蜀の劉備と諸葛亮の親密な交わり。 |
− |
君側之悪 |
くんそくのあく |
君主のそばにいる悪人。悪だくみを抱く側近の家来をいう。 |
− |
薫陶成性 |
くんとうせいせい |
すぐれた人間を作ること。「薫陶」は、火で香りをたきこませたり、土をこねて陶器を作ったりするように、徳の力で人を感化し、教育すること。 |
− |
群分類聚 |
ぐんぶんるいじゅう |
異なるものを分けて、同類のものを集めること。大別分類、整理淘汰という意味。 |
− |
群盲評象 |
ぐんもうひょうぞう |
凡人が大人物や大事業を批評しても、その一部分だけにとどまって、全体の把握、理解ができないということ。 |
△ |
群雄割拠 |
ぐんゆうかっきょ |
多くの実力者が各地でそれぞれに勢力をふるい、対立しあうこと。戦国時代に多くの英雄が各地に本拠を構え、対立していたことからいう。 |
△ |
群竜無首 |
ぐんりゅうむしゅ |
多くの竜がいても、頭目の竜がいない。指導者を欠き、物事がうまく運ばないたとえ。 |
− |
鯨飲馬食 |
げいいんばしょく |
飲食の量がはなはだ多く、その勢いがすざましいことをいう。酒を飲む勢いは鯨が海水を吸い込むようであり、物を食べるさまは馬が草をはむようであるという意。 |
− |
慶雲之瑞 |
けいうんのずい |
めでたい雲のしるしの五色。太平のまえぶれ。 |
− |
形影一如 |
けいえいいちにょ |
影と影がいつも一緒であるように夫婦の仲が良い状態であることの意。「一如」は同じということ。 |
− |
形影相弔 |
けいえいそうちょう |
訪れる人もなく、同情してくれる人もいない孤独。 |
− |
形影相同 |
けいえいそうどう |
形と影はぴったり同じ。形が曲がっていれば影も曲がる。転じて、心が正しければ、行いも正しいというたとえ。 |
− |
形影相憐 |
けいえいそうりん |
自分で自分自身を哀れむこと。いつの間にか年老いて、鏡の中に白髪となった自己の老残の姿を見た悲哀の言葉。 |
− |
継往開来 |
けいおうかいらい |
先人の事業を受け継ぎ、未来を切り開く。過去のものを継続し、それを発展させながら将来を開拓していくこと。 |
− |
傾蓋知己 |
けいがいちき |
初めて出会った者同士が、以前から親友のように親しくなるたとえ。 |
− |
形骸之内 |
けいがいのうち |
体の内部。心・精神・道徳などを言う。 |
− |
形骸之外 |
けいがいのそと |
体の外面。 |
− |
傾家蕩産 |
けいかとうさん |
一家の財産を使い尽くし、家をつぶすこと。家産を食いつぶすたとえ。 |
− |
蛍火乱飛 |
けいからんぴ |
ほたるが乱れ飛ぶこと。 |
− |
桂冠詩人 |
けいかんしじん |
イギリス王室に参与する名誉の詩人。古代ギリシアの名誉ある詩人に月桂冠を授けたのでいう。 |
− |
桂冠詩宗 |
けいかんしそう |
イギリス王室に参与する名誉の詩人。古代ギリシアの名誉ある詩人に月桂冠を授けたのでいう。 |
− |
荊関之筆 |
けいかんのひつ |
唐末の大画家である荊浩・関同の絵筆で描かれること。名画の趣とか、すぐれた風景を説明する言葉。 |
− |
傾危之士 |
けいきのし |
巧みに弁舌を弄して、国家の命運を危うくする人。危険人物のたとえ。 |
− |
軽裘緩帯 |
けいきゅうかんたい |
軽い皮衣と、ゆるい帯。手軽な身支度。軽装。 |
− |
軽裘肥馬 |
けいきゅうひば |
富貴なひとの外出のいでたち。また、富貴で豊かなさま。「裘」は獣の毛皮の服。 |
− |
瓊宮瑤台 |
けいきゅうようだい |
玉を飾った御殿と玉をちりばめた高殿。立派な宮殿。 |
− |
桂玉之艱 |
けいぎょくのかん |
きわめて物価の高い都会で生活する苦しさ。物価の高い都会で苦学するたとえ。 |
− |
軽挙妄動 |
けいきょもうどう |
事の是非を考えずに、でたらめな感じで軽々しく行動すること。 |
△ |
鶏群一角 |
けいぐんいっかく |
傑出して目立つ人物のたとえ。 |
− |
鶏群孤鶴 |
けいぐんこかく |
多くの中でずば抜けてすぐれているもの。 |
− |
鶏群一鶴 |
けいぐんのいっかく |
鶏の群れの中に、美しい鶴が一羽。凡人のうちで傑出して目立つ人物のたとえ。 |
− |
鶏犬相聞 |
けいけんそうん |
鶏や犬の声があちこちから聞こえてくるという意から、村の人家が家続きになっていることをいう。 |
- |
鶏口牛後 |
けいこうぎゅうご |
大きな組織に付き従って軽んぜられるよりも、小さな組織の長となって重んぜられるほうがよいということ。 |
− |
閨閤之臣 |
けいこうのしん |
君主の側近の臣。奥方づきの家来のこと。 |
− |
経国大業 |
けいこくたいぎょう |
立派な文章、著作をほめていう言葉。また、国家を治めるための大きな仕事を指す。 |
− |
荊妻豚児 |
けいさいとんじ |
愚妻、愚息のこと。 |
− |
荊釵布裙 |
けいさいふくん |
婦人の粗末な服装。いばらのかんざしと、木綿のもすそ。後漢の梁鴻の妻の孟光の故事。 |
− |
経史子集 |
けいしししゅう |
経書と歴史と諸子類と詩文集。昔の中国の書物の四分類。 |
− |
計日程功 |
けいじつていこう |
日ならずして完成すること。進展が順調なので、完成の日を指折り数えることができるということ。 |
− |
軽車熟路 |
けいしゃじゅくろ |
軽い車でなれた道を行く。物事に熟知していて、その取り計らいに、こだわりのないさま。 |
− |
閨秀作家 |
けいしゅうさっか |
女流作家。学問、才能に秀でた才媛のこと。 |
− |
卿相雲客 |
けいしょううんかく |
卿相は三位以上の公家、雲客は四位以上の人と六位の蔵人。昇殿を許された官人。 |
− |
慶四郎燗 |
けいしろうかん |
つけては上げ、またつけては上げる燗のつけかた。慶四郎という男が、酒の燗をつけ、その具合を見るためにぬるいうちから一口づつ飲み、ちょうどよう燗がついたと思ったころには、酒はなくなっていたということによる。 |
- |
傾城傾国 |
けいせいけいこく |
その美しさゆえに国を滅ぼすほどの美女。 |
− |
経世済民 |
けいせいさいみん |
世を治め、民の苦しみを救う。また、そのような立派な政治。『経済』の語源。 |
− |
蛍雪之功 |
けいせつのこう |
苦労して学問に励むこと。螢の光や雪明かりで貧乏に耐えながら勉学する。 |
− |
継体之君 |
けいたいのきみ |
正統を継いで天子の位を受け継ぐ君。皇太子。世継ぎの王子のこと。 |
− |
軽諾寡信 |
けいだくかしん |
安請け合いは、当てにならないことのたとえ。「軽諾」は軽々しく承諾すること。 |
− |
形単影隻 |
けいたんえいせき |
ひとり身。孤独の身。体がひとつで影もひとつの意味。 |
− |
軽佻浮薄 |
けいちょうふはく |
軽はずみで、行動がしっかりしていないこと。考えが浅く、上すべりで移り気な感じ。 |
△ |
兄弟之国 |
けいていのくに |
親しみの深い国。祖先が兄弟同士の国。また、婚姻関係による親類の国。 |
− |
敬天愛人 |
けいてんあいじん |
常に修養を積んで天をおそれ敬い、人の気持ちを思いやる心境に到達することが必要だという教え。 |
− |
軽薄短小 |
けいはくたんしょう |
軽い、薄い、短い、小さい。 |
○ |
鶏皮鶴髪 |
けいひかくはつ |
肌は鶏の皮のように衰え、頭髪は鶴の羽のように白い。老人のたとえ。 |
− |
繋臂之寵 |
けいひのちょう |
君主の特別な寵愛を受けること。晋の武帝は多くの良家の子女を選び官女とし、自ら容姿端麗な娘を選んで、その臂に赤い薄絹をつけて特別に可愛がったという故事による。 |
− |
軽描淡写 |
けいびょうたんしゃ |
軽くデッサンし、あっさりと描くこと。転じて、重要問題や肝心なことにはあまり触れないこと。 |
− |
繋風捕影 |
けいふうほえい |
風をつなぎ、影を捕らえること。いずれも不可能なことから当てにならない空想のたとえ。係封捕影 |
− |
掲斧入渕 |
けいふにうえん |
木を伐る斧は山林でこそ役に立つが、これを持って川に入っても役には立たぬ。
要するに適材適所でなく、才能を発揮すべきところを誤ることをいう。 |
− |
掲斧入淵 |
けいふにゅうえん |
適材適所でないこと。才能を発揮すべき所を誤るたとえ。斧は木を切る道具。山林でこそ役立つが、それを川の深い所へ持って行っても役に立たないという意味。 |
− |
経文緯武 |
けいぶんいぶ |
文を縦とし武を横とする。文武両道を兼ね備える。 |
− |
軽妙洒脱 |
けいみょうしゃだつ |
気がきいていて、さっぱりとしていること。軽快で妙味があり、気がきいて味があること。 |
△ |
鶏鳴狗盗 |
けいめいくとう |
鶏や犬の真似をして忍び込む盗賊のように卑しくくだらない人間。また、そんな人間も何かの役には立つということ。 |
− |
鶏鳴狗吠 |
けいめいこうばい |
鶏が鳴き、犬が吠える。人家のたてこんでいるさま。 |
− |
形名参同 |
けいめいさんどう |
部下の言った言葉(名)と実際の行動(形)とを照らし合わせて評価し、賞罰を与えるべきだとする考え方。 |
− |
鶏鳴之助 |
けいめいのじょ |
内助の功のたとえ。賢い妃が君主に国政を怠らせないようにするために、「臣下は鶏が鳴くうちから働いています」と告げ、君主を早起きさせたという故事による。 |
− |
形容枯槁 |
けいようここう |
容貌が枯れ木のようになった様子。 |
− |
桂林一枝 |
けいりんのいっし |
自分の官職、地位に不満足なたとえ。桂の林のうち、ほんの一枝を折ったにすぎず、数ある官職の末端を得たにすぎないという意味から。 |
− |
驚浪雷奔 |
けいろうらいほん |
岸に打ち寄せる高波の激しさをたとえる。波頭を岩に激突させて散る高波は雷のような激しい音を立てながら走り去っては、また押し寄せる。 |
− |
隙穴之臣 |
げきけつのしん |
ひそかに敵に通じる者。すきをうかがう家来のこと。 |
− |
劇賊渠帥 |
げきぞくのきょすい |
大盗人のかしら。 |
− |
屐履之間 |
げきりのあいだ |
道を歩く間。あわただしい場合。かりそめの動作。屐は木の、履は革のはきもの。 |
− |
戯作三昧 |
げさくざんまい |
小説を書くのに夢中であること。 |
− |
外題学問 |
げだいがくもん |
書物の題名ばかり知っていて、内容を良く知らない、うわべだけの学問。 |
− |
月下推敲 |
げっかすいこう |
詩文の字句をよく練って工夫し、よりよいものにすること。推敲の語源。 |
− |
決河之勢 |
けっかのいきおい |
土手が切れて水がみなぎるようなすさまじい勢い。 |
− |
月下美人 |
げっかびじん |
サボテン科の熱帯植物。六月頃の夜、白くて大きい花を開き数時間でしぼむ。 |
− |
月下氷人 |
げっかひょうじん |
男女の縁をとりもつ人。仲人。「月下老」と「氷人」との二つの故事をふまえた合成語。 |
○ |
結跏趺坐 |
けっかふざ |
仏教の座法のひとつ。また、座禅を組むこと。如来座。 |
− |
月寒江清 |
げっかんこうせい |
夜気が川面に広がり、月の光も冷たくさえて、川はしんとして清く照り返している。冬の川の清冷な夜景。 |
− |
穴居野処 |
けっきょやしょ |
家を建てず、穴に住まったり野原に住むこと。 |
− |
給髞V道 |
けっくのみち |
人を思いやって正しい道に向かわせる道徳上の規範。恕(おもいやり)の道。矩はさしがね・のり。 |
− |
月卿雲客 |
げっけいうんかく |
宮中に仕える身分の高い人のこと。「月卿」は公卿(くぎょう)、「雲客」は殿上人(てんじょうびと)。雲の上人。 |
− |
月光読書 |
げっこうどくしょ |
月の光で本を照らして読むこと。転じて貧乏で苦学すること。 |
− |
潔白清廉 |
けっぱくせいれん |
潔くて欲が少ない。 |
− |
月白風清 |
げっぱくふうせい |
月は明るく吹く風は気持良い。月が明るい秋の夜の景色。 |
− |
血脈貫通 |
けつみゃくかんつう |
体に血管が多数連絡を取って通じること。文章などの一編の構成が各所関連が取れている趣。 |
− |
月明星稀 |
げつめいせいき |
英雄の出現で群雄の影が薄くなるさま。月の光が明るく輝くと、星の光は薄らいでよく見えなくなる。 |
− |
兼愛交利 |
けんあいこうり |
無差別平等の愛で、互いに利益を得ること。墨子の説。 |
− |
兼愛無私 |
けんあいむし |
「兼愛私無し」とも読む。広く愛して私情がない。 |
− |
建安七士 |
けんあんのしちし |
後漢の献帝の建安年間、曹操、曹丕、曹植らとともに文壇に重きをなした孔融、陳琳、王粲、徐幹、阮[王禹]、応[王昜]、劉驍フ七人の詩人。その作風を建安体という。 |
− |
牽衣頓足 |
けんいとんそく |
出征する人の衣を引き、足踏みして嘆き悲しむように、別れを惜しむさま。 |
− |
源遠流長 |
げんえんりゅうちょう |
大河の形容。転じて、歴史の長久なさまをたとえる。特に中国の五千年を超える長い歴史をさす。 |
− |
狷介孤高 |
けんかいここう |
自分の意思を守り、品格を保つこと。 |
− |
狷介固陋 |
けんかいころう |
見解が狭く、古いことにしがみつき、片意地になること。新しいことを嫌うこと。=「頑迷固陋」 |
− |
懸崖撒手 |
けんがいさんしゅ |
崖から手を離して落ちるような決心で、決然として物事を成し遂げる。 |
− |
犬牙錯綜 |
けんがさくそう |
犬の牙のように両国の境界が入り交じること。 |
− |
犬牙差互 |
けんがさご |
犬の歯のように食い違いになること。 |
− |
犬牙相制 |
けんがそうせい |
国境が犬の牙のように入り組んでいて、互いに牽制しあっているさま。 |
− |
懸河之弁 |
けんがのべん |
立て板に水の弁舌。勢い良く流れる水のように、よどみなくすらすらと流暢な弁舌のたとえ。 |
− |
元気溌剌 |
げんきはつらつ |
気力があふれ、生き生きとしていること。「溌剌」は、魚が勢いよく飛び跳ねるさま。 |
− |
牽強付会 |
けんきょうふかい |
道理に合わないことを無理にこじつけ、理屈づけること。 |
△ |
言近旨遠 |
げんきんしえん |
言葉は卑近であるが、内容は深遠である。やさしい表現で深い意味・趣旨を伝えること。 |
− |
献芹之意 |
けんきんのい |
人に物を贈るときの謙遜の意、言葉。目上の人に対し、自分の意見をいうことの謙遜語。「献芹」は「つまらぬものですが、どうぞ」という意味。 |
− |
堅苦卓絶 |
けんくたくぜつ |
苦しみに耐え抜く根性がある。人並み以上に抜きん出て忍耐心に富むこと。 |
− |
懸軍万里 |
けんぐんばんり |
別働隊が本隊を離れて遠く適地へ侵入すること。またその部隊をいう。「懸」は遠くの意。 |
− |
権限委譲 |
けんげんいじょう |
自らの権限を他にまかせ、譲ること |
− |
言言句句 |
げんげんくく |
ひとことひとこと。 |
− |
喧喧囂囂 |
けんけんごうごう |
多くの人々が口々にやかましく騒ぐさま。 |
− |
見賢思斉 |
けんけんしせい |
「賢を見てはひとしからんことを思う。」賢人を見ると自分も見習って同じように賢明になりたいものだと思う。 |
− |
蹇蹇匪躬 |
けんけんひきゅう |
わが身を忘れて主君の為に忠実に働くこと。 |
− |
拳拳服膺 |
けんけんふくよう |
両手で大切にささげ持つように常に心に抱いて決して忘れないこと。肝に銘ずる。 |
△ |
言行一致 |
げんこういっち |
言うことと行うことが、一致していること。 |
◎ |
言行枢機 |
げんこうすうき |
言葉や行動は、人として最も重んずべきものであるということ。「言行は君子の枢機」という。 |
− |
堅甲利刃 |
けんこうりじん |
堅固なよろいと、鋭利な武器。転じて、強い兵力。 |
− |
堅甲利兵 |
けんこうりへい |
堅いよろいと営利な兵器。強い軍隊、軍事力をいう。 |
− |
乾坤一擲 |
けんこんいってき |
自分の運命をかけて、のるかそるかの大勝負をする。もと、天下をかけた大ばくちの意。 |
△ |
乾坤之徳 |
けんこんのとく |
聖人の徳。聖人の徳は天地の徳に合するからいう。 |
− |
言三語四 |
げんさんごし |
あれこれいい加減なことをいうこと。 |
− |
懸車之年 |
けんしゃのとし |
年老いて官職を辞すること。七十歳の別称。昔は退官の年齢が七十歳であったことによる。 |
− |
堅守自盗 |
けんしゅじとう |
自分が見張り番をしていて、自分が盗む。公金などを横領・着服するたとえ。 |
− |
現状維持 |
げんじょういじ |
現在の状態がそのままで変化しないこと。 |
− |
玄裳縞衣 |
げんしょうこうい |
黒いはかまに、白いうわぎ。鶴の姿の形容。 |
− |
見性成仏 |
けんしょうじょうぶつ |
自分に執着し、外物に執着する自己の心を徹底的に掘りさげ、自己の本性として見るべきものは何もないと見極めたとき、その身はそのまま仏に他ならないと悟り得られるという禅宗の根本主張。 |
− |
懸針垂露 |
けんしんすいろ |
書法の基本をいう。「懸針」は縦に引く画の終筆を払って針のように尖らすこと。「垂露」は、その筆の終わりをはらわずに筆を押さえて止める筆法。 |
− |
現身説法 |
げんしんせっぽう |
自分自身の姿を手本として、人に法を説く。仏が、いろいろな姿でたち現れ、人のために仏法を説くこと。 |
− |
原心定罪 |
げんしんていざい |
人を処断するときは、本人の動機をよく究明し、それに基づいて罪刑を決定するということ。 |
− |
兼人之勇 |
けんじんのゆう |
人にまさる勇気。 |
− |
厳正中立 |
げんせいちゅうりつ |
他の国が戦っている間はどちらにも味方しない立場を守ること。 |
− |
源清流清 |
げんせいりゅうせい |
根本が正しければ結果も良い。川の流れは、水源が清く澄んでいれば、自然に流れも清らかであるということ。 |
− |
現世利益 |
げんぜりやく |
この世に生きている間の利益。仏・菩薩の恵みを指す。大乗経典に強く説かれ、これを祈願するのを現世祈祷といって、密教ではいろいろな修法を行う。 |
− |
還俗復飾 |
げんぞくふくしょく |
僧尼が俗人に戻ること。「還俗」は出家の対語。「復飾」は落飾の反対。 |
− |
乾端坤倪 |
けんたんこんげい |
天の果て地の果て。天地の限り。 |
− |
硯池法船 |
けんちほうせん |
仏教の経文を写すこと。写経。「硯池」はすずりのくぼんだ部分、墨池のこと。「法船」は苦しい現世を海にたとえ、それを渡る船に仏法をたとえた言葉。この両者を併せ、精進して来世を願い、経文を静かに写すことをいう。 |
− |
堅貞不屈 |
けんていふくつ |
堅く貞節を守って屈服しない。女性の節操が堅く、誘惑やおどしにも屈しないたとえ。 |
− |
言伝身教 |
げんでんしんきょう |
言葉でわかりやすく説明し、身をもって教える。ていねいに人を導くこと。 |
− |
懸頭刺股 |
けんとうしこ |
非常に努力すること、苦学のたとえ。勉強していて眠くなると、自分の頭を綱にかけて引っ張ったり、股を錐で刺して目を覚ましたりして頑張ること。 |
− |
玄冬素雪 |
げんとうそせつ |
冬の白雪 |
− |
捲土重来 |
けんどちょうらい |
一度衰えていたものが、再び勢いを盛り返してくること。土煙をまき上げるように勢いのすごいさま。「けんどじゅうらい」 |
△ |
犬兔之争 |
けんとのあらそい |
犬がうさぎを追ってともに疲れて死んだのを百姓が拾ったところから、無用の争いをして第三者に利益を与えること。 |
− |
見兔放犬 |
けんとほうけん |
狩りをする時、兔を見つけてから犬を放って追わせても間に合う。転じて、失敗してから改めても決して遅すぎないということのたとえ。 |
− |
堅如磐石 |
けんにょばんじゃく |
堅きこと磐石のごとし。どっしりとした岩のように揺るぎない、不動のたとえ。 |
− |
堅忍不抜 |
けんにんふばつ |
意志が堅く、つらいことでもじっと耐え忍んで心を動かさないこと。 |
△ |
犬吠之盗 |
けんはいのとう |
犬にほえられる盗賊。 |
− |
堅白異同 |
けんぱくいどう |
白馬は馬でなく、鷺を烏といいくるめるように詭弁・こじつけの議論のたとえ。 |
− |
堅白同異 |
けんぱくどうい |
こじつけ、詭弁のこと。 |
− |
剣抜弩張 |
けんばつどちょう |
一触即発の状態。また、勝負に出る前の激しい気持ちの形容。「弩」は機械じかけで射る強い弓。 |
− |
犬馬之心 |
けんばのこころ |
臣下や子が、主君や親のために尽くすことを、犬や馬が主人のために働くことにたとえた言葉。 |
− |
犬馬之年 |
けんばのとし |
自分の年齢を卑下して言う言葉。なすこともなく、いたずらに齢を重ねること。馬鈴のこと。犬や馬のように、これといった働きもなく、この年になりましたという謙遜語。 |
− |
犬馬之養 |
けんばのやしない |
親をただ養うだけで、敬老の心が欠けている孝養。父母に対し、犬や馬を飼うようにただ食べさせるだけで敬愛の気持ち、思いやりのないさまをいう。 |
− |
犬馬之歯 |
けんばのよわい |
自分の年齢のこと。犬や馬のように無駄な年齢を重ねるという謙遜の言葉。歯は年齢。 |
− |
犬馬之労 |
けんばのろう |
犬や馬程度の働き。主人や他人のために力を尽くして奔走することを謙遜していう語。 |
− |
見微知著 |
けんびちちょ |
芽生えを見て、全体の姿をつかむ。ちょっとした手掛かり、ヒントから全体の方向や本質を見抜くこと。 |
− |
顕微無間 |
けんびむげん |
現れていることと微かなこととの間には全く区別がない。現象と本体とは一体で不離の関係がある。 |
− |
見風使舵 |
けんぷうしだ |
風向きを見ながら舵を取る。情勢をうかがって態度を決めるやり方。日和見主義。 |
− |
言文一致 |
げんぶんいっち |
話し言葉と書き言葉とを同じにする。また、同じであること。 |
− |
源平藤橘 |
げんぺいとうきつ |
奈良時代以来、その一門が繁栄して名高かった四姓氏。源氏・平氏・藤原氏・橘氏の称。現代では、四氏のうち橘の系統は少ない。 |
− |
兼并之徒 |
けんぺいのと |
人の富を兼ね合わせて奪い取る連中。 |
− |
権謀術策 |
けんぼうじゅっさく |
たくみに人をあざむくためのはかりごと。 類:権謀術数 |
△ |
権謀術数 |
けんぼうじゅっすう |
種々の計略をめぐらすこと。人をあざむくためのはかりごと。たくらみ。 |
− |
見縫挿針 |
けんほうそうしん |
すき間を見たら針をさす。ほんの少しの時間、空間を無駄にしないことのたとえ。 |
− |
玄圃積玉 |
げんぽせきぎょく |
詩文の美しいことのたとえ。玄圃は崑崙山上にあるといわれる仙人の居所。積玉はかずかずの宝玉。 |
− |
肩摩轂撃 |
けんまこくげき |
往来の込み合うさま。肩と肩がすれあい、車の轂と轂がうちあうの意味。 |
− |
顕密諸宗 |
けんみつしょしゅう |
顕教と密教の一切の仏教・宗旨をいう。顕教はあらわな教え、密教は秘密の教義。真言宗では仏教全体をこの二つに分け、自宗を密教とし、他の諸宗派を全部顕教とする。 |
− |
見毛相馬 |
けんもうそうば |
外見だけで良否を決めること。転じて、表面だけ見て判断するのは間違いが多いというたとえ。 |
− |
犬羊之質 |
けんようのしつ |
才能のない生れつき。 |
− |
絢爛華麗 |
けんらんかれい |
華やか、豊か、立派できらきら輝くさま。 |
△ |
絢爛豪華 |
けんらんごうか |
きらきらと輝き、美しく派手なさま。 |
- |
見利忘義 |
けんりぼうぎ |
「利を見て義を忘れる」---利欲に目がくらんで、道義を忘れる。儲けのためなら手段を選ばずにやる、あこぎな商売のやり方。 |
− |
牽攣乖隔 |
けんれんかいかく |
心は互いに引かれながら遠く離れ隔てていること。 |
− |
牽連之親 |
けんれんのしん |
血続きの遠い親類。 |
− |
黔驢之技 |
けんろのぎ |
見かけ倒しで内容のない拙劣な腕前をいう。また、自分の力を知らずにでしゃばって、恥をかくこと。黔州には驢馬がいない、そこへある人が驢馬を連れて行ったところ、虎が見て驢馬のからだが大きいのに恐れた。しかし驢馬が虎を蹴ったので虎は驢馬に能の無いことを知り、とうとう驢馬を食い殺してしまったという故事。 |
− |
懸腕直筆 |
けんわんちょくひつ |
腕やひじを上げて筆を垂直に持ち、ひじを脇に、手首を机などに、それぞれつけずに字を書く書道の運筆。 |
− |
居安思危 |
こあんしき |
「安に居て危を思う」平安無事のときにも、危難に備え、用心を怠らないこと。 |
− |
挙一明三 |
こいちみょうさん |
「一」を挙げて示せば、ただちに「三」を理解すること。非常に賢くて理解の早いたとえ。 |
− |
五位六位 |
ごいろくい |
宮中における位階。五位には仏語で出生以後の生涯の区分や一切の存在、事象の五つの類別などがある。 |
− |
高圧手段 |
こうあつしゅだん |
ある強い力で押さえつけて、他の者を自分に従わせるやり方。あたまごなし。 |
− |
香囲粉陣 |
こういふんじん |
香りの囲いとおしろいの陣列。多くの美女に取り囲まれるさま。 |
− |
荒淫無恥 |
こういんむち |
淫乱で無恥。みだらで恥知らず。堕落して品行の悪い女のこと。邪道に深入りするさま。 |
− |
光陰流水 |
こういんりゅうすい |
月日の過ぎ去るさまは、水の流れの速いのと同じということ。 |
− |
行雲流水 |
こううんりゅうすい |
空を行く雲と流れる水と。そのように自然のままに行動することや物事にとらわれない平静な心境のたとえ。 |
○ |
口角流沫 |
こうかくりゅうまつ |
「口角沫を流す」とも読む。口先につばきを飛ばして激しく議論するさま。 |
− |
豪華絢爛 |
ごうかけんらん |
「豪華」は派手ではなやかな、「絢爛」は彩り豊かで美しいさま。すなわちはなやかに豊かで、光り輝くように美しいさま。 |
○ |
膏火自煎 |
こうかじせん |
自分自身の才能によって災いを招くことのたとえ。膏(あぶら)はそれ自身が燃えて無くなってしまうことから出た。 |
− |
高牙大纛 |
こうがだいとう |
高い牙旗(象牙の飾りをつけた旗)と牛の尾で飾った大きな指し物。将軍の陣営のしるし、または、高位の者の供回りのしるし。 |
− |
効果覿面 |
こうかてきめん |
ある事柄のききめや報いがすぐに現れること。すぐにはっきりとした結果や効果が出る。 |
○ |
高歌放吟 |
こうかほうぎん |
あたりかまわず大声で歌い吟ずること。 |
− |
鴻雁哀鳴 |
こうがんあいめい |
鴻(おおとり)と雁が悲しげに鳴く。転じて、流民が窮状を声を上げて哀訴するさまのたとえ。 |
− |
抗顔為師 |
こうがんいし |
たかぶった顔をして大先生ぶること。臆面もなく物知り顔をして、自分自身を先生だとうぬぼれるさま。 |
− |
高岸深谷 |
こうがんしんこく |
世の中の変遷が著しいことのたとえ。高い丘が深い谷に変わり、深い谷が高い岸になるようなはなはだしい変化をいう。 |
− |
合歓綢繆 |
ごうかんちゅうびゅう |
男女が深く愛し合うこと。男女のむつみあうようす。「合歓」は歓びをともにすること、男女がむつみあうこと。「綢繆」はまといつく、絡みつく意。 |
− |
傲岸不遜 |
ごうがんふそん |
「傲岸」はおごりたかぶるさま。「不遜」は思い上がってへりくだらないこと。つまり、人を見下すような態度を取ること。 |
△ |
厚顔無恥 |
こうがんむち |
あつかましく、恥知らずでずうずうしいこと。つらの皮の厚いこと。 |
○ |
剛毅果断 |
ごうきかだん |
意志がしっかりしていて気力に富み、物事に屈しないこと。思い切って事を行う。 |
− |
綱紀粛正 |
こうきしゅくせい |
国家の規律・政治の方針や、政治家・役人の態度を正すこと。また、一般に規律を正すことをいう。 |
△ |
巧偽拙誠 |
こうぎせっせい |
下手でも誠のある方がよいこと。どんなに上手でも嘘が混じっているならば、劣っていても誠がこもっている方がよいことをいう。 |
− |
綱紀頽弛 |
こうきたいし |
政道がすたれゆるむこと。政道:政治の道、政治の方法。 |
− |
好機到来 |
こうきとうらい |
ちょうどよい機会がくること。絶好の機会に恵まれること。 |
− |
剛毅木訥 |
ごうきぼくとつ |
強い心と毅然たる態度で、しかも飾り気のない木訥とした人物は、本当にえらいということ。 |
△ |
孔丘盗跖 |
こうきゅうとうせき |
人間死ねばだれでもみな塵となる。生きているうちが花、もっと楽しもうという意味。「孔丘」は孔子、大聖人をいう。「盗跖」は孔子と同時代の大泥棒。 |
− |
恒久平和 |
こうきゅうへいわ |
永久平和 |
− |
惶恐再拝 |
こうきょうさいはい |
恐れ畏まって再拝する。手紙の始めや終わりに添える敬意を表わす言葉。 |
− |
控馭之術 |
こうぎょのじゅつ |
勢いを制する方法。自由に人を制し治める方法。 |
− |
綱挙目張 |
こうきょもくちょう |
要点をきちんと押さえれば、自然に解決されるというたとえ。また、文章の筋道がきちんと通って、読んで理解しやすいこと。 |
− |
敲金戛石 |
こうきんかっせき |
金をたたき、石をならすの意味で、詩や文章の調子の優れていること。 |
− |
敲金撃石 |
こうきんげきせき |
詩や文章の調子の優れていること。 |
− |
好景不長 |
こうけいふちょう |
いつまでもいいことは続かない。いい夢はいずれ破れるというたとえ。好景気はそう続くものではない。 |
− |
皓月千里 |
こうげつせんり |
月が明るく遠くまで輝き渡るさま。 |
− |
口血未乾 |
こうけつみかん |
約束をしたばかりで、まだ何日もたっていないこと。昔、諸侯が盟約を結ぶ時には、牛の耳を裂いてその血をすする儀式があった。その口のまわりについた血が、まだ乾かぬうちに、という意味。 |
− |
黄絹幼婦 |
こうけんようふ |
「絶妙」の意味。また判読の見事さ。「黄絹」は“色糸”であるから、この二字を偏と旁に置くと「絶」の字になる。また「幼婦」は“少女”でこれも同じく「妙」の字になる。 |
− |
巧言令色 |
こうげんれいしょく |
ことばを飾り顔色を和らげて人を喜ばせ、こびへつらうこと。 |
○ |
口講指画 |
こうこうしかく |
口で説明し、指で描くの意味で、丁寧に教えること。親切に教え諭す。 |
− |
浩浩湯湯 |
こうこうしょうしょう |
水が広大に流れる様子。 |
− |
恰好無上 |
こうこうむじょう |
ちょうど似合っていて、他に比べるものがない。 |
− |
鴻鵠之志 |
こうこくのこころざし |
おおとりや、くぐいなどの大鳥の気持。大人物や英雄の心にたとえる。遠大なこころざし。 |
− |
江湖散人 |
こうこさんじん |
田舎に住む世捨て人。身寄りがなく気の向くままにできる身分。 |
− |
後顧之憂 |
こうこのうれい |
物事をやり終わった後に残る気がかり。のちのちの心配。 |
− |
江湖之気 |
こうこのき |
民間の気風。 |
− |
江湖之楽 |
こうこのたのしみ |
自然を友とする楽しみ。 |
− |
江湖之遠 |
こうこのとおき |
都から遠く離れた、いなかのこと。 |
− |
江湖之人 |
こうこのひと |
民間にいる人。 |
− |
高材疾足 |
こうざいしっそく |
すぐれた才能や手腕があること、ある人のこと。 |
− |
光彩奪目 |
こうさいだつもく |
目を奪うばかりの鮮やかさ、まばゆいばかりの美しさのこと。 |
− |
幸災楽禍 |
こうさいらくか |
他人の災難を自分の幸いとし、人の不幸を楽しむ。ひとの災いを見て喜ぶという態度。 |
− |
光彩陸離 |
こうさいりくり |
美しい光がまばゆい様子。光が入り乱れて美しく輝くさま。 |
− |
高山景行 |
こうざんけいこう |
高い山と大きな道。情操が高尚で、行いが立派なたとえ。人柄がすぐれているさま。 |
− |
恒産恒心 |
こうさんこうしん |
定職のない者には、定まった心もない。一定した生業を持たない者は、安定した良心を持ち得ないということ。孟子が人々の生活安定を政治の基本として、その必要を強調した言葉。 |
− |
江山之助 |
こうざんのたすけ |
山水の美しい風景が人の詩情を助けること。 |
− |
高山流水 |
こうざんりゅうすい |
高い山と流れる水。すぐれた楽曲のたとえ。 |
− |
高視闊歩 |
こうしかっぽ |
目を上に向け、大またで歩く。肩で風切って歩くこと。人を見下ろしたような態度をいう。 |
− |
口耳講説 |
こうじこうせつ |
聞きかじりの耳学問を、物知り顔ですぐ人に説くこと。浅薄な学者、学識のたとえ。 |
△ |
公私混同 |
こうしこんどう |
公の立場と私の立場をごっちゃにすること。 |
○ |
口耳四寸 |
こうじしすん |
口と耳の感覚が近いということから、人から聞いた内容を理解もせずに受け売りすること。自分の身につかない学問のことをいう。 |
- |
行尸走肉 |
こうしそうにく |
歩くしかばねや走る肉の意で、無能・無学のひと、何の存在価値も無いひとをあざけっていう語。 |
− |
行屎走尿 |
こうしそうにょう |
便所で用を足す意。ありふれた日常生活のたとえ。 |
− |
好事多魔 |
こうじたま |
好いことはとかく邪魔が入りやすい。いいことがあっても、有頂天になっていると、思い掛けない支障や妨害が入ってくるものだ。 |
− |
曠日持久 |
こうじつじきゅう |
日を長引かせて長く持ちこたえること。無駄に長い月日を送ること。 |
− |
曠日彌久 |
こうじつびきゅう |
むなしく日を過ごして久しきにわたる。事が長引くのにいう。 |
− |
口耳之学 |
こうじのがく |
底の浅い聞きかじりの学問。⇒「荀子」 |
− |
孔子之孫 |
こうしのまご |
孔子顔した分別くさい男のたとえ。学者ぶった、しかつめらしい者をいう日本製のことわざ。 |
− |
高車駟馬 |
こうしゃしば |
覆いの高い車と、四頭立ての馬。高位の人の乗り物。転じて、貴人のことにもいう。 |
− |
巧取豪奪 |
こうしゅごうだつ |
あの手この手で巻き上げる。言葉巧みにだまし取ったり、力づくで奪ったりすること。 |
− |
鉤章棘句 |
こうしょうきょっく |
とげのある章句。たいへん読みにくい文章。 |
− |
広宵大暮 |
こうしょうたいぼ |
永久に明けない夜。墓の中。死者の帰らないことのたとえ。 |
− |
口尚乳臭 |
こうしょうにゅうしゅう |
「口になお乳の臭いあり」年若く世間知らずの青二才をいう。 |
− |
宏敝之観 |
こうしょうのかん |
広々とした眺め。 |
− |
攻城野戦 |
こうじょうやせん |
城を攻め、野で戦う。攻戦。 |
− |
攻城略地 |
こうじょうりゃくち |
「城を攻め地を略す」城を攻略し、市街地を侵略すること。 |
− |
校書掃塵 |
こうしょそうじん |
校正の仕事というのは、机の塵を払うようなもので、何回やってもなお塵が残るように誤りがなくならないというたとえ。 |
− |
公序良俗 |
こうじょりょうぞく |
一般社会の秩序と善良な習慣、ならわし。 |
○ |
嚆矢濫觴 |
こうしらんしょう |
「嚆矢」とは鳴り響く鏑矢(かぶらや)、「濫觴」は「觴」(盃)があふれること。
揚子江のような大河でも、その水源は盃にあふれる程のささやかな水滴にはじまっているという意。
また物事の初まり、例えば戦闘開始の合図のたとえにも用いる。 |
− |
巧思力索 |
こうしりきさく |
巧みに考え、つとめて求める。心を砕いて考える。 |
− |
黄塵万丈 |
こうじんばんじょう |
黄色い土けむりがもうもうと空高く舞い上がること。 |
− |
後生可畏 |
こうせいおそるべし |
後輩を侮ってはいけない。恐るべき可能性を持っているということ。これから成長する若い者は未知数ではあるが、学問に励めばその進歩には恐るべきものがある。 |
− |
曠世之感 |
こうせいのかん |
世に類ないという感じ。 |
− |
曠世之度 |
こうせいのど |
当世に類がないと自信を持つほど大きい度量。 |
− |
公正無私 |
こうせいむし |
公平で私心私欲をまじえないこと。 |
○ |
考績幽明 |
こうせきゆうめい |
官吏の功績を考え調べて、功績の上がった者の官を進め、上がらない者は退けること。 |
− |
喉舌之官 |
こうぜつのかん |
君主の言葉を下の者に伝える人、宰相のこと。 |
− |
喉舌之任 |
こうぜつのにん |
君主の言葉を下の者に伝える人、宰相のこと。 |
− |
傲然屹立 |
ごうぜんきつりつ |
誇らし気にそびえ立つさま。また、堅固で揺るぎないさまをいう。堂々として山が険しくそびえ立つさま。 |
− |
恍然自失 |
こうぜんじしつ |
ぼんやりとして気抜けしたようになる。 |
− |
恍然大悟 |
こうぜんたいご |
ぼんやりした中から、ふと思い当たること。疑問が解けて、“はっ”と悟る。 |
− |
浩然之気 |
こうぜんのき |
自分の行動が正しく、天地に恥じるところがなければ、何ものにも屈しない大らかな勇気が満ちてくるということ。広々として屈託のない雄大な気持ちをいう。 |
− |
鴻漸之翼 |
こうぜんのつばさ |
ひとたび飛翔すれば一気に千里をすすむといわれる鴻(おおとり)のつばさ。転じて、スピード出世する優秀な人材、大事業が成功する人物のこと。 |
− |
公孫布被 |
こうそんふひ |
偽善、売名の為の節約。 |
− |
好大喜功 |
こうだいきこう |
「大を好み功を喜ぶ」大事をなし功績をあげようとする。やたら手柄を立てたがって功を焦るさま。とかくスタンドプレーの多い人を揶揄(やゆ)していう。 |
− |
広大無辺 |
こうだいむへん |
とてつもなく広くて大きく、きわまりがないこと。 |
○ |
交淡如水 |
こうたんじょすい |
「まじわりは淡き水のごとし」君子の交際は、目先の利害にこだわらず、お互いの人格を重んずるので水のように淡白である。 |
− |
巧遅拙速 |
こうちせっそく |
上手で遅いよりも、下手でも速いほうがいいということ。孫子の兵法のひとつ。 |
△ |
口中雌黄 |
こうちゅうのしおう |
一度言ったことを、すぐ改めること。自分の意見や言論に誤りや不適当な所がある時には、訂正するという意味。そこから、文章や詩歌の添削の意味も出てきた。 |
− |
口誅筆伐 |
こうちゅうひつばつ |
言葉と文章で激しく批判、攻撃すること。現代で言うと、ある事件、人物に対しマスコミ・報道機関が容赦なく批判を浴びせるたとえ。 |
△ |
高枕無憂 |
こうちんむゆう |
万全の策を立てておくこと。そうすれば君主も高枕で安眠することができ、国家の憂いもなくなるということ。 |
− |
皇天后土 |
こうてんこうど |
天の神と地の神。 |
− |
黄道吉日 |
こうどうきちじつ |
陰陽道で何をしてもうまくゆくとされる吉日。転じて一般に、良い日柄をいう。 |
△ |
口頭試問 |
こうとうしもん |
その場で口頭で答えを述べる試験。 |
○ |
交頭接耳 |
こうとうせつじ |
頭を近付け耳に接して話す。内緒話。ひそひそ話。 |
− |
荒唐無稽 |
こうとうむけい |
言葉や説明に根拠がなく、ばかげていること。でたらめであること。 |
△ |
紅灯緑酒 |
こうとうりょくしゅ |
繁華街や歓楽街のようすをいう。 |
− |
狡兔三窟 |
こうとさんくつ |
悪賢いうさぎは隠れる穴を三つ持っていて、万一の場合そのどれかに逃げ込んで身の安全をはかる。危機に際し身の安全を守るのがうまいことのたとえ。 |
− |
狡兔良狗 |
こうとりょうく |
功績のあった幹部、部下も利用価値がなくなると捨てられる。敵が滅びると功臣は殺されるという有名なたとえ。 |
− |
黄髪垂髫 |
こうはつすいちょう |
老人と子ども。垂髫は子どものさげ髪。 |
− |
広範多岐 |
こうはんたき |
範囲が広く多方面にわたること。 |
△ |
好評嘖嘖 |
こうひょうさくさく |
評判がよく、しきりにほめたたえられるさま。「嘖」はざわざわと声を出して、しきりに騒いだりするさま。 |
− |
光風霽月 |
こうふうせいげつ |
さっぱりしてわだかまりのない気持ち。雨の後の晴天に吹く風や霽(は)れた空の月のように。 |
− |
公武合体 |
こうぶがったい |
江戸幕府の末期、朝廷と幕府の和合を図って国政に当たろうとした一派の議論。 |
− |
行不由径 |
こうふゆけい |
行くに径(こみち)によらず。道を行くなら小道を通らない。堂々と表通りの大道を歩む人生。 |
− |
紅粉青蛾 |
こうふんせいが |
紅(べに)、白粉(おしろい)と青く引いた眉。美人の上手な化粧をいう。蛾は、蛾の触覚のようにすんなりと曲線を描く美人の眉“蛾眉”をさす。 |
− |
公平無私 |
こうへいむし |
行動、判断などが公平で、私的な感情や利益などに左右されないさま。 |
○ |
光芒一閃 |
こうぼういっせん |
光が一瞬、ぴかりと光るさま。白刃がひらめく、電光がきらめくさま。転じて、英雄の華々しくも短い、あっという間の人生。 |
− |
厚貌深情 |
こうぼうしんじょう |
顔つきは親切なようでも、心の中は奥深くて何を考えているかわからない。人の心の知りがたいことのたとえ。また、態度も心も親切なことの意味もある。 |
− |
興亡治乱 |
こうぼうちらん |
国が興りまた滅び、世の中が治まり、また乱れること。 |
− |
光芒万丈 |
こうぼうばんじょう |
遠く四方に光を放ち、あたり一面に輝きわたるさま。聖人君主の出現、また偉人の功績をたたえる言葉。 |
− |
豪放磊落 |
ごうほうらいらく |
気持ちが大らかで、神経が太く、小さなことにこだわらないさま。 |
△ |
濠濮間想 |
ごうぼくかんのおもい |
俗から離れて仙境に住む心。荘子が濠のほとりで魚の楽しみ遊ぶのを見て楽しみ、また濮に魚釣りをして楚王の招きに応じなかった故事。濠・濮はともに川の名前。 |
− |
槁木死灰 |
こうぼくしかい |
生気のないこと。→非常に冷静。無念無想。 |
− |
合浦珠還 |
ごうほしゅかん |
一度失った大事な物が再び手に戻ることのたとえ。 |
− |
毫末之利 |
ごうまつのり |
わずかの利益。 |
− |
傲慢無礼 |
ごうまんぶれい |
威張って他人を見下し、他人に従わないさま。 |
○ |
口蜜腹剣 |
こうみつふくけん |
口先は親切だが、内心は陰険で恐ろしい人のたとえ。 |
− |
光明磊落 |
こうみょうらいらく |
胸にわだかまりがなく、公明正大であるさま。大らかでさっぱりしている状態。 |
− |
公明正大 |
こうめいせいだい |
心がはっきりと明らかで、正しく大きいさま。 |
◎ |
毫毛斧柯 |
ごうもうふか |
わざわいの種は小さいうちに取り除いておかなければいけない。細いわずかな毛でも、はびこってからは斧(おの)が必要なまでになるということ。 |
− |
紅毛碧眼 |
こうもうへきがん |
赤茶色の髪の毛と青緑色の眼。すなわち西洋人のこと。 |
△ |
膏腴之地 |
こうゆのち |
肥えた土地。 |
− |
滉洋自恣 |
こうようじし |
水の広く深いように、学識文才が深く広く、応用の自在なこと。 |
− |
高陽酒徒 |
こうようしゅと |
さけのみ。飲酒家。高陽は地名。 |
− |
公養之仕 |
こうようのつかえ |
君主の手厚い待遇に感じて、賢人が出向いて仕えること。 |
− |
紅葉良媒 |
こうようりょうばい |
中国唐の時代、うゆうというお人が御溝(ぎょこう)で一枚の詩を書いた紅葉を拾った。そこで、うゆうは別の紅葉に詩を書いて川に流し、宮女、韓夫人(かんふじん)がそれを拾い、間をとりもったのが縁となって、結婚したという故事によるもの。
|
− |
後来居上 |
こうらいこじょう |
「後に来て、上に居る」。後から来た者が先行していた者を追い抜く。後輩が先輩を追い抜くことのたとえ。 |
− |
興利除弊 |
こうりじょへい |
有益な事業を興し、無益な事業を廃すること。いいことを伸ばし、弊害を除去すること。 |
− |
江流之勝 |
こうりゅうのしょう |
揚子江の流れの景色が美しいこと。 |
− |
降竜伏虎 |
こうりゅうふくこ |
竜を降(くだ)し、虎を伏す。強大な敵を打倒することのたとえ。 |
− |
黄粱一炊 |
こうりょういっすい |
一炊之夢に同じ。 |
− |
蛟竜雲雨 |
こうりょううんう |
「蛟竜雲雨を得」と読む。竜の子の蛟竜は、天上に雨雲が出ると、一気に天に奔け上ってゆく。
風雲児が好機に恵まれ、勢いに乗じて大きな飛躍を遂げること。「校意悔いあり」は栄達を極めた者に対する警告のことば。 |
− |
膏粱子弟 |
こうりょうしてい |
富貴の家に生まれた人のこと。富裕な家の子供。美食する子弟。「膏」は脂(あぶら)の乗った肉。「粱」は味のいい飯(あわ)のこと。膏・粱で美食を表す。転じて富貴の家、財産家のたとえとなった。 |
− |
甲論乙駁 |
こうろんおつばく |
議論がまとまらないこと。(甲がある説を論じると乙が反対するという様子。) |
△ |
高論卓説 |
こうろんたくせつ |
程度の高い論議。すぐれた意見。立派な理論など。 |
△ |
五蘊皆空 |
ごうんかいくう |
人間の心身は五蘊よりなっていて、定まった本体がなく無我であることをいう。五蘊は環境を含めて人間の心身を五種に分析したもので「色」「受」「想」「行」「識」の五つ。 |
− |
孤雲野鶴 |
こうんやかく |
「孤雲」は空に漂うちぎれ雲。「野鶴」は群れから離れて住む一羽の鶴。俗世間を捨て、名利を超越して隠居する人のたとえ。 |
− |
五運六気 |
ごうんろっき |
中国・宋時代の医方。当時流行した性理説に基づく病理説。疫病を木・火・土・金・水の五行運転の気と初・一・二・三・四・五・終(風・火・暑・燥・温・寒)の六節の「化」に帰しその理を明らかにしてその治療の方策を立てようとした説のこと。 |
− |
孤影悄然 |
こえいしょうぜん |
ひとりぼっちでさみしそうなようす。しょんぼりして元気がないさま。 |
△ |
胡越一家 |
こえついっか |
胡は北方のえびす。越は南方のえびす。中国全土が統一されること。 |
− |
呉越同舟 |
ごえつどうしゅう |
仲の悪い者同士が、同じ場所にいたり行動を共にしたりすること。 |
○ |
呉越之争 |
ごえつのあらそい |
春秋時代、呉王夫差が父の仇を討つため臥薪(たきぎの上で寝る)し、前494年越王勾践を破って会稽に走らせたが、勾践もまたその恥をそそぐため嘗胆(きもをなめる)すること20年で呉を破った。 |
− |
胡越之意 |
こえつのい |
互いに遠く隔たり、全く疎遠であること。気持ちが全く合わないたとえ。胡は中国北方の、越は南方の異民族。この二つの民族の遠い関係から出た言葉。 |
− |
呉越之思 |
ごえつのおもい |
春秋末、呉越が長い間争ったことから、互いに敵意を抱くこと。 |
− |
呉越之富 |
ごえつのとみ |
呉と越を会わせたほどの富。無尽蔵の富。 |
− |
古往今来 |
こおうこんらい |
昔から今に至るまで、古今。昔から。 |
− |
五音四声 |
ごおんしせい |
五音−日本・中国の音楽の理論用語。音階や施法の基本となる五つの音。各音は低い方から宮(きゅう)・商(しょう)角(かく)徴(ち)羽(う)と呼ばれ、ドレミソラと同様な音程関係になる。四声−中国音韻学では漢字音の四種の声調の総称。平声・上声・去声・入声をいう。 |
− |
五音七声 |
ごおんしちしょう |
中国・日本の音階で梵唄(声明のひとつ)の音符に用いる。五音に変徴・嬰羽を加え変宮は嬰商として七声とする。 |
− |
五陰盛苦 |
ごおんじょうく |
八苦の一つ。「五陰」とは、普通の人間の持つ5つの要素「色・受・行・想・識」のこと。この「五陰」が熾烈なために起こるストレスのこと。ジェラシーなど。 |
− |
五戒十重 |
ごかいじっじゅう |
在家の仏教信者が守るべき五つの戒めと、十の禁戒のこと。五戒は、1. 生き物を殺さない、2. 盗みをしない、3. 性に関して乱れない、4.
