お産を取り扱う全国の助産所の約1割が、4月以降に義務付けられている嘱託医療機関の確保ができず、廃業に追い込まれる可能性があることが分かった。
07年4月の医療法改正で、お産を扱う助産所は、緊急搬送先確保のため嘱託の産科医と産科医療機関の届け出が義務化され、今年3月末で猶予期間が切れる。
しかし厚生労働省の調査では、今月7日現在、来年度もお産を扱う予定の助産所284施設のうち、9施設は医師と医療機関の両方、18施設は医療機関が決まっていないという。都道府県別の内訳は▽神奈川8▽大分4▽北海道3▽青森、福島、大阪各2--などとなっている。
また2月時点の調査では、お産を扱う予定だった助産所は297施設あり、医療機関の確保をあきらめて既に廃業したり、出産以外の保健指導などに業務を切り替えた施設もあるとみられる。
助産所と医療機関との連携が進まない背景には、産科医の不足や、異常分娩(ぶんべん)を引き取ることによる訴訟リスクの懸念がある。厚労省医政局は「分娩施設がこれ以上減らないよう、嘱託医と嘱託医療機関が同一でも構わないなどの弾力的な運用で、続けられない助産所をゼロに近づけたい」としている。【清水健二】
毎日新聞 2008年3月15日 10時37分 (最終更新時間 3月15日 11時30分)