【3月16日03時46分更新】
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◎骨を守る医療紹介 北國健康生きがい事業・金大プログラム

骨のがんの最先端治療を紹介する富田院長(中央)と土屋科長(右)=金沢市の北國会館
骨のがんの最先端治療を紹介する富田院長(中央)と土屋科長(右)=金沢市の北國会館
 北國健康生きがい支援事業の金大プログラム「腰痛から骨のがんまで―整形の挑戦」( 金大、北國新聞社主催)は十五日、金沢市の北國会館で開かれた。富田勝郎同大附属病院 長、土屋弘行整形外科長が手足のしびれや骨折など身近な疾病の治療から、骨のがんの最 先端治療まで、金大整形外科の取り組みを紹介し、生活の質を保つ上で欠かせない骨の健 康維持の重要性を強調した。

 富田院長は、腰痛や手足のしびれが背骨のゆがみから発症していることを説明した。「 背骨や腰が曲がらないように骨粗鬆(こつそしょう)症を予防することが大切」と話し、 具体的な方法として姿勢を正した三十分間程度のウオーキングを勧めた。

 富田院長が世界で初めて成功させた背骨のがんを切り取る手術法についても説明され、 「患者を救う最高で最後の砦(とりで)でありたい」と、最先端医療に取り組む大学病院 としての使命を語った。

 続いて、土屋科長が骨折の種類や治療法を解説した。骨折を放置することで骨の変形や 感染症、さらには肺の病気を引き起こすことを訴え、「腫れや痛みなどの症状が出たら、 骨折を疑って必ず整形外科を受診してほしい」と呼び掛けた。曲がった骨を治す骨延長術 も紹介された。

 田中則男北國新聞社論説副委員長をコーディネーターに骨のがんに関するトークセッシ ョンも行われた。富田院長は背骨のがん切除を可能にするまでの秘話を紹介しながら、さ らなる医療技術の向上へ決意を語った。土屋科長は骨のがん細胞を液体窒素で凍らせる治 療法を紹介し、乳がんなどへの応用に期待を寄せた。


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