嘘をつかない、5. 大酒しないこと。これらを破ると地獄へ落ちる |
− |
湖海之士 |
こかいのし |
地方にいる民間の有能な人物のたとえ。「湖海」は世の中、世間、民間をさし、都に対し、地方をいう。 |
− |
五角六張 |
ごかくろくちょう |
五日に角宿にあい、六日に張宿にあう意で、この両日はものごとがうまくいかないことが多いといわれていることから、転じてなにをやってもうまくいかない日・凶日のたとえ。 |
− |
狐仮虎威 |
こかこい |
「虎の威を借りる狐」のこと。他人の威勢をかさに着て威張ること。また、背後の力を利用してのさばるたとえ。 |
− |
呉下阿蒙 |
ごかのあもう |
進歩のない昔のままの人間のこと。 |
− |
五顔六色 |
ごがんろくしょく |
色とりどりなさま。五つの顔に六色の彩り。変化の多様なさま。 |
− |
五器一具 |
ごきいちぐ |
御器、碗や膳・箸等の食器、一具はその一揃いのこと。 |
− |
五畿七道 |
ごきしちどう |
畿内の五カ国(山城・大和・河内・和泉・摂津)と東海・東山・北陸・山陰・山陽・南海・西海の七道。 |
− |
狐疑逡巡 |
こぎしゅんじゅん |
事に臨んで疑いためらって決心のつかないさま。思いきりがわるくぐずぐずしていること。 |
△ |
呼牛呼馬 |
こぎゅうこば |
他人からどんなに批判されても、平気でいることのたとえ。何でも「言いたい奴には言わせておけ」という意味。 |
− |
呉牛喘月 |
ごぎゅうぜんげつ |
思いすごして、ひどくおびえ恐れるたとえ。呉牛は、南の呉の国に多い水牛。日照りの暑さを恐れるあまり、月を見ても太陽が出たと勘違いしてあえぐという意味。「呉牛、月に喘ぐ」 |
− |
梧丘之魂 |
ごきゅうのこん |
罪もないのに殺される事を言う。中国の斉の景公という人が梧丘という所で狩りをした時の故事からきている。 |
− |
狐裘蒙戎 |
こきゅうもうじゅう |
富貴な人が乱行をほしいままにし、その結果国が乱れるということ。狐の皮衣の毛が乱れているの意味。 |
− |
五卿十衆 |
ごきょうじっしゅう |
華厳宗で、五教をさらに理論内容から十に分類したもの。我法倶有宗・法有我無宗・法無去来宗・現通仮実宗・俗妄真実宗・諸法但名宗・一切皆空宗・真徳不空宗・相想倶絶宗・円明具徳宗をいう。 |
− |
古琴之友 |
こきんのとも |
良く自分を知ってくれる友。昔、琴の名人伯牙が、自分の琴の音色をよく聞き分けてくれた鍾子期の死後、弦を断ってふたたび琴を弾かなかった故事。 |
− |
極悪非道 |
ごくあくひどう |
この上なく悪く、人の道にはずれている・こと(さま)。 |
○ |
極悪無道 |
ごくあくむどう |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
黒衣宰相 |
こくいのさいしょう |
僧侶の身分で天下の政治に参画する人のたとえ。徳川家康の政治顧問として活躍した天海僧正がその典型。黒衣は僧侶の衣装からその身分をあらわす。 |
− |
国威発揚 |
こくいはつよう |
国の威光を輝かせ、高くあらわすこと。 |
△ |
告往知来 |
こくおうちらい |
「往を告げて来を知る」洞察力が鋭く、打てば響く反応のよさをいう。往は、いにしえ、過去のこと。「知来」は未来を知ること。 |
− |
轂撃肩摩 |
こくげきけんま |
車のこしきとこしきが打ち合い、人の肩と肩が擦れ合う。繁華で、人が群集するさまをいう。 |
− |
国士無双 |
こくしむそう |
国の中で他と比べる者のないようなすぐれた大人物、偉大な人材のことをいう。 |
△ |
刻舟求剣 |
こくしゅうきゅうけん |
「舟にきざみて、剣を求む」時勢の推移を知らず、旧習を固守する愚か者のたとえ。「落剣刻舟」とも。 |
− |
克伐怨欲 |
こくばつえんよく |
四つの悪徳。克は勝つことを好むこと。伐は自分を誇ること。怨は人を恨むこと。欲はむさぼること。 |
− |
黒白分明 |
こくびゃくぶんめい |
はっきりとしていること。是非、善意の明らかなことをいう。 |
− |
黒風白雨 |
こくふうはくう |
荒い風とにわか雨。暴風雨をいう。 |
− |
極楽往生 |
ごくらくおうじょう |
極楽浄土に行って生まれ変わること。楽に死ぬこと。 |
○ |
極楽浄土 |
ごくらくじょうど |
仏教でこの世でよいことをした人が死後行くところ。また非常に清らかで楽しいところ。 |
− |
極楽蜻蛉 |
ごくらくとんぼ |
何もしなくて気楽な人。 |
− |
国利民福 |
こくりみんぷく |
国家の利益と民衆の幸福。 |
− |
刻露清秀 |
こくろせいしゅう |
秋の爽快な気配を表現する言葉。「刻露」は木々の葉が落ちて、山の稜線がすっかり現れること。秋の景色の形容。秋の天気、景色のさっぱりとしてすがすがしいさまをいう。 |
− |
狐群狗党 |
こぐんくとう |
「狐朋狗党」ともいう。ろくでもない連中の集まりのたとえ。悪人仲間、そのグループのこと。きつねの群れと、野良犬のグループ。 |
− |
孤軍奮闘 |
こぐんふんとう |
援軍がなく、周囲から孤立した小数の軍勢でよく戦うこと。 |
○ |
虎渓三笑 |
こけいさんしょう |
学問や芸術の話に熱中して、道中の長さを忘れること。虎渓は江西省の盧山にある谷の名。友人の帰りを送りながら、話に熱中のあまり虎渓を渡っても気づかず、三人で思わず顔を |
− |
虎穴虎子 |
こけつこじ |
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」。「虎の子」を得るためには、危険を承知で冒険しなければ実現しない、という意味。 |
○ |
五家七衆 |
ごけななしゅう |
中国唐末から南宋にかけて栄えた禅宗の五宗派、臨済・?仰・曹洞・法眼に臨済の分派である黄竜・楊岐の二宗派を併称していう語。 |
− |
胡言乱説 |
こげんらんせつ |
わけのわからない言説。 |
− |
五公五民 |
ごこうごみん |
収穫の五割を年貢として官に納め、残りの五割を農民のものとする年貢率。 |
− |
虎口讒言 |
ここうざんげん |
人を窮地に陥れるような告げ口や、そしりごと。 |
- |
枯槁之士 |
ここうのし |
落ちぶれた士。 |
− |
股肱之臣 |
ここうのしん |
最も頼りになる部下。 |
− |
孤孤単単 |
ここたんたん |
ひとりぼっち。 |
− |
五五八八 |
ごごはちはち |
陰陽家の説。その日における人間の死期をしめすといわれたもの。 |
− |
五五百年 |
ごごひゃくねん |
仏語。釈迦入滅後の仏教の盛衰の状態を、一時期を五百年として五つに分けたもの。その第一の五百年を解脱堅固、第二以後を禅定堅固、多聞堅固、造寺堅固、闘諍堅固とする。五五百歳。 |
− |
心如涌泉 |
こころようせんのごとし |
心が、盛んに吹き出る泉のように奔放なこと。「涌」は水が湧きあがる意。移り気でつき合いにくいこと。 |
− |
五言絶句 |
ごごんぜっく |
中国の唐代に完成した近体詩の一。五言の句が四句からなる漢詩。五絶 |
− |
古今東西 |
ここんとうざい |
昔から今に至るまで、東西四方あらゆる場所においての意。いつでもどこでも。 |
◎ |
古今独歩 |
ここんどっぽ |
昔から今に至るまで及ぶものがないさま。他に比べるものがない。 |
− |
古今無双 |
ここんむそう |
古から今まで並ぶものがないこと。 |
△ |
古今無比 |
ここんむひ |
古今にわたって比べるものがないこと。 |
− |
五言律詩 |
ごごんりっし |
中国の唐代に完成した近体詩の一。五言の句が八句からなる漢詩。五律。五言律。 |
− |
五三昧所 |
ごさんまいしょ |
近畿地方にあった五ヶ所の火葬場をいう。山城の鳥辺野が有名。 |
− |
五時五教 |
ごじごきょう |
天台宗で釈迦一代の説教を華厳時・阿含時・方等時・般若時・法華涅槃時の五期に分け教典を租の各時期に対応させることによって佛教を体系付けた教典批判。 |
− |
五字七字 |
ごじしちじ |
雁が渡る時の雁行雁陣の形。一般に鉤とか棹等と言う。 |
− |
虎視眈眈 |
こしたんたん |
虎が獲物を狙って鋭い眼でじっと見下ろすようす。野望を遂げようとして機会をじっと狙う。 |
○ |
五日一石 |
ごじついっせき |
「十日一水(じゅうじついっすい)五日一石」と対にして用いる。一つの川を描くのに十日かけ、一つの石を描くのに五日かけるという意味で、入念に作品を仕上げること又その作品をいう。 |
− |
五時八教 |
ごじはっつきょう |
智の行った天台宗の教相判釈。釈迦の教えを時代に従って、五教に分け、教え導く方法から化儀の四教(頓教・漸教・秘密教・不定教)に、教法の深浅から化法の四教(三蔵教・通教・別教・円教)に分類した。 |
− |
五首一紙 |
ごしゅいっし |
古筆の一、蓬莱切りのこと。伝藤原行成の「拾遺集」「拾遺抄」「後選集」から賀歌五首を選んだもの。 |
− |
五十五刻 |
ごじゅうごこく |
漏刻で夏至を頂点とする夏季の昼間、冬至を頂点とする冬季の夜間を概称していう。一昼夜を百刻に分かつ場合、春分と秋分は昼夜おのおの50刻、冬至は昼40刻夜60刻、夏至はその逆とした。 |
− |
五十知命 |
ごじゅうちめい |
五十にして天命を知ること。孔子は五十になったとき、天から与えられた宿命を知った。「知命」のみで、五十歳の意にも用いる。 |
− |
五十展転 |
ごじゅうてんてん |
法華経の功徳法華経を聞いて随喜した人が次々と他の人に語り伝えそれが五十人目に至っても経の功徳に変わりがないことをいう |
− |
五十二位 |
ごじゅうにい |
菩薩の階位諸経論により異なるが「菩薩瓔珞経」によれば十信・十住・十回向・十地・等覚・妙覚の五十二位十地で凡夫の境を脱し等覚位で仏に等しい境地に達するという |
− |
五十日鬘 |
ごじゅうにちかづら |
歌舞伎用語武士の役を演ずるときに用いる鬘「さかやき」の伸びたもの浪人・病人・罪人・盗賊などの役に用いる。「百日鬘」もある |
− |
五十二類 |
ごじゅうにるい |
釈迦が入滅するときに集まって悲しんだという五十二種類の生き物、人間から禽獣・蟲・魚をいう。五十二衆ともいう。 |
− |
五障三従 |
ごしょうさんじゅう |
五障と三従。ともに女性の身にそなわる宿命的なもの。 |
− |
五城十坊 |
ごじょうじゅうぼう |
中国・清代、北京城内を五城と十坊に区分したものをいう |
− |
後生大事 |
ごしょうだいじ |
いつも心を込めて勤め励むこと。また、いつまでも物を大切に保管すること。 |
◎ |
後生菩提 |
ごしょうぼだい |
来世の冥福(死後の幸福)を祈ること。 |
− |
孤城落日 |
こじょうらくじつ |
昔の勢いを失い、助けるものもなく、ひたすら没落に向かう状態。 |
− |
古色古香 |
こしょくここう |
古くなった色と香り |
− |
古色蒼然 |
こしょくそうぜん |
長い年月を経て、見るからに古びた趣をたたえているさま。古めかしいようす。 |
△ |
故事来歴 |
こじらいれき |
物事の、起源からそのたどった過程や歴史。物事のいろいろな由来や因縁のこと。 |
− |
胡思乱想 |
こしらんそう |
無駄な考え。 |
− |
胡思乱量 |
こしらんりょう |
無駄な考え。 |
− |
古人堂奥 |
こじんのどうおう |
昔の優れた人の位置・境遇。 |
− |
五塵六欲 |
ごじんろくよく |
「五塵」は色・声・香・味・触の五境のこと、塵のように人の心を汚すことからいう、「六慾」は六根によっておこる慾、色欲・形(形容貌)慾・成儀姿態慾・言語音声慾・人相(愛すべき人相)慾細滑(皮膚が細軟・滑沢)慾。五塵と六慾によっておこす慾全てをいう。 |
− |
古井無波 |
こせいむは |
水の枯れた古井戸には、水がないから波も立たぬ。肝っ魂がしっかりしていて心が動揺しないこと。 転じて未亡人が再婚しないことにも言われる。 |
− |
五尺之童 |
ごせきのどう |
子供。尺は周制の1尺(22.5cm)。大人の身長を1丈として、大人を丈夫といい、その半分の五尺を童子とする。 |
− |
御前会議 |
ごぜんかいぎ |
国家の重大事について、元老・重臣たちが天皇の御前で開いた会議。 |
− |
五善五悪 |
ごぜんごあく |
佛教の五戒、不殺生・不偸盗・不邪淫・不侫語・不飲酒をよく守ることを「五善」この戒律を破ることを「五悪」といった。 |
− |
五臓六腑 |
ごぞうろっぷ |
心臓や肺などの臓器と胃や腸などの器官。体内全体のこと。 |
○ |
姑息之政 |
こそくのまつりごと |
一時のがれの政治。その場の間に合わせの政治。 |
− |
呉楚七国 |
ごそしちこく |
前漢の景帝のとき連合して漢に反した呉・楚・趙・膠西・膠東・[艸+巛+田]川・済南の七国。 |
− |
五大十国 |
ごだいじっこく |
中国・唐の滅亡後興亡した諸王国・五大朝と周辺地方の国々をいう |
− |
誇大妄想 |
こだいもうそう |
自分の現在の状態を大げさに空想すること。 |
○ |
涸沢之蛇 |
こたくのへび |
水が無くなった沢の蛇が、他の沼池の水のあるところに移ろうとするとき、人に殺されぬように、
大蛇が小蛇を背負って逃げたので、人々はこれを神わざと思って避けたという故事。相手をうまく惑わせて両方ともども利を得ること。 |
− |
炬燵水練 |
こたつすいれん |
実際の役に立たない議論や研究のこと。 |
− |
五智五仏 |
ごちごぶつ |
「五智如来」密教の五智(大円鏡智・平等性智・妙観察智・成所作智・法界体性智、大日如来がもつ智)をそれぞれ備えた如来。大日(法界体性智)如来、阿?(大円鏡智)如来、宝生(平等性智)如来、阿弥陀(妙観察智)如来、不空成如(成所作智)如来の五如来をいう。 |
− |
壺中之天 |
こちゅうのてん |
ユートピア。→酒を飲んで俗世間のことを忘れる楽しみ。 |
− |
壷中天地 |
こちゅうのてんち |
別世界。別天地。仙境。また、酒を飲んで俗世間を忘れる楽しみ。漢代、仙人の壷公が、一つの壷を家の代わりにして、酒を楽しみ俗世間を忘れたという故事。 |
− |
胡蝶之夢 |
こちょうのゆめ |
人生ははかない、ということ。 |
− |
国家柱石 |
こっかのちゅうせき |
国家の重い責任を負う大臣や武将。 |
− |
酷寒猛暑 |
こっかんもうしょ |
厳しい寒さと激しい暑さ。 |
− |
克己復礼 |
こっきふくれい |
私欲にうち勝ち、社会の規範・礼儀に従って行動すること。 |
− |
刻苦精励 |
こっくせいれい |
非常に苦労して、努力し励むこと。 |
△ |
刻苦勉学 |
こっくべんがく |
非常に努力して、勉学に励むこと。 |
△ |
刻苦勉励 |
こっくべんれい |
心身を苦しめるほどに、ひたすら努力を積み重ねること。力を尽くし、つとめはげむ。 |
△ |
滑稽之雄 |
こっけいのゆう |
泉のように智謀のわきおこる第一等の知者をいう。 |
− |
骨肉相食 |
こつにくそうしょく |
肉親同士が争うこと。 |
− |
骨肉之親 |
こつにくのしん |
親子・兄弟など血をわけた身内の者をいう。肉と骨とが離れられないような深いつながり。親族。 |
− |
固定観念 |
こていかんねん |
かたくかたまった、一定の考え方 |
○ |
鼓跌酣眠 |
こてつかんみん |
太鼓が転げたようなさまでぐっすり眠る。 |
− |
涸轍鮒魚 |
こてつのふぎょ |
困難がさしせまること。車のわだちの跡のたまり水の中にいる鮒の意味。 |
− |
梧桐一葉 |
ごどういちよう |
ものの衰えのきざしの意。あおぎりの一葉が落ちたことで秋の到来を知ることができるという意から。また、些細な出来事から、全体の動きを予知することの例え。 |
− |
孤独矜寡 |
こどくかんか |
四種の窮民。孤児・老いて子のない者・老いて妻のない者・老いて夫のない者。 |
− |
五日十座 |
ごにちじゅうざ |
朝夕二座、五日間にわたって講ずる法会。法華十講。 |
− |
五人囃子 |
ごにんばやし |
雛人形の一種。地謡・笛・太鼓・大鼓・小鼓などの五人。 |
− |
小糠三合 |
こぬかさんごう |
わずかな財産のことをたとえていう。 |
− |
胡馬北風 |
こばほくふう |
故郷への思いが忘れがたいこと。 |
− |
小春日和 |
こはるびより |
11月〜12月にかけての良く晴れたひより。 |
○ |
五百羅漢 |
ごひゃくらかん |
釈迦の弟子である五百人の聖者、諸国に木造や石造の像があるまたその場所 |
− |
呼風喚雨 |
こふうかんう |
風を呼び、雨をわき起こす。自然を思うまま駆使するところから、英雄風雲児の興る有様のたとえ。 |
− |
五風十雨 |
ごふうじゅうう |
気候の順当なこと。世の中が太平なこと。五日目に風が吹き、十日目に雨が降るのは、農作などに好都合な順当な天候であることから。 |
△ |
鼓腹撃壌 |
こふくげきじょう |
太平の世、のこと。 |
− |
五服三就 |
ごふくさんしゅう |
五刑の罪にあたるもので三処で処刑すること。原野・市中・市外・蚕室・隠所等 |
− |
鼓舞激励 |
こぶげきれい |
ひとを励まし元気を出させること。ひとを奮い立たせはげますこと。 |
△ |
五分五分 |
ごぶごぶ |
双方に優劣の差のないこと。お互いに同等であること。力や勢いが互角であるさま。 |
− |
古貌古心 |
こぼうこしん |
古人の面影と心。気持・外見とも古人のように、まっすぐで素朴なこと。 |
− |
孤峰絶岸 |
こほうぜつがん |
山の高くそびえるさま。また、文章が他から抜きん出て優れるようす。 |
− |
枯木寒厳 |
こぼくかんがん |
枯れた木と冷たい岩のごとく、世俗を超越して枯淡の境地にあるさま。 |
− |
枯木死灰 |
こぼくしかい |
枯木と冷たい灰。心に温かみがない人。情けを知らない人。 |
− |
孤立無援 |
こりつむえん |
ひとりぼっちで助けがないこと。 |
◎ |
五里霧中 |
ごりむちゅう |
霧が深くて方角がわからないように、物事の手がかりがつかめず困惑している状態のたとえ。 |
○ |
五倫五常 |
ごりんごじょう |
人として常に踏み守るべき道徳のこと。儒教の教え、「五倫」は基本的な人間関係を規律する五つの徳目。父子の親・君臣の義・夫婦の別・長幼の序・朋友の信。「五常」は仁・義・礼・智・信の五つ。 |
− |
五輪五体 |
ごりんごたい |
地・水・火・風・空の五輪によって構成せられている肉体、体。 |
− |
五倫十起 |
ごりんじっき |
中国・後漢の第五倫(人名)は清廉公平で知られていたが、ある人に「あなたでも私心はあるのか」と聞かれ「兄の子の病気には一晩に十回も起きても、自宅に帰れば安眠できたが、自分の子供の場合には、見舞いに行かなくても、心配で夜も寝られない、これこそ私心がある証拠だ」と言った故事。 |
− |
五輪八廓 |
ごりんはっかく |
目の治療方法の基本思想をいったもの。 |
− |
孤陋寡聞 |
ころうかぶん |
孤独で友がなく、見聞が狭く、知識が浅いこと。 |
− |
今案意楽 |
こんあんいらく |
現在の考えを最上のものと思って楽しむ。今の考えを素晴らしいものとして得意になり楽しむこと。 |
- |
梱外之任 |
こんがいのにん |
しきみ(門の内外のしきり)より外の任務の意味。将軍の職務。 |
− |
困苦欠乏 |
こんくけつぼう |
物資の不足などからくる困難な状況に苦しむこと。 |
− |
欣求浄土 |
ごんぐじょうど |
極楽浄土に往生することを願い求めること。 |
− |
金剛不壊 |
こんごうふえ |
非常に堅く、決してこわれないこと。志をかたく守って変えないことのたとえ。 |
△ |
言語道断 |
ごんごどうだん |
言葉には言い表せないほど程度がはなはだしく悪いこと。 |
◎ |
恨紫愁紅 |
こんししゅうこう |
花の姿の哀れなさま。 |
− |
混水摸魚 |
こんすいもぎょ |
水が濁っているとき、これ幸いと魚を捕える。どさくさまぎれに利益を得ること。「混水」は「渾水」とも書く。 |
− |
今是昨非 |
こんぜさくひ |
過去のあやまちを今はじめて悟ること。今になって過去の誤りに気付くこと。これまでのあやまちを後悔していう。 |
△ |
懇切丁寧 |
こんせつていねい |
親切でこまかく気配りのあること。 |
○ |
渾然一体 |
こんぜんいったい |
別々のもの、いくつかの物が溶け合って一体となっているさま。 |
○ |
昏定晨省 |
こんていしんせい |
夜は父母の布団を敷き、朝は機嫌を伺い、子が親に日夜よく仕えること。 |
- |
蒟蒻問答 |
こんにゃくもんどう |
とんちんかんな会話。意味をなさない話のやりとり。 |
− |
魂飛魄散 |
こんぴはくさん |
「魂飛び魄散ず」とも読む。びっくりすること。魂・魄はともにたましい。 |
− |
今来古往 |
こんらいこおう |
いにしえから今に至るまで |
− |
金輪奈落 |
こんりんならく |
地下の最も深い所の意から、物事のきわまる所、極限をいう。どこまでも、絶対に。 |
− |
塞翁失馬 |
さいおうしつば |
禍福吉凶は定まりがなく、幸不幸も変わりやすい。 |
− |
塞翁之馬 |
さいおうのうま |
人間の運命・幸不幸は定まりなく、吉凶はわからないもの、ということ。したがって、小さな出来事にいちいち一喜一憂すべきでないこと。 |
- |
斎戒沐浴 |
さいかいもくよく |
神聖な行事の前に心身を清めて、穢れを取り除くこと。 |
△ |
採菓汲水 |
さいかきっすい |
仏に供えるために木の実を採り、花を摘み水を汲むこと。仏道修行のたとえ。 |
− |
際可之仕 |
さいかのつかえ |
先方が礼をもって待遇するので仕えること。 |
− |
歳寒三友 |
さいかんのさんゆう |
冬に友として愛で誉めるべき三つのもの。松竹梅。衰えた世に友とすべき三つのもの。山水・松竹・琴酒。梅・竹・水仙の三画題。 |
− |
歳寒松柏 |
さいかんのしょうはく |
松や柏は冬の霜や雪にも屈せずいつも緑色を変えないので、成徳の君子が逆境にあってもその節操を変えないことにたとえていう。 |
− |
才気煥発 |
さいきかんぱつ |
頭の働きが速く優れていること。才能が光り輝き目立つこと。才気が盛んに外に現れる様子。 |
△ |
再起不能 |
さいきふのう |
病気、失敗、事件などでもう立ち直れないこと。 |
○ |
歳月不待 |
さいげつふたい |
歳月は人の都合を待ってくれないこと。このことから今の時を大切にし日々怠けることなく努力せよ。と言う戒めに用いることが多い。 |
- |
在在所所 |
ざいざいしょしょ |
あちこちの村々。ここかしこ。あちこち。 |
− |
歳歳年年 |
さいさいねんねん |
としどし。毎年。 |
− |
再三再四 |
さいさんさいし |
たびたび。 |
○ |
才子佳人 |
さいしかじん |
才能のある男と美女。好一対の取り合わせの男女にいう。 |
△ |
妻子眷属 |
さいしけんぞく |
妻子と親族。一家一門。 |
− |
才子多病 |
さいしたびょう |
才能のある人物は、とかく体が弱く、病弱なものであるということ。 |
△ |
再従兄弟 |
さいじゅうけいてい |
またいとこ。祖父母の兄弟の孫。日本では従兄弟同士の子。父母の兄弟姉妹の孫。 |
− |
載舟覆舟 |
さいしゅうふくしゅう |
君主は人民によって立ち、また、人民によって滅ぶ。人は味方にも敵にもなる。 |
− |
妻妾之奉 |
さいしょうのほう |
妻妾を養うに十分な費用。 |
− |
才色兼備 |
さいしょくけんび |
女性が優れた才能と、そして美しい顔立ちと、両方ともに恵まれていること。 |
○ |
采色不定 |
さいしょくふてい |
喜びや怒りが常なく、定まらない。 |
− |
採薪汲水 |
さいしんきゅうすい |
自然の中で質素に暮らすこと。 |
− |
采薪之憂 |
さいしんのうれい |
自分の病気をへりくだっていう言葉。普段のように山野に薪を取ることができない心配。一説に、薪をとった疲れで起こった病気。 |
− |
祭政一致 |
さいせいいっち |
宗教上の権威者と政治上の権力者が一体となっていること。古代社会で多く見られる、神の神託に基づいて国を治める政治形態。 |
- |
再生之恩 |
さいせいのおん |
一度死んだのを生き返らせてもらった恩。衰えたものを再興してくれた恩。 |
− |
再生父母 |
さいせいのふぼ |
蘇らせてくれる父母のようにありがたい人。元の烏古孫沢の仁徳を称えて呼んだ言葉。自分の父母の生まれ変わり。 |
− |
洒掃応対 |
さいそうおうたい |
拭き掃除をしたり年長者の呼び出しに応じ、問に答えること。すべて年少者の勤め。 |
− |
再造之恩 |
さいぞうのおん |
一度死んだのを生き返らせてもらった恩。衰えたものを再興してくれた恩。 |
− |
採長補短 |
さいちょうほたん |
人の長所を取り入れ、自分の短所を補うこと。人のふり見て我がふり直せ。 |
△ |
西方浄土 |
さいほうじょうど |
阿弥陀仏のいるという極楽浄土。仏教で西の方にあるといわれる清らかなところ。 |
− |
細柳新蒲 |
さいりゅうしんぽ |
春のはじめの細い柳や新しいがま。 |
− |
豺狼当路 |
さいろうとうろ |
政治の要路に大悪人がいる場合、その下の小悪人よりも、まずその大悪人を除かなければ政治はよくならないということのたとえ。 |
- |
坐臥行歩 |
ざがこうほ |
立ち居ふるまい。 |
− |
削足適履 |
さくそくてきり |
靴に合わせるために自分の足を削るように、事の本末を誤ること。履は、「くつ」。 |
− |
昨非今是 |
さくひこんぜ |
境遇が変わって、昨日まで悪いと思ったことが、今日は良いと思うようになること。境遇が急に変わること。 |
− |
左建外易 |
さけんがいえき |
左道(不正な道)を行って自分の勢力をもりたて、外にあって君命を勝手に易(か)える。不正を行って自分の威勢や権力を伸ばすこと。 |
− |
左顧右眄 |
さこうべん |
なかなか決心のつかないこと。(右を見たり左を見たりして)。=右顧左眄 |
− |
坐作進退 |
ざさしんたい |
立ち居ふるまい。行儀。 |
− |
左思右考 |
さしうこう |
あれこれと考えること。 |
− |
左思右想 |
さしうそう |
左思右考に同じ。 |
− |
左支右吾 |
さしゆうご |
左右両方をささえとどめる。左につかえ、右に食い違う。どちらにも差し支える。齟齬。 |
− |
左史右史 |
さしゆうし |
昔、天子のそばに仕えた左右の記録係。左史は天子の言を記し、右史はその行いを記したという。 |
− |
沙中偶語 |
さちゅうぐうご |
臣下がひそかに謀反の相談をすること。漢の高祖が功臣二十余人を大名に取り立てて他の諸将に及ぼさなかったとき、他の諸将が砂地の上に集まって謀反の相談をしたという故事。 |
− |
殺傷過当 |
さっしょうかとう |
敵を殺した数の方が見方の殺傷された数よりもずっと多いこと。 |
− |
殺生之柄 |
さっせいのへい |
殺しまた生かす権利。生殺の権利。 |
− |
左提右挈 |
さていゆうけつ |
手を引いて互いに助け合う。手を取り合う。 |
− |
左文右武 |
さぶんゆうぶ |
文武をともに重んじる。 |
− |
左右親近 |
さゆうしんきん |
お側の家来。側近。 |
− |
座右之銘 |
ざゆうのめい |
常に身近に備えておいて、日常の戒めとする言葉や文。 |
- |
嗟来之食 |
さらいのし |
人をいやしんで、来て食べろと与える飲食物。 |
− |
三衣一鉢 |
さんいいっぱつ |
僧侶が持ち歩く僅かな持ち物。「三衣」は三種の衣、王宮に行く時、講義を聴く時、作業等で日常着る時に衣を替えた。「一鉢」は食器。それだけあればとりあえず足りるとした。「衣」はネとも読む。 |
− |
三陰三陽 |
さんいんさんよう |
身体にあるものの「大陰」「小陰」「厥陰」と「大陽」「小陽」「陽明」の三陽をいう。 |
− |
三益之友 |
さんえきのゆう |
交わって利益となる三種類の友人。@正直な友A誠実な友B多聞な友 |
- |
三王之佐 |
さんおうのさ |
夏・殷・周の三王を助けるほどの賢人。 |
− |
三界一心 |
さんがいいっしん |
佛教−三界は「心をもつものの存在する欲界・色界・無色界の三つの世界。仏以外の全世界。三界は全て心に映る現象で、人間の心の中以外に三界は無いということ。「三界無安」「三界唯一心」「三界流転」「三界に家なし」「三界の火宅」「三界の頚枷」等の用語。 |
− |
三槐九棘 |
さんかいきゅうきょく |
三公九卿。周代に、朝廷で訴えを聞くとき、三公は槐樹の下で、九卿は棘の下で聞いたのでいう。 |
− |
三階九級 |
さんがいくきゅう |
奈良時代以後に制定された僧官。僧正・僧都・律師の三階を、さらに大僧正・僧正・権僧正、大僧都・権大僧都・少僧都・権少僧都、律師・権律師の九つに分けたもの。 |
− |
山河襟帯 |
さんがきんたい |
山や川を襟や帯のように巡らせること。自然の要害が堅固なことのたとえ。 |
− |
三角関係 |
さんかくかんけい |
三人の男女間にもつれる恋愛関係のこと。 |
○ |
三革五刃 |
さんかくごじん |
甲・兜・盾(三革)と刀・剣・矛・戟・矢(五刃)のこと。 |
− |
三月庭訓 |
さんがつていくん |
勉学などの飽きやすいことのたとえ。 |
- |
山河之固 |
さんがのかため |
山河の要害が堅固なこと。 |
− |
三寒四温 |
さんかんしおん |
冬季、寒い日が三日続くと、その後四日ほどは暖かい日が続き、これが繰り返される気象現象のこと。 |
◎ |
三管四職 |
さんかんししょく |
室町時代の重要な職制で、管領と侍所所司に補された家柄で、「三管」は斯波・細川・畠山「四職」は赤松・一色・山名・京極をいう。 |
− |
三跪九叩 |
さんききゅうこう |
何度も最敬礼する。 |
− |
三詭九拝 |
さんききゅうはい |
中国清朝の敬礼の法。三度膝まずいて、九度頭を地につけて拝礼すること。「詭」はひざまずく「叩」はぬかずく。 |
− |
残虐非道 |
ざんぎゃくひどう |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
残虐無道 |
ざんぎゃくむどう |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
山窮水尽 |
さんきゅうすいじん |
山も川も突き当りに来て、これ以上進めなくなる。進退に窮すること。「山窮(きり)まい水尽く」 |
− |
三教一致 |
さんきょういっち |
三つの教えが根本的には一体であること。中国では儒・道・佛、日本では神・儒・佛の一致が説かれる。 |
− |
三教九流 |
さんきょうきゅうりゅう |
三教は儒教・佛教・道教。九流は戦国時代の儒家・道家・陰陽家・法家・名家・墨家・縦横家・雑家・農家の九学派を総称したもの。 |
− |
三侠五義 |
さんきょうごぎ |
中国清代の小説の篇名(内容は省略) |
− |
三経三緯 |
さんきょうさんい |
詩経の六義の中の「風」「雅」「頌」の三経と「賦」「比」「興」三緯の併称。前者は詩の性質、後者は体裁上の分類をいう。 |
− |
三釁三浴 |
さんきんさんよく |
体にたびたび香を塗り、たびたび湯浴みして身を清めること。 |
− |
三潔四無 |
さんけつしむ |
中国衛生改革上のスローガンで家の中・庭・門口の三つの部分を清潔にしておいて蚊・蝿・鼠・床しらみの四つを駆除することを言う。 |
− |
三県一局 |
さんけんいっきょく |
北海道において開拓使廃止後に設置された行政機関の称。 |
− |
三言市虎 |
さんげんしこ |
町に虎はいないが、三人まで虎がいるというと、最後にはこれを信じてしまう。誤った話も、多くの人が言えば真実と同じ力を持ってしまうという意味。 |
− |
三賢十聖 |
さんけんじっしょう |
大乗で、菩薩の修行階位のうち、聖位である十地(十聖)と、それ以前の十住・十行・十廻向(三賢)。 |
− |
三言二拍 |
さんげんにはく |
中国、宋・元・明三代の口語体の短編小説集の総称。三言とは、明末、馮夢竜編の「喩世明言」「警世通言」「醒世恒言」をいい二拍とは、凌蒙初編の「初刻拍案驚奇」「二刻拍案驚奇」をいう。 |
− |
三権分立 |
さんけんぶんりつ |
権力の濫用を防止し、国民の政治的自由を保障するため、国家権力を立法・司法・行政の三権に分け、それぞれ独立した機関にゆだねようとする原理。 |
− |
三公九卿 |
さんこうきゅうけい |
三公(司徒・司空・太尉)と九卿(時代によって違うが、太常・光録勲・衛尉・太僕・廷尉・大鴻臚・少府・大司農・宗正・執金吾・将作大匠など)。 |
− |
三綱五常 |
さんこうごじょう |
人間が常に守るべき大道。臣の守るべきしるべは君妻の守るべきしるべは夫子の守るべきしるべは父五常=仁・義・礼・智・信 |
- |
三皇五帝 |
さんこうごてい |
中国伝説上の帝王。伏羲・神農・女[女+窩-穴]の三皇と、少昊・黄帝・[喘-口+頁][王+頁]・帝[學-子+告]・堯・舜の五帝。 |
− |
三公七民 |
さんこうしちみん |
江戸時代、収穫の三分を領主、七分を農民の所得とする税法。多くは領主の山野に農民が植林し、その成木を三公七民の割合で分収する造林法をいう。 |
− |
山高水長 |
さんこうすいちょう |
不朽の功績・名誉を、山がいつまでも高くそびえ、川が永久に流れ続けることにたとえた語。 |
△ |
三綱六紀 |
さんこうろっき |
「三綱五常」に似た言葉であるが、君臣・父子・夫婦の道に「諸父、兄弟、族人、諸舅、師長、朋友」の道をいい、綱はおおづな、紀はこづなの意を表し、ともに中国における人間関係において守るべき教えを表す言葉である。 |
− |
三国四師 |
さんごくしし |
日蓮宗で特に法華経を尊んでこれをひろめたインドの竜樹菩薩、中国の天台大師、日本の伝教大師・日蓮上人をいう。 |
− |
三国鼎立 |
さんごくていりつ |
鼎に三本の足があるように、三者が天下を三分して並び立つこと。 |
− |
山谷之士 |
さんこくのし |
世を避けて山中に住む人。 |
− |
残酷非道 |
ざんこくひどう |
人道に背いたむごたらしいさま。 |
○ |
残酷無残 |
ざんこくむざん |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
残酷無道 |
ざんこくむどう |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
残酷無比 |
ざんこくむひ |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
三五之隆 |
さんごのりゅう |
中国伝説上の三皇五帝の隆盛な世。 |
− |
三顧之礼 |
さんこのれい |
目上の人が、ある人に仕事を引き受けて欲しいと礼を厚くして頼む意。 |
− |
三三九度 |
さんさんくど |
結婚式で杯を酌み交わす儀式。 |
− |
三三五五 |
さんさんごご |
人々がちらほら道を行(歩)くようす。 |
◎ |
残山剰水 |
ざんざんじょうすい |
山水の眺めのつまらない景色。戦いに敗れて荒れ果てた景色。 |
− |
三思一言 |
さんしいちげん |
繰り返し考えたのちにことばに出すこと。ことばを慎むこと。 |
− |
三辞三嬢 |
さんじさんじょう |
三度勧められたら三度断り四度目で受取る。最初は遠慮することも必要であるという礼儀のたとえ。 |
− |
三旨相公 |
さんししょうこう |
無能な宰相をあざけっていう言葉。北宋の神宗のとき、宰相の王珪が、つねに聖旨ということを口にするだけであった故事。 |
− |
山紫水明 |
さんしすいめい |
山水(自然)の景色が清らかで美しいこと。日の光に照り映えて山は紫に流れる川は清らかに澄んで見えること。 |
○ |
三豕渡河 |
さんしとか |
「三豕河を渡る」とも読む。文字を誤読誤用すること。「己亥河を渡る」と読むところを、己亥の字を三豕と読み間違えた故事。 |
− |
三師七証 |
さんしななしょう |
比丘が具足戒(僧の守るべき戒律・一般に男僧には二五〇戒・尼僧には三四八戒)を受けるとき三師と七人の証明師が必要とされたこと。 |
− |
三枝之礼 |
さんしのれい |
親に対して礼儀を重んじることのたとえ。 |
− |
三尺秋水 |
さんじゃくのしゅうすい |
研ぎ澄まされた刀剣。 |
− |
三者三様 |
さんしゃさんよう |
やり方や考え方などが人それぞれで違いがあること。三人の者がいれば、三つのさま、様子、形がある意。類)各人各様・十人十色・百人百様 |
− |
三者鼎立 |
さんしゃていりつ |
三つの勢力が鼎のように立っている様。 |
− |
三十三身 |
さんじゅうさんしん |
佛教−観音が衆生済度のため姿を変えたという三十三体の称 |
− |
三十三天 |
さんじゅうさんてん |
?利天(とうりてん)。六慾天の下から二番目の天。帝釈天がその中心に住み、周囲の四つの峰にそれぞれ八天がいる。「六慾天」は慾界に属する六種の天上界、四王天・?利天・夜摩天・兜率天・楽変化天・他化自在天の総称をいう。 |
− |
三十四身 |
さんじゅうししん |
妙音菩薩が衆生に経典を説き示すために化身したという34種の変化身の総称。 |
− |
三従七去 |
さんじゅうしちきょ |
儒教の倫理観。女子として則るべき、三つの規範と七つの婦徳をいう。七去は妻が夫の家を去るべき場合を規定したもの。父母に従順でない・子供がない・品行がみだら・ねたみ深い・悪い病気がある・お喋りである。盗みをする。の七つをいう。 |
− |
三汁七菜 |
さんじゅうしちさい |
贅沢で豪華な食事のたとえ。本膳料理。正式な日本料理の膳立ての菜数。「三汁」は汁物三品。「七菜」はおかず七品。本膳・二の膳・三の膳に焼き物膳と台引き物がつく。 |
− |
三十七尊 |
さんじゅうしちそん |
金剛界曼荼羅の成身会のうちに配された三七の仏・菩薩・仏神のこと。金剛界三十七尊 |
− |
三従四徳 |
さんじゅうしとく |
古代の女性に対する教え。女性としての心構えを教えた言葉。「三従」は幼時には、父に従い、嫁しては夫に従い、老いては子に従うという教え。「四徳」は婦徳・婦言・婦容・婦功を差し、日常の心がけのこと。 |
− |
三十而立 |
さんじゅうじりつ |
三十歳になり、自分の確固とした立場をもって自立すること。 |
− |
三十二相 |
さんじゅうにそう |
仏のもつ三十二の優れた身体的特徴。女性の容貌・容姿に備わる美しさのすべて。 |
− |
三秋之思 |
さんしゅうのおもい |
1日会わないでいるとずいぶん長い間会わないでいるように思うこと。強く待ちこがれる気持ちをいう。(= 一日千秋) |
− |
三十番神 |
さんじゅうばんじん |
本地垂迹説により、日本天台宗と日連宗で、法華経を守護する神として月の三〇日に割り当てる三〇の神 |
− |
三十六策 |
さんじゅうろくさく |
古代中国の36の策略 |
− |
三十六神 |
さんじゅうろくしん |
仏道に志して三帰戒を受ける人を守護すると言われる36部の護法神王。三十六善神。 |
− |
三十六鱗 |
さんじゅうろくりん |
体側に三十六枚の鱗が並んでいることから「鯉」の異名・「六六魚」ともいう |
− |
三十六禽 |
さんじゅうろっきん |
一昼夜12時に夫々一獣を配し、更に1時に二つの属獣をつけた計36の鳥獣。三十六獣。 |
− |
三十六計 |
さんじゅうろっけい |
「三十六策走(にぐ)るはこれ上計なり」「三十六計逃ぐるに如(し)かず」を略したもので、古代中国の兵法で三十六の策略のうち、逃げるべきときは逃げて身の安全を計るのが最良の策だという意味。 |
− |
三十六俵 |
さんじゅうろっぴょう |
相撲の土俵。土俵は直径13尺で36の俵で作られたことから言う。 |
− |
三十六峰 |
さんじゅうろっぽう |
日本では小さな峰が多いため、京都東山のことを言う。 |
− |
三旬九食 |
さんじゅんきゅうしょく |
生活が極めて貧しいたとえ。一ヶ月に九回しか食事をとれない意から。「三旬」を「二旬」としても用いられる。子思が衛の国にいたとき生活が苦しく、表側の布のない衣服で、三十日間に九回しか食事をとることが出来なかった故事から。 |
− |
三聖二師 |
さんしょうにし |
天台宗の「伝教」「慈覚」「智証」の三大師と「安然和尚」と「慈慧大師」の二人をいう。 |
− |
三職八科 |
さんしょくはちか |
一八六七年の王政復古により新政府の要職として設置された総裁・議定・参与の総称と八つの科。のちに三職八局となりのち廃止された職制。 |
− |
三事六府 |
さんじろっぷ |
三事は世の中を治めるのに大切な「正徳」「利用」「厚生」を意味し六府は「水・火・金・木・土・穀」を表す。政治倫理。 |
− |
斬新奇抜 |
ざんしんきばつ |
極めて新しく、ふつうの人が思い付かないようなこと。思いもよらないこと。 |
○ |
三津七湊 |
さんしんしちそう |
室町時代、日本最古の海商法である廻船法度に定められた十の大港。三津は伊勢の安濃津、筑前の博多津、和泉の堺津。七湊は能登の輪島、越前の三国、加賀の本吉、越中の岩瀬、越後の今町、出羽の秋田、津軽の十三湊。 |
− |
三水四石 |
さんすいしせき |
大阪天王寺の七不思議 |
− |
三途大河 |
さんずたいが |
仏教の三途の川には流れのちがう三つの瀬が冥途の途中にあり、人が死んで初七日に渡るが、 生前の行いによって渡る瀬が異なるといわれる。 |
− |
三寸之轄 |
さんずんのくさび |
車のくさびは、わずか三寸であるけれども、これがなければ車の用をしない。物事の主要なものをいう。 |
− |
三寸不律 |
さんずんふりつ |
筆。不律の「ふりつ」をつづめて発音すると「ひつ」で、三寸はその長さ。 |
− |
三世一爨 |
さんせいいっさん |
三世代の家族がなかよく同居すること。三代の家族が一つの竃(爨)で煮炊きする意から。《出典》新唐書「崔?伝」[類義語]三世同居・三世同財・三世同爨・三世同堂。中国・老舎、日本・三浦朱門に「四世同堂」の題名の書がある。 |
− |
三世一身 |
さんぜいっしん |
養老七年に公布された開墾奨励の法。新たに灌漑用水路を開発して開墾した者は本人から三代にわたってその土地の保有を許し、既存の用水を利用して開墾した者は本人一代かぎり保有を許した。 |
− |
三尺童子 |
さんせきのどうじ |
子供。三尺は小さいことの形容。また、一尺は二歳半で、七,八歳の子供。 |
− |
三世十方 |
さんぜじっぽう |
三世と十方。過去・現在・未来と、東・西・南・北・西北・西南・東北・東南・上・下の称。また、無限の時間と空間。 |
− |
三戦三走 |
さんせんさんそう |
三度戦って三度逃げる。 |
− |
三千諸法 |
さんぜんしょほう |
三千法ともあらゆるものの総称地獄から仏界の十界が円融の理で互いに他の十界を含むので百界等々これが宇宙の全ての存在と総摂するので三千法という(仏教用語) |
− |
三千世界 |
さんぜんせかい |
広い世界。全宇宙。 |
− |
山川草木 |
さんせんそうもく |
自然の大地、自然の景色のこと。 |
○ |
三千寵愛 |
さんぜんのちょうあい |
多くの侍女に対する寵愛。 |
− |
山川万里 |
さんせんばんり |
山を越え、川をへだててはるかに遠く相隔っている景観。「万里」は、はるかに遠いこと。 |
− |
三草四木 |
さんそうしぼく |
江戸時代、穀類以外に農家にとって重要な三種の草(麻・藍・紅花または木綿)と、四種の木(桑・茶・楮・漆)。その収穫は米や麦より有利であった。 |
− |
三草二木 |
さんそうにぼく |
あらゆる草木がその大きさに関わらず平等に雨の惠を受けて育つように、資質・能力に差がある衆生も仏の教えによっていつかは平等に悟りを開くことが出来るということ。また仏のおしえは一つであるが、衆生の受け取り方はさまざまであることのたとえ。「三草」は三種の有用な草、「二木」は大樹・小樹のこと。《出典》法華経「薬草喩品」(やくそうゆほん) |
− |
三多三上 |
さんたさんじょう |
文章を作るのに適した三つの場所。「馬上」「枕上」「厠上」、乗馬をしているとき、寝床に入っているとき、便所にいるときをいう。[類義語]作文三上(サクブンサンジョウ)宋の欧陽脩の語。 |
− |
三炭三露 |
さんたんさんろ |
茶の湯で、三炭と、席入前・中立前・退席前に露地に打水をする三露とをいう。 |
− |
三茶九茶 |
さんちゃくちゃ |
あばた顔(天然痘による顔)を京浜で「みっちゃくちゃ」といったところから出た言葉。 |
− |
山中暦日 |
さんちゅうれきじつ |
俗世間を脱して悠々自適にのどかな生活をするさま。「山中暦日無し」の略。山の中にこもって浮き世と交わらず、歳月の過ぎるのも忘れて静かに日を送ることをいう。 |
− |
三長三本 |
さんちょうさんぼん |
日蓮宗の寺でいづれも「長」と「本」のつく三つの寺をいう。長興山妙本寺(相模)長栄山本門寺(武蔵)長谷山本土寺(下総) |
− |
三徴七辟 |
さんちょうしちへき |
真心・礼儀をつくして、優れた人材を招くこと。また目上のものが、ある人物を信頼して手厚く迎えること。「三顧之礼」の類義語である。他に草蘆三顧(ソウロサンコ)《出典》諸葛亮「前出師表」(ぜんすいしのひょう) |
− |
三町三所 |
さんちょうみところ |
広い場所のうち、ただ三か所だけに事を行ってすます意。掃除などを粗略にすること。雑にてばやく仕上げてしまうこと。 |
− |
三敵四友 |
さんてきしゆう |
帝国主義・封建主義・官僚資本主義の三つの敵と、労働者・農民・小資産・民俗資産の四つの友。をいう中国名数辞典 |
− |
参天弐地 |
さんてんじち |
徳と天地を等しくすること。天地と同じほど大きな徳をもつこと。「参天」は天と交わる「弐地」は地に徳を比すこと、地と自分と天に並び合わせて「三」になることで「参天」という。《出典》文選「楊雄・劇秦美新」 |
− |
三殿八役 |
さんでんはちやく |
江戸時代、三卿(三殿ともいうが)の田安・清水・一橋に付けられた役職であり、八役は家老・番頭・用人・旗奉行・長柄奉行・物頭・郡奉行・勘定奉行をいう。 |
− |
三島一連 |
さんとういちれん |
作庭の形式、池の中に三つの島を置き、各々に三神山である、蓬莱・方丈・瀛州を表現するもの。中国伝説で渤海中にあって仙人が住むという三神山をかたどる方式をいう。 |
− |
三同一交 |
さんどういっこう |
幹部が大衆と一緒に食べ(同吃)、住み(同住)、労働(同働)して心を交じり合わせようとすること。 |
− |
三当四落 |
さんとうしらく |
