 | G20閉幕 交渉課題が鮮明に 千葉市で開かれていたG20では、最終日の16日、京都議定書に続く新たな対策の枠組みをテーマに議論が進められ、日本が提案している「セクター別アプローチ」について詳しい説明が行われました。セクター別アプローチは、先進国の新たな削減目標を決めるための手法として、また、現在は削減義務を負っていない中国やインドなどの新興国に対策の強化を促すものとして提案されました。各国の産業などを「電力」や「鉄鋼・セメント」などの部門に分け、部門ごとにエネルギー効率などの「指標」と「生産見通し」を基に今後削減できる量を計算します。これを積み上げて先進国の新たな削減目標を設定するほか、エネルギー効率などの「指標」を基に、新興国への技術の移転や資金協力を進めることで、世界全体の温室効果ガスの削減を目指しています。この提案について15日、途上国からは「温室効果ガスを大量に排出してきた先進国と同じ目標を課されるのは納得できない」という意見が相次いだため、16日の会議で日本は「先進国がより重い責任を負うという原則は当然のことと考えており、すべての国が一律に同じ基準を負うことを前提にしているわけではない」として途上国に理解を求めました。また、16日の会議では、先進国のドイツからも「セクター別アプローチは途上国の対策の進展をはかるためには有効だが、今後、大幅な削減が必要な先進国の新たな目標を検討する方法としては賛成できない」という意見が表明されました。会議のあと、共同議長を務める鴨下環境大臣と甘利経済産業大臣が記者会見し、「セクター別アプローチは、先進国の削減目標の代わりに導入するものではないことを前提に、今後、議論を深める必要性が共有された」として、各国の懸念に配慮した表現で会議を総括したことを明らかにしました。   | 3月16日 19時18分 |
|  |  | G20閉幕 交渉課題が鮮明に 3月16日 19時18分
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