【岐阜】いじめ克服の誓い、後輩へ 女子生徒が自殺した瑞浪中2008年3月6日
2006年10月に2年の女子生徒=当時(14)=がいじめを苦に自殺した瑞浪市の瑞浪中学校で5日、命の尊さを伝え、再発防止への誓いを継承する「思いやり集会」が開かれた。11日の卒業式を前に、同級生だった3年生約150人が、下級生約300人にメッセージを託した。 集会は、女子生徒の死をきっかけに取り組んできたいじめ克服の活動を、卒業を前に下級生に引き継ごうと、生徒たちが主体的に企画した。 「僕たちは大切な仲間を失いました」。3年の学年執行部員のあいさつに始まり、「つらい悲しみの中で仲間や生き方について見つめ直した」結果を整理し、大切にしたい8つの言葉として発表した。 「信頼」「仲間」「温かさ」「優しさ」「絆(きずな)」…。これらの言葉を組み合わせ、思いをこめて制作した木製パネルも、4クラスそれぞれが披露した。 生徒会執行部が、生徒から集めたアンケート結果を基に考えた「みんなにあいさつする」「人を傷つける言動はしない」などの「思いやり宣言」が発表されると、全校生徒は満場の拍手で採択。林達夫校長は「このパネルと思いやり宣言を未来永劫(えいごう)に引き継いでいこう」と呼び掛けた。 集会後、3年生の男子生徒は「みんなで卒業したかった。彼女の死はすごく悲しい。二度と同じことが起こらないよう、下級生は思いやりの心を忘れないでほしい」と話した。 2年の男子生徒は「自分たちの学年でも気付いて止められていたら、と思う。3年生の思いをしっかり引き継ぎ、いじめをなくしていきたい」と決意を語った。 同校は、女子生徒の命日の10月23日を「思いやりの日」とし、生徒の死を語り継ぐ集会を今後も毎年開催していく。 (清水祐樹)
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