ナポレオンの故事にならって、三時間の睡眠ならば入試に合格できるが、四時間の睡眠では不合格になるといった、受験戦争での言葉。 |
− |
三刀之夢 |
さんとうのゆめ |
出世する吉兆の夢をいう。三刀はпi州の古字)の隠語。晉の王濬が三刀にさらに一刀を益す夢を見たところ、後はたして益州の刺史(長官)となった故事。 |
− |
三度三度 |
さんどさんど |
食事に関して、一日の朝・昼・晩。 |
− |
三途八難 |
さんとはちなん |
三途は「地獄」「畜生」[餓鬼](途を道としたものが日本)と「鬱単越」「長寿天」「聾盲」「膏唖」「世智弁徳」を加えて八難という。 |
− |
三人吉三 |
さんにんきちざ |
歌舞伎「三人吉三廓初買・サンニンキチザクルワノハツカイ」の通称。世話物・河竹黙阿弥作。お坊吉三・和尚吉三・お嬢吉三の三人を主人公とし、百両の金と名刀庚申丸を巡る白浪物。白浪とは泥棒のこと。 |
− |
三人五徳 |
さんにんごとく |
火鉢に用いる三本足の五徳に似るところから三人が車座になること。三人いっしょに事を行うこと。 |
− |
三人成虎 |
さんにんせいこ |
「三人虎を成す」とも読む。町に虎がいるはずはないが、三人まで虎がいるというと、しまいにはこれを信じてしまう。誤った話も、多くの人が言えば真実と同じ力を持ってしまうという意味。 |
− |
残忍非道 |
ざんにんひどう |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
残忍無道 |
ざんにんむどう |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
残忍無比 |
ざんにんむひ |
人の道にはずれた非常に悪い行いをすること。道徳に背いた残虐な行為。 |
− |
三人文殊 |
さんにんもんじゅ |
凡人でも衆知を集めれば、いい考えも浮かぶということ。 |
− |
三年之喪 |
さんねんのも |
父母の喪。三年は足掛け三年で二十五か月。 |
− |
三拝九叩 |
さんはいきゅうこう |
中国清朝の敬礼の法。三度膝まずいて、九度頭を地につけて拝礼すること。「詭」はひざまずく「叩」はぬかずく。 |
− |
三拝九拝 |
さんぱいきゅうはい |
何度も頭を下げて人に敬意を表したり、物事を頼んだりすること。 |
○ |
残杯冷炙 |
ざんぱいれいしゃ |
飲み残りの酒と、焼き冷ましのあぶり肉。恥辱を受けることのたとえ。 |
− |
三百諸侯 |
さんびゃくしょこう |
全ての大名のこと |
− |
三百代言 |
さんびゃくだいげん |
もと、資格を持たない代議人(弁護士の元の呼び名)を軽蔑して呼んだ言い方。相手を言いくるめてしまうこと。 |
− |
賛否両論 |
さんぴりょうろん |
賛成意見と反対意見が対立すること。 |
◎ |
三分一銀 |
さんぶいちぎん |
江戸時代、田畑の年貢の三分の一を銀に換算して納めた制度。主として関西地方で行われた。三分一銀納。 |
− |
三武一宗 |
さんぶいっそう |
中国で、仏教徒を迫害した四人の天子。後魏の道武帝、北周の武帝、唐の武宗、後周の世宗の称。 |
− |
三武一帝 |
さんぶいってい |
道武帝(北魏)、武帝(北周)、武帝(唐)、世宗(後漢)が佛教を禁止し、僧尼を還俗せしめた四人の王子のことをいう。佛教では「三武一帝の法難」という。 |
− |
三風十愆 |
さんぷうじっけん |
巫・淫・乱の三つの悪風習とその内容を為す、恒舞・酣歌・貨・色・遊・等々の十の悪業。「愆」はあやまる・過失をおかすの意 |
− |
三不三信 |
さんぷさんしん |
「三心」とは浄土に生れようとする信心で真実にかなったもの。即ち「淳心・一心・相続心」をいう。「三不心」はこれに反する心をいう。 |
− |
三分五厘 |
さんぷんごりん |
それほど値打ちのないことにいう。一分五厘。一銭五厘。 |
− |
三分鼎足 |
さんぶんていそく |
鼎に三本の足があるように、三者が天下を三分して並び立つこと。 |
− |
三分之国 |
さんぶんのくに |
後漢の末、魏の曹操、呉の孫権、蜀の劉備がそれぞれ天下を三分してその一つを保ったこと。 |
− |
三分之計 |
さんぶんのけい |
天下を三つの勢力に分けて、その一つを保つはかりごと。 |
− |
三平ニ満 |
さんぺいにまん |
三でも平安、ニでも満足の意から、心が平安で満足していること。また、額、鼻、顎の三つが平らで、両方の頬がふくらんでいる顔。おかめ。「二」はじとも読む。 |
− |
残編断簡 |
ざんぺんだんかん |
書物の切れ端。 |
− |
三法三到 |
さんぽうさんとう |
宋の米子の読書法。三法は少看熟読・反覆体験・没頭理会、三到は心到・眼到・口到。 |
− |
三方四方 |
さんぼうしほう |
あちらこちらの方角。諸方。四方八方。 |
− |
三木一草 |
さんぼくいっそう |
建武中興に功のあった南朝方四忠臣の称。三木は名の一部に「き」のつく結城親光・伯耆守名和長年・楠木正成、一草は千種(ちぐさ)忠顕をいう。 |
− |
三木三鳥 |
さんぼくさんちょう |
「三木」は普通「をがたまの木」「めどのけずりばな」「かはなぐさ」をいい「三鳥」は「喚子鳥」「百千鳥」「稲負鳥」または「百千鳥」のかわりに「都鳥」 |
− |
三位一体 |
さんみいったい |
別々の三つのものがしっかりと結びつくこと。三者が心を合わせること。 |
○ |
三面六臂 |
さんめんろっぴ |
一人で何人分もはたらくこと。顔が3つでうでが6本ある仏像の形式をいう。多方面に活躍する意もあるが、悪い意味では何にでも手を出し、狡猾(こうかつ)に、動き回る人を例えていう場合もある。 |
△ |
三問三答 |
さんもんさんとう |
鎌倉・室町時代の訴訟手続き。訴人の訴状に対して論人(被告)が陳状を提出することを三度繰り返してそれぞれの主張を述べること。 |
− |
三門四戸 |
さんもんしこ |
「三門」は大きな門とその左右に連なる二つの小さな門の全体を一つの門として言うが、大門・二門房門と四方の入り口をいう。 |
− |
三陽五会 |
さんようごかい |
古代医学で用いられた用語。手足にあるといわれた。太陽・少陽・陽明の三陽と百会・胸会・聴会・気会・腫会の五会をいう。 |
− |
山容水態 |
さんようすいたい |
山の形と水の姿。山水の景色。 |
− |
山林隠逸 |
さんりんいんいつ |
官に仕えず山林に隠れ住む。また、その隠者。 |
− |
山林之士 |
さんりんのし |
才能を隠して山林に隠れ住む人。 |
− |
三令五申 |
さんれいごしん |
いくたびも繰り返して命令すること。 |
- |
三老五更 |
さんろうごこう |
周代、天子は三老五更を設けて父兄の礼をもってこれを養った。三老も五更も、年とって経験を重ねた退職官吏のこと。 |
− |
思案投首 |
しあんなげくび |
いきりに思案して首を傾けること。名案がなくて困っていること。 |
− |
詩歌管弦 |
しいかかんげん |
漢詩や和歌、管楽器と弦楽器のこと。 |
△ |
尸位素餐 |
しいそさん |
高位の者がなにもせずに高給をとること。 |
− |
時雨之化 |
じうのか |
時雨とは日本でいう秋のしぐれのこと。ほどよいときに降る雨が草木の成長を助けるように、
師の教えが適格に行われると、学ぶ弟子との信頼関係がより緊密になるという意。 |
− |
慈烏反哺 |
じうはんぽ |
父母が年老いた後、その子が父母を養って恩に報いること。 |
− |
四海兄弟 |
しかいけいてい |
世界中の人々は、すべて兄弟のように仲良く親しく交際・交流すべきだということ。 |
− |
四海困窮 |
しかいこんきゅう |
天下の人民が困ってしまう。 |
− |
四海同胞 |
しかいどうほう |
天下の人はみな兄弟のように分け隔てなく親しむべきだということ。 |
− |
四角四面 |
しかくしめん |
極めてまじめなこと。 |
− |
自画自賛 |
じがじさん |
自分の描いた絵に自分で賛(絵画に書き加える詩や文)をすることから、自分で自分のしたことを褒めること。 |
◎ |
自家撞着 |
じかどうちゃく |
自分の言うことが前後で食い違うこと。自己矛盾。 |
△ |
徙家忘妻 |
しかぼうさい |
物忘れのひどい人、健忘症のたとえ。 |
− |
自家薬籠 |
じかやくろう |
自分の薬箱の中の薬のように、いつでも役立てられるもの。転じて、自分の側に手なずけた人物をいう。 |
− |
只管打座 |
しかんだざ |
禅宗で、ただひたすらに座禅することをいう。 |
− |
時期尚早 |
じきしょうそう |
まだその時期になっていないこと。時期が早すぎること。焦っている人を説得し、落ち着かせるときに使うことが多い。社会全体の情勢などを考慮し、機会がくるのを待ってからやるべきだと教えるときに使われる。 |
○ |
色即是空 |
しきそくぜくう |
万物はいろいろの形を備えているが、すべては現象であって、永劫不変の実体などというものはなく、本質は空である。 |
− |
時機到来 |
じきとうらい |
しおどきの意。 |
− |
自給自足 |
じきゅうじそく |
自分に必要なものを他から求めずに、すべて自らの手で作り出し、まかなうこと。自分(の国)に必要な物資は、自分(の国)で間に合わせること。 |
◎ |
至緊至要 |
しきんしよう |
この上なく大切である。 |
− |
四衢八街 |
しくはちがい |
大通りが幾つもある大きな市街。四通八達の地。 |
− |
四苦八苦 |
しくはっく |
非常な苦しみ。さんざん悩み、苦労すること。 |
◎ |
舳?千里 |
じくろせんり |
多くの船が続いて並ぶこと。 |
− |
慈恵医院 |
じけいいいん |
無料で貧しい人々を治療するために設けた病院。 |
− |
試行錯誤 |
しこうさくご |
試みと失敗を繰り返しながら解決策を見いだしていくこと。困難な課題を成し遂げるためにあれこれと試み、失敗を繰り返しながら目的に向かっていくこと。 |
○ |
自業自得 |
じごうじとく |
自分がなした悪事のために、自分の身にその報いを受けること。自分がしたことの報いは、必ず自分自身が受けるという教え。 |
◎ |
至公至平 |
しこうしへい |
少しも片寄らず、非常に公平である。 |
− |
豕交獣畜 |
しこうじゅうちく |
ぶたを扱うように交際し、獣を飼うように養う。人を獣同様に取り扱うこと。 |
− |
自己欺瞞 |
じこぎまん |
自分で自分をあざむき、だますこと。 |
○ |
自己啓発 |
じこけいはつ |
自分自身を開発し向上させていくこと。 類:自己研鑽 |
○ |
自己嫌悪 |
じこけんお |
自分がいやになること。自分で自分にいやけがさすこと。 |
○ |
自己顕示 |
じこけんじ |
自分の才能・力・実績をことさら他人にみせびらかすこと。「顕示」は、はっきりとしめすこと。謙虚さをともなわない場合が多い。 |
− |
市虎三伝 |
しこさんでん |
山にいるはずの虎も、3人もの人が市にいるといえば信じてしまう。大勢の人が言うことがいつも正しいとは限らないということ |
− |
自己主張 |
じこしゅちょう |
自分の利益を守るために主張すること。 |
○ |
自己撞着 |
じこどうちゃく |
自分の中で矛盾することをいう。同じ人の発言や文章などが前後で一致せず、つじつまがあわないこと。 |
− |
自己満足 |
じこまんぞく |
自分で満ち足りた思いになること。 |
○ |
而今而後 |
じこんじご |
今からのち。今後。 |
− |
士魂商才 |
しこんしょうさい |
武士の精神と商人の才能を兼ね備えていること。実業家のモラルとして言われる語。 |
△ |
自作自演 |
じさくじえん |
自分でつくった通りに自分で演じること |
− |
屍山血河 |
しざんけつが |
死体が山のように積み重なり、血が河のように流れること。激しい戦闘のたとえ。 |
− |
四散五裂 |
しさんごれつ |
ちりぢりばらばらに分かれること。 |
− |
孜孜汲汲 |
ししきゅうきゅう |
せっせと励むさま。 |
− |
時時刻刻 |
じじこくこく |
時刻を追って。しだいしだいに。絶えず。 |
− |
志士仁人 |
ししじんじん |
国家・社会のために心を尽くす人や、仁徳のある人。 |
− |
獅子身中 |
しししんちゅう |
味方でありながら害をなす、身内の敵。 |
△ |
師資相承 |
ししそうしょう |
師弟の間でうけつぐこと。 |
− |
子子孫孫 |
ししそんそん |
孫や子供の末。子孫代々。 |
− |
事実無根 |
じじつむこん |
事実だという根拠が全くないこと。 |
○ |
事事物物 |
じじぶつぶつ |
すべての物事。あらゆること。 |
− |
獅子奮迅 |
ししふんじん |
獅子が奮い立って激しく進む意から、物事に対処する際の意気込み、勢いがすさまじく強いことのたとえ。 |
△ |
時羞之奠 |
じしゅうのてん |
その時節の食物を神前に供える。また、その供え物。 |
− |
四十不惑 |
しじゅうふわく |
四十歳で人生に迷わなくなること。孔子は四十歳になったとき、自らの学問に対して自信を固め、道理も明らかになり、人生の問題に迷うことがなくなったという。 |
− |
自縄自縛 |
じじょうじばく |
自分の縄で自分を縛ること。自分自身の心がけや行動によって、動きがとれなくなり、苦しむことのたとえ。 |
△ |
泗上弟子 |
しじょうのていし |
孔子の門人。孔子が泗水のほとりで弟子に教えたことから。 |
− |
事上磨錬 |
じじょうまれん |
実際のことにあたって心を磨くこと。王陽明の説。 |
− |
至上命令 |
しじょうめいれい |
絶対に服従しなければならない命令。他のすべてに優先して行わなければならない事柄。 |
− |
事上練磨 |
じじょうれんま |
実際のことにあたって心を磨くこと。 |
− |
四書五経 |
ししょごきょう |
儒学の重要な書物。四書は、「大学」「中庸」「論語」「孟子」のこと。五経は、「易経」「詩経」「書経」「春秋」「礼記」のこと。 |
− |
自助努力 |
じじょどりょく |
他人を頼らず自分の力でやっていくこと。 |
△ |
児女之債 |
じじょのさい |
子供の教育、結婚の費用などのように免れない費用。 |
− |
爾汝之交 |
じじょのまじわり |
互いに「おまえ」などと呼び合うような、親密な交際。「爾汝」は、相手を軽んずるか、または、親しみをもって呼び捨てににすること。 |
- |
死屍累累 |
ししるいるい |
沢山の屍が重なり合っている様子。 |
△ |
自信満満 |
じしんまんまん |
自信に満ち溢れたさま。 |
○ |
紫翠蒙密 |
しすいもうみつ |
紫や濃い緑がこまかに立ち込める山の景色。 |
− |
死生契闊 |
しせいけいかつ |
死生を共にしようと約束し、共に努力し、共に苦しむこと。 |
− |
至聖先師 |
しせいせんし |
明代に贈られた孔子の尊号。 |
− |
死生之際 |
しせいのさい |
生死のさかい目。 |
− |
市井之臣 |
しせいのしん |
城下の人民。官につかない都の住人。 |
− |
市井之人 |
しせいのひと |
町に住む庶民。 |
− |
市井無頼 |
しせいのぶらい |
町のならず者。 |
− |
至誠奉公 |
しせいほうこう |
真心を込めて、国家や社会のために尽くす。 |
− |
至誠憂国 |
しせいゆうこく |
真心をもって国のためを思う。 |
− |
咫尺千里 |
しせきせんり |
考えようによっては、短い距離も千里の遠さに感じられることのたとえ。 |
- |
自責内訟 |
じせきないしょう |
自分で自分の言行を責めとがめる。 |
− |
咫尺之地 |
しせきのち |
非常に狭い土地。 |
− |
時節到来 |
じせつとうらい |
好機が訪れること。 |
− |
死節之臣 |
しせつのしん |
命を捨てて、操を守る家臣。 |
− |
自然淘汰 |
しぜんとうた |
生物は周囲の状態に適したもののみが生存して子孫を残し、そうでないものは子孫を残さずに滅びるということ。適切なものだけが自然に選択されること。 |
○ |
四戦之地 |
しせんのち |
山や川の険しいところがなく、四方から攻撃される土地。 |
− |
自然之理 |
しぜんのり |
天地自然のことわり。道理。 |
− |
志操堅固 |
しそうけんご |
物事をしようという意志が固いこと。環境などに左右されず、志を守って変えないこと。 |
△ |
四塞之地 |
しそくのち |
四方がふさがっていて、攻めにくい地。 |
− |
時代考証 |
じだいこうしょう |
文献を調べてその時代のことを明らかにすること。 |
○ |
時代錯誤 |
じだいさくご |
時代おくれ。時代の流れに合わない物事の考え方。特に時代に遅れた古い考えや行動を言う。 |
○ |
至大至剛 |
しだいしごう |
非常に大きく、非常に強い。 |
− |
事大主義 |
じだいしゅぎ |
自分のしっかりした考えを持たず、権力のあるものに従って自己の安全を図る態度。「事大」は、強大なものにつかえること。 |
− |
時代寵児 |
じだいのちょうじ |
その時代に合うような成功をして、世間の人々からもてはやされる人。 |
− |
舌先三寸 |
したさきさんずん |
口先だけの巧みさで、人をだますこと。 |
○ |
七花八裂 |
しちかはちれつ |
花びらが細かく分かれているように、バラバラにちぎれる様子。 |
− |
七擒七縦 |
しちきんしちしょう |
七回捕らえ七回放免すること。いとも簡単に捕らえるという意味。諸葛亮が孟獲を七回捕らえ七回放免したことに基づく言葉。 |
− |
七言絶句 |
しちごんぜっく |
漢詩で、七言の句が四句からなる近体詩。七絶 |
− |
七言律詩 |
しちごんりっし |
漢詩で、七言の句が八句からなる近体詩。七言律。七律 |
− |
七十古稀 |
しちじゅうこき |
七十歳まで生きる人は少ないと言うこと。唐の詩人杜甫のことば。「人生七十古来稀(ま)れなり」から。「古稀」のみで、七十歳の意に用いられる。 |
− |
七縦七擒 |
しちしょうしちきん |
敵を七度逃がして七度捕らえる。相手を自分の思いのままにする。諸葛孔明が孟獲をとりこにした故事。 |
− |
七転八起 |
しちてんはっき |
何度倒されても、その度に屈せず起き上がること。「七転び八起き」が四字熟語に転じたもの。 |
○ |
七転八倒 |
しちてんばっとう |
何度も何度も倒れるように、苦痛のために激しく苦しみ悶えるさま。 |
◎ |
七堂伽藍 |
しちどうがらん |
寺院の堂宇の規模で、型どおりに七つの建物が完備しているもの。古くはふつう塔・金堂・講堂・鐘楼・経蔵・僧房・食堂(じきどう)をいうが、後に宗派によって異なり、中堂・金堂・東金堂・西金堂・南円堂・北円堂・講堂、または三門・仏殿・法堂(はつとう)・僧堂・庫裏(くり)・浴堂・西浄(便所)などをいう。 |
− |
七難八苦 |
しちなんはっく |
いろいろな災害・苦しみのこと。人間のうけるさまざまな苦難。「七難」は、七種類の災難のことで、流行病・外国の侵略・内乱・風水害・火災・霜害・日月食などを指す。「八苦」については、「四苦八苦」参照のこと。 |
○ |
七歩之才 |
しちほのさい |
詩才に恵まれていること。 |
− |
死中求活 |
しちゅうきゅうかつ |
どうにもならない中で、活路を求めること。 |
− |
自重自戒 |
じちょうじかい |
自ら行動を慎み、自らを戒めること。 |
○ |
四鳥之別 |
しちょうのわかれ |
親子の別れのこと、中国、桓山の鳥が四羽の子を産んだが、これらの子が育ち飛び立っていくとき、母鳥が悲しんで鳴いて送ったという故事から。 |
- |
七里結界 |
しちりけっかい |
七里四方に境を作って、仏道のじゃまものを防ぐこと。 |
− |
失意泰然 |
しついたいぜん |
悪い局面で失敗や挫折があってもゆったりと落ち着いていなければならない。 |
△ |
四通八達 |
しつうはったつ |
往来の激しい賑やかな所をさす。いろいろな方面に道が通じていること。 |
○ |
質疑応答 |
しつぎおうとう |
問いや話しかけにその場で答えること。 |
○ |
疾言遽色 |
しつげんきょしょく |
落ち着かない様子。早口でものを言い、あわてた顔つきをするの意味。 |
− |
執行猶予 |
しっこうゆうよ |
有罪の判決を受けた者について、情状によって刑の執行を一定期間猶予し、問題なくその期間を経過すれば刑を科さないこととする制度。 |
− |
十死一生 |
じっしいっしょう |
生きる見こみがほとんどないこと。 |
− |
実事求是 |
じつじきゅうぜ |
事実に基づいて、物事の真相・真理を求めたずねる。清朝の学風。 |
− |
質実剛健 |
しつじつごうけん |
飾り気がなく真面目であり、かつ心身ともに健康で強くたくましい様子。 |
○ |
十室之邑 |
じっしつのゆう |
家が十戸ある小さい村。 |
− |
実践躬行 |
じっせんきゅうこう |
身をもって実際に行うこと。口先だけではいけない、まず行動せよの意。理論や信条を自ら進んで行為にあらわしていくこと。 |
− |
質素倹約 |
しっそけんやく |
ぜいたくでなく、つつましいこと。地味でつつましいこと。 |
− |
叱咤激励 |
しったげきれい |
激しく強い言葉や大声で人を励まして奮い立たせること。 |
○ |
十中八九 |
じっちゅうはっく |
十の内、八か九まで。→ほとんど。 |
− |
七珍万宝 |
しっちんまんぽう |
様々な種類の宝物のこと。 |
△ |
十杯機嫌 |
じっぱいきげん |
酒を飲んでよい機嫌であること。また、そのさま。 |
− |
疾風勁草 |
しっぷうけいそう |
疾風に遭うと強い草がわかる |
− |
疾風迅雷 |
しっぷうじんらい |
非常にはやい風と激しい雷。行動がすばやく激しいこと。 |
△ |
疾風怒濤 |
しっぷうどとう |
時代や社会がめまぐるしく変化し、国家の形勢が大きく転換する時代を形容して言う。強い風と逆巻く荒波の様子。 |
○ |
櫛風沐雨 |
しっぷうもくう |
風雨にさらされ、諸所を奔走して苦労する意 |
− |
執鞭之士 |
しつべんのし |
御者。むちをとって貴人の先触れとなる者。転じて、卑しいことに従うもの。 |
− |
十方世界 |
じっぽうせかい |
東・西・南・北・東南・西南・東北・西北・上・下をいう。全世界のこと。 |
− |
十歩之内 |
じっぽのうち |
わずかな距離。 |
− |
膝癢掻背 |
しつようそうはい |
膝がかゆいのに背中をかく。議論などが道理に合わないことのたとえ。 |
− |
実力行使 |
じつりょくこうし |
行政側が権力で目的を達しようとするもの。 |
○ |
実力伯仲 |
じつりょくはくちゅう |
互いの力が接近して優劣の差がないこと。 |
○ |
耳提面命 |
じていめんめい |
顔と顔を突き合わせて、懇切丁寧に教えること。 |
− |
詩的情緒 |
してきじょうちょ |
詩の感興を強く引き起こすような感情。 |
− |
紫電一閃 |
しでんいっせん |
研ぎ澄まされた刀の一瞬のひらめき。 |
− |
市道之交 |
しどうのまじわり |
商売上の付き合い。利欲によって結ぶ付き合い。 |
− |
舐犢之愛 |
しとくのあい |
子供を溺愛すること。 |
− |
自然法爾 |
じねんほうに |
仏語。もののありのままの姿が真理にのっとっていること。浄土真宗で、阿弥陀仏の本願のはからいの中に包まれていること。 |
− |
士農工商 |
しのうこうしょう |
昔、職業別の人民の四階級。 |
− |
死灰復燃 |
しはいふくねん |
消えた火が再び燃え始めるという意から、いったん勢いを失ったものが再び盛んになること。また、一度おさまったことが再び問題になること。 |
- |
事半功倍 |
じはんこうばい |
「事半ばにして功倍す」とも読む。わずかの努力で多大の効果をあげる。 |
− |
慈悲心鳥 |
じひしんちょう |
じゅういちの別名。カッコウ目カッコウ科。鳩より少し小さい渡り鳥。 |
− |
慈悲忍辱 |
じひにんにく |
いつくしみぶかいことと恥を忍ぶこと。僧が必ず守るべき道。 |
− |
四百四病 |
しひゃくしびょう |
病気のすべて。 |
− |
四百余州 |
しひゃくよしゅう |
中国全体の称。 |
− |
指腹之約 |
しふくのやく |
まだ腹中にいる胎児を指差して結婚の約束をすること。後漢の光武帝が賈復の妻が妊娠したと聞き、その生まれてくる子をわが子と結婚させようと言った故事。 |
− |
四分五裂 |
しぶんごれつ |
ちりぢりばらばらに分裂して秩序・統一を失い、乱れている様子。 |
○ |
支分節解 |
しぶんせっかい |
書物などの内容を、部分部分に分けほどいて、詳しく調べる。 |
− |
資弁捷疾 |
しべんしょうしつ |
弁舌が人にすぐれてはやく、また、気がきくこと。 |
− |
自暴自棄 |
じぼうじき |
やけになって理性をなくし、自分で自分の身を持ちくずすこと。やけのやんぱち。 |
◎ |
四方之志 |
しほうのこころざし |
四方をめぐる志。四方を征伐しようとする志。諸国の記録。 |
− |
四方之民 |
しほうのたみ |
天下四方の民。国々の民。 |
− |
四方八方 |
しほうはっぽう |
あらゆる方向(方面)。 |
− |
徙木之信 |
しぼくのしん |
政治を行うものは人民を欺かないの意味。戦国時代末、秦の商鞅が法令の改正を行うにあたって国都の市の南門に三丈の木を立て、これを北門に移す者には十金を与えるとふれ、さらに五十金に増額したところ、申し出て三丈の木を移した者があったので、約束どおりその者に五十金を与えて、政府の法令の信頼すべきことを示した故事。 |
− |
慈母敗子 |
じぼはいし |
過保護の母親は子供をだめにしてしまうこと。子を甘やかすことを戒める語。 |
− |
揣摩憶測 |
しまおくそく |
根拠もなく自分勝手にあれこれ推量すること。「揣摩」は、自分の心で他人を推し量ること。「憶測」は「臆測」ともかく。 |
○ |
四面楚歌 |
しめんそか |
助けがなく、周囲が敵や反対者ばかりであること。 |
○ |
鴟目虎吻 |
しもくこふん |
ふくろうの目つきと虎の口もと。ともに、残忍でむさぼりあきない表情。 |
− |
耳目之官 |
じもくのかん |
天子の耳目となって国家の治安を保護する官。御史大夫をいう。耳や目の働き。官は司。 |
− |
耳目之欲 |
じもくのよく |
耳に聞き、目に見ることによって生じる欲望。諸種の欲望。感覚的欲望。 |
− |
耳目肺腸 |
じもくはいちょう |
耳と目と肺と腸。からだのすべて。 |
− |
自問自答 |
じもんじとう |
自分の心の中で問答すること。 |
◎ |
社会奉仕 |
しゃかいほうし |
社会の利益や福祉のために、無報酬で労力・金品などを提供する行為。 |
− |
杓子果報 |
しゃくしかほう |
食物をたくさん配分してもらうこと。おいしい食べ物にたくさんありつける好運。転じて、好運に恵まれること。 |
- |
杓子定規 |
しゃくしじょうぎ |
すべてに一つの基準や感覚を当てはめて判断・処理しようとする応用や融通の利かないやり方。態度。 |
○ |
弱肉強食 |
じゃくにくきょうしょく |
弱いものは強いものに征服される。弱者の犠牲の上に強者が栄える。 |
◎ |
寂滅為楽 |
じゃくめついらく |
生死を超越し、煩悩から解放されて初めて、真の安楽が得られるということ。 |
− |
社交辞令 |
しゃこうじれい |
世間づきあいの挨拶。つきあいのためにいう誉めことば。 |
- |
車載斗量 |
しゃさいとりょう |
車にのせ、一斗ますで量るの意味。物が非常におおくあることのたとえ。平凡な物が数多くあることの形容。 |
− |
奢侈淫佚 |
しゃしいんいつ |
贅沢な暮らしにふけり、不道徳的でしまりのない行いを楽しむこと。「奢侈」は、おごる意で、必要以上のまたは分限を越えた生活をすること。「淫佚」は「淫逸」とも書き、男女間のみだらなこと、遊興にふける意。 |
− |
奢侈淫靡 |
しゃしいんび |
身分以上のおごり。おごって淫らなこと。 |
− |
洒洒落落 |
しゃしゃらくらく |
性格や態度、言動などがさっぱりしていて、こだわりのない様子。 |
△ |
社稷之器 |
しゃしょくのき |
国政に任じうる器量・人物 |
− |
社稷之臣 |
しゃしょくのしん |
国家の大任を引き受ける大臣。国家の重臣。 |
− |
蛇心仏口 |
じゃしんぶっこう |
蛇のような陰険な心でありながら、口先では仏のように親切らしくすること。 |
- |
寂光浄土 |
じゃっこうじょうど |
仏の住んでいる所。 |
− |
車轍馬跡 |
しゃてつばせき |
車のわだちと馬の足跡。車馬に乗って天下を巡遊すること。 |
− |
遮二無二 |
しゃにむに |
前後の見境なく、強引に行なうこと。 |
○ |
縦横無碍 |
じゅうおうむげ |
自由自在で何の滞りもないさま。どちらにも差し障りのないこと。 |
− |
縦横無尽 |
じゅうおうむじん |
自由自在でとらわれのないさま。勝手気ままにふるまうようす。 |
○ |
羞悪之心 |
しゅうおのこころ |
自分の不善を恥じ、他人の不善を憎む心。 |
− |
秀外恵中 |
しゅうがいけいちゅう |
外見が立派で頭脳も優秀である。容貌がよくて頭がよい。 |
− |
自由闊達 |
じゆうかったつ |
心が広く、物事にこだわらないさま。明るくて思いのままのびのびしていること。人の言動を受け入れる大きな度量のある場合などに言う。 |
○ |
羞花閉月 |
しゅうかへいげつ |
花も恥じらい、月も隠れる。美人の容姿のすぐれて麗しい形容。 |
− |
衆議一決 |
しゅうぎいっけつ |
おおぜいの議論、相談の結果、意見が一致し結論が出ること。 |
△ |
羞月閉花 |
しゅうげつへいか |
美しい容姿に対して月もはじらい、花も閉じてしまう意。容姿の美しい女性を形容する語。 |
− |
重厚長大 |
じゅうこうちょうだい |
どっしりとして大きい様 |
− |
十五志学 |
じゅうごしがく |
十五歳で学問に志すこと。晩年の孔子が自分の人生を振り返って述べた一説より。孔子は十五歳になったとき、学問を志した。「志学」のみで、十五歳の意にも用いる。 |
− |
終始一貫 |
しゅうしいっかん |
始めから終わりまで行動や態度などが変わらないこと。周囲の情勢や変化に影響されることなく、主義主張を持ち続ける場合にも用いる。「一貫」は、一つの態度や方法などを始めから終わりまで一筋に突き通すこと。 |
○ |
自由自在 |
じゆうじざい |
何事も心のままにできること。また、思う存分に振る舞うようす。 |
◎ |
十字砲火 |
じゅうじほうか |
左右から交差して発射する砲弾。 |
− |
羞渋疑阻 |
しゅうじゅうぎそ |
心に恥じてためらう。恥じためらい、断行できないこと。 |
− |
囚首喪面 |
しゅうしゅそうめん |
顔かたちを飾らないこと。囚人のように頭髪に櫛を入れず、喪のときのように顔を洗わない。 |
− |
袖手傍観 |
しゅうしゅぼうかん |
手出しをしないで成り行きにまかせ、ただ見守っていること。 |
− |
周章狼狽 |
しゅうしょうろうばい |
うろたえ、あわてるの意。 |
△ |
終食之間 |
しゅうしょくのかん |
わずかな間。食事を済ますわずかな時間の意味。 |
− |
洲渚歴落 |
しゅうしょれきらく |
砂のなぎさが出たりかくれたりしていること。 |
− |
衆人環視 |
しゅうじんかんし |
大勢の人々が周囲を取り巻いて見ていること。 |
○ |
修身斉家 |
しゅうしんせいか |
身の行いを正し、円満な家庭を築いてこそ仕事に打ち込める意。 |
− |
終身之計 |
しゅうしんのけい |
一生涯のために立てるはかりごと。自分の一生を安全に暮らすはかりごと。 |
− |
縦説横説 |
じゅうせつおうせつ |
思うまま、勝手な議論をする。 |
− |
秋霜烈日 |
しゅうそうれつじつ |
草木を枯らすほど激しく厳しいもの。刑罰・意志・権威などがきわめてきびしく強いことのたとえ。 |
△ |
舟中敵国 |
しゅうちゅうてっこく |
味方の中にも敵がいることのたとえ。 |
− |
獣蹄鳥跡 |
じゅうていちょうせき |
世の中が乱れ、鶏や獣の足跡が天下に満ちること。 |
− |
縦塗横抹 |
じゅうとおうまつ |
縦横に書いたり消したりすること。書きなぐること。 |
− |
十人十色 |
じゅうにんといろ |
人それぞれの考え方や好みには違いがあるということ。人の考え方や好みは十人いれば十人とも違っているということ。 |
◎ |
執熱不濯 |
しゅうねつふたく |
「執」は物をしっかりと握ること、熱いものはつかんで洗うことができぬから、まず水を入れ冷やしてから洗う。
「熱を執りて濯はず」という。転じて困難を救うには賢人を用うべきであるのに、それをしようとせぬことのたとえ。 |
− |
十年一日 |
じゅうねんいちじつ |
長い間同じことを繰り返していること。 |
○ |
十年一剣 |
じゅうねんいっけん |
永年かけて武を練り機会を狙うこと |
− |
十年一昔 |
じゅうねんひとむかし |
十年を一区切りにすると人の心も世の中も変化する。 |
− |
重箱日和 |
じゅうばこひより |
雨が降ったりやんだりして、一向に天気が定まらぬこと。九州地方のことわざといわれる。 |
− |
十八史略 |
じゅうはっしりゃく |
中国の歴史読本。元の曾先之(そうせんし)撰。史記から新五代史までの一七正史に宋史を加えた一八史を取捨選択して編纂した入門書。日本には室町中期に伝来。 |
− |
什佰之器 |
じゅうひゃくのき |
普通の人に十倍、百倍する器量。 |
− |
自由平等 |
じゆうびょうどう |
法律の範囲内で、一様に自由な行動をする権利があること。 |
− |
秋風索莫 |
しゅうふうさくばく |
夏が過ぎて秋風が吹くと自然界が衰えを見せ、ものさみしい光景に様変わりすること。盛んだったものが衰えてものさみしくなるさま。 |
− |
自由放任 |
じゆうほうにん |
各人の思いのままに任せて、干渉・束縛・統制などをしないこと。「子供の―はよくない」 |
− |
自由奔放 |
じゆうほんぽう |
思いのまま自由勝手にふるまうこと。世間の慣習やおもわくなどいっさい気にせず、束縛されずにやりたいことをやるさま。他人の迷惑など気にせず、やりたい放題にふるまうことにも言う。 |
○ |
十万億土 |
じゅうまんおくど |
死んだ人が行くといわれている非常に遠いところ。極楽浄土。 |
− |
自由無礙 |
じゆうむげ |
自由に何ものにもとらわれないこと。 |
− |
従容不退 |
しゅうようふたい |
ゆったりと落ち着いていて慌てないこと |
− |
縦覧謝絶 |
じゅうらんしゃぜつ |
勝手気ままに出入りして見回ることはお断り。 |
△ |
聚斂之臣 |
しゅうれんのしん |
地位を利用し、上の権力をかさに来て人民を厳しく責め、租税または財貨をむさぼり取る臣。 |
− |
主客転倒 |
しゅかくてんとう |
主人と客が入れ替わったように、本来の立場・順序・軽重などが逆転すること。 |
○ |
樹下石上 |
じゅかせきじょう |
野山や道端に寝泊まりすることのたとえ。 |
− |
縮衣節食 |
しゅくいせっしょく |
節約すること。 |
− |
菽水之歓 |
しゅくすいのかん |
豆を食い水を飲み貧しく暮らしながら親を喜ばせる。貧苦にめげず親に孝養をを尽くすこと。 |
− |
縮地補天 |
しゅくちほてん |
地をちぢめ、天をおぎなうの意味。天子が、天下の行政機構などを大改革すること。 |
− |
熟読玩味 |
じゅくどくがんみ |
詩文や物事の意味・道理などをよく考え味わうこと。文章をていねいに読み、意味、内容を深く味わうこと。 |
△ |
熟慮断行 |
じゅくりょだんこう |
十分に時間をかけて考えた上で、思い切って実行すること。 |
○ |
寿山福海 |
じゅざんふくかい |
人の長寿を祝う言葉。 |
− |
取捨選択 |
しゅしゃせんたく |
多くのものの中から、よりよいもの、必要なものを選び取り、他は捨て去ること。「取捨」は、採否とおなじ。「択」は、一列に並べ、あるいは順次に引き出し、適当なものを選び出すこと。 |
◎ |
種種雑多 |
しゅじゅざった |
いろんなものが、雑然と入り混じっている様。 |
− |
守株待兎 |
しゅしゅたいと |
いたずらに旧習を守って状況変化に対応しないこと。 |
− |
衆生済度 |
しゅじょうさいど |
人々に悩みを救い、悟りを得させること。「衆生」は、人間を含む生のあるもの。「済度」は、救済し解脱させること。 |
− |
首施両端 |
しゅしりょうたん |
どちらにもつかずに、二心を抱くこと。また、はきはき事を決めずに、ぐずぐずすること。 |
− |
朱唇皓歯 |
しゅしんこうし |
赤い唇と白い歯並み。美人の形容。 |
− |
銖積寸累 |
しゅせきすんるい |
銖をつみ、寸をかさねる。わずかな物も積もれば、大きくなる。塵も積もれば山となる。 |
− |
首善之地 |
しゅぜんのち |
京師(みやこ)のことをいう。「漢書」儒林伝に「故教化之行也、建首善、自京師始」とある。 |
− |
首鼠両端 |
しゅそりょうたん |
どっちつかず。形勢をうかがっているあいまいな態度のたとえ。日和見。 |
− |
酒池肉林 |
しゅちにくりん |
豪奢(ごうしゃ)な酒宴の意。豪遊の限りをつくすこと。殷の紂王(ちゅうおう)が酒をためて池を作り、肉を木の枝にかけて林のようにして酒宴をおこなったという故事。紂王のぜいたくを極めた酒宴、放逸な生活ぶりをいった。みだらな酒宴の場合などにもいう。 |
○ |
縮頸駭汗 |
しゅっけいがいかん |
首をちぢめ、恐れ驚いて冷や汗が出る。 |
− |
宿契之限 |
しゅっけいのかぎり |
前世の定めどおり。 |
− |
出谷遷喬 |
しゅっこくせんきょう |
春、鳥が谷間から出て高い木に移るように、人が出世すること。 |
− |
出将入相 |
しゅっしょうにゅうしょう |
文と武を兼ね備えて、戦いに出ては大将として兵を指揮し、平時は大臣として政治をとる。 |
− |
出処進退 |
しゅっしょしんたい |
今の役職・地位にとどまるか、それをやめて退くか、という身の処し方をいう。 |
○ |
十風五雨 |
じゅっぷうごう |
十日に一度風が吹き、五日に一度雨が降る、順調な天候のこと。 |
− |
出藍之誉 |
しゅつらんのほまれ |
教えを受けた弟子が先生よりもすぐれた人になるたとえ。青色の染料は藍という草の葉から取ったものだが、もとの藍の葉よりも美しい色をしていることから。 |
△ |
出離生死 |
しゅつりしょうじ |
仏語。悟りを開いて、生死の苦海から脱すること。涅槃(ねはん)の境地に入ること。 |
− |
殊塗同帰 |
しゅとどうき |
行く道は異なるが、落ち着くところは同一である。始めは違っても終わりは同じ。 |
− |
朱頓之門 |
しゅとんのもん |
金持の家。 |
− |
酒嚢飯袋 |
しゅのうはんたい |
大酒を飲み、飯を腹一杯食うだけで何の役にも立たない人のことをあざけって言う。 |
− |
首尾一貫 |
しゅびいっかん |
方針や態度などが初めから終わりまで変わりなく同じであること。筋が通っていること。 |
◎ |
守秘義務 |
しゅひぎむ |
職務上で知った秘密を守るべき務めのこと。 |
○ |
趣味嗜好 |
しゅみしこう |
個人的な好み、楽しみ、たしなみなどのこと。 |
○ |
受命之君 |
じゅめいのきみ |
天命を受けて天子となった人。 |
− |
銖両之姦 |
しゅりょうのかん |
ささいな悪事。 |
− |
株連蔓引 |
しゅれんまんいん |
株を連ね、つるを引っ張るように、手づるによって、残らず関係者を罰すること。 |
− |
純一無雑 |
じゅんいつむざつ |
不純なものや混じりけのまったくないこと。人物がいちずでうそや邪念のまったくないようす。 |
− |
春蚓秋蛇 |
しゅんいんしゅうだ |
書の字体が細くうねリ曲がってつたないこと。 |
- |
春花秋月 |
しゅんかしゅうげつ |
自然の美しい景色。風流。 |
− |
春華秋実 |
しゅんかしゅうじつ |
春の花と秋の果実 |
− |
蓴羹鱸膾 |
じゅんこうろかい |
じゅんさいの吸い物と鱸のなます。故郷を思う情のたとえ。晉の張翰が故郷の名産であるこの二品を味わうために官を辞して帰郷した故事。 |
− |
春日遅遅 |
しゅんじつちち |
春に日は長くて暮れるのが遅いこと。 |
△ |
純情可憐 |
じゅんじょうかれん |
心が純粋で、いじらしくかわいらしいさま。世間慣れしてなく、素直で清らかな少女の様子にいう。 |
− |
純真無垢 |
じゅんしんむく |
心が純粋で清らかなこと。汚れや偽りがなく、ひとをだましたり、疑ったりする気持ちがないこと。「無垢」は、元々仏教用語で、欲望・執着がなく、清浄なこと。 |
○ |
順水推舟 |
じゅんすいすいしゅう |
水の流れを見て、その流れに合わせて舟を進める。「水に順いて舟を推す」。すなわち成行きにまかせて事を行う。「推」は推し進める。 |
− |
純粋無垢 |
じゅんすいむく |
心が純粋で清らかなこと。汚れや偽りがなく、ひとをだましたり、疑ったりする気持ちがないこと。「無垢」は、元々仏教用語で、欲望・執着がなく、清浄なこと。 |
○ |
順中之逆 |
じゅんちゅうのぎゃく |
幸中の不幸。 |
− |
渉于春氷 |
しゅんびょうをわたる |
春がきて薄く溶け易くなった氷の上を歩いて渡るという、甚だ危険なこと。 |
− |
春風化雨 |
しゅんぷうかう |
おだやかな春の風と、ほどよい適当な雨降り。化雨は植物の成長を促す適度のおしめりをいう。
これより転じて立派な教育が行われることについていう。 |
− |
春風秋雨 |
しゅんぷうしゅうう |
長い年月。 |
− |
春風駘蕩 |
しゅんぷうたいとう |
何事もなく平穏なことや、人の態度や性格がのんびりとしていて温和なことをさす。のどかに吹く春風。 |
△ |
淳風美俗 |
じゅんぷうびぞく |
厚くて素直な人情と、好ましい風俗・習慣。 |
− |
順風満帆 |
じゅんぷうまんぱん |
追い風に帆をいっぱいにふくらませているように、物事が快調に進むようす。 |
○ |
春風満面 |
しゅんぷうまんめん |
春の風が頬にいっぱい。心地よくいい感じ。 |
− |
遵養時晦 |
じゅんようじかい |
道に従って志を養い、時勢を見て愚人のまねをして言行をくらますこと。 |
− |
春蘭秋菊 |
しゅんらんしゅうぎく |
両者ともにすぐれており捨てがたい、の意。 |
− |
叙位叙勲 |
じょいじょくん |
位階を授けること。および国家や公共事業に功労のあった人に勲等を授け、勲章を与えること。 |
− |
上意下達 |
じょういかたつ |
上の者の意志や命令が下の者に伝わること。 |
△ |
情意投合 |
じょういとうごう |
お互いの間に気持ちが通じること。 |
− |
瘴雨蛮烟 |
しょううばんえん |
毒気を含んだ雨と煙。 |
− |
上雨旁風 |
じょううぼうふう |
屋根から雨がもり、両わき(旁)からはすきま風がふきつける、あばら家を形容することば。 |
− |
城下之盟 |
じょうかのめい |
敗戦国が敵兵により城下(或いは大群により国境に迫る事)に厳重な脅威にさらされ、追い込まれて結ぶ屈辱的な条約のこと。 |
− |
暑雨祁寒 |
しょうきかん |
蒸し暑い雨季と厳しい寒さ。貧しい民の苦しみをいう。 |
− |
傷弓之鳥 |
しょうきゅうのとり |
一度、矢傷を受けた鳥の意味。前の事に懲りて、深く怖気づいたもののたとえ。 |
− |
猖狂之勢 |
しょうきょうのいきおい |
たけり狂った勢い。 |
− |
松喬之寿 |
しょうきょうのじゅ |
長命で名高い二人の仙人、赤松子と王子喬の長寿。転じて、長命。 |
− |
浄潔快豁 |
じょうけつかいかつ |
さっぱりとしていて晴々しい気持。 |
− |
条件反射 |
じょうけんはんしゃ |
つくられた条件のもとに起きる反射作用のこと。 |
○ |
証拠隠滅 |
しょうこいんめつ |
証拠を隠し、消してしまうこと。 |
○ |
小康状態 |
しょうこうじょうたい |
病気の進行がちょっと収まっているという意味 |
− |
城狐社鼠 |
じょうこしゃそ |
身を安全な所に置いて悪事を働くもののたとえ。特に君主の傍らにいる悪臣をたとえる。 |
− |
鐘鼓之楽 |
しょうこのたのしみ |
音楽の楽しみ。 |
− |
常山蛇勢 |
じょうざんのだせい |
左右前後に応じ合って隙のないこと。また、そういう陣の態勢。転じて、文章の首尾がうまく照応していること。常山に両頭の蛇がおり、その首を打てば尾が応じ、その尾を打てば首が応じ、その中を打てば首尾が応じ互いに相救うという故事。 |
− |
正直正路 |
しょうじきしょうろ |
正しくてうそや偽りのない人のふみ行うべき正しい道理。 |
− |
生死事大 |
しょうじじだい |
生と死の真相をきわめることが大切だということ |
− |
笑止千万 |
しょうしせんばん |
この上もなくばかばかしくて吹き出したくなる様子。 |
○ |
生死不定 |
しょうじふじょう |
人の生死の定めがたいこと。人の寿命は年齢とは関わりなく、いつどのようにつきるかわからないということ。 |
− |
生者必衰 |
しょうじゃひっすい |
この世は無常であるから、命のある者は必ず死滅するときがあるということ。 |
− |
盛者必衰 |
じょうしゃひっすい |
この世では盛大に栄えている者も、ついには必ず衰える。仏教の人生観でこの世の無常を表す語。 |
○ |
生者必滅 |
しょうじゃひつめつ |
生命あるものは、必ず死ぬときがあるということ。平安中期以降、厭世(えんせい)思想の風潮にともない、人生の無常をいうように使われた。 |
− |
常住坐臥 |
じょうじゅうざが |
ふだん。いつも。座っているときも寝ているときも、の意。本来は「行住坐臥」であり、「歩く・止まる・座る・横になる」という日常の基本になる行動をいう。 |
△ |
常住不断 |
じょうじゅうふだん |
常に続いて絶えないこと。ずっと続いていること。 |
△ |
情状酌量 |
じょうじょうしゃくりょう |
判決にあたって同情できる事情を考えに入れて刑罰を軽くすること。 |
○ |
生生世世 |
しょうじょうせぜ |
生まれかわり、死にかわりして経験する世。永遠をいう。 |
− |
蕭牆之憂 |
しょうしょうのうれい |
内から起こる心配事。家族・身内などの内輪もめ、内乱など。蕭牆は君臣が会見する所に立てる屏風。 |
− |
将相之具 |
しょうしょうのぐ |
大将や大臣の器にかなった人。力量のある人物。 |
− |
情緒纏綿 |
じょうしょてんめん |
情感の深いさま。情愛が深く細やかで離れにくいこと。「情緒纏綿」は、「じょうちょてんめん」とも読む。「纏綿」は、まつわりつく、からみあう。 |
− |
生死流転 |
しょうじるてん |
万物が絶えず形を変えて生まれ変わること。 |
△ |
小人閑居 |
しょうじんかんきょ |
つまらぬ人間は暇を持て余して、とかくよからぬことをしがちであるの意。「小人」は「君子・大人(たいじん)(ともに、有徳者・人格者の意)」に対する語で、徳のない品性の卑しい人のこと。「閑居」は仕事もなくて暇でいること。「小人閑居して不善をなす」と使う。 |
− |
焦心苦慮 |
しょうしんくりょ |
心配していらだつさま。思い悩み心が焦ることの意。 |
− |
精進潔斎 |
しょうじんけっさい |
飲食、行動を慎み心身を清め、清浄な状態であること。 |
− |
正真正銘 |
しょうしんしょうめい |
まったくうそ偽りのないこと。まちがいなく本物であること。 |
○ |
小人之勇 |
しょうじんのゆう |
血気にはやる、浅はかな勇気。考えの浅い小勇。 |
− |
小心翼翼 |
しょうしんよくよく |
気が小さくてびくびくしているさま。 |
△ |
小水之魚 |
しょうすいのうお |
僅かな水の中に棲んでいる魚の意から、死が目の前に迫っていることのたとえ。 |
- |
上水之魚 |
じょうすいのうお |
僅かの溜り水の中で泳いでいる魚。死が目前であることを知らないで。 |
− |
少数精鋭 |
しょうすうせいえい |
選び抜かれた少数の優秀な人材。 |
○ |
饒舌多弁 |
じょうぜつたべん |
口数が多くて、よくしゃべるさま。「饒舌」はおしゃべりのこと。 |
− |
上善如水 |
じょうぜんじょすい |
最も優れた「善」は水のごときものである。その理由は第一に水は方円の器に随い、天地間に水なくして存在するものはない。
第二に水は低い方へ低い方へと流れること。第三に低いところに水が溜るから自分も大きくなる。
このように上善は最大の善のほか、古代の善とも称される。 |
− |
少壮気鋭 |
しょうそうきえい |
若くて(20歳から30歳くらいまで)意気込みの盛んなこと。 |
− |
掌中之珠 |
しょうちゅうのたま |
愛する子ども。最も大切にしているもののたとえ。 |
− |
常調挙生 |
じょうちょうきょせい |
官吏の試験に応じる一般の人々。常調は、官吏を試験すること。挙生は、官吏登用試験を受けるもの。 |
− |
消長之数 |
しょうちょうのすう |
盛衰のことわり。 |
− |
祥月命日 |
しょうつきめいにち |
一周忌以後、その人が死んだ月日と同じ月日。 |
− |
鐘鼎玉帛 |
しょうていぎょくはく |
食前に音楽が奏せられ、食堂には山海の珍味が並べられ、酒盛りのあとでは、玉や帛(きぬ)の引出物が出る豪華な宴。鼎は、なべ。 |
− |
常套手段 |
じょうとうしゅだん |
同じような場面になると、いつも決まってとる手段や行動。 |
○ |
焦頭爛額 |
しょうとうらんがく |
頭を焦し、額をただれさせるということから、身の危険を顧みずに火災の消防に従事すること。転じて、事変の渦中に入って奔走すること。 |
- |
浄土之学 |
じょうどのがく |
仏教の学問。 |
− |
勝敗之数 |
しょうはいのすう |
勝つか負けるかの運命。 |
− |
商売繁盛 |
しょうばいはんじょう |
商売が賑わって栄えること |
− |
松柏之寿 |
しょうはくのじゅ |
長生き。長命。 |
− |
笑比河清 |
しょうひかせい |
「笑いを河清に比す」。「河清」とは、黄河の水が清く澄むこと。
黄河は名前のごとく、いつも濁って澄むことがないのにたとえて、謹厳実直めったに笑うことのない人が笑う時を待っていることをいう。 |
− |
焦眉之急 |
しょうびのきゅう |
眉が焦げるほど火が迫っている。→差し迫った危険、急務など。 |
− |
松風水月 |
しょうふうすいげつ |
松風のささやき、水に映える月、清くしっとりとしたたたずまい。澄んだ気持ちで自然を鑑賞する心境を詠んだことば。 |
− |
乗風破浪 |
じょうふうはろう |
「風に乗って浪を破る」。順風に乗じて万里の波濤をのりきってゆくさま。時の流れに乗じて困難を排し勇躍前進するありさま。 |
− |
嘯風弄月 |
しょうふうろうげつ |
風にうそぶき、月をもてあそぶ。詩歌・風流に心を寄せること。 |
− |
枝葉末節 |
しようまっせつ |
本質から外れた些細な部分、主要でない物事のたとえ。 |
○ |
鐘鳴鼎食 |
しょうめいていしょく |
鐘楽器の一種を鳴らし鼎(なべ、転じて、ごちそう)を並べて食べる。食前に音楽が奏せられ、食堂では山海の珍味が並べられること。富貴の人の生活をいう。 |
− |
生滅滅已 |
しょうめつめつい |
現世を超越し、仏果を得る。 |
− |
生滅流転 |
しょうめつるてん |
世界のすべての物事は時々刻々に生じたり滅びたりして、少しの間もやむことがない。 |
− |
従容整暇 |
しょうようせいか |
ゆったりとして乱れず、余裕のあること。 |
− |
従容無為 |
しょうようむい |
自然に従ってゆったりとしており、思慮を労して人為を施すことをしない。 |
− |
小利大損 |
しょうりだいそん |
少しの利益を得ようとして、大きな損害をこうむること。 |
− |
升竜降竜 |
しょうりゅうこうりゅう |
上り竜と下り竜。旗や幟の模様に使われる。 |
− |
常鱗凡介 |
じょうりんぼんかい |
凡庸な人間のたとえ。どこにでも見られる魚や普通の貝が転じて。 |
− |
生老病死 |
しょうろうびょうし |
人生の四つの苦しみ。人間としてこの世にある限りさけることの出来ない苦しみ。すなわち、生まれること、年をとること、病気をすること、そして死ぬことの四大苦。 |
− |
諸行無常 |
しょぎょうむじょう |
仏教における三法印・四法印の一つ。この世のいっさいの現象は常に変化・消滅して絶えないという形容。 |
○ |
食牛之気 |
しょくぎゅうのき |
牛を飲むほどの大きな気性。幼くして大きな気性のあることをいう。 |
− |
燭照数計 |
しょくしょうすうけい |
灯火でよく照らし、そろばんで数える。物事が明らかで、誤りのないこと。 |
− |
食前方丈 |
しょくぜんほうじょう |
ぜいたくな料理のこと食事をするときに、席前に一丈(長さの単位)四方いっぱいに料理を並べることから、豪華な料理のたとえ。 |
− |
職人気質 |
しょくにんかたぎ |
職人仲間に共通な気質。粗野偏狭であるが実直である。 |
− |
嗇夫利口 |
しょくふりこう |
身分の低い男が口上手なこと。 |
− |
職務怠慢 |
しょくむたいまん |
職業上の義務をなまけて怠ること。 |
○ |
鋤蹶斬断 |
じょけつざんだん |
ねだやしにする。根絶する。蹶は抜き取る。斬も断も切る。蹶は縦並びらしいですが、字義が同じなのでこっちの字使ってます。 |
− |
初志貫徹 |
しょしかんてつ |
初めに思い立った願望や志をくじけずに最後まで貫き通すこと。 |
○ |
諸子百家 |
しょしひゃっか |
春秋時代の、儒教以外の多くの学者・学派。また、それらの学者の著書。「老子」「荘子」「韓非子」など。 |
− |
諸説紛紛 |
しょせつふんぷん |
いろいろな学説や意見が入り乱れて定まらないようす。皆が自分の説を正しいと主張しているようす。 |
△ |
職権乱用 |
しょっけんらんよう |
職務上の権力をむやみに使うこと。 |
○ |
諸法無我 |
しょほうむが |
仏教における三法印・四法印のひとつ。めてすべての存在には、主体とも呼べる我(が)がないことをいう。 |
− |
白河夜船 |
しらかわよふね |
周りで何が起こったのか、わからないほどぐっすりと眠り込んでいること。京都見物をしてきたふりをする者が、京の白河のことを尋ねられたが、川の名と思い、夜船で通ったから知らないと答えたということから、よく寝込んでいて何も知らないことの例え。「白河」は「白川」とも書く。 |
− |
白川夜船 |
しらかわよぶね |
熟睡していて何も知らないこと。何も気がつかないほどよく寝入っているさま。 |
− |
芝蘭之化 |
しらんのか |
美しい徳の感化。友人から受けるよい感化。 |
− |
芝蘭之室 |
しらんのしつ |
香草を入れてある部屋。 |
− |
私利私欲 |
しりしよく |
自分の利益だけを考えた欲望。 |
○ |
自立自存 |
じりつじそん |
ひとり立ちすること。他人の力を借りず、自分の力だけでいきること。「自存」は、自分の力だけで存在すること。 |
− |
辞理明暢 |
じりめいちょう |
言葉の筋道が明らかでよくとおること。文意が明らかで通達する。 |
− |
支離滅裂 |
しりめつれつ |
統一なくちりぢりばらばらな状態。まとまりがなくめちゃめちゃ。 |
○ |
思慮分別 |
しりょふんべつ |
いろいろと心を働かせて深く考え、識別し判断を下すこと。また、そういう能力。 |
○ |
四六時中 |
しろくじちゅう |
いつもの意。一日中。四六は24時間で一日中のこと。(昔は二六時中といった。) |
○ |
四六駢儷 |
しろくべんれい |
漢文の文体。四字と六字から成る対句を多用する華麗な文体。誇大で華美な文辞を用い、典故のある語句を繁用し、平仄(ひようそく)を合わせて音調を整えるのが特徴で、朗誦に適する。漢・魏(ぎ)の時代に起こり、南北朝時代に盛んに行われた。四六駢儷文。 |
− |
臣一主二 |
しんいつしゅに |
臣下として仕える身は一つであるが、主君として仕えるべき人は数多くある。主君として仰ぐべき人を、どこの国に行って求めるのも自由であるという意味。 |
− |
人為淘汰 |
じんいとうた |
生物の品種改良において、形状や性質の変異性の中から、人間に役立つ遺伝型を選んで、その形質を一定の方向に変化させること。 |
- |
神韻縹渺 |
しんいんひょうびょう |
芸術作品などに、きわめてすぐれた趣が感じられるさま。 |
− |
如臨深渕 |
しんえんにのぞむがごとし |
深いところの水をのぞきこむように慎重の上にも慎重に注意して大事にことに当ること。
「臨」はのぞきこむこと、「渕」は深く水の貯っているところ。 |
− |
人海戦術 |
じんかいせんじゅつ |
多数の兵力を動員して、損害は覚悟の上で数の力で敵を打ち破ろうとする戦術。転じて多数の人間を投入して物事に対処すること。 |
- |
心願成就 |
しんがんじょうじゅ |
宿願の達成。心の中で願い続けていた希望・夢が、その通りにかなうこと。 |
− |
人間青山 |
じんかんせいざん |
人間は世間の意味。青山は青々とした山。世間は広い、殻にこもらず挑戦しろの意。 |
− |
心機一転 |
しんきいってん |
あることをきっかけとして、気持ちがすっかり変わること。またそのようにさせること。良い方向、明るい気持ち、積極的な気分に変化させる時に使う。 |
◎ |
神機妙算 |
しんきみょうさん |
神が行うような絶妙のはかりごと。常人には思い付かないすぐれたはかりごと。 |
△ |
新旧交代 |
しんきゅうこうたい |
新しいものが古いものと入れ替わること |
− |
仁義礼智 |
じんぎれいち |
人の心に生まれながら備わっている四つの徳。 |
− |
人琴之嘆 |
じんきんのたん |
人の死を悲しむ気持のはなはだしいこと。晉の王献之の死後、その愛用の琴の調子も合わなくなった故事。 |
− |
深計遠慮 |
しんけいえんりょ |
深いはかりごと、および将来に対する考え。 |
− |
人権蹂躙 |
じんけんじゅうりん |
基本的な権利を踏みにじること。 |
○ |
真剣勝負 |
しんけんしょうぶ |
本物の刀剣を用いて勝負をつけること。また、命がけで争ったり、事に対処すること。 |
○ |
人権侵害 |
じんけんしんがい |
他人の権利を侵して損なうこと。 |
○ |
人権擁護 |
じんけんようご |
人間の基本的な権利を守ってやること。 |
○ |
人口膾炙 |
じんこうかいしゃ |
「なます」や「あぶり肉」は誰の口にも美味に感ぜられるように、広く人々の口にのぼって、もてはやされること。広く世間の話題となる。 |
- |
身後之諫 |
しんごのいさめ |
死後に残すいさめ。死んで諌めること。 |
− |
神算鬼謀 |
しんさんきぼう |
人間が考えたとは思えない優れた計略。 |
− |
人山人海 |
じんざんじんかい |
黒山の人だかり |
− |
深山幽谷 |
しんざんゆうこく |
遠く人里を離れた奥深い山々や、深くひっそりとした谷間。人が足を踏み入れていない静かな自然をいう語。 |
○ |
深識長慮 |
しんしきちょうりょ |
深くさとり、遠くおもんぱかる。 |
− |
紳士協定 |
しんしきょうてい |
非公式な国際協定。また、互いに相手を信頼して行う約束事。(= 紳士協約) |
- |
参差錯落 |
しんしさくらく |
ものが一様でなく、様々なものが入り混じっていること。 |
− |
真実一路 |
しんじついちろ |
一筋に真実を求めて生きていくこと。ひたすらにおのれの真実を尽くすこと。 |
− |
脣歯之国 |
しんしのくに |
利害関係が最も深い国。 |
− |
人事不省 |
じんじふせい |
大病や大けがで、意識不明になること。昏睡状態に陥ること。 |
○ |
唇歯輔車 |
しんしほしゃ |
二つのことの関係が密接で、一方がダメなら他方もダメになること。 |
− |
進取果敢 |
しんしゅかかん |
自ら進んで物事に取り組み、決断力に優れていること。「進取」は、自分から進んでことを成す。「果敢」は、決断力が強く大胆なこと。 |
− |
神出鬼行 |
しんしゅつきこう |
出没が人間業でなく、自由で変化のはかりしれないこと。 |
− |
神出鬼没 |
しんしゅつきぼつ |
非常にすばやく現れたり見えなくなったりすること。不意に出没して居所のわからないこと。 |
○ |
尋常一様 |
じんじょういちよう |
普通で他と変わりないこと。ごくあたりまえであるさま。 |
△ |
信賞必罰 |
しんしょうひつばつ |
功の有った者には必ず賞を与え、罪を犯した者には必ず罰を与える。賞罰を厳格に行うこと。 |
△ |
針小棒大 |
しんしょうぼうだい |
針ほどの小さなものについて棒のように大きく言う。物事をおおげさに言うこと。 |
◎ |
神色自若 |
しんしょくじじゃく |
何事が起こっても冷静で落ち着いているさま。 |
− |
心身一如 |
しんしんいちにょ |
心身の充実。精神と肉体が一体になること。物事に向かって集中している様子。「心身」は、「身心」とも書く。 |
− |
人心一新 |
じんしんいっしん |
現状に飽きた世間の心をすっかり新しくすること。 |
△ |
新進気鋭 |
しんしんきえい |
ある分野において新しく登場して認められ、意気込みや才能が鋭いこと。 |
○ |
心神耗弱 |
しんしんこうじゃく |
善悪を判断して行動する精神のはたらきがひじょうに弱いこと。裁判では刑を軽くする。 |
− |
人心収攬 |
じんしんしゅうらん |
人々の心をうまくつかむこと。政治的によく使われる。 |
− |
心神喪失 |
しんしんそうしつ |
善悪を判断して行動する精神のはたらきがまったくないこと。裁判ではその状態で犯した罪は罰しない。 |
− |
心身耗弱 |
しんしんもうじゃく |
行為の是非を弁別する能力、またはその判断にしたがって行動する能力が著しく低いひと |
− |
薪水之労 |
しんすいのろう |
骨身を惜しまず雑事を行なうこと。 |
− |
進寸退尺 |
しんすんたいせき |
得ることが少なく、失うことが多いことのたとえ。一寸進んでは一尺退くの意味。 |
− |
人生一世 |
じんせいいっせい |
人の一生。 |
− |
人生行路 |
じんせいこうろ |
人がこの世に生きていく道のこと。「行路」は、道・旅路のこと。 |
− |
晨星落落 |
しんせいらくらく |
明け方の空に、星が僅か二つ三つ見えるように、友人が次第に少なくなること。 |
− |
臣籍降下 |
しんせきこうか |
もと、皇族が皇族以外の者との結婚や賜姓などで、皇族の身分を失うこと。 |
− |
親戚知己 |
しんせきちき |
親しい人々。親戚と知り合い。 |
− |
人跡未踏 |
じんせきみとう |
今までに人が足を踏み入れたことがないこと。人の通ったことが全くないこと。 |
○ |
深造自得 |
しんぞうじとく |
学問の深い奥義を窮めて、深くみずから了解する。 |
− |
心想羸劣 |
しんそうるいれつ |
心が弱く劣っているということ。どれほどしっかりしたことを言いどれほど固く信じていても、その時その時の状況や仏教でいう縁によって、心は揺れ動く。 |
− |
迅速果敢 |
じんそくかかん |
素早く大胆に物事を行うこと。「迅速」は、きわめて速く、すみやかなこと。 |
− |
迅速果断 |
じんそくかだん |
物事をすばやく決断し、実行すること。思いきりがよく決行にすばやい。 |
− |
身体髪膚 |
しんたいはっぷ |
からだ全体、髪の毛や皮膚に至るまでのこと。 |
− |
進退両難 |
しんたいりょうなん |
進むも退くも両方ともに困難なこと。ニッチもサッチもいかないこと。 |
△ |
人畜無害 |
じんちくむがい |
人にも家畜にも害の無いこと。 |
○ |
人中騏驥 |
じんちゅうのきき |
多くの人に秀でた天才のたとえ。 |
− |
人中獅子 |
じんちゅうのしし |
多くの人に秀でた天才のたとえ。 |
− |
尽忠報国 |
じんちゅうほうこく |
忠義を尽くして、国の恩に報いること。 |
− |
新陳代謝 |
しんちんたいしゃ |
古いものが去り、新しいものが変わってあらわれること。 |
− |
震天駭地 |
しんてんがいち |
天をふるわせ、地をおどろかす。勢力や音響が盛んなたとえ。 |
− |
震天動地 |
しんてんどうち |
天地をふるい動かすほどの大変な出来事。元は威勢の盛んなことで、大音響などのたとえ。 |
− |
陣頭指揮 |
じんとうしき |
上の者が先頭に立って指図を与えること。 |
○ |
心頭滅却 |
しんとうめっきゃく |
心の中の雑念を消し去ること。無念、無想の意。 |
− |
晨入夜帰 |
しんにゅうやき |
朝早く官舎に入って、夜遅く帰ること。 |
− |
晨入夜出 |
しんにゅうやしゅつ |
朝早く官舎に入って、夜遅く出ること。 |
− |
人馬絡繹 |
じんばらくえき |
人馬の往来が絶えないこと。往来の激しいさま。 |
− |
人品骨柄 |
じんぴんこつがら |
見た目の品位や人格のこと。 |
− |
心腹輸写 |
しんぷくゆしゃ |
心に思うところを全て打ち明ける。真心を示す。 |
- |
人物月旦 |
じんぶつげったん |
人物批評、品定めのこと。 |
− |
神仏混交 |
しんぶつこんこう |
神と仏はもともとは一体であるという信仰から、神仏をいっしょに祭ること。 |
− |
深謀遠慮 |
しんぼうえんりょ |
将来のことまでよく考え、計画をたてること。また、そのようなはかりごと。 |
△ |
尽未来際 |
じんみらいさい |
未来永劫。永遠の未来。 |
− |
人面獣心 |
じんめんじゅうしん |
人の顔をしていながら心は獣同然であること。人情のない無慈悲な者をいう。 |
○ |
人面桃花 |
じんめんとうか |
以前佳人に会った場所で、再びその人に会えないこと。美人の顔と桃の花の意味。中唐の詩人崔護の詩から出た言葉。 |
− |
森羅万象 |
しんらばんしょう |
天地の間に存在するすべての事物・現象。 |
○ |
水温躍層 |
すいおんやくそう |
海や湖沼の深さに伴う水温の減少率が特に大きな層をいう。海洋水産学の専門用語。 |
− |
隋和之材 |
ずいかのざい |
隋は隋侯の珠、和は和氏の璧。ともに天下の貴重な宝である。転じて、すぐれた人材にたとえる。 |
− |
水火氷炭 |
すいかひょうたん |
火と水、氷と炭のごとく、お互いに相容れぬこと。また非常に仲の悪いことをいう。 |
− |
不通水火 |
すいかをつうぜず |
日常生活に必要不可欠の飲み水や薪などを融通し合おうとしない。近所づき合いをせぬこと。 |
− |
酔眼朦朧 |
すいがんもうろう |
酒に酔ったために目の焦点が定まらず、ものがはっきり見えないさま。酔ってぼんやりした様子をいう。 |
△ |
随喜渇仰 |
ずいきかつごう |
喜んで仏に帰依し、深く信仰すること。 |
− |
炊臼之夢 |
すいきゅうのゆめ |
妻に先立たれるたとえ。また、妻の死を知らせる夢。 |
− |
水鏡之人 |
すいきょうのひと |
「水鏡」は物の姿を写す水鏡。曇りのない清らかな水鏡の意味から、人の道の手本となるような人物、 また人の師表となる聡明な人のたとえ。 |
− |
水魚之交 |
すいぎょのまじわり |
非常に仲がよい、信頼できる交際。水と魚のように離れることができない親密な間柄。 |
− |
炊金饌玉 |
すいきんせんぎょく |
金をかしぎ、玉を食物とする。ごちそう。見事な食事をほめていう。 |
− |
水光接天 |
すいこうせってん |
「水光天に接す」。月の光りが川面に映り輝き、その水面がはるか彼方で天に接していること。揚子江の夜景の雄大な景影のさま。 |
− |
随処為主 |
ずいしょいしゅ |
常に主体性を持つこと。人は環境や境遇に左右されて行動しやすいものであるが、どのような場合にも主体性を失わずにいきることが真の生き方であるということ。「随処に主と為る」とも読む。 |
− |
穂状花序 |
すいじょうかじょ |
無限花序の一。伸長した花軸に柄のない花が穂状につくもの。麦・イノコズチ・オオバコなどにみられる。 |
− |
随処作主 |
ずいしょさくしゅ |
どんな仕事につくにせよ、その主人公になった気持ちで勉励すれば必ず道が開けて正しい成果が得られよう、という教え。 |
− |
綏綏灑灑 |
すいすいさいさい |
水の流れ落ちるさま。さらさら。たらたら。 |
− |
水髄方円 |
すいずいほうえん |
「水は方円の器に随う」。水は四角な、円い器にも素直に従うように、民の善悪は君の善悪に原因し、人の善悪は交友の良否によるということ。 |
− |
水清無魚 |
すいせいむぎょ |
「水清ければ魚無し」。水が非常に清く澄んでいると、反って魚は棲みにくい。人も清廉潔白すぎると厳しすぎて、人がなついて来ない。寛大な思いやりの態度が大切であること。 |
− |
酔生夢死 |
すいせいむし |
酒に酔い、夢の中にいるような気持ちで、うかうかと一生を送ること。つまり、一生を何もせずに無為に過ごすこと。 |
△ |
水積成川 |
すいせきせいせん |
小さな水の流れも、集い合って大きな川となるように、小も積もれば大となるたとえ。 |
− |
翠帳紅閨 |
すいちょうこうけい |
翡翠(かわせみ)の羽で飾った帳(とばり)と紅色の寝室。美しく飾った貴婦人の寝室のこと。 |
− |
垂髫戴白 |
すいちょうたいはく |
たれ髪の子供と白髪の老人。 |
− |
水天一碧 |
すいてんいっぺき |
晴れ渡って、水と空と一続きに青々としている。 |
− |
垂天之雲 |
すいてんのくも |
空いっぱいに垂れ下がる雲。大きいことの形容。 |
− |
水天髣髴 |
すいてんほうふつ |
遠い沖の水面と空とがひとつづきになって、水平線の見分けがつきにくいこと。 |
− |
水到渠成 |
すいとうきょせい |
「水到りて渠成る」と読む。水が流れてくると、自然に土が削られ溝ができる。時が経てば物事は自然に成功すること。 |
− |
垂堂之戒 |
すいどうのいましめ |
将来のある子は危険な所に近寄ってはならないという戒め。 |
− |
錐刀之末 |
すいとうのすえ |
わずかな利益。 |
− |
水乳交融 |
すいにゅうこうゆう |
水と乳が互いにまざり合い融け合うことから、互いの関係が密接で堅く結び合って、解くことのできぬたとえに用いる。 |
− |
随波逐流 |
ずいはちくりゅう |
「波に随し、流れを逐う」。自分には本来の主義、主張がなく、ただ世間の大勢の流れに従うことのたとえ。 |
− |
酔歩蹣跚 |
すいほまんさん |
酔ってふらふら歩くこと。酔った足取りのおぼつかない様子。 |
− |
水密隔壁 |
すいみつかくへき |
防水隔壁ともいう。船の外板が破損して、船の中に水が侵入しても、船内に区画、侵入止めの隔壁のある設備のこと。 |
− |
吹毛之求 |
すいもうのきゅう |
しいて他人の欠点を探し求めること。 |
− |
吹毛之剣 |
すいもうのけん |
吹きつけた小さな毛をも切る剣の意から、非常によく切れる剣。 |
- |
水落石出 |
すいらくせきしゅう |
「水落ち石出ず」という。谷川を流れる水量が減って、川の底の石が露出することから転じて事の真相が明らかになるたとえ。 |
− |
水陸並進 |
すいりくへいしん |
水軍と陸軍の兵士を同時に並べて前進させること。「水陸並び進む」。 |
− |
垂簾之政 |
すいれんのまつりごと |
幼少の天子に代わって太后・皇太后が政治をとること。 |
− |
水路之勝 |
すいろのしょう |
舟路のけしきのよいこと。 |
− |
枢機之位 |
すうきのくらい |
天子の近くに仕えて重要なことに参与する地位。枢要な地位。 |
− |
鄒魯遺風 |
すうろのいふう |
孔子・孟子の遺風。孟子は鄒国出身、孔子は魯国出身のためにいう。 |
− |
頭寒足熱 |
ずかんそくねつ |
頭をすずしくし、足を暖かくすること。 |
○ |
頭脳明晰 |
ずのうめいせき |
頭が良くて、知力、判断力が優れていること。 |
○ |
寸進尺退 |
すんしんしゃくたい |
わずかに進んで大きく退くこと。得るものは少なく、失うものが多いことのたとえ。 |
△ |
寸善尺魔 |
すんぜんしゃくま |
一寸の善と一尺の魔。世の中には善いことが少なく、悪いことが多いことのたとえ。また、よい物事はとかく妨げが多く成就しがたいこと。「好事、魔多し。」 |
△ |
寸草春暉 |
すんそうしゅんき |
父母の愛情には万分の一も報いることができないたとえ。寸草は親に報いようとする子供のわずかな心。春暉は父母の広大な恩。 |
− |
寸鉄殺人 |
すんてつさつじん |
鋭い言葉で相手の欠点をつくこと。 |
− |
寸田尺宅 |
すんでんしゃくたく |
狭い田と、小さな家の意から、少しばかりの財産のこと。 また、自分の試算を謙遜していうことば。 |
- |
寸馬豆人 |
すんばとうじん |
遠方の人馬が小さく見えること。また、画中の遠景の人馬が小さく描かれていること。寸・豆は小さいこと。 |
− |
井蛙之見 |
せいあのけん |
井戸の中に住んでいる蛙には、世の中の広い話をしても通じない。 見界の狭い、世間知らぬ人には踏み行うべき道を語ることができぬ。 |
− |
晴雲秋月 |
せいうんしゅうげつ |
晴れた空の雲と秋の月。胸中の清らかに澄みとおることをいう。 |
− |
青雲之志 |
せいうんのこころざし |
立身出世しようと願う心。 |
− |
青雲之士 |
せいうんのし |
学徳の高い人。高位高官に出世した人。 |
− |
青雲之交 |
せいうんのまじわり |
同時に官に仕えた縁による交わり。 |
− |
清栄峻茂 |
せいえいしゅんも |
木が美しく高く茂ること。 |
− |
声音笑貌 |
せいおんしょうぼう |
声色や笑い顔。外見だけの様子。 |
− |
臍下丹田 |
せいかたんでん |
下腹。へその下5pぐらいの丹田というところ。 |
− |
星火燎原 |
せいかりょうげん |
些細なことでもほっておくと、手におえなくなるというたとえ。 |
− |
誠歓誠喜 |
せいかんせき |
心から喜ばしい。この上なく喜ばしい。臣下が天子に奉る書に用いる言葉。 |
− |
政教一致 |
せいきょういっち |
政治と宗教が一体であること。 |
○ |
誠惶誠恐 |
せいきょうせいこう |
真心から恐れかしこまり、地にぬかずくことの意。手紙の終りに敬意を表わして添える。 |
- |
政教分離 |
せいきょうぶんり |
政治と宗教が分離され、独立していること。 |
○ |
政権亡者 |
せいけんもうじゃ |
政治権力に固執し、それに恋々たる連中。 |
△ |
晴好雨奇 |
せいこううき |
山水の景色が、晴れの日に素晴しいだけでなく、雨の日にも珍しい味わいを呈すること。晴れても雨でも景観が良いこと。 |
− |
晴耕雨読 |
せいこううどく |
晴れた日には外に出て田畑を耕し、雨の日には家の中で読書をするというように、思いのままのんびりと生活するということ。 |
◎ |
生殺与奪 |
せいさつよだつ |
生かすも殺すも、与えるも奪うも思いのままであること。他のものを自由自在に支配することのたとえ。 |
△ |
青山一髪 |
せいざんいっぱつ |
海上はるかに青山が一本の髪を引いたようにかすかに見えるさま。 |
− |
聖子神孫 |
せいししんそん |
聖人の子や神の孫。天子の血筋のこと。 |
− |
生死肉骨 |
せいしにくこつ |
人に恩を施したことに対する感謝の表現。 |
− |
生死之境 |
せいしのさかい |
死ぬか生きるかの危ない場合。 |
− |
斉紫敗素 |
せいしはいそ |
粗悪品でも、紫色に染め上げるだけで価格はもとの十倍にもなるということから、賢者が豊かな知識を用いて災いを転じて福となし、失敗を成功へと導くことのたとえ。 |
- |
西施捧心 |
せいしほうしん |
むやみに人の真似をして、笑い者になるたとえ。 |
− |
清酌庶羞 |
せいしゃくしょしゅう |
神にすすめる酒ともろもろの供物。 |
− |
清秀深穏 |
せいしゅうしんおん |
清らかに高くひいでて、奥ゆかしく落ち着いたさま。 |
− |
清浄寂滅 |
せいじょうじゃくめつ |
清浄無為を説く老子の道と、寂滅為楽を説く仏教。道家の道と仏教の教え。 |
− |
済勝之具 |
せいしょうのぐ |
じょうぶな足。健脚。けしきのすぐれた所を渡り歩く道具の意味。 |
− |
精神一到 |
せいしんいっとう |
精神を集中して努力すれば、どんなことでもできないことはない、ということ。朱熹の「陽気の発する処、金石も亦た透る。精神一到、何事か成らざらん」から。 |
− |
誠心誠意 |
せいしんせいい |
まごころのこと。誠をもって相手に接する正直な心。 |
○ |
棲神之域 |
せいしんのいき |
おくつき。父祖の墓地。 |
− |
生生化育 |
せいせいかいく |
万物を育てて、宇宙を経営すること。 |
− |
正正堂堂 |
せいせいどうどう |
態度や方法が正しくて立派なさま。陣営などの勢いが盛んなさま。 |
○ |
生生流転 |
せいせいるてん |
万物が永遠に生死の間を巡ること。万物が絶えず変化し移り変わってゆくこと。 |
− |
世渫不食 |
せいせつふしょく |
「世渫(せいきょ)けれども食(くら)われず」とも読む。 井戸の水は清く澄んでいるのに人々がその水を汲んで用いることがない。
賢人と言われ乍ら、世間に用いられることがない人のこと。「渫」は清潔、潔白、「食」は汲みとるの意。 |
− |
青苔黄葉 |
せいたいこうよう |
青いこけと黄色い秋の木の葉。山家のよいけしき。 |
− |
贅沢三昧 |
ぜいたくざんまい |
思うままに贅沢にふけること、したい放題の贅沢をすること。 |
○ |
清濁併呑 |
せいだくへいどん |
善悪分け隔てなく受け入れること。 |
− |
清淡虚無 |
せいたんきょむ |
清く淡泊で物にこだわらず、さっぱりしていること。 |
− |
生知安行 |
せいちあんこう |
生まれながらにして道徳の何であるかに通じていて、努力することもなく難なくそれを実行すること。 |
- |
成竹胸中 |
せいちくきょうちゅう |
竹の絵を描こうとするとき、まず完全な竹の形を思い浮かべたのちに筆をおろす意から、あらかじめ心に決めた計画をもつ。また、確かな成算があることのたとえ。 |
- |
井底之蛙 |
せいていのあ |
井戸の底の蛙。世間知らず。見識の狭いもの。 |
− |
青天霹靂 |
せいてんのへきれき |
晴れた空の雷の意味で、突然に起こった変動。また、急激な変動。突然起こる大事件。 |
− |
青天白日 |
せいてんはくじつ |
心の中が明白で、少しも隠しごとや疑われることがない状態。うたがいや無実の罪がはれること。晴天白日 |
○ |
正当防衛 |
せいとうぼうえい |
急迫した不正の侵害に対して、これを防ぐためにやむを得ず行う加害行為。刑法上では違法性を欠くものとして犯罪とならず、民法上も不正行為としての損害賠償責任を生じない。 |
- |
斉東野人 |
せいとうやじん |
斉の国、東部地方の人は愚かでそのいうことが信じられないというところから、事理をわきまえない田舎者をいう。 |
− |
生呑活剥 |
せいどんかっぱく |
他人の詩文をそっくり盗むこと。活剥は生きたままはぎとるの意味。 |
− |
坐井観天 |
せいにざしててんをみる |
井戸の底に坐って天を眺めても、広い天地のほんの一角しか見えぬように、見識や世界観の狭い人のことを言う。
またそれを自ら自覚せずに自慢したり、人を批判すること。 |
− |
成敗之機 |
せいばいのき |
勝ち負けのはずみ。成功するか失敗するかのきっかけ。 |
− |
斉眉之礼 |
せいびのれい |
食事の膳をまゆの高さまでささげてする礼。慎んで夫に仕えること。 |
− |
凄風苦雨 |
せいふうくう |
寒く長い厳しい冬の雨風。悲惨な境遇のたとえ。「凄」は氷雨の降るさまで凄まじく、冷たく寂しさが肌身にこたえること。 |
− |
清風明月 |
せいふうめいげつ |
すがすがしい夜風と明るい月。美しい自然や風雅な遊びなどの形容。 |
− |
勢利之交 |
せいりのまじわり |
権勢と利益をめあてにする交際。 |
− |
精励恪勤 |
せいれいかっきん |
仕事に力を尽くし、怠らないこと。精力を傾注して励むようす。 |
△ |
清廉潔白 |
せいれんけっぱく |
心や行いが清く正しく、私欲・不正など、うしろ暗いところがまったくないこと。 |
○ |
世運隆替 |
せうんりゅうたい |
世の気運が栄えたり、衰えたりして移り変わること。 |
− |
是耶非耶 |
ぜかひか |
良いこと、悪いことに迷って判断に迷うこと。 |
− |
赤衣使者 |
せきいのししゃ |
赤とんぼの別名。 |
− |
積羽沈船 |
せきうちんせん |
羽のように軽いものも、たくさん積めば重くなって船を沈めるようになる意から、小事も積もり積もれば大事になることのたとえ。また、小さなもの、非力なものでもたくさん集まれば、大きな力となるというたとえ。 |
- |
積玉之圃 |
せきぎょくのほ |
名文の多いたとえ。 |
− |
尺呉寸楚 |
せきごすんそ |
呉・楚はともに春秋時代の大国の名前。高い所から見下ろすと呉・楚の大国も小さく見えるように、物が小さく見えるさま。 |
− |
尺山寸水 |
せきざんすんすい |
高山や大河が小さく見えるように、物が小さく見えるさま。 |
− |
隻紙断絹 |
せきしだんけん |
文字を書いたわずかな紙。または絹のきれ。書画のわずかな切れ端。 |
− |
赤子之心 |
せきしのこころ |
あかごのように、偽りがない心。世の罪悪に汚れない清い心。 |
− |
碩師名人 |
せきしめいじん |
徳のある人や名声のある人。 |
− |
積薪之嘆 |
せきしんのたん |
下積みになって長く用いられないこと。 |
− |
積衰積弱 |
せきすいせきじゃく |
しだいしだいに衰え弱る。 |
− |
尺寸之功 |
せきすんのこう |
少しの手柄。 |
− |
尺寸之兵 |
せきすんのへい |
短い武器。寸鉄。 |
− |
尺沢之鯢 |
せきたくのげい |
小さな池の山椒魚。見聞の狭いこと。一説にはめだか。 |
− |
積土成山 |
せきどせいざん |
「積土山を成す」とも読む。塵も積もれば山となる。 |
− |
責任回避 |
せきにんかいひ |
責任をとらずに逃げる、逃れること。 |
○ |
責任転嫁 |
せきにんてんか |
責任、罪などをほかのもののせいにする(になすりつける)こと。 |
○ |
石破天驚 |
せきはてんきょう |
群を抜いて素晴らしいという意味の香港のことわざ。 |
− |
世間惨風 |
せけんさんぷう |
世の中の辛いこと。 |
− |
是是非非 |
ぜぜひひ |
良いことはよいこと、悪いことはわるいことと、公正無私に判断すること。道理によって正しく判断する態度をいう。 |
○ |
折花攀柳 |
せっかはんりゅう |
花柳界で遊ぶこと。 |
− |
雪月風花 |
せつげつふうか |
自然の景色、四季の景観をいう |
− |
切磋琢磨 |
せっさたくま |
友人や同僚がお互いに励まし合って、学問・技芸・徳行などを鍛練する意。 |
○ |
切歯扼腕 |
せっしやくわん |
激しく怒ったりしてじりじりいらいらすること。はぎしりをし、うでをにぎりしめてくやしがること。 |
△ |
折衝禦侮 |
せっしょうぎょぶ |
敵をくじいて侮られないようにする。 |
− |
殺生禁断 |
せっしょうきんだん |
殺生をさしとめること。 |
− |
折衝之臣 |
せっしょうのしん |
攻撃してくる敵を千里の先で追い払う忠義な臣。 |
− |
絶体絶命 |
ぜったいぜつめい |
逃れようのない、非常に困難な場面・立場に追い詰められること。進退極まった状態。 |
◎ |
雪中松柏 |
せっちゅうのしょうはく |
松や柏(桧に似た常緑樹)は寒い雪の中でもその緑色を変えない。人の節操の堅いことのたとえ。 |
− |
雪泥鴻爪 |
せつでいのこうそう |
雪解けの泥の上に水鳥が爪跡をしるすの意味で、人生のはかなく跡形の残らないことのたとえ。 |
− |
世道人心 |
せどうじんしん |
世の中の道徳と世間の人の心。 |
− |
用銭如水 |
ぜにをもちいることみずのごとし |
湯水のごとくお金をむだ遣いすること。 |
− |
是非曲直 |
ぜひきょくちょく |
正しいか正しくないかということ。「是非」は、正しいことと間違っていること。「曲直」は、曲がったこととまっすぐなこと。 |
− |
是非善悪 |
ぜひぜんあく |
物事のよしあし。正邪。 |
− |
是非之心 |
ぜひのこころ |
良いことを是とし、悪いことを非とする心。世の出来事について、そのよしあしをやたらと気にかける心。 |
− |
善因善果 |
ぜんいんぜんか |
よい行いはよい結果をうむこと。 |
− |
扇影衣香 |
せんえいいこう |
貴婦人が多く集まっている形容。扇の影と衣服の香りの意味。 |
− |
浅学短才 |
せんがくたんさい |
学問が浅く、才知の乏しいこと。 |
− |
浅学菲才 |
せんがくひさい |
学問や知識が浅く才能がないこと。また、自分の才能をへりくだっていう語。非才浅学。浅知短才。 |
○ |
先義後利 |
せんぎこうり |
義を先にして利を後にするものは栄えるということ |
− |
千客万来 |
せんきゃくばんらい |
多くの客が入れ代わり立ち代わり入って来ること。 |
◎ |
千金之家 |
せんきんのいえ |
金持ちの家。富豪の家。 |
− |
千金之価 |
せんきんのか |
高価な品物。また、大金。 |
− |
千句一言 |
せんくいちげん |
千句のことばに匹敵する一言。千句にあたる重い一言。 |
- |
千軍万馬 |
せんぐんまんば |
たくさんの兵士や軍馬。多くの戦争を体験し戦歴が豊かであること。経験豊富でしたたか。 |
− |
先見之明 |
せんけんのめい |
将来を見通す能力。 |
− |
千言万語 |
せんげんばんご |
いろいろ言葉を尽くして言うこと。長たらしい言葉。 |
− |
千呼万喚 |
せんこばんかん |
何度も何度も呼びかける。 |
− |
千古不易 |
せんこふえき |
ずっと、永遠に変わらないこと。 |
△ |
前後不覚 |
ぜんごふかく |
前後の区別もつかなくなるほど正体がなくなること。全然覚えがなくなる。 |
◎ |
千古不磨 |
せんこふま |
永久に伝わる。不磨は磨り減ってしまわないこと。不朽。 |
− |
潜在意識 |
せんざいいしき |
意識にのぼらない概念。下意識。 |
− |
千載一遇 |
せんざいいちぐう |
千年の間に一回しか会えない。めったにめぐり会えないよい機会。 |
○ |
千載一時 |
せんざいいちじ |
千年に一回会うほどのきわめてまれな良い機会。 |
− |
千載之任 |
せんざいのにん |
千年も続く平和をたもつ任務。 |
− |
千載不磨 |
せんざいふま |
いつまでも消えないこと。「千載」とは千年のこと。 |
− |
千差万別 |
せんさばんべつ |
物事の種類や様子にさまざまな差異があること。そのさま。 |
○ |
千山万岳 |
せんざんばんがく |
多くの山々。 |
− |
千山万水 |
せんざんばんすい |
さまざまな山岳や水流。 |
− |
仙姿玉質 |
せんしぎょくしつ |
仙人のような姿と玉のような肌。→並外れた美女 |
− |
千思万考 |
せんしばんこう |
さまざまに思い巡らすこと。あれこれ思い、考えること。その考え。 |
△ |
千紫万紅 |
せんしばんこう |
色々な色の花により鮮やかに見える景色・風景。千紅万紫 |
− |
千姿万態 |
せんしばんたい |
姿かたちやありさまが、種々さまざまであること。 |
− |
浅酌低唱 |
せんしゃくていしょう |
ほろ酔い気分で軽く歌を歌って楽しむこと。また、そのような小酒宴。 |
− |
鮮車怒馬 |
せんしゃどば |
美しく立派な車と、たくましい馬。 |
− |
千秋万古 |
せんしゅうばんこ |
千年万年。非常に長い年月。 |
− |
千秋万歳 |
せんしゅうばんざい |
永遠のこと。また、人の長寿を祝う言葉。「万歳」は、「ばんぜい」や「まんざい」とも読む。 |
− |
千乗之家 |
せんじょうのいえ |
兵車千両を出すことのできるほど領地を持っている大諸侯の家老の家。 |
− |
千乗之国 |
せんじょうのくに |
兵車千両を出すことのできる大国。 |
− |
川上之嘆 |
せんじょうのたん |
川のほとりで、水の流れが常にとどまることのないことに感慨をもよおすこと。「上」は川のほとりのこと。 |
− |
千状万態 |
せんじょうばんたい |
さまざまの状態。 |
− |
禅譲放伐 |
ぜんじょうほうばつ |
天子の位を有徳者に譲ることと、家来が天子を武力によって追放し、自分が天子になること。 |
− |
吮疽之仁 |
せんしょのじん |
大将が手厚く士卒をいたわること。戦国時代に呉起が部下の兵士の腫物の膿を吸い取った故事。疽は腫物。 |
− |
千緒万端 |
せんしょばんたん |
いろいろな事柄。 |
− |
全身全霊 |
ぜんしんぜんれい |
心身の力のすべて。体力と精神力のすべて。 |
○ |
浅斟低唱 |
せんしんていしょう |
あっさりと酒を味わいながら、小声で歌などうたって楽しむこと。 |
− |
千仞之谿 |
せんじんのたに |
きわめて深い谷。周尺で千仞はおよそ1575m。 |
− |
千仞之山 |
せんじんのやま |
きわめて高い山。周尺で千仞はおよそ1575m。 |
− |
千辛万苦 |
せんしんばんく |
さまざまの苦労を重ねること。 |
− |
前人未踏 |
ぜんじんみとう |
今までに誰も足を踏み入れたことがないこと。誰も到達していない。 |
○ |
煎水作氷 |
せんすいさくひょう |
「水を煎(に)て氷を作る」と読む。全く不可能なことのたとえ。 |
− |
戦戦兢兢 |
せんせんきょうきょう |
おそれおののく様子。おそれてびくびくする様子。また、「戦々恐々」とも書き、「恐々」は、ふるえるを意味する「兢々」のかきかえ字。 |
○ |
宣戦布告 |
せんせんふこく |
戦争開始を内外に知らせること。 |
○ |
戦戦慄慄 |
せんせんりつりつ |
恐れふるえる。 |
− |
蝉噪蛙鳴 |
せんそうあめい |
セミが鳴き騒ぎ、カエルがやかましく鳴くこと。転じて、議論や文章のへたなこと。やかましいだけで何の役にも立たないこと。 |
- |
先祖伝来 |
せんぞでんらい |
先祖から代々伝わっていること |
− |
千村万落 |
せんそんばんらく |
多くの村村。 |
− |
千態万状 |
せんたいばんじょう |
さまざまの状態。 |
− |
前代未聞 |
ぜんだいみもん |
あまりにもふつうと違っていて、今まできいたことのないこと。 |
◎ |
全知全能 |
ぜんちぜんのう |
知識が完全で少しの欠点もないこと。 |
○ |
前程万里 |
ぜんていばんり |
将来の可能性が大きいこと。将来が有望で可能性に満ちあふれていることの例え。「前程」は、これから進んでいく道のり、前途のこと。社会に巣立つ前途ある人への祝福の言葉に使う。 |
− |
先手必勝 |
せんてひっしょう |
攻撃を先に仕掛ければ、必ず勝てるということ。 |
◎ |
仙洞御所 |
せんとうごしょ |
上皇・法皇の御所。 |
− |
前途多難 |
ぜんとたなん |
これから行く先に、多くの困難が待ち構えていること。 |
◎ |
前途有為 |
ぜんとゆうい |
将来、活躍の見込みのあること。「前途」は、将来の意。「有為」は、何か立派なことを行うこと。 |
− |
前途洋洋 |
ぜんとようよう |
将来が希望に満ちていること。前途が豊かで盛んな予感の持てること。 |
◎ |
前途遼遠 |
ぜんとりょうえん |
行く先の道がはるかに遠い。望みがすぐには達せられない。 |
△ |
善男善女 |
ぜんなんぜんにょ |
仏法に帰依した男女。また、一般に信仰心のあつい人々や、寺社に参拝する人々をいう。 |
○ |
阡陌交通 |
せんぱくこうつう |
田のあぜ道が四方に通じていること。あぜ道が縦横に通っていること。 |
− |
千波万波 |
せんぱばんぱ |
次から次へと絶え間なく押し寄せてくる波。 |
− |
仙風道骨 |
せんぷうどうこつ |
仙人や道士の風骨の意味。人並みでない姿。 |
− |
煎餅蒲団 |
せんべいぶとん |
煎餅のように綿の薄いふとん。 |
− |
千篇一律 |
せんぺんいちりつ |
どれもこれも変わりばえがなく、面白みがないこと。みな同じ調子。 |
△ |
千変万化 |
せんぺんばんか |
いろいろさまざまに変わること。変化がきわまりないこと。 |
○ |
羨望嫉妬 |
せんぼうしっと |
うらやんでねたむこと。 |
− |
千方百計 |
せんぽうひゃっけい |
いろいろと思いはかること |
− |
千万無量 |
せんまんむりょう |
数が多くて数えきれないこと。計り知れないこと。 |
− |
先憂後楽 |
せんゆうこうらく |
優れた為政者は心配事については世の人がまだ気付かないうちからそれを心にとめていろいろ処置をし、楽しみは世の人の楽しむのを見届けたあとに楽しむ。政治家の心がけを表した語。 |
△ |
先用後利 |
せんようこうり |
先に使ってもらい、後でその分の代金を受け取って利益をうること。 |
− |
吮癰舐痔 |
せんようしじ |
癰は悪質の腫物。腫物の膿を吸い、痔をなめる。ひどくへつらいこびること。 |
− |
千里一曲 |
せんりいっきょく |
スケールの大きな立派な人は、多少の欠点があっても問題にする事はないという意味。 |
− |
千里一跳 |
せんりいっちょう |
大きな鳥か゛一気に千里を飛ぶ。一挙に遠くまで飛ぶこと。転じて、遠い道のりを短い時間で行くこと。たちまちに成功をおさめることのたとえ。 |
- |
千里同風 |
せんりどうふう |
千里の遠くまで同じ風が吹く。天下が統一されて平和な状態。遠方まで風俗が同じである。 |
− |
千里之外 |
せんりのそと |
千里も遠い所。 |
− |
千里比隣 |
せんりひりん |
交通の便が良くて、千里の遠方も隣のように思われる。 |
− |
千両役者 |
せんりょうやくしゃ |
演技の優れた俳優。一般に芸の優れた人。 |
− |
千慮一失 |
せんりょのいっしつ |
どんなに考えたつもりでも、思いがけない失敗がある。 |
− |
千慮一得 |
せんりょのいっとく |
愚者にもたまには良い考えがある。 |
− |
善隣友好 |
ぜんりんゆうこう |
隣り合った同士が、友好関係を結ぶこと。 |
− |
粗衣粗食 |
そいそしょく |
粗末な食事と粗末な衣服。簡素な暮らし。 |
○ |
創意工夫 |
そういくふう |
独創的な考えや方法を編み出すこと。「創意」は、模倣でない新しい思いつき。「工夫」は、方法、手段。 |
◎ |
滄海遺珠 |
そうかいいしゅ |
滄海中に取り残された珠。世に知られずに埋もれている賢者にたとえる。 |
− |
滄海桑田 |
そうかいそうでん |
世の中の移り変わりが激しいこと。 |
− |
滄海一粟 |
そうかいのいちぞく |
大海中にある一粒の粟。ほとんど比較できない小さいもののたとえ。また、この世界における人の存在のはかないことのたとえ。 |
− |
草芥之微 |
そうかいのび |
雑草やつちくれあくたのようなつまらないもの。微は微賤の意味。 |
− |
桑海之変 |
そうかいのへん |
陸地の桑畑が変わって、青々とした海となる。世の中の移り変わりの激しいたとえ。 |
− |
喪家之犬 |
そうかのいぬ |
誰からもかまってもらえない喪中の家の犬。喪中で餌をもらえずすっかり痩せ衰えた飼い犬。 |
− |
桑間濮上 |
そうかんぼくじょう |
淫靡な音楽の名。淫乱で不品行なこと。 |
- |
創業守成 |
そうぎょうしゅせい |
新しく事を始めることと、それを受け継ぎ守ること。 |
− |
聡慧警捷 |
そうけいけいしょう |
覚えが早く、すばしっこい。 |
− |
壮言大語 |
そうげんたいご |
意気盛んに大変勇敢で、大きなスケールの話しをすること。 |
− |
相互依存 |
そうごいぞん |
たがいに頼りあって生存をはかること。 |
○ |
糟糠之妻 |
そうこうのつま |
貧しい生活を共にしてきた妻。 |
− |
草行露宿 |
そうこうろしゅく |
山野に野宿しながら旅行すること。 |
− |
蒼梧之望 |
そうごののぞみ |
帝王の崩御のこと。昔、舜が死んだ地といわれる。蒼梧はいまの広西省蒼梧県の地。 |
− |
相互扶助 |
そうごふじょ |
互いに助け合うこと。互助。ダーウィンの生存競争説に反対したクロポトキンの理論の中心概念。生物や社会は競争や闘争によってではなく、自発的な協同によって進歩するという考え。 |
○ |
桑弧蓬矢 |
そうこほうし |
昔、中国で男の子が生まれると、桑の木で作った弓と蓬の葉で作った矢で四方を射て将来の雄飛を祝ったことから、男子が志を立てること。 |
- |
相互理解 |
そうごりかい |
互いによく理解し合うこと。 |
○ |
草根木皮 |
そうこんぼくひ |
漢方薬のこと。草の根と樹木の皮。 |
− |
創残餓羸 |
そうざんがるい |
傷つき損なわれ、飢え疲れる。 |
− |
走尸行肉 |
そうしこうにく |
走るしかばねと、、歩く肉。ともに動くはずがないので、無用の人をあざけっていう。 |
− |
相思相愛 |
そうしそうあい |
男女が互いに恋いしあい、愛し合うこと。非常にむつまじい男女の仲。 |
○ |
造次顛沛 |
ぞうじてんぱい |
瞬時も怠りなく努めるさま。また、危急の場合や、あわただしい場合のこと。 |
− |
相乗効果 |
そうじょうこうか |
2つ以上のものを掛け合わせて効果をあげること。 |
○ |
宋襄之仁 |
そうじょうのじん |
無益の情け。無用の仁義をしてかえってひどい目にあうこと。 |
− |
蚤寝晏起 |
そうしんあんき |
早く寝て遅く起きる。 |
− |
騒人墨客 |
そうじんぼっかく |
文人、詩人、書家、画家など、風流を解する人。 |
- |
漱石枕流 |
そうせきちんりゅう |
自分の言ったことの誤りを指摘されても直そうとしないこと。また、負け惜しみをしてひどいこじつけをするような偏屈な態度。 |
△ |
滄桑之変 |
そうそうのへん |
桑畑が海となり、海が干上がり桑畑になるような移り変わりの激しさをいう。 |
− |
宗族郷党 |
そうぞくきょうとう |
一族郷党。郷党は一部落。郷は一万二千五百家。党は五百家。 |
− |
相即不離 |
そうそくふり |
互いに関係しあっており、切り離すことができないさま。密接な関係をいう。 |
△ |
蚤知之士 |
そうちのし |
先見の明ある人。機を見るに敏感な人。蚤は早いの意味。 |
− |
桑田碧海 |
そうでんへきかい |
陸地の桑畑が変わって、青々とした海となる。世の中の移り変わりの激しいたとえ。 |
− |
蔵頭露尾 |
ぞうとうろび |
頭を隠して、相手から隠れたつもりでいても、尾が出ているさま。 |
- |
桑土綢繆 |
そうどちょうびゅう |
風雨の来る前に、鳥が桑の根を取って巣の穴を塞ぎ、風雨を防ぐの意味。災難を、その来る前に防ぐことのたとえ。 |
− |
竈突蕭然 |
そうとつしょうぜん |
かまどの辺りがさびしい。よい酒の肴がないこと。 |
− |
蔵魄之地 |
ぞうはくのち |
肉体を埋める地。 |
− |
造反有理 |
ぞうはんゆうり |
反逆にも理屈がある、ということ。 |
− |
草茅危言 |
そうぼうきげん |
民間にいて国政をきびしく論じること。 |
− |
桑蓬之志 |
そうほうのこころざし |
男子が四方に遠く遊学するこころざし。 |
− |
草茅之臣 |
そうぼうのしん |
官に仕えず、民間にある人。在野の人。 |
− |
聡明英知 |
そうめいえいち |
聖人が備える四つの徳。聡はあらゆることを聞く。明はあらゆることを見る。叡はあらゆることに通じる。智はあらゆることを知る。 |
− |
草莽之臣 |
そうもうのしん |
官に仕えず、民間にある人。在野の人。 |
− |
草木黄落 |
そうもくこうらく |
秋の末に、草木の葉が黄ばみ落ちる。 |
− |
草木怒生 |
そうもくどせい |
草や木が、春になり、いっせいに芽を出すこと。 |
- |
草木皆兵 |
そうもくみなへい |
「そうもくかいへい」の読みもあるようですがよく分かりません。敵を恐れるあまり、全山の草木までが皆敵兵のように見えるということ。 |
− |
巣林一枝 |
そうりんいっし |
鳥は林の中に巣食っても、一本の枝に巣を作るに過ぎない。小さい家に満足して住むたとえ。 |
− |
草廬三顧 |
そうろさんこ |
蜀の劉備が身を屈して、諸葛孔明の宅を三度訪問した故事。 |
− |
楚越同舟 |
そえつどうしゅう |
犬猿の仲の者同士が同じ場所に居合わせることのたとえ。(= 呉越同舟) |
- |
鼠肝虫臂 |
そかんちゅうひ |
鼠の肝と虫のひじ。取るにたりないもの。きわめてつまらないもの。 |
− |
惻隠之心 |
そくいんのこころ |
憐れみや思いやりのこころ。 |
− |
惻隠之情 |
そくいんのじょう |
人の不幸を哀れみ、かわいそうに思うこと。 |
- |
息災延命 |
そくさいえんめい |
わざわいをなくし、無事に長生きをすること。 |
− |
粟散辺土 |
ぞくさんへんど |
世界の片隅にあって、粟をまきちらしたような小さい国。 |
− |
即時一杯 |
そくじいっぱい |
死後の名誉を得るよりも、いますぐ一杯の酒を飲むほうがよいということ。あとで大を得るよりも今の小をよしとするたとえ。「即時一杯の酒」 |
- |
即身成仏 |
そくしんじょうぶつ |
密教の教義。人が肉身のままで仏になること。 |
− |
速戦即決 |
そくせんそっけつ |
一気に勝敗を決してしまうこと。 |
− |
即断即決 |
そくだんそっけつ |
即座に判断すること。議案や判決などを、ぐずぐずしないでその場で決めること。 |
○ |
俗談平和 |
ぞくだんへいわ |
俗談や日常的な話しことば。世間話。 |
- |
則天去私 |
そくてんきょし |
自己本位の考えを捨てて、自然の中において物事を見極めようとする姿勢。 |
△ |
俗務雨集 |
ぞくむうしゅう |
浮き世の煩わしい仕事が、さも雨が降って流れ集まるように、積もり重なってくること。 |
− |
息慮凝心 |
そくりょぎょうしん |
慮るを休みて心を凝らす。下手な考え休むに似たり。 |
− |
麁言細語 |
そげんさいご |
大まかな言とつまらない語。 |
− |
楚材晋用 |
そざいしんよう |
楚国の材を晉人が用いる。楚と晉とは春秋時代の国名。他のものを、自分に利用すること。 |
− |
麁枝大葉 |
そしたいよう |
あらい枝と大きい葉。文章の細かい法則にかかわらず、自由に筆力をふるったもののたとえ。 |
− |
粗酒粗肴 |
そしゅそこう |
粗末な酒と食事、招待客への謙遜語。 |
△ |
粗製濫造 |
そせいらんぞう |
質の悪い品をむやみにたくさん作ること。 |
− |
鼠窃狗偸 |
そせつくとう |
こそどろ。ねずみやいぬのようにこそこそ物を盗むの意味。 |
− |
即決即断 |
そっけつそくだん |
時機・チャンスを逃さず、即座に決断を下すこと。 |
○ |
則闕之官 |
そっけつのかん |
太政大臣の別名。 |
− |
率先躬行 |
そっせんきゅうこう |
人より先に自分からすすんで実行すること。 |
− |
率先垂範 |
そっせんすいはん |
自分がすすんで手本を示す。模範を見せること。 |
△ |
碎啄同時 |
そつたくどうじ |
またとない絶好のチャンス。両者の気持ちがぴったり合うタイミング。 |
△ |
率土之浜 |
そっとのひん |
国の果てまで。陸地の続く限り。 |
− |
俎豆之事 |
そとうのこと |
祭・儀式のこと。 |
− |
河漢其言 |
そのげんをかゝんにす |
天の河はどこに源があって、どこに流れるか分からぬように、彼の言うこともスケールが大きく、つかみどころがない。 |
− |
素波銀濤 |
そはぎんとう |
白い波。雲の形容をいう。銀濤も白波。 |
− |
孫呉之略 |
そんごのりゃく |
孫武と呉起の兵略。 |
− |
損者三友 |
そんしゃさんゆう |
交わって損となる友。易きにつく、人触りが良い、口先がいい。 |
− |
樽俎折衝 |
そんそせっしょう |
樽俎は宴席のご馳走。酒宴で和やかに交渉すること。 |
− |
噂沓背憎 |
そんとうはいぞう |
人前ではへつらって話し、その人のいない所では悪口を言う。 |
− |
尊皇攘夷 |
そんのうじょうい |
天皇を尊び、外敵を打ち払うこと。幕末の志士の標語。 |
− |
巽与之言 |
そんよのげん |
やさしく穏やかで、人に逆らわない言葉。巽は柔、与は和の意味。 |
− |
大安吉日 |
たいあんきちじつ |
暦の上で祝い事をするのに最もよいとされる日。 |
− |
大衣広帯 |
たいいこうたい |
大きなすそのある服を着て、はばの広い帯を締めるの意味で、儒者の着る服。 |
− |
大隠朝市 |
たいいんちょうし |
非凡な隠者は山中などにいるのではなく、市中に住み、俗人の中で超然と暮らしているものである。 |
- |
大海一粟 |
たいかいいちぞく |
広大なところに、たいへん小さいもののあることのたとえ。 |
- |
大廈高楼 |
たいかこうろう |
大きくて高い建物。豪壮な建物。 |
- |
大喝一声 |
だいかついっせい |
大声で叱りつけること。 |
△ |
大旱雲霓 |
たいかんうんげい |
日照がつづいているときに雨の前兆である雲や虹を待ち焦がれるように、ある物事の到来を切望することのたとえ。 |
- |
大旱慈雨 |
たいかんじう |
大旱魃を迎え、ただひたすらに恵み雨の降ることを渇望すること。 |
− |
大願成就 |
たいがんじょうじゅ |
願いが遂げられること。大願が神仏の加護によってかなえられること。 |
◎ |
大器小用 |
たいきしょうよう |
大人物を働き甲斐のない仕事につかせること。 |
△ |
対機説法 |
たいきせっぽう |
仏教のことばで、説法教化にあたって、相手の宗教的能力に応じて、わかるように法を説くこと。 |
- |
大器晩成 |
たいきばんせい |
大きな器は早く作れない。本当の大人物は若い頃は目立たないが、時間をかけて実力を養い、ついには大成するということ。 |
◎ |
大義名分 |
たいぎめいぶん |
ある行為のたてまえとなる理由づけや道理をいう。 |
◎ |
大義滅親 |
たいぎめっしん |
「大義親を滅す」とも読む。君臣の大義を果たすためには、父子の私情を捨てる。 |
− |
大逆無道 |
たいぎゃくむどう |
ひどく人の道にそむき、道理を無視した行為。謀反。 |
− |
対牛弾琴 |
たいぎゅうだんきん |
愚かな人に対して、難しい道理を説くこと。 いくら骨折っても効果のないことのたとえ。(= 馬耳東風) |
- |
堆金積玉 |
たいきんせきぎょく |
金銀宝石を高く積むの意味。金持ちのたとえ。 |
− |
大言壮語 |
たいげんそうご |
意気盛んに、大変勇敢で大きなスケールの話しをすること。(=壮言大語) |
○ |
大悟徹底 |
たいごてってい |
物事の本質・真理を悟って執着心・煩悩を断ち切り、吹っ切れた心境になること。 |
− |
泰山鴻毛 |
たいざんこうもう |
泰山は物の重いことのたとえ、鴻毛は物の軽いことのたとえ。 |
− |
太山之安 |
たいざんのやすき |
泰山のようにきわめて安泰なこと。 |
− |
泰山北斗 |
たいざんほくと |
多くの人に喜ばれるもののたとえ。ある一つの領域で最も権威を認められ、尊ばれる人。 |
△ |
大山鳴動 |
たいざんめいどう |
大きい山がうなりを発して揺れ動く。大きな騒ぎのたとえ。(大山鳴動、鼠一匹) |
− |
大死一番 |
だいしいちばん |
一度死んだつもりになって頑張ること。 |
△ |
大慈大悲 |
だいじだいひ |
大きくて際まりのない慈悲。 |
− |
大所高所 |
たいしょこうしょ |
枝葉末節にとらわれず、大局的に物事を見ること。 |
◎ |
大人君子 |
たいじんくんし |
徳が高く立派な人。 |
- |
大人虎変 |
たいじんこへん |
盛徳の者が天下を治めるときは、虎の毛皮の縞模様のようにその理由がはっきりと明らかであるということ。 |
− |
大人大耳 |
たいじんたいし |
徳が高く、心に余裕のある人は、細かなことをいちいち耳にとめないことをいう。 |
- |
大信不約 |
だいしんふやく |
本当の信頼関係にあれば、約束なんかしなくとも守れるという事。 |
− |
大声疾呼 |
たいせいしっこ |
大きな声で叫ぶこと。 |
− |
泰然自若 |
たいぜんじじゃく |
おちつきはらって物事に動じない。安らかでもとのまま変化せず平気な様子。 |
○ |
滞滞泥泥 |
たいたいでいでい |
凝り固まって通じないこと。また、こだわること。 |
− |
頽堕委靡 |
たいだいび |
身体や気力などが次第にくずれ衰える。 |
− |
大胆不敵 |
だいたんふてき |
度胸があって物事を恐れないこと。また、そのようす。敵を敵とも思わないこと。 |
○ |
大椿之寿 |
だいちんのじゅ |
長寿。長命。長生き。大椿は上古の大木の名前。その三万二千年が人間の一年にあたる。 |
− |
大同小異 |
だいどうしょうい |
少しは違っていても、大体は同じなこと。似たりよったり。 |
◎ |
大同団結 |
だいどうだんけつ |
いくつかの団体や党派が、多少の意見の差をかまわずに一つにまとまり、共通の目的に向かうこと。 |
○ |
大兵肥満 |
だいひょうひまん |
太っていて体が大きい男性のこと。 |
△ |
台風一過 |
たいふういっか |
台風が通り過ぎて。 |
○ |
大欲非道 |
たいよくひどう |
欲が深くて慈悲心がなく、残酷なこと。 |
- |
高張提灯 |
たかはりちょうちん |
長い竿を添えて高く掲げるようにした提灯。 |
− |
兌換紙幣 |
だかんしへい |
正貨と引き替えることのできる紙幣。 |
− |
多岐亡羊 |
たきぼうよう |
方針がいろいろあって、どうしてよいか迷うこと。 |
△ |
惰気満満 |
だきまんまん |
なまけゆるんだ気持があたりに満ちている。すっかりだらけきっている。 |
− |
濯纓濯足 |
たくえいたくそく |
清い水があれば冠(かんむり)の紐(ひも)を洗い、汚れ濁った水では、汚れた足を洗う。
時の世の良い悪い状況に応じて、身の進退をはかること。 |
− |
拓落失路 |
たくらくしつろ |
落ちぶれて失意の底に沈むこと。 |
− |
多芸無芸 |
たげいむげい |
多芸は無芸。多芸である人は、一つの芸に深く通じることなく、結局は無芸に等しいということ。 |
- |
竹之園生 |
たけのそのう |
竹薮。皇族の別称。 |
− |
他国三界 |
たこくさんかい |
よその国の遠く離れたところ。 |
- |
他山之石 |
たざんのいし |
自分を向上させるための、他人の間違いやよくない言動。 |
− |
多士済済 |
たしさいさい |
優れた人が多い様子。多士さいさい。 |
△ |
多事多患 |
たじたかん |
事が多ければそれだけ心配が多い。 |
− |
多事多端 |
たじたたん |
仕事や処理すべき事が多く、忙しいこと。 |
△ |
多事多難 |
たじたなん |
事件や災難が多いこと。 |
○ |
多種多様 |
たしゅたよう |
いろいろさまざま。多彩。 |
◎ |
多情多感 |
たじょうたかん |
感情が豊かで物事に感じやすい・こと(さま)。 |
○ |
多情多恨 |
たじょうたこん |
物事に感じやすく、恨んだり悲しむことが多いさま。愛情も強いが恨みの心も強いこと。 |
○ |
多少楼台 |
たしょうのろうだい |
多くの高殿。 |
− |
多情仏心 |
たじょうぶっしん |
物事に感じやすく移り気ではあるが、薄情なことができない性質をいう。 |
− |
打草驚蛇 |
だそうきょうだ |
「やぶへび」のこと。転じて、策略が事前に漏れ、敵に準備されてしまうたとえ。 |
- |
託孤寄命 |
たっこきめい |
先君の頼みを受けて、幼君を盛り立てて国政をとり治める。 |
− |
奪情従公 |
だつじょうじゅうこう |
喪中の人に、喪服を脱いだ出仕を命じ、公務に従事させること。 |
- |
達人大観 |
たつじんたいかん |
広く道理に通達した人は、小言に惑わされることなく、高い見地から全局をよく見極め、正しい判断をくだして誤ることがない。 |
- |
奪胎換骨 |
だったいかんこつ |
古人の詩文の要旨を取って、その形式を変えること。つくりかえ。 |
− |
脱兎之勢 |
だっとのいきおい |
網を逃れたうさぎの勢いの意味で、きわめて迅速な勢いをいう。 |
− |
脱帽露頂 |
だつぼうろちょう |
帽子を脱ぎ、頭をあらわにする意味で、無作法なこと。 |
− |
棚機津女 |
たなばたつめ |
はたを織る女。織女星。琴座のアルファ星。 |
− |
他人行儀 |
たにんぎょうぎ |
他人のように、改まったよそよそしい振る舞い。 |
○ |
他力本願 |
たりきほんがん |
他人の力ばかりあてにしていること。 |
◎ |
暖衣飽食 |
だんいほうしょく |
暖かい衣服を着て腹いっぱいに食べる満ち足りた生活。物質的な要求が満たされた生活のことをいう。 |
△ |
断崖絶壁 |
だんがいぜっぺき |
険しく切り立った崖。 |
− |
弾丸雨注 |
だんがんうちゅう |
雨のように降り注ぐ弾丸。弾丸が激しく飛んでくることのたとえ。 |
− |
弾丸雨飛 |
だんがんうひ |
雨のように飛んでくる弾丸。弾丸が激しく飛んでくることのたとえ。 |
− |
弾丸黒子 |
だんがんこくし |
はじき玉とほくろ。狭い土地のたとえ。猫の額。 |
− |
断簡零墨 |
だんかんれいぼく |
きれぎれの文書、はしきれに書いた文章。書いたものの断片。 |
− |
断機之戒 |
だんきのいましめ |
孟子が途中で学をやめようとしたのを戒めた故事。続けていたことを途中で止めたら、これ以上進まないばかりか、すべて水の泡になるということ。 |
− |
断金之契 |
だんきんのちぎり |
友情が強固に結ばれていれば、硬い金属をも断ち切ることができるほどであるということから、非常に親密な有事用のこと。 |
- |
箪食壷漿 |
たんしこしょう |
飯を竹の器に盛り、飲み物を壷に入れる。民が自分たちを救ってくれる義兵の到着を喜び迎えて、ねぎらうことの形容。 |
− |
箪食豆羹 |
たんしとうこう |
一つのわりご(飯を盛る器)のわずかな食物と、一椀のあつもの。 |
− |
箪食瓢飲 |
たんしひょういん |
竹の器に盛った飯と、ひさごに入れた飲み物。貧しく質素な生活に安んじること。 |
− |
単車之使 |
たんしゃのつかい |
ただ一人で出かける使者。 |
− |
単純明快 |
たんじゅんめいかい |
簡単で筋道が明らかであること。「明快」は、筋道が整っていてわかりやすい。 |
○ |
断章取義 |
だんしょうしゅぎ |
原文の意味に関係なく、自分の言に適する部分だけを取って自由に解釈する。 |
− |
短小精悍 |
たんしょうせいかん |
体は小さいが元気さかんなこと。 |
− |
単身赴任 |
たんしんふにん |
家族をのこして本人だけ勤務地に赴くこと。 |
○ |
丹誠無二 |
たんせいむに |
他に類をみないほど誠心誠意ことを行うさまをいう。 |
- |
旦夕之費 |
たんせきのひ |
朝夕の煮炊きなどのためにする骨折り。 |
− |
男尊女卑 |
だんそんじょひ |
男は偉くて女は卑しい、という考え方や態度。 |
○ |
胆大心小 |
たんだいしんしょう |
大胆で、しかも細心の注意を払うこと。細心にして大胆。 |
△ |
丹沢山塊 |
たんたくさんかい |
山系または山脈から分かれて孤立した山の一団。 |
− |
断腸之思 |
だんちょうのおもい |
はらわたがちぎれるの意。はなはだしく悲しみ苦しむこと。また、そのような悲しみや苦しみ。 |
○ |
暖冬異変 |
だんとういへん |
例年に比べ異常に暖かい冬のこと。 |
- |
単刀直入 |
たんとうちょくにゅう |
前置きや挨拶を抜きにして、直接本題に入り、核心をつくこと。 |
◎ |
断髪文身 |
だんぱつぶんしん |
髪を切り、入れ墨をする野蛮な風習。 |
− |
貪夫徇財 |
たんぷじゅんざい |
欲深い人間は、金のためなら身の危険など顧みず何でもしてしまうこと。 |
- |
単文孤証 |
たんぶんこしょう |
非常に薄弱な証拠のたとえ。 |
− |
断編残簡 |
だんぺんざんかん |
書物の切れ端。 |
− |
鍛冶研磨 |
たんやけんま |
きたえにきたえ、みがきにみがくこと。 |
− |
湛盧之剣 |
たんろのけん |
呉王闔閭の名剣。深く澄んで黒いという。 |
− |
談論風発 |
だんろんふうはつ |
盛んに話し合ったり論じたりすること。次々に議論が続出するさま。 |
△ |
知音女房 |
ちいんにょうぼう |
なじんだ妻。恋女房。心の通じあった親友。 |
- |
地角天涯 |
ちかくてんがい |
地の果てと天の果て。互いに遠く隔たっていること。 |
− |
地殻変動 |
ちかくへんどう |
地球のかたい部分が変化し、動き出すこと。 |
○ |
遅疑逡巡 |
ちぎしゅんじゅん |
疑い迷ってためらい、ぐずぐずして決行しないこと。また、そのさま。 |
- |
池魚故渕 |
ちぎょこえん |
自分の生れ育った故郷を恋い慕うこと。 |
− |
池魚之殃 |
ちぎょのわざわい |
思いがけない災難や火災。昔、楚の国の城門が焼失したとき、池の水でその火を消したため、魚が全部死んだという故事。 |
− |
池魚籠鳥 |
ちぎょろうちょう |
不自由な身の上のこと。池の魚と籠の鳥。身体が束縛されて自由でないたとえ。 |
− |
竹経松緯 |
ちくけいしょうい |
竹と松が縦横に入り交じって生えること。 |
− |
竹槍席旗 |
ちくそうせっき |
竹やりとむしろばた。百姓一揆のありさま。 |
− |
竹頭木屑 |
ちくとうぼくせつ |
竹の切れはし、木のけずり屑のように小さなつまらぬものでも、何かの役に立つことがあるということ。 |
− |
竹馬之友 |
ちくばのとも |
幼年時代に竹馬で遊び合った仲のよい友人。幼児からの親しい友。 |
− |
竹林七賢 |
ちくりんしちけん |
晋代の中国で竹林の中で談論したという七賢人。 |
− |
知行合一 |
ちこうごういつ |
真に知ることは必ず実行を伴う。知と行とは表裏一体で別のものではないという説。 |
△ |
治山治水 |
ちざんちすい |
植林などによって山を整え、用水路やダムを作って洪水を防ぐこと。水資源開発公団の大きな任務をもいう。 |
○ |
知者楽水 |
ちしゃくらくすい |
「知者は水を楽しむ」。識見豊かに智恵のある人は、物事に精通して滞ることがない。 あたかも水に似ていて、水を好む風格の人である。 |
− |
知者一失 |
ちしゃのいっしつ |
知者も時には過失するということ。知恵のある優れた人でも多くの考えや行ないのうちに一つぐらいの失敗はあるの意味。 |
− |
置酒高会 |
ちしゅこうかい |
酒を飲んで、盛んな宴会を催すこと。盛んな酒宴をする。 |
− |
地水火風 |
ちすいかふう |
宇宙ができる根源だという元素。四大元素。 |
− |
置錐之地 |
ちすいのち |
きりを立てるほどの少しばかりの土地。 |
− |
知足安分 |
ちそくあんぶん |
文相応なもので満足し安心しきってしまうこと。 |
- |
非地中物 |
ちちゅうのものにあらず |
竜はいつまでも狭い池の中で老いぼれ、死んでゆくものではないように英雄はいつまでも人に知られず、
埋もれてしまうものではない。時期を見て必ず才能を発揮するものである。 |
− |
魑魅魍魎 |
ちみもうりょう |
山や水に住むいろいろの化け物。怪物。妖怪変化。 |
○ |
着眼大局 |
ちゃくがんたいきょく |
広い視野で問題をとらえること |
− |
着手小局 |
ちゃくしゅしょうきょく |
小さな事柄にも心を配り実践すること |
− |
茶番狂言 |
ちゃばんきょうげん |
ありあわせの事物を材料として手振りや身振りでおどけた事を演じる滑稽な劇。にわか狂言。 |
− |
忠肝義胆 |
ちゅうかんぎたん |
主君や国家に忠誠を尽くし正義を貫こうとする固い決意のたとえ。肝も、胆も、まごころの意。 |
− |
沖虚真経 |
ちゅうきょしんきょう |
『列子』の異称。 |
− |
忠君愛国 |
ちゅうくんあいこく |
主君に忠義を尽くし、自分の国を大事にする。 |
− |
中原逐鹿 |
ちゅうげんちくろく |
帝王の位を得ようと争うこと。転じて、互いに競争してある地位や目的物などを得ようとすること。 |
- |
中原之鹿 |
ちゅうげんのしか |
中原は天下、鹿は帝位にたとえたもので、群雄が天下を争うことを、狩の競争にたとえた言葉。 |
− |
知勇兼備 |
ちゆうけんび |
知恵と勇気を併せ持っていること。 |
△ |
忠孝両全 |
ちゅうこうりょうぜん |
忠義と孝行の両方とも全うする。 |
− |
忠魂義胆 |
ちゅうこんぎたん |
忠義でかたまった魂。 |
− |
中産階級 |
ちゅうさんかいきゅう |
中間層を階級としていった言葉。社会成層の資本家階級と労働者階級との中間に位置する階層。 |
− |
仲尼之徒 |
ちゅうじのと |
孔子の門人たち。孔子の学を継ぐ者。 |
− |
中秋無月 |
ちゅうしゅうむげつ |
八月十五夜の名月の夜に、曇って月が見えないこと。 |
− |
忠臣義士 |
ちゅうしんぎし |
忠義な家来と正道を守る人。 |
− |
柱石之寄 |
ちゅうせきのき |
重い役目。 |
− |
中道而廃 |
ちゅうどうじはい |
「中道にして廃す」とも読む。物事を途中でやめること。 |
− |
中途半端 |
ちゅうとはんぱ |
途中までしかできあがってない様子。 |
○ |
中肉中背 |
ちゅうにくちゅうぜい |
ふとりすぎもやせすぎもしないこと。 |
◎ |
虫臂鼠肝 |
ちゅうひそかん |
虫のひじと鼠のきも。天が万物に与える形態、分際の微細であること。 |
− |
昼夜兼行 |
ちゅうやけんこう |
非常に急ぐさま。昼も夜も休まず続行すること。転じて、仕事を急ぎ行うことにもいう。 |
○ |
忠勇義烈 |
ちゅうゆうぎれつ |
忠義で勇気があり、正義の思いの激しいこと。 |
− |
中流砥柱 |
ちゅうりゅうしちゅう |
黄河の中にある柱状の石のことで、砥石のように滑らかで、激流の中で不動のまま立っている。乱世に身を処するに毅然として節義を守ることのたとえ。 |
- |
沖和之気 |
ちゅうわのき |
天地の間の良く調和した気。 |
− |
寵愛一身 |
ちょうあいいっしん |
高貴な人の愛を独占すること |
− |
朝雲暮雨 |
ちょううんぼう |
男女の情交のこと。 |
− |
懲戒処分 |
ちょうかいしょぶん |
不正に対する懲らしめや戒めの処分。 |
○ |
朝改暮変 |
ちょうかいぼへん |
朝改めたことを夕暮れにまた変えること。 |
- |
朝開暮落 |
ちょうかいぼらく |
朝に開いた花が夕方にはもう花弁を散らすという意から、人の命のはかないことのたとえ。 |
- |
朝歌夜弦 |
ちょうかやげん |
朝夜の別なく音楽を奏でること。 |
− |
重煕累洽 |
ちょうきるいこう |
代々の天子がみな立派で太平がうちつづくこと。 |
− |
長頸烏喙 |
ちょうけいうかい |
首が長く口がとがっている人相。越王勾践の人相。忍耐強く苦労をともにすることができるが、残忍で欲深く疑いの念が強くて、安楽を共にすることができない性質をいう。 |
− |
重見天日 |
ちょうけんてんじつ |
暗く苦しい状況から解放されて以前の明るい状態に戻ること |
− |
朝憲紊乱 |
ちょうけんびんらん |
合法的な手段によらずに、政府の転覆など、国家存在の基本的組織を破壊すること。暴力革命のこと。 |
- |
長江天塹 |
ちょうこうてんせん |
自然の要害をいう。 |
− |
鳥語花香 |
ちょうごかこう |
鳥のさえずり、花の香り |
− |
朝三暮四 |
ちょうさんぼし |
目前の利害に捕われて結果が同じになるのを見抜けないこと。また、そのような状態に相手を追い込んで巧妙にだますこと。 |
○ |
張三李四 |
ちょうさんりし |
張さんの三男と李さんの四男の意。身分もなく名の知れぬ平凡な人物のこと。 |
− |
彫残零落 |
ちょうざんれいらく |
草木がしぼむこと。 |
− |
長者三代 |
ちょうじゃさんだい |
初代が苦労して財産をつくり、それを見て育った子の二代目はその遺風をよく守るが、三代目の孫の代になると、生活が贅沢になり、ついに祖父が築いた家産を傾けてしまうことが多いということから、長者の家は参台り続かないということ。 |
- |
稠人広衆 |
ちょうじんこうしゅう |
多人数の集まり。 |
− |
長身痩躯 |
ちょうしんそうく |
背丈の高い、痩せた体。鶴のような痩身。 |
− |
朝秦暮楚 |
ちょうしんぼそ |
住所の定まらないこと。朝は秦(北方の国)にあって、晩には楚(南方の国)にあるという意味。秦・楚は春秋時代の国の名前。 |
− |
彫心鏤骨 |
ちょうしんるこつ |
心臓や骨に彫りつける。深く心に銘記して忘れぬこと。鏤(=ちりばめる) |
− |
長舌三寸 |
ちょうぜつさんずん |
人前では調子のいいことを言いながらへつらいこびているが、陰では舌を出して笑うこと。 |
- |
彫虫篆刻 |
ちょうちゅうてんこく |
虫を彫ったり篆書を刻んだりするように、文章で字句ばかり飾ることをいう。小刀細工。 |
− |
雕虫小技 |
ちょうちゅうのしょうぎ |
虫の形や篆書を彫刻するように、文章の字句を深く豊かに飾ること。また、文を工夫するあまり、字句ばかり飾る小刀細工。 |
− |
喋喋喃喃 |
ちょうちょうなんなん |
小声で楽しそうに話し合うさま。男女がむつまじげに親しく語り合うさま。 |
- |
丁丁発止 |
ちょうちょうはっし |
はげしく議論をたたかわす様子。 |
○ |
朝朝暮暮 |
ちょうちょうぼぼ |
毎朝毎晩。 |
− |
長汀曲浦 |
ちょうていきょくほ |
長く続く海浜。海岸線がはるかかなたまで続いているようす。 |
− |
朝聞夕改 |
ちょうぶんせきかい |
朝に自分の過ちを聞けば、夕に改める。物事を改めるのが素早いこと。 |
− |
朝聞夕死 |
ちょうぶんせきし |
朝に人としての道を聞いたら、その夕方に死んでも悔いはない。 |
− |
長目飛耳 |
ちょうもくひじ |
見聞が遠くに及ぶこと。書物のことをいう。 |
− |
頂門金椎 |
ちょうもんきんつい |
頭上を鉄のつちで打つの意味。痛切な戒めを与えること。 |
− |
重門撃柝 |
ちょうもんげきたく |
門を幾重にも重ね設け、拍子木を打って警戒すること。 |
− |
頂門一針 |
ちょうもんのいっしん |
相手の痛いところをついた一言。 |
− |
長夜之飲 |
ちょうやのいん |
夜通し酒盛りをし、夜が明けてもなお窓や戸を閉じて酒宴を続けること。 |
− |
朝有紅顔 |
ちょうゆうこうがん |
朝に紅顔ありて、夕べには白骨となれる身。 |
− |
長幼之序 |
ちょうようのじょ |
年長者と年少者の、家庭及び社会上における位置の順序。 |
− |
朝蝿暮蚊 |
ちょうようぼぶん |
つまらない人間が集まってきて困ることのたとえ。朝には蠅が、夕暮れには蚊が飛び集まり、こうるさくてかなわないが、さりとておっぱらうこともできないことから。 |
− |
跳梁跋扈 |
ちょうりょうばっこ |
悪人などが権勢をほしいままにして、わがままにのさばること。 |
△ |
朝令暮改 |
ちょうれいぼかい |
朝出した命令を夕方にはもう改めるというように、法律や命令が頻繁に変えられて、一定しないこと。 |
○ |
直往邁進 |
ちょくおうまいしん |
ためらわずに、まっすぐ進こと。 |
− |
直言直筆 |
ちょくげんじきひつ |
遠慮なく言い、ありのままに書くこと。 |
△ |
直情径行 |
ちょくじょうけいこう |
自分の思うままに行動して相手の立場を思いやらないこと。礼儀知らず。 |
○ |
直截簡明 |
ちょくせつかんめい |
見たり感じたりしたことをきっぱりと言い切ること。 |
− |
直立不動 |
ちょくりつふどう |
まっすぐに立って少しも身動きしないこと。 |
○ |
猪突猛進 |
ちょとつもうしん |
猪のように激しい勢いで突進する。融通がきかない人が向こうみずに事を進めることをいう。 |
○ |
樗櫟之材 |
ちょれきのざい |
樗・櫟ともに役に立たない木。転じて、無用の人。無用の長物。また、自己をへりくだっていう言葉。 |
− |
治乱興亡 |
ちらんこうぼう |
歴史は治まったり、乱れたりが次々と繰り返されるという |
− |
地霊人傑 |
ちれいじんけつ |
土地柄が優れ、そこに住む人物もひときわ優れている。 |
− |
沈魚落雁 |
ちんぎょらくがん |
魚や鳥も恥じてかくれるほどの美貌を持った、容姿の美しい女性を形容する語。 |
△ |
珍事中夭 |
ちんじちゅうよう |
思いがけなく降りかかってきた災難。思いがけない珍奇なこと。 |
- |
沈思黙考 |
ちんしもっこう |
思いに沈み、黙って考えこむ。思案にふけること。 |
△ |
陳勝呉広 |
ちんしょうごこう |
陳勝と呉広はともに奏に背いて最初に兵を挙げた。それをみて兵を挙げる者が相次ぎ奏は滅亡した。そこから、物事のさきがけをする者、物事の主唱者のことをいう。 |
- |
沈着大胆 |
ちんちゃくだいたん |
腹のすわった性格。 |
− |
沈着冷静 |
ちんちゃくれいせい |
落ち着いていて物事に動ぜず冷静であること。 |
○ |
珍味佳肴 |
ちんみかこう |
珍しい食べ物とよい酒の肴。たいそうな御馳走をいう。珍膳。 |
− |
追根究底 |
ついこんきゅうてい |
事の本質・真相を徹底的に究明すること。根底を追及する。 |
− |
追善供養 |
ついぜんくよう |
死者の年忌などに法事を営み、故人の善行を供養すること。 |
− |
痛快無比 |
つうかいむひ |
このうえなく胸がすうっとするように、愉快になること。 |
− |
痛毀極詆 |
つうききょくてい |
きびしくそしる。ひどくそしり辱める。 |
− |
通功易事 |
つうこうえきじ |
品物を互いに流通させて、分業の成果を上げること。 |
− |
痛楚号泣 |
つうそごうきゅう |
痛々しい目にあって泣き叫ぶこと。楚は、いたむ。 |
− |
痛定思痛 |
つうていしつう |
痛みがおさまってから、その痛みを振り返える。失敗を反省し、今後に備える。 |
− |
九十九髪 |
つくもがみ |
老女の白髪。百から一を引くと「白」で白髪。次百(つぐもも)の略が九十九(つくも)となった。 |
△ |
津津浦浦 |
つつうらうら |
いたるところの港や海岸。全国くまなくいたる所の意味。 |
○ |
九十九折 |
つづらおり |
ツヅラのつるのように、山道などがはなはだしく曲がりくねっていること。 |
○ |
停雲落月 |
ていうんらくげつ |
親友を思うたとえ。 |
− |
鄭衛之声 |
ていえいのこえ |
みだらな音楽。 |
− |
低回顧望 |
ていかいこぼう |
頭をたれて行ったり戻ったりして昔を思いながら、あたりを見まわすこと。 |
− |
低徊趣味 |
ていかいしゅみ |
世俗を離れて自然や芸術を楽しむ趣味。 |
− |
棣鄂之情 |
ていがくのじょう |
にわざくらの花は幾つも集まり、外観が非常に美しいので、兄弟相和し、愛情の美しさが外に現れることにたとえる。 |
− |
庭訓三月 |
ていきんさんがつ |
学問をしても、すぐに飽きて長続きしないことのたとえ。(= 三月庭訓) |
- |
帝室之胄 |
ていしつのちゅう |
皇族。天子の子孫。 |
− |
泥首銜玉 |
でいしゅかんぎょく |
頭を泥土につけ、口に玉をふくむ。謝罪降伏するときの様子。 |
− |
亭主関白 |
ていしゅかんぱく |
家庭の中で夫が妻に支配者のように威張っていること。 |
− |
低唱浅斟 |
ていしょうせんしん |
小声で歌い、あっさりと酒を飲む。 |
− |
低唱微吟 |
ていしょうびぎん |
しんみりと低い声で歌い、小声で詩を吟じる。 |
− |
泥中之蓮 |
でいちゅうのはす |
悪い環境に染まらず清く生きることのたとえ。 |
− |
低頭傾首 |
ていとうけいしゅ |
頭を下げる。うなだれる。謹慎のさま。 |
− |
低頭平身 |
ていとうへいしん |
頭を下げ身を伏せてあやまること。 |
− |
?袍恋恋 |
ていほうれんれん |
友情のあついこと。 |
− |
手枷足枷 |
てかせあしかせ |
自由な行動を束縛するもの。 |
○ |
擲果満車 |
てきかまんしゃ |
女性が男性に愛を告白すること。 |
− |
敵国外患 |
てきこくがいかん |
外にあって自国に害をなすもの。 |
− |
適材適所 |
てきざいてきしょ |
ある事柄に適した才能を持つ者を、それに適した地位・任務につけること。 |
◎ |
適者生存 |
てきしゃせいぞん |
生存競争の結果、その環境に適するものだけが生き残り、他は滅びること。 |
− |
滴水成氷 |
てきすいせいひょう |
「滴水氷を成す」。したたり落ちる水滴が、すぐ氷になり、吐く息も凍るほど寒いことの形容。 極寒の地の寒さということば。 |
− |
滴水嫡凍 |
てきすいてきとう |
厳しい寒さにしたたり落ちる水滴が、そのまますぐに凍るように、一瞬の間も気を抜くことなく、仏道の修業に徹底すること。
「滴」は直系の血筋を引く意味から転じて、直ちに、そのままという意。 |
− |
鉄心石腸 |
てっしんせきちょう |
鉄や石のように堅固な精神、強い意志のたとえ。どんなことにも動じない心。 |
△ |
鉄石心腸 |
てっせきしんちょう |
鉄石のようにきわめて堅固な精神。 |
− |
丁稚奉公 |
でっちぼうこう |
少年が一定期間、雑役で奉公すること。 |
○ |
鉄中錚錚 |
てっちゅうのそうそう |
多くの鉄の中でよい音がするもの。凡人より少しすぐれた者にたとえる。 |
− |
鉄腸石心 |
てっちょうせきしん |
鉄石のようにきわめて堅固な精神。 |
− |
徹底抗戦 |
てっていこうせん |
相手にとことん手向かって戦うこと。 |
○ |
徹底大悟 |
てっていたいご |
学問の奥義に達して、深く悟る。 |
− |
徹頭徹尾 |
てっとうてつび |
始めから終わりまで。一つの考えや方針などを、徹底してあくまでも貫くさま。 |
○ |
轍鮒之急 |
てっぷのきゅう |
人が急場の難儀にあうことのたとえ。車のわだちの跡にたまった水の中で鮒があえいでいるような、さしせまった困窮をいう。 |
− |
手前勝手 |
てまえがって |
自分につごうのいいようにばかりふるまうこと。 |
◎ |
手前味噌 |
てまえみそ |
自分で自分の作ったものをほめること。 |
◎ |
手練手管 |
てれんてくだ |
人をだます手段。「手練」も「手管」もともに人を操る駆け引きの手際、技巧。同義語を重ねて意味を強めたもの。 |
○ |
天威咫尺 |
てんいしせき |
天子の側に仕える事。咫尺は近い意味。 |
− |
天衣無縫 |
てんいむほう |
文章や詩歌などが自然な出来栄えで技巧をこらした跡がなく、完璧に美しいことをいう。また、人柄などが無邪気で素直なさま。 |
○ |
田園詩人 |
でんえんしじん |
田園に住み、田園の自然美をうたう詩人。 |
− |
天淵之差 |
てんえんのさ |
物事の差がはなはだしいこと。天とふちほどの差。 |
− |
天涯孤独 |
てんがいこどく |
身寄りがこの世にひとりもいないこと。また異郷にただ独りで暮らすこと。 |
○ |
天涯地角 |
てんがいちかく |
天の果てと地の隅、遠く離れていることのたとえ。 |
− |
天下一枚 |
てんかいちまい |
天下すべてが一様であること。世間一般に共通であること。 |
- |
天下一品 |
てんかいっぴん |
他に比べるものがないほどすぐれていること(もの)。 |
− |
天涯比隣 |
てんがいひりん |
遠く離れていても心は近くにいるような親しい気持ち。 |
− |
天涯放浪 |
てんがいほうろう |
遠く故郷を離れて、当てもなくさ迷い歩くこと。 |
− |
天下三分 |
てんかさんぶん |
昔、中国で魏・呉・蜀の三つに分かれて、互いに対立したこと。 |
− |
天下泰平 |
てんかたいへい |
世の中が極めて穏やかに治まっていて平和であること。安穏無事でのんびりしているさま。 |
○ |
天下模楷 |
てんかのもかい |
天下の模範。世の手本。 |
− |
天下無双 |
てんかむそう |
天下に比べるものがない。 |
− |
天下無敵 |
てんかむてき |
世の中に並び比べる者がいないほど、強いこと。 |
○ |
天空海濶 |
てんくうかいかつ |
大空にさえぎるものがなく、海が広々と果てしなく大きいこと。度量が大きく包容力に富む。 |
− |
甜言蜜語 |
てんげんみつご |
うまい言葉。聞いて快い言葉。 |
− |
天香国色 |
てんこうこくしょく |
牡丹の別名。 |
− |
電光石火 |
でんこうせっか |
行動などが非常に速いことのたとえ。石を打ち合わせてでる火のような、ちょっと光る瞬間。 |
○ |
電光朝露 |
でんこうちょうろ |
電光も朝露もきわめて時間の短いもの。人生のはかないことのたとえ。 |
− |
天災地変 |
てんさいちへん |
自然界に起こるさまざまな災害や異変。地震、台風、落雷、洪水など。 |
- |
天日之表 |
てんじつのひょう |
万物を照らす太陽のように慈悲深い人相。 |
− |
天子之気 |
てんしのき |
天子または将来天子となるべきもののいる所に立ち上る雲気。 |
− |
天井桟敷 |
てんじょうさじき |
劇場などで、二階もしくは三階などの天井に近く、一番後方にこしらえてある見物席で、下等席。 |
− |
天壌無窮 |
てんじょうむきゅう |
天地とともに窮(きわ)まりのないこと。永遠に続くこと。 |
− |
天神地祇 |
てんしんちぎ |
天の神と地の神。すべての神々。 |
− |
天真爛漫 |
てんしんらんまん |
自然のままで飾り気がなく、偽りのないさま。ありのままの真情が言動に現われること。 |
○ |
天造草昧 |
てんぞうそうまい |
天運がまだ開けず、物事が乱れていて秩序がないこと。 |
− |
椽大之筆 |
てんだいのふで |
垂木のような大きな筆。大論文。立派な文章。他人の文章をいう。 |
− |
恬淡虚無 |
てんたんきょむ |
すべて、世間のうるさいことを捨てて、心を無我の境地に置く。老子の学説。 |
− |
天地開闢 |
てんちかいびゃく |
天地の開け初め。天地発生のとき。 |
△ |
天地神明 |
てんちしんめい |
天地の神々。「天地神明に誓って」の形で用いられることが多い。 |
○ |
天地父母 |
てんちのふぼ |
天子。天子は万民を子のように慈しむものであることからいう。 |
− |
天地無用 |
てんちむよう |
「(荷物、貨物などを)さかさまにするな」という意味の注意を与える言葉。 |
◎ |
天地悠久 |
てんちゆうきゅう |
天地は永久に尽きることがない。 |
− |
天長地久 |
てんちょうちきゅう |
天地は永久に尽きることがない。 |
− |
点滴穿石 |
てんてきせんせき |
「点滴石をも穿(うが)つ」と読む。「雨垂石を穿つ」と同じ意味。 |
− |
輾転反側 |
てんてんはんそく |
度々寝返りを打つさま。思い悩んで眠れないことのたとえ。 |
− |
天人五衰 |
てんにんのごすい |
天人が死ぬときに現れるという五つの死相。 |
− |
天然自然 |
てんねんしぜん |
あるがままに、人の手が加わらないで存在する状態。 |
− |
天之美禄 |
てんのびろく |
酒のこと。天が与えた見事な賜物の意味。 |
− |
天之暦数 |
てんのれきすう |
天子の位を受け継ぐ順序。そのめぐり合わせ。 |
− |
天罰覿面 |
てんばつてきめん |
天の下す罰がたちどころに現れること。悪事のむくいが自然に与えられること。 |
△ |
天覆地載 |
てんぷうちさい |
天地。世界。天が覆い、地が載せる限りのところ。転じて、広大な仁徳。 |
− |
天府之土 |
てんぷのど |
産物が豊かで、自然の宝庫となっている地。 |
− |
田夫野人 |
でんぷやじん |
いなかもの。教養、良識に欠ける人をさげすんでいう。無風流な人。 |
− |
田父野老 |
でんぷやろう |
いなか者。粗野ないなか者。いなかの人を卑しめていう言葉。 |
− |
天変地異 |
てんぺんちい |
天上界に現われる異変と、地上に起こる異変。天地自然の中で起こる異変・災害。 |
○ |
天歩艱難 |
てんぽかんなん |
天運が開けず、時勢が難しいこと。 |
− |
転迷解悟 |
てんめいかいご |
迷いを転じて、悟りを開く。 |
− |
天網恢恢 |
てんもうかいかい |
天の網は大きすぎて目があらいようだが、物をすくい漏らすことはない。悪事をすれば必ず天罰を受ける意。「〜〜疎にして漏らさず」 |
− |
天佑神助 |
てんゆうしんじょ |
天の助け、神の加護。思いがけない偶然によって助かることのたとえ。 |
− |
吐握之労 |
とあくのろう |
賢人を得ようと努力するさま。 |
− |
当意即妙 |
とういそくみょう |
その場にふさわしい当座の機転をきかせること。その場の雰囲気に合わせて、すぐさま気のきいた言動をすること。 |
△ |
蕩佚簡易 |
とういつかんい |
おおらかなこと。 |
− |
同音異義 |
どうおんいぎ |
漢字の音は同じでも、意味が違うこと。 |
− |
童牛角馬 |
どうぎゅうかくば |
物事のありのままの姿に反していることのたとえとして用いる。 |
- |
刀鋸之余 |
とうきょのよ |
刑罰に処されて余命を保つ身。宦官にもいう。 |
− |
冬月赤足 |
とうげつせきそく |
寒い冬に何もはかずに素足でいること。 |
− |
陶犬瓦鶏 |
とうけんがけい |
やきものの犬と素焼きの鶏。転じて、ただ形や外見のみがすぐれ、役に立たないもののたとえ。 |
− |
同工異曲 |
どうこういきょく |
こしらえや手際が同じで、趣が違う。見かけは違うように見えるが内容は同じである。 |
○ |
同功一体 |
どうこういったい |
功績も地位も同じなこと。 |
− |
倒行逆施 |
とうこうぎゃくし |
道理に逆らって事を行う。無理を押し通す。 |
− |
董狐之筆 |
とうこのふで |
権勢を恐れず、ありのままを書いて歴史に残すこと。董狐は晉の史官で、趙宣子がその主君の霊公を殺したことを当時の歴史に直筆した人。 |
− |
東西古今 |
とうざいここん |
東洋と西洋、昔と今。 |
− |
東西南北 |
とうざいなんぼく |
天下いたる所。どこでも。居所の一定しないこと。 |
− |
刀山剣樹 |
とうざんけんじゅ |
刀の山、剣の林。むごたらしい刑罰のたとえ。 |
− |
東山高臥 |
とうざんこうが |
俗塵を避けて山中に隠れ住むこと。 |
- |
桃三李四 |
とうさんりし |
物事を完成するには年月を要する |
− |
闘志満満 |
とうしまんまん |
闘争心の旺盛なこと。「満満」は、満ちていることで、戦おうとする意志がみなぎっていること。 |
− |
同舟而済 |
どうしゅうわたる |
「舟を同じうして済(わた)る」とも読み、同じ舟に乗って川を渡る。利害が共通する者は互いに助け合うたとえ。 「済」は渡るという意味。 |
− |
同床異夢 |
どうしょういむ |
同じ床に寝ていながら、違う夢をみるように、いっしょに仕事をして意見が一致しないこと。 |
△ |
同床各夢 |
どうしょうかくむ |
同床異夢 |
− |
同声異俗 |
どうせいいぞく |
人は生まれたときは泣き声も同じで変わらないが、成長するに従い、言語・風俗・習慣が違うようになる。人の本性はもと同一だが、教育によって善悪の差ができることのたとえ。 |
− |
冬扇夏炉 |
とうせんかろ |
冬の扇と夏の火鉢。時節に合わないで不用になったもののたとえ。 |
− |
道側奇宝 |
どうそくきほう |
道端に捨てられている珍しい宝物の意で、世間に埋もれている賢者のたとえ。 |
- |
当代随一 |
とうだいずいいち |
現代でもっともすぐれた第一人者のこと。 |
○ |
当代無双 |
とうだいむそう |
この時代に並ぶ者がいない第一等の人。 |
△ |
童男童女 |
どうだんどうじょ |
男の子供と女の子供。 |
− |
道聴塗説 |
どうちょうとせつ |
路上で聞いて、すぐ路上で話す意。いい加減なうわさ。受け売りのこと。 |
△ |
動天驚地 |
どうてんきょうち |
天を動かし地を驚かすの意から、世間を驚かすことをいう。 |
- |
洞天福地 |
とうてんふくち |
天下の名山景勝の地。仙人が住むという三十六洞天・七十二福地の意味。 |
− |
党同伐異 |
とうどういばつ |
善悪・理非は別として、仲間同士が助け合い、他の者を排斥し、責め立てる。 |
− |
堂塔伽藍 |
どうとうがらん |
寺院の建物の総称。 |
− |
頭童歯豁 |
とうどうしかつ |
頭ははげ、歯は落ちてまばらになる。老人のありさま。 |
− |
道徳之符 |
どうとくのふ |
道を行なって得た自然の結果。 |
− |
刀筆之吏 |
とうひつのり |
「事務屋」の意味 |
− |
同病相憐 |
どうびょうそうりん |
同じ苦しみに悩む者は、互いにいたわり合い同情し合う気持ちが強い。どうびょうあいあわれむ。 |
− |
同文同軌 |
どうぶんどうき |
各国の文字が同じで、車の製法も同じであること。天下が統一されて一人の君主に従うこと。 |
− |
同文同種 |
どうぶんどうしゅ |
使用する文字が同じく、人種も同じであること。日中関係や南北朝鮮の関係に使う。 |
− |
洞房花燭 |
どうぼうかしょく |
婦人の部屋に灯火が美しく輝くこと。新婚。また、結婚の祝い。 |
− |
豆剖瓜分 |
とうほうかぶん |
豆や瓜を割るように、土地が分裂すること。 |
− |
道謀是用 |
どうぼうぜよう |
道に沿って家を建てて、道行く人に相談すれば、人それぞれの考えを述べるから、意見は一致しない。ましていちいちそれを取り上げていたのでは、家はいつまでも完成しない。一定の見識ももたず、他人の言うことを重く用いる者は、結局、仕事をまとめることができないことのたとえ。 |
- |
同袍同沢 |
どうほうどうたく |
戦友。親しい友達。衣服を共通にし、苦しみをともにするの意味。沢ははだぬぎ。 |
− |
東奔西走 |
とうほんせいそう |
東西に奔走する。あちらこちらに、なにかと忙しく駆け回ること。 |
○ |
稲麻竹葦 |
とうまちくい |
人や物が非常に多く入り乱れているたとえ。周囲を幾重にも取り囲んでいるさま。 |
− |
同盟罷業 |
どうめいひぎょう |
労働条件の改善などの要求を通すために、集団的に全員が作業をやめること。ストライキ。 |
− |
同盟罷工 |
どうめいひこう |
労働条件の改善などの要求を通すために、集団的に全員が作業をやめること。ストライキ。 |
− |
東来西走 |
とうらいせいそう |
東から来て西へ去るの意で定めのないことをいう。 |
- |
桃李成蹊 |
とうりせいけい |
立派な人物は自ら求めなくてもその徳をしたって自然に人々が集まってくるたとえ。桃や李(すもも)は、何も言わないが花や実にひかれて自然に人々が集まるので木の下にはいつの間にか小道が出来てしまうという意。 |
− |
党利党略 |
とうりとうりゃく |
党としての利益とそのためのはかりごと。 |
○ |
棟梁之器 |
とうりょうのき |
重任にたえうる人材。大事に任じる人材。 |
− |
桃林処士 |
とうりんのしょし |
牛の別名。桃林は砦の名前。周の武王が殷を討ち、平和を迎えて牛を放った所。 |
− |
螳螂之衛 |
とうろうのえい |
微弱な兵備。 |
− |
蟷螂之斧 |
とうろうのおの |
弱いものが強いものに挑むこと。 |
− |
螳螂之力 |
とうろうのちから |
かまきりの力。微弱な力。取るに足りない自分の力を顧みず、大事にあたること。 |
− |
十日之菊 |
とおかのきく |
九月九日の菊の節句の翌日の菊。機会を失ったたとえ。 |
− |
土階三等 |
どかいさんとう |
家の入口の土の階段がわずか三段しかないことで、昔の家の質素なさま。 |
− |
土階茅茨 |
どかいぼうし |
土の階段と、端を切りそろえない茅葺きの屋根。質素なさま。 |
− |
兎角龜毛 |
とかくきもう |
うさぎの角と亀の毛。ともにこの世に無いもののたとえ。 |
− |
奴顔婢膝 |
どがんひしつ |
卑屈な態度をとること。奴は下男、婢は下女。 |
− |
土牛木馬 |
どぎゅうもくば |
土製の牛と木製の馬との意味で、見かけは良いが内容のないもののたとえ。家柄だけで才能のない人。 |
− |
時世時節 |
ときよじせつ |
その時々のめぐりあわせ。その時々の移り変わり。 |
− |
得意淡然 |
とくいたんぜん |
得意な局面でも淡々とごく自然であれ、の意。 |
△ |
得意満面 |
とくいまんめん |
誇らし気なようすが顔じゅうに満ちていること。 |
◎ |
独学孤陋 |
どくがくころう |
先生や友人のいない独学者は見聞が狭いので、その学問は独り合点のところが多く、見識が狭いこと。 |
− |
読書三到 |
どくしょさんとう |
読書の三つの心構え。心到、眼到、口到。集中し、眼をそらさず、声に出して読む。 |
− |
読書三余 |
どくしょざんよ |
冬と夜と長い雨の、三つの余暇は、読書をするのにちょうどよい折りであるのをいう。 |
- |
読書尚友 |
どくしょしょうゆう |
書物を通じて昔の賢人に親しむこと。 |
− |
読書百遍 |
どくしょひゃっぺん |
何度も繰り返して書物を読めば、意味は自然にわかるようになる。何度もていねいにゆっくり読むべきことをいう。読書百篇 |
− |
読書亡羊 |
どくしょぼうよう |
他のことに心を奪われ大切なことを忘れること。 |
− |
独断専行 |
どくだんせんこう |
他人に相談しないで勝手に決め、物事を行うこと。 |
○ |
特筆大書 |
とくひつたいしょ |
特に大きく書く、特に強調すること。 |
△ |
独立自営 |
どくりつじえい |
人に頼らず自分自身の力で事業を営む。 |
− |
独立自尊 |
どくりつじそん |
自分自身に誇りを持つこと。何事も自力で行い、他の援助を受けないこと。 |
△ |
特立独行 |
とくりつどっこう |
自ら信じる所を守り、世俗の外にぬきんでて立ち、初志を貫徹すること。 |
− |
独立独行 |
どくりつどっこう |
人に頼らず自分で自分の信じるところを行なう。 |
− |
独立独歩 |
どくりつどっぽ |
他人にたよらず、自分で自分の考えを実行する。 |
◎ |
特立之士 |
とくりつのし |
世俗の外にぬきんでて立派な人。 |
− |
独立不撓 |
どくりつふとう |
自分の力だけでやり抜くこと。「不撓」は、困難に負けないさま。どのような困難に遭遇しても屈することなく自分の力で自分の意志によって、目標を達成するさま。 |
− |
土豪劣紳 |
どごうれっしん |
横暴な土地のならず者のこと。「土豪」は、その土地で勢力のある豪族。「劣紳」は、農民を搾取した地主・資産家の蔑称で、卑劣不正な紳士の意。 |
− |
斗斛之禄 |
とこくのろく |
僅かばかりの俸禄。薄給。 |
− |
吐故納新 |
とこのうしん |
古いものを排除し、新しいものを取り入れること |
− |
徒手空拳 |
としゅくうけん |
手に何も持たないこと。事を始めるのに資金や地位などがまったくなく、自分の力だけがたよりであること。 |
○ |
屠所之羊 |
としょのひつじ |
死期を間近にひかえたひと。 |
− |
斗折蛇行 |
とせつだこう |
「斗折」は北斗七星のように折れ曲がること。「蛇行」は蛇のようにくねくねと曲がる川や道が折れ曲っている様想をいう。 |
− |
兎走烏飛 |
とそううひ |
月日が過ぎ去るのが速いことの形容。兎は月、烏は日。 |
− |
塗炭之苦 |
とたんのくるしみ |
泥にまみれ、炭で焼かれたような苦しみ。 |
− |
特権階級 |
とっけんかいきゅう |
特別の権利や権限で優遇される階級。 |
○ |
訥言敏行 |
とつげんびんこう |
言を慎み、実行に努めること。 |
− |
独鈷鎌首 |
とっこかまくび |
議論好きの歌人のこと。左大将家の六百番歌合のとき、顕昭が独鈷を持ち、寂蓮が鎌のように首をもたげて激しく議論したのを、殿中の女房たちがもてはやした言葉。 |
− |
突然変異 |
とつぜんへんい |
突如として親と違うものに変わる現象のこと。 |
○ |
突怒偃蹇 |
とつどえんけん |
岩石の感じを、人の怒った姿、また傲慢な姿にたとえた言葉。 |
− |
咄咄怪事 |
とっとつかいじ |
驚くべき奇怪な事。 |
− |
斗南一人 |
となんいちにん |
北斗七星以南に唯一の人。天下第一の人。 |
− |
図南鵬翼 |
となんのほうよく |
大志を抱いて大事業を計画すること。「図南」は南方に向かって飛び立とうとする意。「鵬翼」は大きな鳥の翼。よって大きな鳥が南方にはばたくこと。 |
− |
駑馬十駕 |
どばじゅうが |
才能は劣っていても努力次第で追いつくことができる。 |
− |
怒髪衝冠 |
どはつしょうかん |
怒りの形相のこと。あまりに激しく怒って髪の毛が逆立ち冠を突き上げることを言う。 |
− |
怒髪衝天 |
どはつしょうてん |
髪に毛が逆立つほど怒る様。 |
− |
屠販之賤 |
とはんのせん |
肉屋。肉を切って売る卑しいものの意味。 |
− |
吐哺握髪 |
とほあくはつ |
昔、周公旦が、客が来ると、食事中でも口中の食物を吐き、髪を洗っているときでも髪を握ってすぐに出迎えた故事で、つとめて賢士を優待する意味にいう。 |
− |
土崩瓦解 |
どほうがかい |
土がくずれ瓦が崩れ落ちる。物事が崩れて手のつけようがないこと。 |
− |
吐哺捉髪 |
とほそくはつ |
昔、周公旦が、客が来ると、食事中でも口中の食物を吐き、髪を洗っているときでも髪を握ってすぐに出迎えた故事で、つとめて賢士を優待する意味にいう。 |
− |
屠竜之技 |
とりゅうのぎ |
竜を屠る技の意味。どんなに巧みでも実用の役に立たない技術。 |
− |
斗量帚掃 |
とりょうそうそう |
ますで量り、箒で掃き捨てるほど物がたくさんあること。 |
− |
呑牛之気 |
どんぎゅうのき |
牛を丸のみにするほど、気持の大きいこと。 |
− |
曇華一現 |
どんげいちげん |
めったにみれないこと(三千年に一度咲く優曇華の花) |
− |
敦厚周慎 |
とんこうしゅうしん |
人情があつく慎み深い。 |
− |
呑舟乃魚 |
どんしゅうのうお |
舟を丸呑みにするほどの大魚。善・悪ともに大人物のたとえ。 |
− |
頓証仏果 |
とんしょうぶっか |
ある機会に出会って、にわかに真理をさとって仏果(菩提)を得ること。 |
− |
頓証菩提 |
とんしょうぼだい |
ある機会に出会って、にわかに真理をさとって仏果(菩提)を得ること。 |
− |
内外之分 |
ないがいのぶん |
内と外の区別。自分とともにあるものと外にあるものの別。 |
− |
内柔外剛 |
ないじゅうがいごう |
内心は弱々しいのに外見は強そうに見えること。本当は気が弱いのに外に現れた態度だけ強そうに見せること。 |
○ |
内助之功 |
ないじょのこう |
夫が外で十分働けるよう家で支援する妻の働き。 |
− |
内清外濁 |
ないせいがいだく |
「内は清く、外は濁る」。心中、高潔を保っていても、表面は濁り汚れた様子に見せかけ、今の俗世間と妥協してゆくこと。
転じて乱世の時代に危険をさけ、身を全うする処世術をいう。 |
− |
内政干渉 |
ないせいかんしょう |
他国の政治、外交に口だしをすること。 |
- |
内地雑居 |
ないちざっきょ |
外国人が国内のどこにでも自由に居住できること。 |
− |
内的生活 |
ないてきせいかつ |
精神生活。 |
− |
内典外典 |
ないてんげてん |
仏教の書とそれ以外の書。また、国内の書物と外国の書物のこと。 |
− |
内憂外患 |
ないゆうがいかん |
国内の心配事と、外国からしかけられるわずらわしい事態。また、個人における内外の心配事もいう。 |
○ |
長五百秋 |
ながいおあき |
長く久しい年月。長秋。 |
− |
南無三宝 |
なむさんぽう |
仏・法・僧の三宝に帰依すること。失敗したときに発する語。 |
− |
難解難入 |
なんかいなんにゅう |
法華の法理のように理解しにくく、悟りに入りにくいこと。 |
- |
南郭濫芋 |
なんかくらんう |
実力も無いのに其の地位にしがみついている人のこと。 |
− |
南華真経 |
なんかしんぎょう |
『荘子』の別名。 |
− |
南華真人 |
なんかしんじん |
荘子(荘周)の別名。 |
− |
南華之悔 |
なんかのくい |
上司に逆らい、また余計なことを言って嫌われ、出世できないこと。 |
− |
南柯之夢 |
なんかのゆめ |
人生がはかなく、空しいことのたとえ。 |
− |
南橘北枳 |
なんきつほっき |
江南の橘を江北に移植すると枳殻に変わる。人もその居所によって善にも悪にもなることのたとえ。 |
− |
難行苦行 |
なんぎょうくぎょう |
辛く苦しい修行。転じて、非常な困難の中で苦労をすること。 |
○ |
難兄難弟 |
なんけいなんてい |
どちらがすぐれているか区別がつかない。優劣の判断がつきにくいさま。 |
− |
難攻不落 |
なんこうふらく |
攻撃が難しく、なかなか陥落しない状況のこと。 |
○ |
南行北走 |
なんこうほくそう |
あちこち忙しく駆けまわる。 |
− |
南山之寿 |
なんざんのじゅ |
終南山が崩れないのと同じで、その人の事業の長く久しいこと。転じて、長寿を祝う言葉。 |
− |
南船北馬 |
なんせんほくば |
南の地は船で行き、北の地は馬で行く。所々方々をたえず旅していること。 |
○ |
難中之難 |
なんちゅうのなん |
難しいことの中でも難しいこと。最も難しいこと。至難。 |
− |
南都北嶺 |
なんとほくれい |
奈良興福寺と比叡山延暦寺。 |
− |
南蛮鴃舌 |
なんばんげきぜつ |
やかましいだけで意味の通じない言葉。外国人の、意味の通じない言葉を卑しめていう。 |
− |
難問奇問 |
なんもんきもん |
難しい質問や問題、とっぴな質問のこと。 |
○ |
二河百道 |
にかびゃくどう |
仏教でいう没後の理想国「極楽」をいう。また信徒の心得として彼岸に達する道をいう。
二河は水と火の二つの河で、その間に一筋の白い道がある。「白道」とは清らかに往生を願う心、
一心不乱に白道を進めば西方の極楽浄土に到着するといわれる。 |
− |
二河白道 |
にがびゃくどう |
仏教で言う来世の理想国、極楽の事。 |
− |
肉山脯林 |
にくざんほりん |
肉が山のように、干し肉が林のように多いの意味。贅沢な宴会をいう。 |
− |
肉食妻帯 |
にくじきさいたい |
肉を食べ妻をもつこと。在家(一般人)の生活。出家は逆に菜食独身であった。 |
− |
二者択一 |
にしゃたくいつ |
二つの事物のいずれか一方だけを選ぶこと。 |
◎ |
二十四史 |
にじゅうしし |
中国の正史の総称。史記・漢書・後漢書(三史)・三国志(四史)・晉書・宋書・南斉書・梁書・陳書・後魏書・北斉書・周書・隋書・南史・北史・唐書・五代史(十七史)・遼史・金史・宋史・元史(二十一史)・明史(二十二史)・旧唐書・旧五代史(二十四史)。新元史を加えて二十五史という。 |
− |
二姓之好 |
にせいのよしみ |
夫の家と妻の家とのよしみ。結婚することを、二姓のよしみをかわすという。 |
− |
二束三文 |
にそくさんもん |
数が多くても値段が大変安いこと(もの)。「二束」は、「二足」とも書く。 |
◎ |
日常坐臥 |
にちじょうざが |
毎日行われるいつもの生活。ふだん常々。いつも。 |
− |
日常茶飯 |
にちじょうさはん |
毎日毎日の食事。転じて、あたりまえのこと。ごくありふれた事柄。 |
○ |
日暮道遠 |
にちぼどうえん |
日暮れて、道遠し。多忙のたとえ。年老いたのにしなければならないことが残っていること。 |
− |
日昃之労 |
にっしょくのろう |
昼食抜きで昼過ぎまで働く骨折り。 |
− |
日新月盛 |
にっしんげっせい |
日に日に新しい物ができ、月を追って盛んになること。 |
- |
日進月歩 |
にっしんげっぽ |
日に、月に、絶え間なく進歩すること。絶えず進歩し、発展すること。 |
◎ |
二桃三士 |
にとうさんし |
「二桃、三士を殺す」奇計で豪傑を自滅させるたとえ。 |
− |
二人三脚 |
ににんさんきゃく |
二人で仲良く責任を分け合ってすること。二人の人が自分の片足をひもで縛って走る競技。 |
○ |
入境問禁 |
にゅうきょうもんきん |
他国に入ったら、まずその国の禁止事項を聞いて、それを犯さないようにすることが大切、という意味。 |
− |
如是我聞 |
にょぜがもん |
「このように私は聞いた」という意味。 |
− |
如渡得船 |
にょどとくせん |
「渡りに船を得たるが如し」と読む。渡し場で都合良く船に乗れるという意味で、必要とする物や状況が、望むとうりになること。 |
- |
女人禁制 |
にょにんきんせい |
宗教修行の地域・霊場などへの女性の立ち入りを禁止する風習。 |
− |
如法暗夜 |
にょほうあんや |
真っ暗闇。 |
− |
二律背反 |
にりつはいはん |
互いに対立、または矛盾する二つの命題が、同等の権利をもって主張されること。 |
◎ |
二六時中 |
にろくじちゅう |
一日中。しじゅう。いつも。(むかし、朝夕をそれぞれ六つのときに分けたのでいう)。 |
△ |
人間不信 |
にんげんふしん |
人間でありながら人間を信用できないこと。 |
○ |
人三化七 |
にんさんばけしち |
容貌が醜い人を酷評して「人が三分で化け物が七分」くらいに見えるという。それを省略していったもの |
− |
認識不足 |
にんしきぶそく |
物事について正しい判断を下すだけの知識がないこと。 |
− |
忍之一字 |
にんのいちじ |
忍耐が一番大切だということ。 |
− |
盗人上戸 |
ぬすびとじょうご |
甘い物、お酒のどちらもいける「両刀使い」のこと。いくら酒を飲んでもケロリとしていて顔に出ない人のことも指す。 |
△ |
佞言似忠 |
ねいげんじちゅう |
媚びへつらう言葉は、誠実な真心に似ているもの。佞言はおべっか、へつらう言葉。 |
− |
熱願冷諦 |
ねつがんれいてい |
求める時には熱心に願望し、かなわぬ時には冷静にさらりと諦念すること。 |
△ |
熱烈歓迎 |
ねつれつかんげい |
感情を高ぶらせ熱っぽく歓迎すること |
− |
涅槃寂静 |
ねはんじゃくじょう |
仏教における三法印・四法印の一つ。煩悩の炎の吹き消された悟りの世界(涅槃)は、静やかな安らぎの境地(寂静)であるということ。 |
− |
年期奉公 |
ねんきぼうこう |
ある期間、無給で奉公すること |
− |
拈華微笑 |
ねんげみしょう |
言葉を使わずお互いが理解しあうこと。心から心へ伝わる微妙な境地・感覚のたとえ。 |
− |
年功序列 |
ねんこうじょれつ |
年齢や勤続年数が増すにしたがって、地位や給料が上がること。また、そうした体系。 |
◎ |
燃犀之明 |
ねんさいのめい |
見識があること。物事を明確に見抜くことのたとえ。 |
− |
年中行事 |
ねんちゅうぎょうじ |
一年の間、各季節に決まって行われる行事。 |
− |
年頭月尾 |
ねんとうげっぴ |
一年月、一年中のたとえ。(年のはじめ、月末。)合わせて一年中の意。 |
− |
念念刻刻 |
ねんねんこくこく |
始終。かた時。時時刻刻。 |
− |
年年歳歳 |
ねんねんさいさい |
毎年、年ごとに。来る年も来る年も。 |
△ |
念念生滅 |
ねんねんしょうめつ |
世界のすべての物事は時々刻々に生じたり滅びたりして、少しの間もやむことがない。 |
− |
黏皮帯骨 |
ねんぴたいこつ |
詩歌などが、浅薄で余情に乏しいことの形容。 |
− |
燃眉之急 |
ねんびのきゅう |
眉が焦げるほどの火急の時。差し迫った急場の情勢。(焦眉之急) |
− |
年百年中 |
ねんびゃくねんじゅう |
ねんがらねんじゅう。 |
− |
念仏三昧 |
ねんぶつざんまい |
一心不乱に念仏を唱えること。 |
− |
念力徹岩 |
ねんりきてつがん |
「念力岩を徹す」と読む。不可能と思われるようなことでも、真心をもって一心不乱に事を行えば、成らぬことのないたとえ。 |
- |
能工巧匠 |
のうこうこうしょう |
技能に優れた大工、腕の良い職人。現代風にいうと、優秀なアーチスト、デザイナー、エンジニアなどのこと。 |
− |
能事畢矣 |
のうじおわれり |
成し遂げなければならないことは、すべてやり尽くした、の意。 |
− |
嚢沙之計 |
のうしゃのはかりごと |
韓信がたくさんの土嚢で川の上流をふさぎ、敵が河を渡ろうとしたときに、一度に水を流して大いに敵を破った計略。 |
− |
嚢中之錐 |
のうちゅうのきり |
才能のある人は、大勢の中にいてもすぐに才能を発揮して目立つようになること。嚢は袋、袋の中の錐はすぐその先が突き出てしまう。 |
− |
述而不作 |
のべてつくらず |
先賢の説を受け継いで述べ伝えるだけで、しいて自分の新説を立てようとしない。 |
− |
廃格沮誹 |
はいかくそひ |
行われないように邪魔をしてそしる。 |
− |
稗官野史 |
はいかんやし |
小説のこと。 |
− |
吠日之怪 |
はいじつのかい |
蜀の地(四川省)は雨が多く太陽を見ることが少ないので、犬が太陽を見ると、怪しんで吠える。珍しいものを見て驚くこと。 |
− |
杯酒解怨 |
はいしゅかいえん |
酒席で杯のやりとりをする間に、昔の恨みを忘れること。 |
- |
杯水車薪 |
はいすいしゃしん |
杯(さかずき)わずか一杯の水で、車一台分もあろうという薪の燃えるのを消すには、余りにも微力で、全く役に立たぬ。
事を処理するには役立たぬ。またもどかし過ぎること。 |
− |
背水之陣 |
はいすいのじん |
水辺を背にして陣をしけば、退却できないことから、決死の覚悟で戦に臨む。また、決死の覚悟で事に当たること。 |
− |
背井離郷 |
はいせいりきょう |
「井に背(そむ)き郷を離れる」。井戸のほとりに人が集まり住んでいる故郷を捨てて、他郷に移りゆくこと。 |
− |
杯中蛇影 |
はいちゅうのだえい |
神経質で、自分から疑い惑う心が生じて苦しむこと。河南の長官楽広の親しい友人が、役所の壁に掛けた弓が杯の酒に蛇に映って見えてから病んだが、楽広から訳を聞いてけろりと治った故事。 |
− |
廃藩置県 |
はいはんちけん |
明治四年(1871)七月、藩を廃し全国を郡県に改めた行政上の大改革。 |
− |
杯盤狼藉 |
はいばんろうぜき |
酒席の混乱の状態や酒宴の後、杯や皿が散乱しているさまをいう。 |
− |
妃匹之愛 |
はいひつのあい |
夫婦の愛。 |
− |
廃仏毀釈 |
はいぶつきしゃく |
仏法を排斥し釈迦の教えを捨てること。 |
△ |
売名行為 |
ばいめいこうい |
利益や人気のために名前を売ること。 |
○ |
敗柳残花 |
はいりゅうざんか |
枯れた柳と盛りを過ぎて咲き残っている花。容色の衰えた美人のようすをいう。 |
- |
覇王之資 |
はおうのし |
覇者や王者になる資格。 |
− |
霸王之輔 |
はおうのほ |
霸者や王者の補佐役。 |
− |
破顔一笑 |
はがんいっしょう |
顔をほころばせて、にっこりと笑うこと。 |
○ |
馬牛襟裾 |
ばぎゅうきんきょ |
学のない人や、礼儀知らずの人をののしる言葉。 |
− |
波及効果 |
はきゅうこうか |
次第に影響が及び効き目が出ること。 |
○ |
破鏡重円 |
はきょうじゅうえん |
戦乱などで生き別れになった夫婦が、無事に再会すること。中国の南北朝時代、陳が隋の文帝に滅ぼされたとき、侍従の除徳言は一枚の鏡を真っ二つに割って一方を妻に渡し、再会の時の証とした。のちにそれが縁となって再会し、故郷へ帰ることができたという故事による。ここから、夫婦の離婚を「破鏡」というようになった。 |
- |
破鏡不照 |
はきょうふしょう |
夫婦が離婚すること。ひとたび別れた夫婦はもうもとのさやにおさまらない例え。「破鏡は照らさず」と読む。 |
− |
伯夷之清 |
はくいのせい |
伯夷・叔斉のふたりが清廉潔白であったこと。 |
− |
伯夷之廉 |
はくいのれん |
伯夷・叔斉のふたりが清廉潔白であったこと。 |
− |
博引旁証 |
はくいんぼうしょう |
物事を決したり論じたりするとき、多くの材料を引きだし、証拠や関連の事物をあまねく示すこと。 |
△ |
博学多才 |
はくがくたさい |
広くいろいろな学問に通じ才能が豊かなこと。 |
○ |
伯牙絶弦 |
はくがぜつげん |
「蒙求」の標題。知己の死を悲しむこと。伯牙の琴を愛していた鍾子期が死ぬと、伯牙は琴の糸筋を切って、再び弾かなかった故事。 |
− |
伯牙断弦 |
はくがだんげん |
知己の死を悲しむこと。伯牙の琴を愛していた鍾子期が死ぬと、伯牙は琴の糸筋を切って、再び弾かなかった故事。 |
− |
白華之怨 |
はくかのうらみ |
愛を失った女性の嘆き。 |
- |
莫逆之友 |
ばくぎゃくのとも |
互いに逆らわない友。互いによく気が合い、心の通じ合う友人。 |
− |
璞玉渾金 |
はくぎょくこんきん |
磨かない玉とあらがね。人の性質の純美で、飾り気のないさまのたとえ。 |
− |
白魚入舟 |
はくぎょにゅうしゅう |
周の武王が殷の紂(ちゅう)王を討ったとき、黄河の水の中から白い魚が躍って舟の中に飛び込んだ故事から、
敵が降参する前兆をいう。白は殷の正色、魚は兵を象徴している。 |
− |
薄志弱行 |
はくしじゃっこう |
意志が弱く行動力に乏しいこと。物事を断行する力に欠けること。 |
△ |
白日昇天 |
はくじつしょうてん |
真昼に天に昇ることで、仙人になることをいう。また、急に金持ちになること。 |
- |
白紙撤回 |
はくしてっかい |
進行中の事案などをゼロに戻すこと。 |
○ |
白砂青松 |
はくしゃせいしょう |
白い砂浜と青い松が続く、海辺の美しい景色のこと。日本に多い景勝を形容する語。 |
− |
麦秀之歌 |
ばくしゅうのうた |
殷の忠臣箕子が殷の古都を過ぎて作ったと伝えられる詩。転じて、故国の滅亡を嘆くこと。 |
− |
拍手喝采 |
はくしゅかっさい |
手をたたいて、さかんに褒めたたえること。 |
○ |
白首空帰 |
はくしゅくうき |
年をとって頭が白くなっても学問が成就しないこと。 |
- |
白首北面 |
はくしゅほくめん |
才能の無い者は歳をとっても人の教えを受けるものだ。 |
− |
白水真人 |
はくすいしんじん |
銭の別名。白水を足すと泉、真人を足すと貨。 |
− |
麦穂両岐 |
ばくすいりょうき |
麦の穂がふたまたになって実ること。豊作の前兆とされる。 |
− |
伯仲之間 |
はくちゅうのあいだ |
優劣がないこと。似たり寄ったり。 |
− |
幕天席地 |
ばくてんせきち |
士気が壮大な形容。また、小さいことにこだわらないさま。 |
− |
白頭如新 |
はくとうじょしん |
互いに白髪となるまで交際していても、その心を知り合わなければ新しい知己と同じである。転じて、盟友がお互いの心を知らなかったことをあやまることば。 |
- |
如履薄氷 |
はくひょうをふむがごとし |
薄く張った水の上の氷を踏み歩くようなもの。慎重細心の注意をもって事を行うが、きわめて危険なことのたとえ。 |
− |
白蘋紅蓼 |
はくひんこうりょう |
白い花の咲くうきくさと、紅い花の咲くたで。 |
− |
博聞強記 |
はくぶんきょうき |
広く物事を見聞して、それをよく覚えていること。生き字引。 |
- |
博聞強識 |
はくぶんきょうしき |
見聞が広く博識なさま。 |
− |
博文約礼 |
はくぶんやくれい |
広く学問を学び物事の道理を探究し、これを締めくくるのに礼をもってすれば、道にそむくことがないという教え。 |
− |
白璧微瑕 |
はくへきのびか |
白い玉にある少しの傷。ほとんど完全で、わずかの欠点があること。 |
− |
白面書生 |
はくめんしょせい |
年少で経験に乏しい書生。青二才。 |
- |
伯楽一顧 |
はくらくのいっこ |
高位にある人に認められて重用されること。 |
− |
博覧強記 |
はくらんきょうき |
広く書物を読み、それらを非常によく記憶していること。知識が豊富なこと。 |
△ |
薄利多売 |
はくりたばい |
利益を少なくして数多く売ること。 |
○ |
白竜魚腹 |
はくりゅうぎょふく |
神聖で霊力をもつ竜が魚に姿を変えたため、猟師に捕まえられたことから、身分の尊い人がお忍び出歩いて危ない目に遭うことをいう。 |
- |
白竜魚服 |
はくりょうぎょふく |
白竜が魚に化けて予且という猟師に捕らえられたことから、転じて、貴人の忍び歩きのたとえ。貴人の微行。お忍びの外出。 |
− |
麦隴菜畝 |
ばくろうさいほ |
麦畑と野菜畑。 |
− |
馬耳東風 |
ばじとうふう |
人の言うことに耳を貸さない、心をとめないこと。また、何を言っても少しも反応がないたとえ。 |
◎ |
破邪顕正 |
はじゃけんしょう |
不正を打破し、正義を実現すること。 |
− |
波状攻撃 |
はじょうこうげき |
次から次へとひっきりなしに攻撃を続けること。 |
− |
破竹之勢 |
はちくのいきおい |
竹の勢いをも超えるような、勢いの盛んなこと。 |
− |
八元八ト |
はちげんはちがい |
善良な十六人の才子。 |
− |
八面玲瓏 |
はちめんれいろう |
どの方面から見ても、美しく欠点がない。「八面」はすべての方面。「玲瓏」は玉などの美しく輝くようす。また、玉などが美しい音でなるさま。心中に何のわだかまりも持たず、円満で巧妙な行う意にも用いる。 |
− |
八面六臂 |
はちめんろっぴ |
一人で多方面にわたって何人分もの活躍をすること。もとは、仏像の作り方などを言う。 |
△ |
抜苦与楽 |
ばっくよらく |
仏教で、衆生の苦しみを取り除いて安楽を与えること。仏の慈悲のはたらきをいう語。 |
− |
八紘一宇 |
はっこういちう |
全世界を一つの家のように統一すること。宇は家のこと。 |
− |
白黒之弁 |
はっこくのべん |
善か悪かのわきまえ。正邪の区別。 |
− |
八索九丘 |
はっさくきゅうきゅう |
古書。 |
− |
抜山蓋世 |
ばつざんがいせい |
勢いが非常に強く、自信に満ち気力の雄大なさま。勇壮な気質のたとえ。「山を抜き世を蓋(おお)う」ともよむ。 |
− |
跋山渉水 |
ばっさんしょうすい |
「山を抜(ふ)み、水を渉(わた)る」。困難な道を克服して長い旅を続けること。 |
− |
八宗兼学 |
はっしゅうけんがく |
八つの宗派の学問を全部学んでいること。そのことから、広く学問に通じてくわしいことの形容に使う。 |
- |
発蹤指示 |
はっしょうしじ |
犬の縄を解き放って獲物にけしかける。戦いを指揮する人のたとえ。 |
− |
発憤忘食 |
はっぷんぼうしょく |
食事を忘れるほど夢中で励むこと。学問や人生上の難問題にぶつかって、それを解明しようと精神を奮い起こしたときには、寝食を忘れてしまうほどであるということ。「憤りを発して食を忘る」とも読む。 |
− |
八方画策 |
はっぽうかくさく |
あらゆる方面に働きかけて、計画の実現をはかること。 |
△ |
八方美人 |
はっぽうびじん |
誰にも悪く思われないように要領よくふるまうこと。また、そのような人。 |
◎ |
抜本塞源 |
ばっぽんそくげん |
一番のもととなる原因を抜き去ること。害を防ぐため、根本にさかのぼって物事を処理すること。 |
− |
撥乱反正 |
はつらんはんせい |
世の乱れを治め、もとの平和の世に返すこと。 |
− |
破天荒解 |
はてんこうかい |
今までだれもなしえなかったことをはじめて成し遂げること。「天荒」は、天と地がまだ分かれていない、混沌とした状態のこと。 |
− |
鼻元思案 |
はなもとじあん |
目先だけの浅はかな考え。場当たり的な思いつき。 |
- |
破釜沈船 |
はふちんせん |
出陣に際し、食事をつくる釜を壊し、軍船を沈め、決死の覚悟で戦うこと。 |
- |
爬羅剔抉 |
はらてっけつ |
隠れたものをかき集めえぐり出す。人の秘密・欠点などをあばき出す。隠れた人材を、広く捜し出して用いる。 |
− |
波瀾万丈 |
はらんばんじょう |
波が非常に高いように物事の変化が起伏に富んではげしいことのたとえ。「―の人生」 |
○ |
罵詈讒謗 |
ばりざんぼう |
悪口の限りを言い、手ひどくののしること。また、その言葉。 |
− |
罵詈雑言 |
ばりぞうごん |
口汚くののしること。 |
△ |
巴陵勝状 |
はりょうのしょうじょう |
巴陵地方のよいけしき。巴陵は湖南省岳陽県の地方。 |
− |
翻雲覆雨 |
はんうんふくう |
交友の情の変わりやすいさま。手のひらを仰向けると雲が涌き、手のひらをうつむけると雨が降るの意味で、少しのことですぐに心が変わってしまう、軽々しい友達付き合い。 |
− |
飜雲覆雨 |
ばんうんふくう |
手を飜(ひるが)えせば雲となり、手を覆せば雨となるように、人情も移ろい変り易いこと。 また信念に乏しく、きわめて軽薄な場合にも用いる。 |
− |
反間苦肉 |
はんかんくにく |
自分の身を苦しめたり、自分にとって不利益に見えることをしたりして相手をあざむき、敵同士の仲を裂く計略を行うこと。 |
− |
半官半民 |
はんかんはんみん |
政府と民間とが共同で出資し、事業を経営すること。 |
− |
万古千秋 |
ばんこせんしゅう |
永久、永遠の意。いつの世までも。 |
- |
万古不易 |
ばんこふえき |
何年たっても変わらないこと。 |
− |
盤根錯節 |
ばんこんさくせつ |
地中に広く張り巡らされた根と入り組んだ節と。転じて、処理に困難な事柄。 |
− |
万死一生 |
ばんしいっしょう |
助かる見込みのない命が助かること。九死一生よりも少ない確率で命を取り留めること。死を万とすると生はわずか一しかない。それほどきわめて危険な状態からかろうじて助かること。 |
− |
万事如意 |
ばんじにょい |
全て思い通りになること。 |
− |
半死半生 |
はんしはんしょう |
死にかかっているようなとてもあぶない状態。 |
◎ |
万寿無疆 |
ばんじゅむきょう |
「万寿疆無し」とも読む。人の長寿を祝う言葉。 |
− |
万乗之君 |
ばんじょうのきみ |
天子のこと。大諸侯のこと。 |
− |
伴食宰相 |
ばんしょくさいしょう |
無能の大臣を言う言葉。伴食は正客のお相伴にあずかること。 |
− |
蛮触之争 |
ばんしょくのあらそい |
小さなつまらないことで争うこと。魏の恵王が斉の威王に背かれて兵をおこそうとしたとき、戴晋人という者が「カタツムリの左の角に触氏が、右の角に蛮氏が国を構え、互いに領土を争って戦ったことがございます。宇宙の広大さに比べれば王とカタツムリの角の上の蛮氏との間に相違がありましょうか」と人事のいかに卑小であるかを説いた寓話による。 |
- |
半信半疑 |
はんしんはんぎ |
本当かどうか信じ切れないようす。真偽の判断に迷うこと。 |
◎ |
万水千山 |
ばんすいせんざん |
数多くの川や山々。はるか遠くへ旅をするときのたとえ。
「紅軍遠征の難(かた)きを怕(おそ)れず、万水千山只(た)だ等間」と、毛沢東の赤軍の遠征を歌った七言律詩の一句。 |
− |
万世一系 |
ばんせいいっけい |
天子の血統が永久に続いて、その位にあること。 |
− |
半生半熟 |
はんせいはんじゅく |
半分なまで、半分煮えていること。技芸のまだ熟達していない状態。未熟。 |
− |
半醒半睡 |
はんせいはんすい |
半ば目覚め、半ば眠っていること。目覚めているのかどうか定かではない朦朧とした状態。 |
△ |
万世不易 |
ばんせいふえき |
永久に変わらない。 |
− |
万代不易 |
ばんだいふえき |
永久に変わらない様子。万代=永久、万世。 |
− |
飯店宿房 |
はんてんしゅくぼう |
料理屋や旅館。 |
− |
坂東太郎 |
ばんどうたろう |
利根川の別名。 |
− |
帆腹飽満 |
はんぷくほうまん |
帆にいっぱい風を受ける様子。 |
− |
万物逆旅 |
ばんぶつのげきりょ |
天地のこと。万物の生滅するさまが、旅人の旅館に去来するのに似ているから言う。逆旅は宿屋。 |
− |
万物之霊 |
ばんぶつのれい |
万物の中で最も優れた心の働きを持つもの。人間。 |
− |
万物流転 |
ばんぶつるてん |
すべてのものはとどまることなく、移り変わるということ。 |
− |
万夫之望 |
ばんぷののぞみ |
天下の万民が仰ぎ慕うこと。 |
− |
万夫不当 |
ばんぷふとう |
多くの人があたってもかなわないほど、強くて勇ましいこと。 |
− |
繁文縟礼 |
はんぶんじょくれい |
規律や礼法などがこまごまとしていて、わずらわしいこと。「繁文」は、規則が多く面倒なこと。「縟礼」は、わずらわしい礼儀や作法。 |
− |
犯分乱理 |
はんぶんらんり |
礼儀をおかし乱す。分限を犯して条理を乱すこと。 |
− |
反哺之孝 |
はんぽのこう |
烏の子は母鳥に育てられた恩返しに、成長してから食物を口移しにして親鳥を養うの意味。成長して、親の恩に報いて孝養を尽くすことのたとえ。 |
− |
反面教師 |
はんめんきょうし |
いましめとなる悪い手本。 |
△ |
半面之識 |
はんめんのしき |
ちょっと顔を知っているの意味。少し知り合っていること。 |
− |
汎濫停畜 |
はんらんていちく |
学問が広く深い。汎濫は大水のあふれるように広く、停畜は水がいっぱいたたえられているように深いの意味。 |
− |
万里同風 |
ばんりどうふう |
広い地域に同じ風俗、文化が行き渡ること。→天下泰平なこと。 |
− |
万里比隣 |
ばんりひりん |
万里の遠い地も、志の持ちようでは隣のように近く思われる。 |
− |
攀竜附驥 |
はんりょうふき |
竜につかまり良馬に付き従う。優れた人に従うこと。 |
− |
攀竜附鳳 |
はんりょうふほう |
竜につかまり鳳凰に付き従う。優れた人に従うこと。 |
− |
万緑一紅 |
ばんりょくいっこう |
多くの物の中で際立って優れた物。男の中で女が一人。 |
− |
阪路詰曲 |
はんろきっきょく |
坂道が曲がりくねっていること。 |
− |
微雨新晴 |
びうしんせい |
『微雨、新たに晴る』。早々の晴々とした景観を言う。 冬去り春来る、降るとなくみえる微かな雨もやみ、天地に晴朗の気が満ち満ちている。 |
− |
被害妄想 |
ひがいもうそう |
他人から危害を加えられていると思い込むこと。 |
○ |
悲歌慷慨 |
ひかこうがい |
悲しんで歌い世の中をいきどおり嘆くこと。世の中の不正や不運を憤り嘆くこと。 |
− |
飛花落葉 |
ひからくよう |
花が散り、秋には葉が色づいて落ちること。絶えず移り変わる世の中のはかないことのたとえ。 |
− |
媚眼秋波 |
びがんしゅうは |
美人のなまめかしい媚びる目つきのこと |
− |
悲喜交交 |
ひきこもごも |
悲しいことと喜ばしいことが入り交じること。また、悲しみと喜びをかわるがわる味わうこと。 |
− |
匪躬之節 |
ひきゅうのせつ |
自分の利害を考えないで、王事に尽くす忠節。 |
− |
被堅執鋭 |
ひけんしゅうえい |
堅いよろいかぶとを身につけて、鋭利な武器を手に持つ。 |
− |
比肩随踵 |
ひけんずいしょう |
肩と肩、踵と踵が接する。→後から後へと絶え間なく続くこと。 |
− |
彼此安康 |
ひしあんこう |
あの国もこの国も安らかに治まる。 |
− |
飛耳長目 |
ひじちょうもく |
遠くの音を早く聞き取る耳と、遠くのものをよく見通す目。情報収集や観察に優れ、ものごとに精通していることのたとえ。(書物を指すことも。) |
△ |
美酒佳肴 |
びしゅかこう |
大変美味しいご馳走のこと。 |
− |
非常手段 |
ひじょうしゅだん |
非常の場合に行なう臨機の処置。暴力をもってことを処置すること。 |
− |
非常之行 |
ひじょうのおこない |
常人と違った、りっぱな行い。 |
− |
非常之功 |
ひじょうのこう |
普通の人と違った、華々しい手柄。 |
− |
非常之人 |
ひじょうのひと |
普通の人よりすぐれた人。非凡。 |
− |
美辞麗句 |
びじれいく |
美しく飾った、聞いて心地よい言葉。最近では内容のない空疎な言葉の羅列を、多少皮肉まじりに軽蔑していう場合が多い。 |
○ |
美人薄命 |
びじんはくめい |
容姿が美しく生まれついた人はとかく不運であったり、短命であったりすること。 |
○ |
尾生之信 |
びせいのしん |
約束を堅く守って、変わらないこと。春秋時代に、魯の尾生がある婦人と橋の下で会う約束をし、時刻が過ぎても女は来ず、大雨で増水したが去らず、ついに柱を抱いて死んだ故事。 |
− |
皮相浅薄 |
ひそうせんぱく |
表面的で底が浅いこと。知識、思慮、学問などが非常に浅いこと。 |
△ |
左鮃右鰈 |
ひだりひらめみぎかれい |
両目が体のどちら側についているかで「ヒラメ」と「カレイ」を見分けるということ。日本のことわざであることが、『中華大字典』にもふれられているが、必ずしもこのことわざのとおりとは限らないので、注意が必要。 |
− |
筆耕硯田 |
ひっこうけんでん |
文筆で生活すること。 |
- |
筆端風雨 |
ひったんふうう |
詩文などを作る筆の運びが、風雨が速やかに走り去るように早いこと。 |
- |
筆誅墨伐 |
ひっちゅうぼくばつ |
他人の罪悪を新聞・雑誌などに書き立てて責めること。 |
- |
匹夫之勇 |
ひっぷのゆう |
向こう見ずの勇気。 |
− |
匹夫匹婦 |
ひっぷひっぷ |
一人の男と一人の女。平凡な男女。また、夫婦暮らしの身分の低いもの。 |
− |
一声千両 |
ひとこえせんりょう |
一声に千両の値打ちがあること。 |
− |
人之安宅 |
ひとのあんたく |
仁徳。仁徳のある人には危害を加える人がいないから、仁徳は人が安心していられる所だという意味。 |
− |
人身御供 |
ひとみごくう |
いけにえとして神に供える、人の体。相手の欲望を満たすために犠牲になる人。 |
○ |
一人芝居 |
ひとりしばい |
一人で数人の役を演じ分けて芝居を見せるもの。相手がないのに、自分の思い込みだけでいろいろな言動をとること。 |
− |
一人相撲 |
ひとりずもう |
一人で勝手に相撲を取る滑稽さのこと。 |
○ |
一人天下 |
ひとりでんか |
天下を取ったように、自分だけで、思うようにすること。ひとりてんか。 |
− |
非難囂囂 |
ひなんごうごう |
騒がしくうるさく非難すること。 |
○ |
髀肉之嘆 |
ひにくのたん |
実力を発揮するチャンスのないのを嘆くこと。 |
− |
日下開山 |
ひのしたかいさん |
武芸・相撲などで、天下無敵の者の意味に用いる。 |
− |
罷買同盟 |
ひばいどうめい |
人々が団結して、物を買うことを拒否すること。ボイコット。 |
− |
被髪纓冠 |
ひはつえいかん |
髪を振り乱したまま冠のひもを結ぶこと。きわめて急ぐさま。 |
− |
被髪左衽 |
ひはつさじん |
髪を振り乱し、着物を左前に着ること。野蛮な風俗。 |
− |
悲憤慷慨 |
ひふんこうがい |
世の中の悪や自己の不運などを憤り嘆くこと。社会的な不義や不正などについての怒りで、自己中心的悲しみや憤りについては使わない。 |
△ |
彌望皎然 |
びぼうこうぜん |
見渡す限り真っ白なこと。 |
− |
眉目秀麗 |
びもくしゅうれい |
顔かたちがすぐれ、ととのっているさま。 |
△ |
百尺竿頭 |
ひゃくしゃくかんとう |
到達すべき最高点、向上しうる極致のたとえ。 |
△ |
百術千慮 |
ひゃくじゅつせんりょ |
いろいろな方策を考え思慮をめぐらすこと。 |
- |
百姓一揆 |
ひゃくしょういっき |
江戸時代、農民が領主・代官の悪政や過重な年貢に対して集団で反抗した運動。暴動・強訴(ごうそ)・越訴(おつそ)・逃散(ちようさん)・打ち毀(こわ)しなど種々の形をとった。 |
− |
百世之師 |
ひゃくせいのし |
百代の後までも人の師と仰がれる人。人の師範となりうる人。 |
− |
百折不撓 |
ひゃくせつふとう |
何度の失敗にもめげず挫けず挑戦すること。 |
△ |
百川帰海 |
ひゃくせんきかい |
あらゆる川は、すべて海に流れ込むように、方々に散逸しているものが一ヶ所に集まる。人民の心が一点に集中すること。 「百川、海に帰す」。 |
− |
百戦百勝 |
ひゃくせんひゃくしょう |
百度戦って百度勝つ。一度も負けることのないこと。 |
− |
百戦錬磨 |
ひゃくせんれんま |
多くの経験を積んで技術や才能を向上・錬成すること。 |
○ |
百度更張 |
ひゃくどこうちょう |
あらゆる制度や規則が改まり変わる。 |
− |
百年河清 |
ひゃくねんかせい |
いくら待っても望みがかなえられないこと。 |
− |
百八煩悩 |
ひゃくはちぼんのう |
人間の迷いのもととなる欲望のすべてのこと。人間の感覚をつかさどる眼・耳・鼻・舌・身・意の六根に、色・声・香・味・触・法の六塵の刺激があると、それぞれ好・悪・平の三種、あわせて十八の煩悩が生じる。これが浄・染の二種にわかれて三六種、さらに、過去・現在・未来の三つに配されて合計百八種とされる。 |
− |
百味飲食 |
ひゃくみのおんじき |
いろいろの美味な供物。 |
− |
百黙一言 |
ひゃくもくいちげん |
普段は黙っている人が、ここという時に言う、一言がとても本質をついているということ。 |
− |
百薬之長 |
ひゃくやくのちょう |
あらゆる薬の中で最も優れた薬で、お酒のこと。 |
− |
百花斉放 |
ひゃっかせいほう |
多くの花が一斉に開くこと。さまざまなものがその本領を発揮すること。 |
△ |
百家争鳴 |
ひゃっかそうめい |
いろいろな立場の学者が、自由に論争するさま。いろいろな議論が、にぎやかに自由になされる形容。 |
△ |
百花繚乱 |
ひゃっかりょうらん |
種々の花が咲きみだれるように、優れた人物や業績が一時にたくさん現れること。 |
○ |
百鬼夜行 |
ひゃっきやこう |
いろいろな妖怪が夜に列をなして歩き回ること。 |
△ |
百挙百全 |
ひゃっきょひゃくぜん |
行う物事がすべてうまくいくこと。 |
- |
百計経営 |
ひゃっけいけいえい |
いろいろと思案して、工夫や手段を尽くすこと。 |
− |
百工五種 |
ひゃっこうごしゅ |
もろもろの職工と五穀の種子。 |
− |
百発百中 |
ひゃっぱつひゃくちゅう |
矢や弾丸が撃つたびに必ず命中すること。予想、計画などがすべて当たり成功すること。 |
◎ |
氷肌玉骨 |
ひょうきぎょくこつ |
梅の形容。美人の形容。 |
− |
表敬訪問 |
ひょうけいほうもん |
相手に敬意を表すための訪問のこと |
− |
飄忽震蕩 |
ひょうこつしんとう |
すばやく震い動かすこと。 |
− |
氷姿玉骨 |
ひょうしぎょっこつ |
梅の形容。 |
− |
氷消瓦解 |
ひょうしょうがかい |
氷がとけてなくなるように、まるで跡形なく消え去ること。氷解、瓦解すること。 |
− |
氷炭相愛 |
ひょうたんそうあい |
全く相反する二つのものが、相互に助け合うこと。氷と炭とは全然反対の性質をもつものであるが、
氷は炭火を消し、炭火は氷を融かして元の水に返してくれ、お互いにその特性を活かし助け合っている。 |
− |
廟堂之器 |
びょうどうのき |
朝廷で大政治家として立つことのできる才能。 |
− |
廟堂之高 |
びょうどうのたかき |
朝廷の尊い官職。高く尊い朝廷。 |
− |
漂蕩奔逸 |
ひょうとうほんいつ |
所を定めないでただよい、走り回る。舟がただよい、馬が駆けまわるように締りがないこと。 |
− |
表裏一体 |
ひょうりいったい |
一つのものの表と裏のように切り離せない関係にあること。 |
◎ |
比翼連理 |
ひよくれんり |
男女の情愛が深いこと。とても仲が良いことのたとえ。 |
△ |
皮裏陽秋 |
ひりようしゅう |
表面に出ない心中での理非曲直の判断。 |
- |
飛竜乗雲 |
ひりょうじょううん |
「飛竜雲に乗る」とも読む。竜が雲に乗って天に上るということで、英雄が時に乗じて勢いを得ること。 |
− |
非礼之礼 |
ひれいのれい |
礼にかなわない礼儀。 |
− |
疲労困憊 |
ひろうこんぱい |
ひどく疲れ果てること。「困」は苦しい、「憊」は「憊色」の意で、疲れ果てた顔色を言う。 |
○ |
牝鶏晨鳴 |
ひんけいしんめい |
「牝鶏晨(あした)に鳴く」とも読む。めすの鶏が鳴いてあさを告げること。婦人が勢力をふるうのは災いを作るというたとえ。 |
− |
牝鶏之晨 |
ひんけいのしん |
婦人が勢力をふるうのは災いを作るというたとえ。 |
− |
品行方正 |
ひんこうほうせい |
行いや心がととのっていて正しいこと。道徳的にきちんとしていて模範的であること。 |
◎ |
鬢糸茶烟 |
びんしさえん |
若い自分には派手に遊び暮らした者が、年老いてから枯淡な生活を楽しみながら余生を送る心境をいう。 |
- |
貧者一燈 |
ひんじゃいっとう |
貧しい人の寄進は、たとえわずかであっても真心がこもっていれば、金持ちの多大な寄付にも勝るということ。 |
− |
貧者一灯 |
ひんじゃのいっとう |
貧しい人が真心から仏にささげる一灯は、金持のささげる万灯にまさるの意味。真心の尊ぶべきことのたとえ。 |
− |
牝馬之貞 |
ひんばのてい |
柔順な徳によって、よく事に耐えて成功すること。 |
− |
牝牡驪黄 |
ひんぼりこう |
物事は外見にとらわれず、その本質を見抜くことが大切であるということ。めすとおす、黒色と黄色とを間違えること。「驪」は黒色の馬、くろい意。 |
− |
布衣之極 |
ふいのきょく |
平民として最高の出世。 |
− |
布衣之友 |
ふいのとも |
庶民的な付き合いをしている友。身分や地位に関係なく付き合っている友。 |
− |
布衣之交 |
ふいのまじわり |
身分の低いもの同士の交際。また、お互いの身分地位を考慮に入れない心からのつきあい。 |
− |
風雨淒淒 |
ふううせいせい |
風や雨で、物寂しいこと。 |
− |
風雨対状 |
ふううたいしょう |
夜、雨の音を聞きながら、兄と弟がベッドを並べて寝る、仲の良い兄弟の思いやりの心情をいう。 |
− |
風雲月露 |
ふううんげつろ |
世間の人の修養には何の役にも立たない花鳥風月ばかり詠じた詩文。 |
− |
風紀紊乱 |
ふうきびんらん |
風俗や男女の仲がだらしなく乱れている意。 |
− |
風魚之災 |
ふうぎょのわざわい |
海上に暴風の起こること。一説に風雨の誤りとし、一説に大風を予知する魚の名とする。 |
− |
風光明媚 |
ふうこうめいび |
山水の風景が清らかで美しいこと。 |
○ |
風餐雨臥 |
ふうさんうが |
風に吹かれ雨に打たれる。風雨にさらされて苦労すること。 |
- |
風餐露宿 |
ふうさんろしゅく |
風の中で食事を取り、露に濡れて宿る。野宿をすること。 |
− |
風櫛雨沐 |
ふうしつうもく |
風でくしけずり、雨で髪を洗う。苦労を忍んで奔走すること。 |
− |
風樹之嘆 |
ふうじゅのたん |
思い通りにゆかないこと。 |
− |
風声鶴唳 |
ふうせいかくれい |
些細なことにおそれること。敗軍の兵が風の音や鶴の鳴き声にもびくびくおびえること。 |
− |
風前之灯 |
ふうぜんのともしび |
はかなく、もろいことのたとえ。 |
− |
風霜高潔 |
ふうそうこうけつ |
風は高く吹き、霜は白く清い。秋の景色を述べたもの。 |
− |
風俗壊乱 |
ふうぞくかいらん |
世の中の健全・善良な風俗や風習が乱れ、害されること。 |
− |
風俗紊乱 |
ふうぞくびんらん |
秩序・風紀などが乱れること。また、乱すこと。 |
− |
風木之悲 |
ふうぼくのかなしみ |
風樹之嘆に同じ。 |
− |
風流韻事 |
ふうりゅういんじ |
詩歌、書画、華道、茶道などの風流な遊び。俗から離れ自然を友として詩歌などをつくる高尚な態度。 |
− |
風流三昧 |
ふうりゅうざんまい |
心が風雅で詩歌・文芸のほかは省みないこと。 |
− |
風流篤厚 |
ふうりゅうとっこう |
昔の風流の遺風で、後の人が自然に奥ゆかしく誠実で、行ないが手厚いこと。 |
− |
風林火山 |
ふうりんかざん |
何かを実行するときに重要なポイントを言った熟語。 |
− |
武運長久 |
ぶうんちょうきゅう |
戦いにおける良い運が久しく続くこと。 |
△ |
浮雲朝露 |
ふうんちょうろ |
空に浮かび漂う雲と朝の露。はかなく頼りないもののたとえ。また、あてにできないもののたとえ。 |
- |
浮雲之志 |
ふうんのこころざし |
空に浮かびただよう雲のような、富貴にとらわれぬ気持。 |
− |
不易流行 |
ふえきりゅうこう |
俳諧における永遠の本質は、新しさを求めて常に変化する流行の中にこそあるという考え。松尾芭蕉が提唱した俳諧理念の一つ。「不易」は永遠に変わらない、伝統や芸術の精神。「流行」は新しみを求めて時代とともに変化するもの。相反するようにみえる流行と不易も、ともに風雅に根ざす根源は実は同じであるとする考え。 |
− |
斧鉞之誅 |
ふえつのちゅう |
極刑に処せられること。重刑。 |
- |
不学無術 |
ふがくむじゅつ |
学問も無ければ策略も無い。無学無能。 |
− |
不可抗力 |
ふかこうりょく |
人の力ではどうすることも出来ないことがら。 |
○ |
不可思議 |
ふかしぎ |
考えも及ばない、わけのわからないこと。計り知れないこと。不思議。 |
− |
不刊之書 |
ふかんのしょ |
永久に滅びることなく伝わる書物。 |
− |
不羈奔放 |
ふきほんぽう |
世間のしきたりにとらわれないで自由なこと。転じて、才知があまりにも優れていて、ふつうの基準では判断しきれないこと。「不羈」は、束縛されないこと。 |
− |
不急之察 |
ふきゅうのさつ |
さほど必要でないことを細かく調べる。 |
− |
不朽之芳 |
ふきゅのほう |
永久に朽ちない名誉。 |
− |
俯仰之間 |
ふぎょうのかん |
たちまちの間。少しの間。 |
− |
不協和音 |
ふきょうわおん |
意見が分かれ、協調関係が乱れること。 |
○ |
釜魚甑塵 |
ふぎょそうじん |
貧しいため、飯を炊かないので、甑に塵がたまり、釜に魚を生じたという故事から、非常に貧乏で飯も満足に炊くことのできないたとえ。 |
- |
複雑怪奇 |
ふくざつかいき |
内容が込み入っていて不可解なこと。奇妙きてれつ。 |
○ |
複雑多岐 |
ふくざつたき |
物事が多方面に分かれ、込み入っているさま。 |
− |
覆車之戒 |
ふくしゃのいましめ |
前人の失敗を見て戒めとすること。 |
− |
腹心之友 |
ふくしんのとも |
心から信頼できる親友のこと。 |
- |
覆水不返 |
ふくすいふへん |
取り返しのつかないことの例え。一度盆からこぼした水は再び盆には返らない。一度離婚した夫婦は元通りにはならないということ。 |
− |
不倶戴天 |
ふぐたいてん |
「ともにはてんをいただかず。」と読む。深い恨みや憎しみのため相手をとてもこの世に生かしておけないこと。復讐しないではいられないこと。 |
△ |
腹中之書 |
ふくちゅうのしょ |
腹の中に蓄えた書物。晉の?隆が世間の人が虫干しをして衣装を見せびらかすのを見て、おれは腹中の書の虫干しをするのだと、ひなたに出てあおむけに腹をさらしたこと。 |
− |
福徳円満 |
ふくとくえんまん |
福と徳、すなわち幸福と財産が充分に備わって満ち足りていること。 |
− |
不虞之誉 |
ふぐのほまれ |
思いがけずに得た名誉。 |
− |
覆負之患 |
ふくはいのうれい |
覆り敗れる心配。舟のひっくりかえる心配。戦いに敗れるおそれ。家運の傾くおそれ。 |
- |
伏波将軍 |
ふくはしょうぐん |
漢の武帝の時の水軍の将軍の名。後漢の馬援がこの官につけられたので、馬援の呼び名。 |
− |
伏竜鳳雛 |
ふくりゅうほうすう |
池中深く潜む竜や鳳凰の雛が、天を駆ける才能がありながら、その才を現さないように、世を治める才能を持ちながら、まだ機会を得ずに活躍できない者のたとえ。伏竜は諸葛亮孔明、鳳雛は?統士元をいう。どちらも後漢の人。 |
− |
不繋之舟 |
ふけいのふね |
繋がない舟の意味。人の世を超越した心のたとえ。さすらって、定まった居所が無い人のたとえ。 |
− |
不言実行 |
ふげんじっこう |
あれこれ言わずに、黙って実際に行動すること。 |
◎ |
不言之教 |
ふげんのおしえ |
言葉に表わさないで自然に教えを行う老荘の教え。 |
− |
不言之化 |
ふげんのか |
言葉に出さず、自然に徳によって感化する。 |
− |
不言之花 |
ふげんのはな |
桃や李を言う。「成蹊」の故事より。 |
− |
富国安民 |
ふこくあんみん |
国を豊かにして国民を安心させる。 |
- |
富国強兵 |
ふこくきょうへい |
国を富ませ軍隊を強くすること。 |
− |
夫妻反目 |
ふさいはんもく |
夫婦仲が悪いこと。夫婦が目をそらすの意味。 |
− |
巫山雲雨 |
ふざんうんう |
昔、楚の襄王が夢に神女と契った山で、神女は去るときに、自分は朝には雲となり、夕暮れには雨となると言ったことに由来し、転じて男女の情交を謂う。 |
− |
巫山之夢 |
ふざんのゆめ |
男女の情交をいう。 |
− |
無事安穏 |
ぶじあんのん |
何事もなくすべてが安らかで穏やかなこと。 |
− |
父子相伝 |
ふしそうでん |
父から子へ子から孫へ学問などの奥義を代々伝えること。 |
− |
無事息災 |
ぶじそくさい |
事故や病気などの心配事がなく、平穏に暮らしていること。 |
− |
不死之薬 |
ふしのくすり |
飲めば死なないという薬。 |
− |
不時不食 |
ふじふしょく |
その季節に応じてその季節の物を食べなさいということ |
− |
不惜身命 |
ふしゃくしんみょう |
仏の教えを修めるためには自分の身も命もささげて惜しまないこと。自分の身をかえりみないこと。 |
△ |
不借身命 |
ふじゃくしんみょう |
正方のために命を惜しまず尽くすこと |
− |
俛首帖耳 |
ふしゅちょうじ |
首をたれ耳をたれて媚びへつらい、憐れみを乞う。 |
− |
不召之臣 |
ふしょうのしん |
敬意を払って迎えねばならぬ賢臣。招き寄せることのできかねる賢臣。 |
− |
不将不迎 |
ふしょうふげい |
過ぎたことでくよくよ悩んだり、未来のことであれこれ悩んだりしないこと。去るものを送ったり、来るものを迎えたりしないということから。出典『荘子』。 |
− |
不承不承 |
ふしょうぶしょう |
いやいやながら。しぶしぶ。 |
− |
夫唱婦随 |
ふしょうふずい |
夫が言い出し、妻がそれに従うこと。夫婦の仲がとても良く、和合していること。 |
○ |
不生不滅 |
ふしょうふめつ |
生じもせず、滅びもせず、変化しない宇宙の本体。 |
− |
負薪汲水 |
ふしんきゅうすい |
「薪をとり、谷川の水を汲む」山林原野で簡素で自然な生活をすること。 |
− |
負薪之憂 |
ふしんのうれい |
自分の病気を謙遜していう言葉。薪を負った疲れによって病むの意味。一説には病んで薪を負えなくなるの意味。 |
− |
婦人三従 |
ふじんのさんじゅう |
婦人の従うべき三つの道。未婚の時は父に、嫁に行っては夫に、夫が死ねば子に従う。 |
− |
婦人之仁 |
ふじんのじん |
非常に小さな、取るに足りない情。 |
− |
付贅懸疣 |
ふぜいけんゆう |
体についたこぶと、ぶら下がるいぼ。無用の物のたとえ。 |
− |
不世之材 |
ふせいのざい |
滅多に世に出ない優れた才のある人。 |
− |
浮石沈木 |
ふせきちんぼく |
「石が流れて木の葉が沈む」という諺がある通り、物事がさかさまで、善悪が転倒していること。 |
− |
不即不離 |
ふそくふり |
二つのものがつきも離れもしないこと。当たらずさわらずあいまいなようす。 |
△ |
譜代相伝 |
ふだいそうでん |
代代受け継いでその家に伝えること。代代、家系を継ぐこと。 |
- |
二股膏薬 |
ふたまたこうやく |
定見を持たないこと。節操がないことをいう。内股にはった膏薬(練り薬を紙や布に塗ったもの)は、あちこちにはりついてしまうことから。「ふたまたごうやく」とも読む。 |
− |
不知案内 |
ふちあんない |
実情・様子を知らないこと。 |
− |
布置按排 |
ふちあんばい |
物を適当なところに配り並べる。物事を適当に処置する。 |
− |
釜中之魚 |
ふちゅうのうお |
釜の中の魚はやがて煮られるという意から、死の危険がせまっていることのたとえ。 |
- |
腐腸之薬 |
ふちょうのやく |
うまい食い物や酒。 |
− |
物情騒然 |
ぶつじょうそうぜん |
世の中が騒々しいこと。「物情」とは、物事のありさま、人の心情などの意。 |
△ |
物心両面 |
ぶっしんりょうめん |
物質的な面と精神的な面、両方で。 |
△ |
不定愁訴 |
ふていしゅうそ |
特定の病気としてまとめられない漠然としたからだの不調の訴え。頭が重い、疲れやすい、食欲がないなど。 |
− |
不逞之輩 |
ふていのやから |
勝手に振る舞うひとのこと。道義に従わないひと。 |
○ |
釜底遊魚 |
ふていゆうぎょ |
前途に全く望みなく絶望的な状況のこと。釜の底に残った僅かの水で泳いでいる魚。煮られる前に死ぬ運命にある。 |
− |
不道之道 |
ふどうのみち |
普通にいう道とは異なるが、真理にかなっている道。 |
− |
不撓不屈 |
ふとうふくつ |
どんな困難に出会ってもけっして心がくじけないこと。 |
△ |
不同不二 |
ふどうふじ |
同じではないが、また別のものでもない。 |
− |
不得要領 |
ふとくようりょう |
物事の要点がはっきりしないこと。あいまいでわけのわからないこと。 |
△ |
舞文曲筆 |
ぶぶんきょくひつ |
文辞をもてあそび、事実を曲げて書くこと。 |
− |
普遍妥当 |
ふへんだとう |
ある範囲のすべての物に共通し、例外は考えられないこと。 |
− |
不偏不党 |
ふへんふとう |
どちらにもかたよらず公平中立の立場に立つこと。一党一派に組みしないこと。 |
△ |
毋望之人 |
ぶぼうのひと |
危急のとき、自分から助けを求めなくても、来て助けてくれる人。 |
− |
毋望之福 |
ぶぼうのふく |
望んでいなかった幸福。思いがけない幸い。もっけの幸い。 |
− |
毋望之禍 |
ぶぼうのわざわい |
思いがけない災い。 |
− |
父母之邦 |
ふぼのくに |
ふるさと。生まれ故郷。故国。 |
− |
不眠不休 |
ふみんふきゅう |
一生懸命に努力すること。眠らず休まず頑張ってすること。 |
◎ |
不要不急 |
ふようふきゅう |
必要でなく、また急ぎでもないこと。 |
○ |
芙蓉覆水 |
ふようふくすい |
「芙蓉水を覆い、秋蘭は涯(きし)を被(おお)う」芙蓉は蓮の花。夏、蓮の花が水面を覆うように群がり咲く。
四季それぞれの花の咲き乱れるさまをいう。 |
− |
不立文字 |
ふりゅうもんじ |
文字を用いずに教えを授けること。悟りは言葉で書けるものではないから、言葉や文字にとらわれてはいけない、言葉によらず心で悟るべきだという禅宗の考え方。 |
− |
武陵桃源 |
ぶりょうとうげん |
俗世間から離れたところにある平和でのどかな別世界。 |
− |
無礼千万 |
ぶれいせんばん |
失礼きわまりないこと。 |
− |
不老長寿 |
ふろうちょうじゅ |
老いることなく長生きすること。高年齢まで長生きしても肉体的に衰えることなく、老人にならないこと。 |
△ |
不老不死 |
ふろうふし |
年をとらず、しかも死なないこと。年を重ねても老人にならず、いつまでも生き続けて死なないこと。 |
− |
付和随行 |
ふわずいこう |
自分の見識が無く、他の説に賛成して行動すること。 |
− |
付和雷同 |
ふわらいどう |
自分の主義主張を持たず、人の言動につられて行動すること。深く考えず、他人の意見に簡単に同調すること。 |
○ |
焚琴煮鶴 |
ふんきんしゃかく |
風流の心がなく殺風景なこと。 |
- |
刎頸之友 |
ふんけいのとも |
生死をともにし、首を刎ねられても心を変えないほどの親しい友人。 |
− |
刎頸之交 |
ふんけいのまじわり |
生死をともにし、首を刎ねられても心を変えないほどの親しい交わり。 |
− |
紛紅駭緑 |
ふんこうがいりょく |
赤い花、青い葉が風に乱れ、翻るさま。 |
− |
紛更之故 |
ふんこうのこ |
かき乱して改め変えた事柄。 |
− |
粉骨砕身 |
ふんこつさいしん |
力の限り努力すること。非常に苦労して働くこと。 |
○ |
粉骨報効 |
ふんこつほうこう |
非常に骨を折って恩返しをする。 |
− |
文質彬彬 |
ぶんしつひんぴん |
外見の美と内面の実質とが、程よく調和してそろっていること。 |
− |
紛擾多端 |
ふんじょうたたん |
ごたごた乱れてまとまりがつかないこと。 |
− |
焚書坑儒 |
ふんしょこうじゅ |
書物を焼き捨てたり儒者を穴に埋めたりするように、言論や学問思想を弾圧すること。 |
△ |
文人墨客 |
ぶんじんぼっかく |
文人と芸術家。詩文、書画など風雅ないとなみに携わる人。 |
− |
文恬武嬉 |
ぶんてんぶき |
世の中が平和で、文官も武官も喜び楽しむこと。 |
− |
粉白黛緑 |
ふんぱくたいりょく |
おしろいを白く塗り、まゆずみで青くまゆを引く。化粧をすること。美人。 |
− |
文武兼備 |
ぶんぶけんび |
一人の人間が、文芸・武事の両方を兼ね備える。 |
− |
文武両道 |
ぶんぶりょうどう |
学問と武芸の両方にすぐれている人のこと。 |
○ |
紛紛聚訴 |
ふんぷんしゅうそ |
ごたごたといろいろなことを訴える。 |
− |
紛紛擾擾 |
ふんぷんじょうじょう |
ごたごたと乱れる。 |
− |
忿忿之心 |
ふんぷんのこころ |
怒る心。 |
− |
蚊虻之労 |
ぶんぼうのろう |
蚊や虻の労力。極小さいものの働きをいう。 |
- |
文明開化 |
ぶんめいかいか |
人知が発達し世の中が開けて生活が便利になること。 |
○ |
奮励努力 |
ふんれいどりょく |
目標に向かって気を奮い起こし、つとめ励むこと。物事を成就し、成功させるための心構えとして使われる。 |
− |
弊衣破帽 |
へいいはぼう |
ぼろぼろの衣服と破れた帽子。またそれを身につけたさま。蛮カラ。 |
− |
平易明快 |
へいいめいかい |
わかりやすく筋道がはっきりしていること。 |
△ |
米塩之資 |
べいえんのし |
生活にまず必要な、米と塩を買う金。生計費。 |
- |
米塩博弁 |
べいえんはくべん |
細かいことまで詳しく論じる。米や塩は細かいのでいう。 |
− |
平穏無事 |
へいおんぶじ |
静かで何もおこらないようす。穏やかで、変わったことがないこと。 |
○ |
兵革之事 |
へいかくのこと |
戦争。 |
− |
兵革之士 |
へいかくのし |
戦士。兵卒。 |
− |
兵貴神速 |
へいきしんそく |
戦争では一瞬の遅速で運命が決まる。用兵を動かすのは敏速果敢でなければいけない。 |
− |
閉月羞花 |
へいげつしゅうか |
美人を形容する言葉。月は雲間に隠れてしまい、花も恥じらってしぼんでしまう。 |
− |
平原督郵 |
へいげんとくゆう |
悪酒の異名。晉の桓温の下役のものが、よい酒を青州従事、悪い酒を平原督郵といった故事に基づく。青州には斉郡があり、平原には鬲県があったので、斉を臍(へそ)、鬲を膈(胸のあたり)に音を通わせ、よい酒はへそのあたりまで通り、悪い酒は胸のあたりにつかえるの意味から用いた隠語。 |
− |
閉戸先生 |
へいこせんせい |
年中、戸を閉め切って読書にふける人。学問に没頭する人物。 |
− |
平沙万里 |
へいさばんり |
果てしなく広がっている砂原。 |
− |
兵車蹂蹴 |
へいしゃじゅうりん |
軍隊の車が踏みにじり蹴立てること。また、その被害を受けること。 |
− |
兵車之会 |
へいしゃのかい |
兵車を率い武力によって行う会合。 |
− |
并州之情 |
へいしゅうのじょう |
第二の故郷ともいえる所を懐かしむこと。唐の賈島が長く并州に住み、去るとき、并州を故郷だといって別れを惜しんだ故事。 |
− |
秉燭夜遊 |
へいしょくやゆう |
人生ははかなく短いので、せめて夜も灯(あかり)をともして遊び、生涯を楽しもうということ。「秉(と)る」は持つことで、灯をともして夜も遊ぶということ。 |
− |
平身低頭 |
へいしんていとう |
ひれ伏して、地面に頭をつけること。へりくだって恐縮するさま。 |
◎ |
萍水相逢 |
へいすいそうほう |
「いすいあいあう」とも読む。「萍」は浮き草、水草。浮き草が水の流れに漂っているように、人が人に偶然出合うこと。
離れているものが偶然一つになることをいう。 |
− |
弊絶風清 |
へいぜつふうせい |
悪事・悪習が絶えて風習が改まってよくなる。政治の行き届いた状態をたとえていう。 |
- |
平談俗語 |
へいだんぞくご |
日常の会話にふつうに現われるような、ふつうの言葉。 |
− |
平談俗話 |
へいだんぞくわ |
日常の会話で話される普通のことば。平談俗語。 |
− |
平旦之気 |
へいたんのき |
夜明けの清明な気持。明け方のすがすがしい精神。 |
− |
平地風波 |
へいちのふうは |
穏やかな所に、しいて波風を起こす。わざと争いを起こすたとえ。 |
− |
兵馬倥偬 |
へいばこうそう |
戦争で忙しいこと。世の困難多事なさま。倥偬は忙しい、また、苦しいこと。 |
− |
平平坦坦 |
へいへいたんたん |
きわめて平らなこと。何の変化もないさま。 |
− |
平平凡凡 |
へいへいぼんぼん |
普通の人と同じで特に優れた点や変わった特色のないこと。「平凡」を強めた言い方。 |
− |
平明之治 |
へいめいのち |
公平で明らかな政治。 |
− |
平和克服 |
へいわこくふく |
戦争が終わって再び平和な世の中になること。 |
− |
碧波浩蕩 |
へきはこうとう |
青々とした海水を広々とたたえているありさま。 |
− |
碧落一洗 |
へきらくいっせん |
大空がからりと晴れること。青空を雨で一洗いした意味。 |
− |
便宜施行 |
べんぎしこう |
頃合を見計らって都合の良いように事を行う。情勢を見て処置する。 |
− |
変幻自在 |
へんげんじざい |
自分の思い通りに変化したり、現われたり消えたりすること。種々変化すること。 |
○ |
変幻出没 |
へんげんしゅつぼつ |
自在に姿を変えたり、出没したりすること。 |
− |
片言隻句 |
へんげんせきく |
ちょっとした短い言葉の意。ひとことふたこと。「片言」は簡単な言葉。ちょっとした言葉。「隻句」は、わずかなことば。=片言隻語。「へんげんせっく」とも読む。 |
− |
片言隻語 |
へんげんせきご |
ちょっとした短い言葉の意。ひとことふたこと。「片言」は簡単な言葉。ちょっとした言葉。「隻語」は、わずかなことば。=片言隻句。 |
△ |
片言隻辞 |
へんげんせきじ |
わずかな言葉。ひと言、ふた言。 |
− |
片詞隻句 |
へんしせきく |
わずかな言葉。ひと言、ふた言。 |
− |
変身願望 |
へんしんがんぼう |
自分ではない他のものに姿を変えたい願望 |
− |
鞭声粛粛 |
べんせいしゅくしゅく |
馬に鞭打つ音をそっと慎んださま。 |
− |
辺幅修飾 |
へんぷくしゅうしょく |
体裁をつくろうこと。 |
− |
偏旁冠脚 |
へんぼうかんきゃく |
漢字の字形を構成する要素の名称。偏と「つくり」と上部のかんむり、下部の脚。 |
− |
褒衣博帯 |
ほういはくたい |
大きなすそのある服を着て、はばの広い帯を締めるの意味で、儒者の着る服。 |
− |
暴飲暴食 |
ぼういんぼうしょく |
度を超して大量に飲んだり食べたりすること。 |
○ |
鴇羽之嗟 |
ほううのさ |
臣民が征役のために苦労して、その父母を養うことができない嘆き。「詩経」唐風の鴇羽編に時世を風刺した詩があるのでいう。 |
− |
逢掖之衣 |
ほうえきのい |
儒者が着る、そでの大きな衣。 |
− |
砲煙弾雨 |
ほうえんだんう |
激しく撃ちあう銃砲の弾丸。 |
− |
方外之国 |
ほうがいのくに |
外国、異民族の地をいう。 |
- |
法界悋気 |
ほうかいりんき |
自分と関係ない他人のことに嫉妬すること。他人の恋をねたむ意もある。 |
− |
放歌高吟 |
ほうかこうぎん |
大声で、あたりかまわず歌うこと。 |
△ |
豊下之姿 |
ほうかのすがた |
あごが肥え太ること。富貴の相。 |
− |
抱関撃柝 |
ほうかんげきたく |
門番や夜回りの卑しい役。 |
− |
判官贔屓 |
ほうがんびいき |
弱者に同情し、声援する心情。源義経の華々しい活躍を賞賛し、悲劇的な運命に同情することから。「はんがんびいき」とも読む。 |
△ |
封疆之臣 |
ほうきょうのしん |
国境を守る家来。 |
− |
豊亨予大 |
ほうきょうよだい |
世の中が平和で人臣が楽しみを極めること。豊は盛で、予は楽で、盛んなれば亨り、楽なれば大いなりで、天下太平の意味とする。 |
− |
鮑魚之肆 |
ほうぎょのし |
干物を売る店。小人などの集まっている所のたとえ。 |
− |
豊筋多力 |
ほうきんたりょく |
文字の骨組みがしっかりと肉付きが豊かで、筆力の雄渾なさまをいう。 |
- |
放言高論 |
ほうげんこうろん |
言いたい放題好き勝手に議論すること。 |
− |
貌合心離 |
ぼうごうしんり |
交際するのに、うわべだけ調子を合わせて誠意のないこと。 |
- |
亡国之声 |
ぼうこくのこえ |
滅びた国の音楽の意味で、淫らで哀れな調子を帯びている音楽。 |
− |
暴虎馮河 |
ぼうこひょうが |
虎を素手で打とうとしたり、黄河を歩いて渡ろうとするような無謀な振る舞い。 |
− |
封豕長蛇 |
ほうしちょうだ |
豚のように貪欲で蛇のように残忍な人のこと。 |
− |
傍若無人 |
ぼうじゃくぶじん |
人前もはばからず、まるで近くに人がいないかのように勝手気ままに振る舞うこと。 |
○ |
飽食終日 |
ほうしょくしゅうじつ |
一日中食べるだけで仕事もせず過ごす。腹いっぱい食うことだけで一日をむなしく終えてしまうということ。 |
− |
飽食暖衣 |
ほうしょくだんい |
腹いっぱい食べ暖かい衣服を身に着ける。足りるを知らないこと。 |
− |
抱薪救火 |
ほうしんきゅうか |
害悪を取り除こうとして、逆に助長してしまうこと。 |
− |
蜂準長目 |
ほうせつちょうもく |
蜂のように高い鼻筋と細長い目で、鋭敏で思慮に富む人相にいう。 |
− |
茫然自失 |
ぼうぜんじしつ |
気が抜けてぼんやりし、どうしてよいかわからなくなること。 |
○ |
方底円蓋 |
ほうていえんがい |
四角な底の器に丸いふた。物の合わないことのたとえ。 |
− |
鵬程万里 |
ほうていばんり |
海路や空路がきわめて長距離であること。鵬程は、鵬(鳳=おおとり)の飛ぶ道のり。 |
− |
宝鈿玉釵 |
ほうでんぎょくさい |
宝玉のかんざしとこうがい。梅の枝などを誉めていう言葉。 |
− |
蓬頭垢面 |
ほうとうこうめん |
髪の乱れた頭と垢のついた顔。外見を気にかけない無頓着なようす。 |
− |
放蕩三昧 |
ほうとうざんまい |
酒や女におぼれること。「放蕩」はほしいままにすること。「三昧」は仏教で邪念を捨てて精神を集中すること。転じて物事の極致に達すること。つまり、度が過ぎるほど気ままな生活をして酒や女におぼれること。 |
− |
冒頭陳述 |
ぼうとうちんじゅつ |
公判で証拠調べの冒頭に行う検察の陳述のこと。 |
○ |
放蕩無頼 |
ほうとうぶらい |
言動にしまりがなく、酒色にふけり、思いのままに無法であること。 |
△ |
蓬頭歴歯 |
ほうとうれきし |
乱れた髪にまばらになった歯。老人のことをいう。 |
- |
忘年之友 |
ぼうねんのとも |
年の老若に関係なく交際する友人。特に年少者の才徳を認めて年長者がいうことば。(= 忘年之交) |
- |
抱腹絶倒 |
ほうふくぜっとう |
腹をかかえて大笑いする。 |
○ |
望文生義 |
ぼうぶんせいぎ |
文章を解釈するときに、一つ一つの字義をくわしく考えずに、前後の文脈から当て推量で解釈すること。 |
- |
放辟邪侈 |
ほうへきじゃし |
わがまま勝手な悪い行い。放はわがまま、辟はねじけて癖が悪いこと、邪はよこしま、侈はぜいたく。 |
− |
報本反始 |
ほうほんはんし |
根本に立ち返ってその恩を改めて肝に銘ずる。天地や先祖の恩恵や功績に感謝し、これに報いる決意を新たにすること。 |
− |
泡沫夢幻 |
ほうまつむげん |
人生のはかなさをたとえていうことば。 |
− |
鳳毛麟角 |
ほうもうりんかく |
鳳凰の羽根や麒麟の角。非常に珍しく、貴重な物のたとえ。 |
− |
蜂目豺声 |
ほうもくさいせい |
蜂の目、山犬の声。→凶悪な人相、悪人。 |
− |
朋友講習 |
ほうゆうこうしゅう |
同志の友が集まって学問を研究する。 |
− |
忘憂之物 |
ぼうゆうのもの |
お酒を飲むと憂いを忘れる。→お酒のこと。 |
− |
亡羊之歎 |
ぼうようのたん |
選択肢が多く、選ぶのに迷うこと。 |
− |
亡羊補牢 |
ぼうようほろう |
羊を失ってからの檻の修理でも無駄ではないということ。 |
− |
蓬莱弱水 |
ほうらいじゃくすい |
「蓬莱」とは東海にあり仙人が住み、不老不死の薬を産するという伝説の島。
「弱水」は西方の鳳隣洲という大陸を巡る川で、その間三十万里と遠く隔っている。遠い距離をたとえたことわざ。 「蓬莱弱水の隔たり」ともいう。 |
− |
忙裡偸閑 |
ぼうりとうかん |
「忙裡閑を偸(ぬす)む」とも読む。忙しい中にも暇を見つけて遊ぶこと。 |
− |
暮雲春樹 |
ぼうんしゅんじゅ |
遠く離れている友を思う情をいう。 |
− |
暮雲落日 |
ぼうんらくじつ |
国の衰退を悲しむ様子。暮雲」は夕暮れの雲「落日」は夕暮れの太陽。 |
− |
墨子泣糸 |
ぼくしきゅうし |
中国は戦国時代の思想家で墨子は、白い糸を見て、それがどんな色にも染まるのを知って泣いた故事から、人は習慣・環境によって、その性が善悪どちらにでもなることのたとえ。 |
- |
濮上之音 |
ぼくじょうのいん |
みだらな音楽。衛の霊公が晉に行く途中、僕水のほとりで聞いた音楽で、これを晉の平公の前で演奏させたところ、師曠が、これは亡国殷の音楽であるといってやめさせた故事。 |
− |
木人石心 |
ぼくじんせきしん |
木の身体に石の心。感情のまるでない人。 |
- |
牧豬奴戯 |
ぼくちょどのたわむれ |
牛飼い・豚飼いなどがする遊戯。賭博のこと。 |
− |
北斗七星 |
ほくとしちせい |
北の空にひしゃくの形に並んだ大熊座にある七つの星。昔これによって時を計った。 |
− |
保守退嬰 |
ほしゅたいえい |
旧習を守って、新しいことには尻込みすること。 |
− |
暮色蒼然 |
ぼしょくそうぜん |
夕暮れの景色の暗くなってゆくようす。 |
- |
舗張揚 |
ほちょうようれい |
敷き広げてほめたたえる。文章を飾る。 |
− |
法華三昧 |
ほっけざんまい |
一心に法華経を読んで、その妙理を得ようとする行法。 |
− |
没分暁漢 |
ぼつぶんぎょうかん |
物の道理の判らない人。判らず屋。 |
− |
蒲鞭之罰 |
ほべんのばつ |
罪を罰する形だけで苦痛を与えないところから寛大な政治をいう。 |
- |
蒲柳之質 |
ほりゅうのしつ |
カワヤナギの葉は秋にいちばん早く落ちるところから、年よりも早く老けてしまう体質のこと。また、体質の非常に弱いことのたとえ。 |
- |
本家本元 |
ほんけほんもと |
本家を強調して言う語。おおもと。 |
○ |
本支百世 |
ほんしひゃくせい |
本家と分家との子孫が長く栄えること。 |
− |
本然之性 |
ほんねんのせい |
天然自然のままの性質。本来の性質。生れつき。 |
− |
煩悩具足 |
ぼんのうぐそく |
欲望の鎧をつけた(人間)という意味 |
− |
奔放肆大 |
ほんぽうしだい |
水勢が激しく、自由自在に流れ広がる。文章の勢いがよくて雄大なこと。 |
− |
奔放不羈 |
ほんぽうふき |
一切の束縛から逃れて、自由自在に考えたり、行動したりすること。 |
− |
本末転倒 |
ほんまつてんとう |
物事の重要なところと、そうでないところを逆に捉えたり、扱ったりすること。 |
◎ |
本領発揮 |
ほんりょうはっき |
持ち前の特色を余すところなく示すこと。 |
− |
真一文字 |
まいちもんじ |
一の字のようにまっすぐなさま。一直線。わき目も振らないさま。 |
− |
麻姑掻痒 |
まこそうよう |
物事が思いのままになること。 |
− |
麻中之蓬 |
まちゅうのよもぎ |
麻の生えている中に混じっているよもぎは自然にまっすぐに育つ。教育にはよい環境が必要だというたとえ。朱に交われば赤くなる。 |
− |
末法思想 |
まっぽうしそう |
末法の世には仏教が衰え世の中が乱れるという仏教思想。 |
− |
磨斧作針 |
まふさくしん |
どんな難しいことでも忍耐強く努力すれば、必ず成功するという意味。 |
− |
真帆片帆 |
まほかたほ |
真帆は船首に対して真角に張る。片帆は、斜めに張る。追風は真帆で、横風は片帆で受けて帆走する。 |
− |
麻縷糸絮 |
まるしじょ |
麻と麻糸と生糸とわた。織物の材料。 |
− |
磨励自彊 |
まれいじきょう |
大いに修行して、みずから努めはげむ。 |
− |
満漢全席 |
まんかんぜんせき |
漢族の料理(本来の中国料理)108種類と満族の料理(北方の料理)108種類、合計216種類を、それぞれ満席・漢席(満席では満族の服装で調度も満民族の調度を揃え、漢席は漢族の服装をして漢民族の用いる調度を揃えた宴席)で味わうことをいう。 |
− |
漫言放語 |
まんげんほうご |
深く考えず、思いついたまま口まかせに言い散らすこと。また、その言葉や話。 |
△ |
万劫末代 |
まんごうまつだい |
後世まで永久にわたっての意。永遠の末の世。きわめて長い歳月。 |
− |
満場一致 |
まんじょういっち |
全員の意見が一つにまとまること。 |
◎ |
満城風雨 |
まんじょうふうう |
町中全体に風雨が走る。事件などの噂が流れると、風雨に見舞われたように世間が騒ぎ出すこと。 |
− |
満身創痍 |
まんしんそうい |
からだ中が傷だらけの状態にあること。各方面から非難・中傷を受けて、精神的に痛めつけられているさま。 |
○ |
蔓草寒煙 |
まんそうかんえん |
はびこる草と寂しい煙と。古跡などの荒れたてたさま。 |
− |
万能一心 |
まんのういっしん |
たくさんの才能に恵まれていても、向上・努力する心がけがなければ、物事は成就しない。 |
− |
満目蕭条 |
まんもくしょうじょう |
見渡す限り、ひっそりして物寂しいさま。 |
− |
満目蕭然 |
まんもくしょうぜん |
見渡す限り物寂しくひっそりしていること。 |
− |
曼理皓歯 |
まんりこうし |
きめの美しい肌と白い歯。美人の形容。 |
− |
微塵粉灰 |
みじんこっぱい |
こなごなになること。こっぱみじん。 |
- |
水滴穿石 |
みずしたたりていしをうがつ |
「雨垂石を穿つ」と 同じ意味。 |
− |
以水投石 |
みずをもっていしにとうず |
水を石にかけても、石が水をはね返すように、いかなる意見も全く受け入れてもらえぬこと。 |
− |
以水減火 |
みずをもってひをめつす |
水をもって火を消すことは、いとたやすいように、物事が安易にできるたとえ。 |
− |
以水救水 |
みずをもってみずをすくう |
水をそそいで水をとめようとする。手段を誤って、勢いをとめようとして反って勢いづかせること。「救」はとめること。 |
− |
彌陀名号 |
みだのみょうごう |
南無阿弥陀仏をいう。また、その六字。これを唱えると浄土へいくいう思想がある。 |
− |
三日天下 |
みっかてんか |
明智光秀が本能寺で織田信長を倒してから、わずか十三日で秀吉に倒されたことから、権力や地位を得た期間のきわめて短いことをいう。 |
− |
三日坊主 |
みっかぼうず |
すぐに飽きてしまってなにをやっても長続きしないこと。 |
◎ |
妙計奇策 |
みょうけいきさく |
誰もが想像できなかった優れたはかりごと。 |
− |
苗字帯刀 |
みょうじたいとう |
江戸時代、家柄や功労によって平民が特に苗字をとなえ、帯刀を許されたこと。 |
− |
妙手回春 |
みょうしゅかいしゅん |
手を触れれば春になるかのような、医師の凄い腕前をいう。敏腕の医師により、病気が良くなること。 |
− |
名詮自性 |
みょうせんじしょう |
仏教で、名前はそのものの本性を言い表わすということ。名は体を表わす。 |
− |
名聞利養 |
みょうもんりよう |
世間の名声と利得。お金と地位に対する欲求。 |
− |
未来永劫 |
みらいえいごう |
仏教で、今後いつまでも続く果てしない時間。永遠、永久。 |
○ |
未練未酌 |
みれんみしゃく |
相手の気持ちがくみ取れず、心残りであること。 |
△ |
無悪不造 |
むあくふぞう |
ありとあらゆる悪事をはたらくこと。 |
- |
無為自然 |
むいしぜん |
徳があれば教育しなくとも人は教化される。老子の主張する思想でことさらに法律で規制したり教育しなくても為政者の徳が高ければ人々は自然の本性に従って教化されてゆく。と言うこと |
- |
無為徒食 |
むいとしょく |
何もしないでただぶらぶらとして日を過ごすこと。働くこともせずに暮らすこと。 |
△ |
無位無冠 |
むいむかん |
重要な地位についていないこと。 類:無位無官 |
△ |
無為無策 |
むいむさく |
何の対処・処置もないまま、ただ手をこまねいて見ていること。なにもしないこと。 |
○ |
無援孤立 |
むえんこりつ |
誰も助けるものがなく、ひとりぼっちのこと。 |
− |
無学文盲 |
むがくもんもう |
学問が無く、字も読めないこと。 |
△ |
無我夢中 |
むがむちゅう |
物事に熱中して自分を忘れること。あることに心を奪われて夢中になり、他のことを一切気にかけないこと。 |
◎ |
無官大夫 |
むかんたゆう |
四位・五位の位にあって、官職のない者。公卿の子でまだ元服しない者。 |
− |
無隅仔細 |
むぐうしさい |
こまかいところまで落度なく振舞うこと。 |
- |
無芸大食 |
むげいたいしょく |
才能・特技などが何もなく、ただ大食をすること。そういう人。 |
○ |
無間地獄 |
むげんじごく |
絶え間ない苦しみを受ける地獄。 |
− |
夢幻泡影 |
むげんほうえい |
夢と幻と、泡と影。人生のはかなさを表わす語。 |
− |
夢幻泡沫 |
むげんほうまつ |
ゆめまぼろしや水の泡。儚い事のたとえ。 |
− |
無告之民 |
むこくのたみ |
だれにも自分の苦しみを告げ訴えることのできない者。転じて、妻・子・夫のいない身寄りのない貧しい人や孤児。 |
- |
無私無偏 |
むしむへん |
人に接するに私心無く、公平で偏りがないこと。 |
− |
武者修行 |
むしゃしゅぎょう |
武芸者が修行のため諸国をめぐること。 |
○ |
矛盾撞着 |
むじゅんどうちゃく |
物事の前後がくい違い、うまくつじつまが合わないこと。 |
− |
無常迅速 |
むじょうじんそく |
万物が転変してやまないこと。人の世の移り変わりの非常に速いこと。 |
− |
無色透明 |
むしょくとうめい |
透き通ってにごりがない、汚れていないこと。 |
○ |
無水乾燥 |
むすいかんそう |
猛暑で渇水が続き、天地万物乾燥しきって、生きとし生けるものすべてが水不足に悩むこと。 |
− |
無知蒙昧 |
むちもうまい |
知識・知恵がなく、物事の道理がわからないこと。 |
△ |
無茶苦茶 |
むちゃくちゃ |
でたらめで筋道が通らないこと。 |
○ |
無腸公子 |
むちょうこうし |
蟹の別名。 |
− |
無二無三 |
むにむさん |
ひたすらなこと。わき目もふらないこと。 |
△ |
無念無想 |
むねんむそう |
いっさいの妄念を離れた無心のさま。あらゆる雑念がなくなり心が透明になるさま。仏教で無我の境地に入りすべての想念から離れること。 |
○ |
無病息災 |
むびょうそくさい |
病気がなく健康であること。達者、元気でいること。 |
○ |
無偏無党 |
むへんむとう |
偏ることなく中立公平であること。 |
− |
無味乾燥 |
むみかんそう |
味わいや面白みがないこと。味もそっけもないこと。 |
○ |
無味無臭 |
むみむしゅう |
味もにおいもない、つまり全く面白みがないこと。 |
○ |
無明長夜 |
むみょうじょうや |
煩悩にさまよって悟りを開けない状態のこと。無明を闇の長夜に例えていう語。 |
− |
無明世界 |
むみょうせかい |
煩悩にとらわれた迷いの世界の意。「無明」は、真理にくらい無知のことで、もっとも根本的な煩悩。 |
− |
無用長物 |
むようのちょうぶつ |
役に立たないじゃまもの。無駄なもの。 |
− |
無用之用 |
むようのよう |
一見無用と見えるものがかえって大用をなすことがある。 |
− |
無欲恬淡 |
むよくてんたん |
欲がなく、あっさりとしていて物にこだわらないこと。 |
△ |
無理往生 |
むりおうじょう |
無理矢理に従わせること。強制的に承知・服従させてしまうこと。 |
△ |
無理算段 |
むりさんだん |
無理をしてお金を作ること。 |
△ |
無理難題 |
むりなんだい |
道理に合わないいいがかり。できないことがわかっている問題や、とうてい承服できない条件。 |
◎ |
無理非道 |
むりひどう |
道理にはずれたこと。 |
− |
無理無体 |
むりむたい |
道理にかなっていないことを無理矢理に押し通すこと。 |
− |
無量寿物 |
むりょうじゅぶつ |
阿弥陀如来の別名。 |
− |
明鏡止水 |
めいきょうしすい |
一点の曇りもない鏡や静止している水のように、よこしまな心がなく明るく澄みきった心境を指す。 |
○ |
銘肌鏤骨 |
めいきるこつ |
肌にほりつけ、骨にちりばめる。心に覚えて忘れないこと。 |
− |
名公賢佐 |
めいこうけんさ |
立派な君主と賢い家来。佐は補佐の臣。 |
− |
名山勝水 |
めいざんしょうすい |
美しい山や川に恵まれた景勝の地、晋の孫統は職務に専念するより、中国各地の山や川を訪ね歩いたという故事による。 |
− |
明珠暗投 |
めいしゅあんとう |
貴重なものでも、人に贈る方法が正しくなければ、かえって恨みを招く。 |
− |
名所旧跡 |
めいしょきゅうせき |
名所は景色または古跡などで名高い所。旧跡は歴史の事件や事物のあったところ。旧蹟とも書く |
− |
銘心鏤骨 |
めいしんるこつ |
心にほりつけ、骨にちりばめる。心に覚えて忘れないこと。 |
− |
名声藉甚 |
めいせいせきじん |
評判がひどく世に広まること。藉はしくの意味。 |
− |
明窓浄机 |
めいそうじょうき |
明るい窓と清潔な机。転じて、清潔で整頓された書斎のたたずまいをいう。 |
△ |
明哲保身 |
めいてつほしん |
賢い人は物事の道理に従って行動し、危険を避けて安全な道を選び身を守るということ。 |
△ |
明眸皓歯 |
めいぼうこうし |
ぱっちりした明るい瞳と真っ白に輝く歯の意。目元、口元の美しい美人の形容。 |
− |
明明赫赫 |
めいめいかっかく |
明らかに輝く。 |
− |
冥冥之志 |
めいめいのこころざし |
人には知られず努力する心。 |
− |
明明白白 |
めいめいはくはく |
はっきりしていて疑う余地のない様子。火を見るより明らか。 |
○ |
明目張胆 |
めいもくちょうたん |
目を大きく見開き、腹を決め、何者も恐れないで事に当たること。 |
- |
名誉棄損 |
めいよきそん |
他人の社会的評価を公の場で傷つけること。 |
○ |
名誉挽回 |
めいよばんかい |
失った信用を取り戻すこと。 |
○ |
明朗闊達 |
めいろうかったつ |
性格が明るくさっぱりとしていること。「明朗」は、明るく朗らかなこと。心が広く物事にこだわらないこと。「闊達」は、「豁達」ともかき、心持ちが広くておおらかなこと。 |
○ |
名論卓説 |
めいろんたくせつ |
優れた意見や議論。 |
− |
迷惑千万 |
めいわくせんばん |
非常に迷惑であること。 |
○ |
目茶苦茶 |
めちゃくちゃ |
ひどく混乱して普通でない状態のこと。 |
○ |
滅私奉公 |
めっしほうこう |
私心を捨て、国や社会のために尽くすこと。 |
△ |
免許皆伝 |
めんきょかいでん |
師が芸術・武術などの奥義を残らずすべて弟子に伝授すること。 |
○ |
面向不背 |
めんこうふはい |
どの角度から見ても美しいこと。前も後ろもともに美しくて表裏のないこと。「面向」はひたいの真ん中。もと、三方に正面をむけた仏像をいった語。転じて、どの角度から眺めても形が整い美しいことをいう。「背」は、後ろ、裏の意。「不背」は裏側がないこと。 |
△ |
面従後言 |
めんじゅうこうげん |
従ったふりをして後で陰口をいうこと。人の面前では従いへつらい、退いてから陰で悪口を言うこと。 |
△ |
面従腹背 |
めんじゅうふくはい |
面と向かっては服従していながら、腹の中では背反しているようす。 |
○ |
面折廷争 |
めんせつていそう |
主君の面前でその失政をくじき、朝廷でその是非を争うこと。剛直な家臣の形容。 |
− |
面張牛皮 |
めんちょうぎゅうひ |
性格が厚かましいこと。牛の皮を張ったように、つらの皮が厚く、尊大で厚かましいこと。 |
− |
面壁九年 |
めんぺきくねん |
一つの目的に長い歳月をかけて心を傾けること。 |
− |
面目一新 |
めんもくいっしん |
世間の評判が良くなるように、外見や内容を変化させる。改善されること。 |
− |
面目躍如 |
めんもくやくじょ |
世間の評価を上げて面目をほどこし、生き生きしているようす。 |
○ |
盲管銃創 |
もうかんじゅうそう |
銃弾が体を貫通せず、体内にとどまってできた傷。 |
− |
盲亀浮木 |
もうきふぼく |
出会ったり、物事が実現したりすることがきわめて難しいことのたとえ。盲目の亀は、水上の浮き木には巡り会いにくい。 |
− |
罔極之恩 |
もうきょくのおん |
きわまりない父母の大恩。罔は無。 |
− |
妄言多謝 |
もうげんたしゃ |
自分の独断偏見で述べた言葉について、その後に深くお詫びする意。 |
− |
猛虎伏草 |
もうこふくそう |
英雄が世間から隠れていても、それは一時のことでいつかは必ず世に出るということ。 |
− |
妄想之縄 |
もうぞうのなわ |
身を苦しめる迷い。 |
− |
孟母三遷 |
もうぼさんせん |
孟子の母が息子の教育にふさわしい環境を選んで住居を度々移したという故事。 |
△ |
孟母断機 |
もうぼだんき |
孟子が途中で学をやめようとしたのを戒めた故事。続けていたことを途中で止めたら、これ以上進まないばかりか、すべて水の泡になるということ。 |
− |
網目不疎 |
もうもくふそ |
法令が厳密であって抜けたところがない様。網目疎ならずと |
- |
蒙絡揺綴 |
もうらくようてい |
つる草の類が一面に絡み合い、枝葉が連なり動くこと。 |
− |
目営心匠 |
もくえいしんしょう |
目ではかり、心の中で考えたくらむ。自分一人で工夫すること。 |
− |
目使気使 |
もくしきし |
口で指図せず、目つきや顔色で部下を使うこと。権勢の盛んなようすをいう。 |
- |
目食耳視 |
もくしょくじし |
見榮を張るために外見を飾ること。 |
− |
物見遊山 |
ものみゆさん |
物見とは祭や行事などを見にゆくこと。遊山は山や野に遊ぶことで、気晴しに見物や遊びに出かけること。 |
○ |
門外不出 |
もんがいふしゅつ |
貴重な物を家の外には絶対に出さずに大切に秘蔵すること。他人に見せたり持ち出さない。 |
○ |
門戸開放 |
もんこかいほう |
出入りを自由にすること。 |
○ |
門生天子 |
もんせいてんし |
唐の末に宦官が勢力をふるい、天子を門人同様に扱ったこと。 |
− |
悶絶躄地 |
もんぜつびゃくじ |
苦痛に耐えられず悶え苦しむこと。 |
− |
門前雀羅 |
もんぜんじゃくら |
門の前にスズメが群れて網でとらえられるくらい、ひっそりしていて閑散と寂しい様子。 |
△ |
門前成市 |
もんぜんせいし |
人が沢山集まるさま。→反・門前雀羅 |
△ |
問答無用 |
もんどうむよう |
話し合っても無駄、話し合う必要がないこと。 |
○ |
夜雨対床 |
やうたいしょう |
兄弟が相思う心情。雨の夜、その音を聞きながら兄弟が床を並べて仲良く寝るさま。 |
− |
冶金踊躍 |
やきんようやく |
鍛冶屋の鋳る金鉄が、坩堝の中で跳ね返り、外に出ようとすること。分に安んじないたとえ。 |
− |
薬石之言 |
やくせきのげん |
人を戒めて、改めさせる言葉。 |
− |
薬石無効 |
やくせきむこう |
病人に対しての薬や治療も効果がなく、手当のかいが全くないこと。 |
− |
約法三章 |
やくほうさんしょう |
法令を簡易にし、三ヵ条の法律にとどめること。 |
− |
薬籠中物 |
やくろうちゅうのもの |
薬箱の中の常備薬。転じて、いつも手なずけておき、味方として自由に働かせられる人。 |
− |
夜深人静 |
やしんじんせい |
夜が更けて、人が寝静まり、ひっそりとするさま。丑三つどきの静けさ。 |
− |
野心満満 |
やしんまんまん |
大きな望みを持ってること。「野心」は、身分不相応の大きな望みのこと。 |
− |
野無遺賢 |
やむいけん |
官の任用から漏れた在野の賢人はいないはずだ。賢人はすべてしかるべき官庁に登用され立派な行政が行われること。 |
− |
夜郎自大 |
やろうじだい |
自分の力量をわきまえず、仲間うちで威張ること。知識も力もないのに尊大にふるまう。 |
△ |
唯我独尊 |
ゆいがどくそん |
世の中で自分だけがえらいと思い上がること。釈迦が言ったとされる言葉で、天地で自分だけが尊いことから転じて。 |
○ |
唯一無二 |
ゆいつむに |
ただそれ一つだけで二つとないこと。他にない貴重なものであること。 |
○ |
惟適之安 |
ゆいてきのあん |
ただ自分の心にかなうことに安んじる。自分の心のままになるのをよしとする。 |
− |
黝堊丹漆 |
ゆうあくたんしつ |
青黒く塗ることと、赤く塗ること。青・白・赤・黒の色。 |
− |
游雲驚竜 |
ゆううんきょうりゅう |
たなびく雲と驚く竜。書がいかにも思うさまのびのびとし、巧妙なさま。 |
− |
勇往邁進 |
ゆうおうまいしん |
困難をものともしないで、ひたすら突き進むこと。 |
△ |
有害無益 |
ゆうがいむえき |
害だけあって何の役にも立たないこと。 |
◎ |
有脚書厨 |
ゆうきゃくしょちゅう |
脚のある書斎。転じて、博学多識の人をいう。 |
− |
有脚陽春 |
ゆうきゃくようしゅん |
到る所に恩徳を施すこと。脚のある春の意味。春が万物を発生させるように、仁徳を施すこと。唐の宋mの故事。 |
− |
勇気凛凛 |
ゆうきりんりん |
勇気に満ちあふれて、いきいきとしたようす。。 |
○ |
有形無形 |
ゆうけいむけい |
形のあるものと形のないもの。 |
○ |
有言実行 |
ゆうげんじっこう |
言葉通りのことを実行すること |
− |
熊虎之将 |
ゆうこのしょう |
熊や虎のような、勇猛な大将。 |
− |
雄材大略 |
ゆうざいたいりゃく |
雄々しい才能と遠大な計画。大きな事業を推進するのにふさわしい才能をいう。 |
− |
宥座之器 |
ゆうざのき |
かたわらに置いて戒めとする道具。宥は右の意味。 |
− |
有識之士 |
ゆうしきのし |
事の道理に明るい人。 |
− |
有枝添葉 |
ゆうしてんよう |
話などに尾ひれをつけてことさらおおげさにすること。 |
- |
有終完美 |
ゆうしゅうかんび |
何事も終わりが肝心であること。最後まで物事を立派にやり遂げること。「有終」は、「終わり有り」で、終わりをまっとうする意。 |
− |
有終之美 |
ゆうしゅうのび |
最後まで立派に成し遂げること。 |
− |
優柔不断 |
ゆうじゅうふだん |
ぐずぐずしていて決断の遅いこと。決断力に乏しいこと。 |
◎ |
勇将弱卒 |
ゆうしょうじゃくそつ |
強く勇ましい大将の元では、兵卒はそれに感化されて強くなり、弱い者はいない。 |
− |
優勝劣敗 |
ゆうしょうれっぱい |
能力のまさっているものが勝ち、劣るものが負ける。強者、適格者が栄えていくこと。 |
△ |
有心故造 |
ゆうしんこぞう |
人の足を引張ったり、陥れようと心に企みをもって、わざと事を行うこと。 |
- |
遊刃余地 |
ゆうじんよち |
余裕をもって物事を処理するたとえ |
− |
融通無碍 |
ゆうずうむげ |
滞りのないこと。考え方や行動に差別やこだわりのないさまをいう。 |
△ |
有職故実 |
ゆうそくこじつ |
公家や武家の制度、官職の先例。「有職」は、職に関する知識のある意。「故実」は、古い事柄。平安時代以降の公家や武家の儀式、法制、作法、服飾などの実例や習慣のこと。 |
△ |
勇退高踏 |
ゆうたいこうとう |
官職を辞して俗世間から離れた生活を送ること。 |
- |
有待之身 |
ゆうたいのみ |
いつかは事を成そうと時期を待つ身。 |
− |
有天無日 |
ゆうてんむじつ |
天空に太陽がない。途方も無いことをいう。 |
- |
熊羆之士 |
ゆうひのし |
熊やひぐまのように勇猛な士。勇ましい侍。猛士。 |
− |
右文左武 |
ゆうぶんさぶ |
文を右にし武を左にする。文武二つの方法で天下を治める。 |
− |
幽明異境 |
ゆうめいいきょう |
死別すること。 |
− |
有名無実 |
ゆうめいむじつ |
名ばかりで実質がともなわないこと。 |
◎ |
勇猛果敢 |
ゆうもうかかん |
勇ましく強くて、決断力に富むこと。多少の抵抗にも負けず、思い切って物事を行うこと。「勇猛」は、勇ましく猛々しいこと。「果敢」は、決断力に富むこと。 |
○ |
勇猛精進 |
ゆうもうしょうじん |
心を強く持って、わき目も振らず仏道を修行すること。困難に打ち勝って進み、一心に励む。 |
− |
優游涵泳 |
ゆうゆうかんえい |
「優游」は、急がずゆったりとした態度、「涵泳」は水にもぐって泳ぎをすることから対象に傾倒する。
ゆったりした気持ちで学問や技芸の深い味わいをすること。 |
− |
悠悠緩緩 |
ゆうゆうかんかん |
のんきでゆったりとしているさま。のんびりしていること。 |
− |
悠悠自適 |
ゆうゆうじてき |
俗世間を退いて、のんびりと日々を過ごすこと。定年退職後の生活などをいう。 |
○ |
優游恬淡 |
ゆうゆうてんたん |
ゆったりとしてあっさりしていること。物事にこだわらないこと。 |
- |
優游無事 |
ゆうゆうぶじ |
暇があってのんびりしていること。 |
- |
優游不迫 |
ゆうゆうふはく |
ゆったりとしてこせこせしないこと。 |
- |
邑里蕭条 |
ゆうりしょうじょう |
村里がさびれて寂しい。 |
− |
油断大敵 |
ゆだんたいてき |
油断すれば必ず失敗の元になるから、油断を非常に警戒しなくてはならない。 |
◎ |
兪扁之術 |
ゆへんのじゅつ |
昔の名医である兪[足付]と扁鵲との医術。転じて名医の治療。 |
− |
兪扁之門 |
ゆへんのもん |
名医の門。昔の名医である兪[足付]と扁鵲との家の意味。 |
− |
弓矢八幡 |
ゆみやはちまん |
武神である八幡大菩薩。武士が誓いを立てるときにいう言葉。偽りのないことを誓う言葉。 |
− |
以湯沃雪 |
ゆをもってゆきにそそぐ |
湯で雪をとかすことは、きわめて簡単なこと。物事が容易にできるたとえ。 |
− |
余韻嫋嫋 |
よいんじょうじょう |
発声が終わってもなお残る響きが、絶えることなく続くようす。出来事や詩文などの余情にも。 |
△ |
用意周到 |
よういしゅうとう |
何事にも用意がすみずみまで行き届き、手抜かりのないこと。 |
◎ |
要害堅固 |
ようがいけんご |
地勢が険しくて、攻め落とすのが非常に難しいようす。 |
− |
妖怪変化 |
ようかいへんげ |
不思議な現象や化け物のこと。 |
− |
陽関三畳 |
ようかんさんじょう |
別れを繰り返し惜しむこと。陽関曲の第四句(結句)を三度繰り返しうたい別れを惜しむこと。 |
− |
瑤宮瓊闕 |
ようきゅうけいけつ |
玉で飾った宮殿。立派な宮殿。 |
− |
用行捨蔵 |
ようこうしゃぞう |
出処進退の態度が立派で巧みなたとえ。自分が用いられるなら理想を追及して行動し、捨てられるのなら、一時理想をしまいこんでチャンスを待つという態度。 |
− |
容姿端麗 |
ようしたんれい |
顔立ちも体形も整っていて美しいこと。普通は女性に使う。「端麗」は、きちんと整っていて麗しいこと。 |
○ |
羊質虎皮 |
ようしつこひ |
羊が虎の皮をかぶる。外見は立派だが、実質が伴っていないことにたとえる。 |
− |
用舎行蔵 |
ようしゃこうぞう |
世に用いられれば、出て道を行ない、捨てられれば去って身を隠す。 |
− |
陽春白雪 |
ようしゅんはくせつ |
高尚な歌は調子を合わせてともに歌える人が少ない。優れた言行を理解できる人は少ないことのたとえに用いる。 |
- |
揚清激濁 |
ようせいげきだく |
「清を揚げて濁を激す」。清らかな水を溢れさせて、濁った水を砕き遮ぎることから、善を賞で讃え、悪を除くこと。
「激」は流れる水が岩に当り砕け散ること。 |
− |
庸中pp |
ようちゅうのこうこう |
普通の人の中で、やや勝っている人のこと。 |
− |
羊頭狗肉 |
ようとうくにく |
羊の頭を看板に出しておき、その実は、いぬの肉を売ること。 |
○ |
蝿頭細書 |
ようとうさいしょ |
蝿の頭ほどの非常に小さい字。 |
- |
陽動作戦 |
ようどうさくせん |
敵の注意をそらすために別の方面でわざと目立った動きをする作戦。 |
− |
用筆沈雄 |
ようひつちんゆう |
絵や字の筆つきが落ち着いていて、力がこもっていること。 |
− |
庸夫愚婦 |
ようふぐふ |
並みの男や愚かな女。つまらぬ人々。 |
− |
容貌魁偉 |
ようぼうかいい |
顔つき、体つきがたくましくて立派なさま。 |
△ |
瑤林瓊樹 |
ようりんけいじゅ |
玉の木や林。人品が気高くて、常の人よりすぐれていること。 |
− |
浴沂之楽 |
よくきのたのしみ |
人々とともに清遊する楽しみ。曾皙が孔子の問いに対して、大人5〜6人、子供6〜7人と沂という川で水浴し、雨乞いをする小高い所で涼をとり、歌いながら帰ろうといったのに対し、孔子が、わたしもそうありたいといった故事。 |
− |
翼覆嘔煦 |
よくふおうく |
翼でおおい、息を吹きかけて暖める。転じて、人をなでさすってかわいがること。 |
− |
沃野千里 |
よくやせんり |
肥えた平地が非常に広く広がりつづけていること。 |
− |
抑揚頓挫 |
よくようとんざ |
音楽や言葉の上げ下げの調子が急に変化してくじけること。 |
− |
夜声八丁 |
よごえはっちょう |
夜はあたりが静かだから、小声で言っても八丁先まで聞こえる、ということから聞こえやすいことのたとえ。ささやき八丁。 |
- |
欲求不満 |
よっきゅうふまん |
欲求が満たされず、いらいらする状態。 |
○ |
夜目遠目 |
よめとおめ |
夜見たり、遠くから見ること。→実質を見極めない様。 |
− |
余裕綽綽 |
よゆうしゃくしゃく |
ゆったりとしてあせらない、落ち着いていること。せこせこしない様子。 |
○ |
頼芸求食 |
らいげいきゅうしょく |
芸を売って生活する。芸が身を助ける。また、官位や禄に未練があってなかなかやめようとしない。 |
− |
雷陳膠漆 |
らいちんこうしつ |
友情の非常に厚いこと。 |
- |
来来世世 |
らいらいせせ |
来世の来世。遠い未来のこと。 |
− |
磊磊落落 |
らいらいらくらく |
心が非常に大きく朗らかなこと。小さなことにこだわらないさま。石が積み重なって大変大きいさまも示す。「磊落」だけでも心が大きく、ちいさなことにこだわらないさま。 |
− |
落英繽紛 |
らくえいひんぷん |
散った花びらが乱れ散るさま。繽紛は、乱れる。 |
− |
落月屋梁 |
らくげつおくりょう |
入りかかった月が屋根を照らす。故人を思う心が切なること。 |
− |
落地成根 |
らくちせいこん |
植物の種子が地に落ちて、やがて根を張る。そして花が咲き、葉が繁り、また落葉となって根に帰る。 |
− |
落筆点蝿 |
らくひつてんよう |
画家の妙技、凄腕をいうたとえ。 |
− |
洛陽紙価 |
らくようのしか |
著書が世の人々に賞賛され、盛んに売れて読まれることをいう。 |
− |
落落之誉 |
らくらくのほまれ |
心の大きな度量のある人物という名声。 |
- |
落落磊磊 |
らくらくらいらい |
石が重なり集まっている状態。また、物事にこだわらないさま。 |
- |
落花時節 |
らっかのじせつ |
春の末、花の落ちるころ。 |
− |
落花翩翩 |
らっかへんぺん |
散ってゆく花びらがひらひらと舞うさま。 |
− |
落下流水 |
らっかりゅうすい |
男女が慕い合う気持 を言う言葉。流れに散り落ちる花は水に浮かんで流れたいと思い、流れる水は散り落ちる花を浮かべて流れたいと思う心を持っているの意から。落花流水 |
− |
落花狼藉 |
らっかろうぜき |
花が散り乱れているようす。そこから転じて物が入り乱れて散らかっているさまをいう。 |
△ |
乱離骨灰 |
らりこっぱい |
散々に離れ散ること。めちゃめちゃになること。 |
△ |
嵐影湖光 |
らんえいここう |
山の青々としたかげと湖の光。山水の風景をいう。 |
− |
蘭摧玉折 |
らんさいぎょくせつ |
賢人や美人の死を例えて言う。「蘭摧玉折と為るとも、蕭敷艾栄(しょうふがいえい)とは作(な)らず」という語から。何の取り柄もなく漠然と生きるよりは、潔く死ぬ方が本望である意。 |
− |
蘭秀菊芳 |
らんしゅうきくほう |
らんと菊との香り。 |
− |
乱臣賊子 |
らんしんぞくし |
国を乱す悪臣と親に害を与える子供。不忠不孝の者をいう。 |
− |
乱世之音 |
らんせいのおん |
乱れた世の音楽。 |
− |
藍田生玉 |
らんでんせいぎょく |
「藍田」は地名。藍田からは美しい玉を産出する。転じて、名門から優れた子弟の出ることをほめていう。 |
- |
乱筆乱文 |
らんぴつらんぶん |
文字や文章を乱暴に書くこと。また、乱暴に書いた字。自分の文字・文章をへりくだっていうときにも用いる。 |
○ |
乱暴狼藉 |
らんぼうろうぜき |
荒々しい振る舞いをしたり、道理にはずれた無法な行いをすること。 |
○ |
乱脈経営 |
らんみゃくけいえい |
筋道の立たない、でたらめな経営の仕方。 |
○ |
卵翼之恩 |
らんよくのおん |
幼少から育てあげられた親の恩。父母が大事に子供を育てる恩をいう。 |
− |
梨園弟子 |
りえんていし |
俳優。役者。 |
− |
利害得失 |
りがいとくしつ |
利益と損害。儲けと損。 |
○ |
李下瓜田 |
りかかでん |
スモモの木の下で冠を正し、瓜の畑で履物を履き直す意であるが、人の疑惑を招くような行い。 |
- |
李下之冠 |
りかのかんむり |
疑われやすい言動は避けなければならないということ。李の木の下で冠をかぶり直すと、李の実を盗むのではないかと疑われるのでいう。 |
− |
力戦奮闘 |
りきせんふんとう |
力を出し尽くして闘うこと。一所懸命努力すること。 |
− |
鯉魚尺素 |
りぎょせきそ |
手紙のこと。鯉の腹中から白絹に書かれた手紙が出たという故事。 |
− |
六尺之孤 |
りくせきのこ |
十四、五歳のみなしご。 |
− |
六尺之託 |
りくせきのたく |
幼君の後見を託されること。 |
− |
六韜三略 |
りくとうさんりゃく |
奥の手。虎の巻。中国の兵法書「六韜」「三略」より。 |
− |
戮力協心 |
りくりょくきょうしん |
一致協力して物事を行なうこと。 |
− |
離群索居 |
りぐんさくきょ |
仲間から離れて一人でいること。 |
− |
離合集散 |
りごうしゅうさん |
離れたり、合わさったり、別れたり集まったりすること。 |
○ |
李広成蹊 |
りこうせいけい |
「蒙求」の標題。立派な桃や李の木の下には、人が来て、自然に小道が出来るように、徳のある人は黙っていても、人が自然にその人に付き従うようになることのたとえ。漢の李広が死んだとき、みな悲しんで泣き、「桃李言わざれども、下おのずから蹊を成す」といわれた故事。 |
− |
離朱之明 |
りしゅのめい |
目がよく見えることをいう。離朱は百歩を離れて、毛の先がよく見えたという視力のすぐれた人。 |
− |
履霜之戒 |
りそうのいましめ |
霜が降るのはやがて氷が張る前兆で、前兆によって、あらかじめ災いを防がなければならないというたとえ。 |
− |
立身出世 |
りっしんしゅっせ |
社会的に認められて、世間に名を知られるようになること。 |
◎ |
立錐之地 |
りっすいのち |
錐の先を立てるほどの狭い土地。 |
− |
利敵行為 |
りてきこうい |
その言動が、敵側にとって有利になるような行い。 |
− |
李杜韓柳 |
りとかんりゅう |
唐の李白・杜甫・韓愈・柳宗元の四人の略。李・杜は詩、韓・柳は文に優れていた。 |
− |
理非曲直 |
りひきょくちょく |
道理に合ったことと、合わないこと。間違ったことと、正しいこと。 |
△ |
柳暗花明 |
りゅうあんかめい |
柳が薄暗く茂り、花が明るく咲く、春の美しい景色。転じて、行き詰まったかと思った途端、新しい展開がひらけることにもたとえる。 「遊里」をいうこともある。 |
− |
流汗淋漓 |
りゅうかんりんり |
流れる汗がしたたり落ちる様子。 |
− |
流金鑠石 |
りゅうきんしゃくせき |
暑気のはなはだしいこと。金を溶かし石を溶かすの意味。 |
− |
流金焦土 |
りゅうきんしょうど |
大日照りで、金石が溶けて流れ、土や山が焼けこげになるくらい暑いことをいう。 |
− |
流寓漂泊 |
りゅうぐうひょうはく |
落ちぶれてさすらう。 |
− |
流血淋漓 |
りゅうけつりんり |
血が流れしたたるさま。 |
− |
流言飛語 |
りゅうげんひご |
誰いうともなく伝わる、根拠のない、いいかげんな噂。根も葉もないデマ。 |
△ |
竜虎相搏 |
りゅうこあいうつ |
二人の強いものが勝敗を争う。両雄相戦う。 |
- |
柳巷花街 |
りゅうこうかがい |
柳が植えられ、花も咲いて風情のあった遊里、色町のこと。 |
− |
流行坎止 |
りゅうこうかんし |
流れに乗れば行き、険しい所に合えば止まる。流れに任せるたとえ。 |
− |
竜舟鷁首 |
りゅうしゅうげきしゅ |
貴人の乗る船。二隻一対で、一隻はへさきに竜の頭を、一隻は鷁の首の形を彫刻してあるからいう。 |
− |
流觴曲水 |
りゅうしょうきょくすい |
陰暦三月三日に、曲水に杯を流し、その杯が自分の前に流れてこないうちに詩を作り、互いに詩才を競い合った故事。 |
− |
竜驤虎視 |
りゅうじょうこし |
天下に権威をふるうさま。竜のようにのぼり、虎のようににらむこと。「驤」は、おどりあがって天に昇る、勢いのさかんなこと。「虎視」は、虎が獲物を恐ろしい目でにらみすえる意。 |
− |
竜攘虎搏 |
りゅうじょうこはく |
竜と虎が喧嘩するように互角の強者が闘うこと。 |
− |
流觴飛杯 |
りゅうしょうひはい |
酒宴を開いて酒を酌み交わす。 |
− |
流星光底 |
りゅうせいこうてい |
振り上げた名刀の下。 |
− |
竜頭鷁首 |
りゅうとうげきしゅ |
貴人の乗る船。二隻一対で、一隻はへさきに竜の頭を、一隻は鷁の首の形を彫刻してあるからいう。 |
− |
竜頭蛇尾 |
りゅうとうだび |
最初は竜のように立派だが、終りになるに従い蛇の尾のように尻すぼみになること。すなわち、始めは盛んであるが、終りが振るわないこと。 |
○ |
竜蟠虎踞 |
りゅうばんこきょ |
竜がとぐろを巻き、虎が蹲る。強いものがある場所で権勢を振るう事。 |
− |
柳眉倒豎 |
りゅうびとうじゅ |
女性が怒って、眉を逆立てるさま。 |
− |
流芳後世 |
りゅうほうこうせい |
よい評判・名声を後世にまで残すこと。 |
- |
竜門之遊 |
りゅうもんのゆう |
すぐれた人の遊び。 |
− |
竜門扶風 |
りゅうもんふふう |
司馬遷と班固。司馬遷は竜門(山西省の地名)の人、班固は扶風(陜西省の地名)の人。ともに漢代の歴史家。転じて、歴史、また、歴史家。 |
− |
粒粒辛苦 |
りゅうりゅうしんく |
こつこつと努力、苦労を重ねること。 |
△ |
柳緑花紅 |
りゅうりょくかこう |
柳は緑、花はくれない。春の自然のありさま。物が自然のままで人工の加わらないこと。悟りを開いた状態の形容。 |
− |
流離零落 |
りゅうりれいらく |
おちぶれる。 |
− |
劉伶解酲 |
りゅうれいかいてい |
「蒙求」の標題。劉伶が酒を好み、妻が諌めた時、一飲一斛を目標にし、それで酔えば、さらに五斗も飲み酲(よい)を醒ますことができようと言った故事。 |
− |
流連荒亡 |
りゅうれんこうぼう |
遊びにふけって家に帰らなかったり、飲酒などの遊興で、結果、国を滅ぼす意。 |
− |
凌雲之志 |
りょううんのこころざし |
俗界を離れて高く別天地に遊ぶ願い。 |
− |
良玉精金 |
りょうぎょくせいきん |
すぐれた文章のたとえ。 |
− |
良玉美金 |
りょうぎょくびきん |
すぐれた文章のたとえ。 |
− |
良禽択木 |
りょうきんたくぼく |
立派な人は立派な主君を選んで仕えること。 |
− |
良金美玉 |
りょうきんびぎょく |
よい金と、うるわしい玉。すぐれた文章のたとえ。 |
− |
竜駒鳳雛 |
りょうくほうすう |
優れた少年のたとえ。 |
− |
燎原之火 |
りょうげんのひ |
野原を焼く火。野火。勢い激しく、はびこって盛んになるたとえ。 |
− |
利用厚生 |
りようこうせい |
人民の使う道具類を便利にし、衣食を豊かにし、暮らしが楽になるようにすること。 |
− |
陵谷之変 |
りょうこくのへん |
高い丘が変わって深い谷となり、谷が変じて丘となる。世の中の変遷のはなはだしいことのたとえ。 |
− |
竜虎之姿 |
りょうこのし |
竜や虎のすぐれた姿。風采。英雄の素質と威儀。 |
− |
良妻賢母 |
りょうさいけんぼ |
夫に対してはよい妻であり、子に対しては賢い母であるような女性。 |
○ |
両三行涙 |
りょうさんこうのなみだ |
二筋三筋の涙。はらはら落ちる涙。 |
− |
良史之材 |
りょうしのざい |
すぐれた歴史家としての才能。 |
− |
梁上君子 |
りょうじょうのくんし |
盗人の別名。漢の陳寔が賊が忍び込んで、梁の上に隠れているのに気がついて、「人の本性は善良であるが、悪い習慣がつけば、悪人となる。梁の上の君子がそれだ」と子弟に訓戒した。それを聞いて盗賊は梁から降りて罪を謝したという故事。 |
− |
凌霄之志 |
りょうしょうのこころざし |
大空をもしのぐ高い望み。 |
− |
竜驤麟振 |
りょうじょうりんしん |
竜のように登り、麒麟のように奮う。威勢のすぐれたさま。 |
− |
良知良能 |
りょうちりょうのう |
本来人間が生まれながらに持っている知恵と才能。 |
− |
遼東之豕 |
りょうとうのいのこ |
他の社会を知らないことから小さなことを得意に思うこと。 |
− |
竜瞳鳳頸 |
りょうどうほうけい |
竜のような瞳と鳳凰のようなくび。極めて貴い人相とされる。 |
- |
量入制出 |
りょうにゅうせいしゅつ |
収入をはかって、しかるのちに支出を定めること |
− |
竜飛鳳舞 |
りょうひほうぶ |
竜が飛び、鳳凰が舞っているかと思われるような霊妙な山のさま。 |
− |
良風美俗 |
りょうふうびぞく |
その社会を支えている健全な風俗。 |
− |
両部習合 |
りょうぶしゅうごう |
本地垂迹説に基づき、仏教と神道を一つにした神道。 |
− |
両鳳連飛 |
りょうほうれんぴ |
二羽の鳳凰が翼を連ねて飛ぶ様子をいい、兄弟がともに出世することをいう。 |
- |
綾羅錦繍 |
りょうらきんしゅう |
美しい衣服、また、目もあやに美しいものを表現する時に使う言葉。 |
− |
緑浄春深 |
りょくじょうしゅんすい |
「緑は清く春は深し。」清く澄んで水に映える緑。春は今が盛りの新しい色に輝いている。 |
− |
旅進旅退 |
りょしんりょたい |
ともにそろって進み、そろって退く。進退をともにする。また、定見や節操をもたず、ただ他人の意見に従うこと。(= 付和雷同) |
- |
理路整然 |
りろせいぜん |
話や議論などのすじみちがよく整っているようす。 |
◎ |
臨渕羨魚 |
りんえんせんぎょ |
「渕に臨みて魚を羨む」。渕の傍らに立って魚が慾しいと思っているだけでは、魚は手に入らない。 効果的手段を考えることがたいせつの意。 |
− |
麟角鳳嘴 |
りんかくほうし |
麒麟の角と鳳凰のくちばし。きわめてまれにあるもののたとえ。 |
− |
臨渇掘井 |
りんかつくっせい |
のどが渇いてから、井戸を掘るということで、差し迫っての必要に、間に合わないたとえ。盗人を捕らえて縄をなう。 |
− |
臨機応変 |
りんきおうへん |
時と場合によって柔軟にうまく適切な処置をすること。 |
○ |
鱗次櫛比 |
りんじしっぴ |
細かくびっしりしているようす。(鱗や櫛のように。) |
− |
麟趾之化 |
りんしのか |
皇后の徳化をいう。周の文王の后妃の徳を、詩人が「麟之趾」の詩を作って、ほめたたえたことよりいう。 |
− |
臨終正念 |
りんじゅうしょうねん |
死に臨んで、心が乱れず、往生を信じて疑わないこと。 |
− |
臨終之什 |
りんじゅうのじゅう |
死に際に作る詩歌。辞世の句。 |
− |
臨深履薄 |
りんしんりはく |
非常に危険なこと。 |
- |
輪廻転生 |
りんねてんしょう |
何度も死んでは生まれ変わること。 |
− |
麟鳳亀竜 |
りんぽうきりょう |
麒麟と鳳凰と仙亀と神竜。四神にあたる。珍しいもの、また、すぐれた賢人のたとえ。 |
− |
隣里郷党 |
りんりきょうとう |
村里。郷里。近所やその地方。五家が隣、五隣が里、四里が族、五族が党、五党が州、五州が郷(12500家)。 |
− |
淋漓尽致 |
りんりじんち |
話しことばや文章表現が流暢で、十分に意を尽くしていること。「淋漓」は水のしたり落ちること。 「尽致」は十分に意を尽すこと。 |
− |
倫理道徳 |
りんりどうとく |
人として守るべき道。モラル。 |
− |
累進課税 |
るいしんかぜい |
収入額が増えるにつれて税率も上がる税制 |
- |
類比推理 |
るいひすいり |
物事の間に見られる類似点を比較したりして、相互関係や共通点を推測すること。 |
− |
累卵之危 |
るいらんのあやうき |
卵を積み重ねたように崩れやすく、きわめて不安定で危険な状態にあること。 |
− |
流転輪廻 |
るてんりんね |
仏教で衆生の魂が車輪のように回転して巡り、生きかわり、死にかわりするという考え。 |
− |
縷縷綿綿 |
るるめんめん |
話しが長く、こまごまと続くようす。 |
− |
流浪落魄 |
るろうらくはく |
落ちぶれる。 |
− |
礼楽刑政 |
れいがくけいせい |
礼儀、音楽、刑罰、政令。いずれも国の秩序を維持する基本となるもの。 |
− |
冷眼下瞰 |
れいがんかかん |
「冷眼もて下瞰す」とも読む。白目でじろりと見下ろす。 |
− |
冷汗三斗 |
れいかんさんと |
非常に怖いこと。また、恥ずかしい思いをすること。「三斗」は量の多い例え。冷や汗が三斗も出る意から、非常に恥ずかしい思いや、恐ろしいことにあったときの気持ちに使う。 |
△ |
冷眼傍観 |
れいがんぼうかん |
冷静な態度で推移を見守る、冷ややかな眼付きで傍観すること。 |
− |
冷吟閑酔 |
れいぎんかんすい |
さりげなく詩を口ずさみ、のんびりと酔う、という自由で気楽な暮らし。(白楽天) |
− |
冷酷無残 |
れいこくむざん |
人間らしい情が無くむごたらしく残忍なこと。 |
− |
冷酷無情 |
れいこくむじょう |
冷酷で、思いやりの気持ちがないこと。情け知らず。 |
− |
霊魂不滅 |
れいこんふめつ |
肉体は滅びても魂はいつまでも滅びないこと。 |
△ |
砺山帯河 |
れいざんたいが |
国が永久に持続する意味。(黄河が帯のように細くなり、泰山が砥石のように平らになろうとも。) |
− |
礼勝則離 |
れいしょうそくり |
礼儀も度をこえて強制すると、束縛として感じられ人心が離れてしまう。 |
− |
冷暖自知 |
れいだんじち |
水の冷たいか、暖かいかはそれを飲む人が知る。自分のことは他人にとやかくいわれなくても自分で判断することをいう。 |
− |
零丁孤苦 |
れいていこく |
落ちぶれて助ける人もなく、一人苦しむこと。 |
- |
礼煩則乱 |
れいはんそくらん |
礼儀も度を越えて強制すると束縛と受けとられて、人心が離れてしまう。 |
− |
令聞嘉誉 |
れいぶんかよ |
よい誉れ。立派な評判。 |
− |
令聞広誉 |
れいぶんこうよ |
世に広がった良い評判。 |
− |
令聞令望 |
れいぶんれいぼう |
すぐれた令名と、立派な声望。令はすぐれて、立派、よい、という意。 |
− |
礼樂刑政 |
れいらくけいせい |
中国で社会秩序を守るために必要とされた礼節、音楽、刑法、政治。 |
− |
令狸執鼠 |
れいりしつそ |
その人の長所・特技を生かして使うたとえ。「狸(野猫)に令して鼠を執らしむ」 |
− |
櫪馬籠禽 |
れきばろうきん |
馬屋につながれた馬と籠に入れられた鳥の意で、拘束されて自由にならない身のたとえ。(= 籠鳥檻猿) |
- |
蓮華往生 |
れんげおうじょう |
死後、極楽浄土の蓮華台に生まれ変わる。死んで極楽に行くこと。 |
− |
蓮華世界 |
れんげせかい |
極楽浄土をいう。 |
− |
連鎖反応 |
れんさはんのう |
鎖のようにつぎつぎと反応が起こること。 |
○ |
連戦連勝 |
れんせんれんしょう |
何度も戦ってそのたびに勝つこと。 |
− |
連帯責任 |
れんたいせきにん |
二人以上の人が連帯で責任を負うこと。 |
○ |
連篇累読 |
れんぺんるいとく |
だらだら無用の文章を書き綴ること。 |
- |
弄翰戯語 |
ろうかんぎご |
戯れに書いたものや冗談。 |
− |
老驥伏櫪 |
ろうきふくれき |
年取った良馬が小屋のねだ(馬屋の床下に渡す横木)に寝る。賢者が年とってなお世に用いられないこと。 |
− |
狼子野心 |
ろうしやしん |
狼を手なずけようとしても、生来の野性があだとなり、なかなか慣れない。謀反の心や凶暴な人は容易に教化しにくいことにたとえる。 |
− |
聾者之歌 |
ろうしゃのうた |
つんぼの歌ううた。聾者は、自分で歌ってもそれを聞いて楽しむことができないところから、自分で行ないながら、それにより自分を楽しませることのできないことにたとえる。 |
− |
老少不定 |
ろうしょうふじょう |
老人も少年もいつ死ぬかわからないこと。死期は予知できず、人の命のはかなく寿命の定めがたいたとえ。 |
△ |
老成円熟 |
ろうせいえんじゅく |
豊富な経験をもとに考えや態度が柔軟な様 |
- |
老成持重 |
ろうせいじちょう |
老練でしかも慎重なさま。経験を積んでいて物事を慎重冷静に処理すること。 |
− |
籠鳥恋雲 |
ろうちょうれんうん |
籠の中に飼われている鳥が空に浮かぶ雲を恋い慕うこと。転じて、束縛されている者が自由を得たいと望むことをいう。 |
- |
老当益壮 |
ろうとうえきそう |
老年になっても、ますます盛んな意気を持って困難にも立ち向かうべきであるということ。 |
− |
老若男女 |
ろうにゃくなんにょ |
すべての人と言うこと。 |
◎ |
老婆親切 |
ろうばしんせつ |
老婆が余計な世話をやく事から、行き過ぎた余計な親切。老婆心とも言う。 |
− |
老馬之智 |
ろうばのち |
道に迷った時、放した老馬に付いて行けば道に出るものだ、ということから転じて、経験を積んだ者は、その行なうべき道を心得ている。 |
− |
廊廟之器 |
ろうびょうのき |
天下の政治を行うに十分な才能。大臣・宰相となりうる才能。 |
− |
廊廟之計 |
ろうびょうのけい |
大臣宰相となって政務を執るはかりごと。 |
− |
炉火純青 |
ろかじゅんせい |
炉の火炎が純青になると温度も最高に達する。転じて学問や技芸が最高の域に達すること。名人の域に達するたとえ。 |
− |
蘆花浅水 |
ろかせんすい |
あしの花の咲いている水の浅いところ。 |
− |
魯魚亥豕 |
ろぎょがいし |
文字の書き誤り。 |
− |
魯魚之誤 |
ろぎょのあやまり |
文字の写し誤り。魯の字と魚の字は字形が似ているので、よく間違えることから、文字を間違えることをいう。 |
− |
鹿死誰手 |
ろくしすいしゅ |
勝敗の決まらない状態をいう。天下は、まだ誰が統一するか不明ということから。 |
− |
六十耳順 |
ろくじゅうじじゅん |
六十歳で異なる考えも素直に聞き入れられるようになると言うこと。孔子は六十歳になったとき、学問修養も進み、自分と異なる説を聞いても、理にかなえば抵抗なく理解できるようになった。「耳順」は、素直に聞くことが出きる意で、六十歳の意にも用いる。 |
− |
六十六部 |
ろくじゅうろくぶ |
日本内地の六十六か国の寺に参拝して一部ずつ経を納めること。諸国行脚の僧。雲水。 |
− |
六菖十菊 |
ろくしょうじっきく |
手遅れのたとえ。五月五日は菖蒲、九月九日は菊の節句であるが、それに遅れていること。 |
− |
六道輪廻 |
ろくどうりんね |
衆生(しゅじょう)は、迷っているうちはいつまでも六道をめぐって生死を繰り返す、という考え方。 |
− |
鹿苹之歓 |
ろくへいのよろこび |
太平の宴会をいう。鹿が和らぎ鳴いて野の苹(よもぎ)を食べるさまから、賢人を集めてのなごやかな酒盛りをいう。 |
− |
鹿鳴之宴 |
ろくめいのえん |
科挙に及第して都に行くときの送別の宴。「詩経」の小雅の鹿鳴を歌うところからいう。賓客を迎え、また、めでたいことのあるときの宴会。 |
− |
露宿風餐 |
ろしゅくふうさん |
野宿すること。旅の困難をいう。 |
- |
盧生之夢 |
ろせいのゆめ |
一炊之夢に同じ。 |
− |
路線転換 |
ろせんてんかん |
それまでの行き方を別方向へ切り替えること。 |
○ |
六根清浄 |
ろっこんしょうじょう |
眼、耳、鼻、舌、身、意の六根からくる、すべての迷いから抜け出て清浄になること。 |
− |
炉辺談話 |
ろへんだんわ |
いろりばたでくつろいでするおしゃべり。ろばたの四方山語(よもやまご)。 |
− |
驢鳴犬吠 |
ろめいけんばい |
驢馬が鳴き、犬が吠える。聞くに足らないこと。つまらない文章。 |
- |
魯陽之戈 |
ろようのほこ |
戦国時代に、楚の魯陽公が韓と戦って激戦のさなか、日が暮れようとしたとき、彼がほこを上げて日を招くと日は三舎(九十里。軍隊の一日の行程。周尺で36.45粁)ほども返ったという故事。勢威の盛んなことにいう。 |
− |
論功行賞 |
ろんこうこうしょう |
功績をあげたものに、それにふさわしく相応した賞を与えること。 |
△ |
矮子看戯 |
わいしかんぎ |
物事を判断する見識がない。自分の意見を持たず付和雷同すること。 |
− |
矮人看戯 |
わいじんかんぎ |
物事を判断する見識がないことのたとえ。背の低い人が芝居を見るとき、人にさえぎられてよく見えず、前の人の批評にわけもなく従うことからいう。 |
− |
矮人観場 |
わいじんかんじょう |
物事を判断する見識がないことのたとえ。背の低い人が芝居を見るとき、人にさえぎられてよく見えず、前の人の批評にわけもなく従うことからいう。 |
− |
吾家顔子 |
わがいえのがんし |
我が家で顔回のように優れた子。 |
− |
吾家麒麟 |
わがいえのきりん |
父母がその子の優れたさまをいう言葉。 |
− |
吾家竜文 |
わがいえのりゅうもん |
我が家で竜文のように優れた子。竜文は優れた馬の名。 |
− |
吾党之士 |
わがとうのし |
わが仲間の者。 |
− |
吾門標秀 |
わがもんのひょうしゅう |
我が家の傑出した子。 |
− |
和顔愛語 |
わがんあいご |
なごやかな表情と親愛の情がこもった言葉づかい。親しみやすく暖かい態度のこと。 |
− |
和気藹藹 |
わきあいあい |
人々が仲良く、和やかな気分がいっぱいに満ちたさま。 |
○ |
和敬清寂 |
わけいせいじゃく |
茶道の精神を表現するのに用いられた語。和敬は茶事における主客相互の心得、清寂は茶庭・茶室・茶道具などに関連する心得。 |
− |
和羹塩梅 |
わこうえんばい |
いろいろの味を調和して羹を作ること。君主を助けて国の政治をとる大臣のこと。 |
− |
和光同塵 |
わこうどうじん |
賢人が自分の才智を目立たないようにして、俗世間と調子を合わせること。 |
△ |
和魂漢才 |
わこんかんさい |
日本固有の大和心の精神と、「中国伝来の学識」を兼備するたとえ。 |
− |
和魂洋才 |
わこんようさい |
気持ちは日本独特のものを、知恵は西洋の合理性を求めること。 |
○ |
和而不同 |
わじふどう |
「和して同せず」とも読む。人と和らぎ親しんでも、正義をまげてまで、みだりに人に従うことはしない。 |
− |
和醸良酒 |
わじょうりょうしゅ |
蔵人達の「和」が良い酒を醸し出すと言うこと。 |
− |
和衷共済 |
わちゅうきょうさい |
心を合わせ助け合う。一致協力して仕事をすること。 |
− |
和衷共同 |
わちゅうきょうどう |
心を通わせ共に力を合わせて物事に対処すること。 |
− |
和風細雨 |
わふうさいう |
穏やかに吹く風と、静かにそぼ降る雨。人の過ちや欠点を改めるのに柔和な態度、方法でのぞむことのたとえ。 |
− |
和洋折衷 |
わようせっちゅう |
日本と西洋の二つの風俗、様式を適当に取り合わせること。 |
○ |
吾唯知足 |
われただたるをしる |
私はただ自分が満たされていることを知っている」という意味。いわゆる「知足」の精神。吾唯足知とも |
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