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小泉氏「再始動」?/衰えぬ存在感
- 政治・行政
- 2008/03/15
「総理をやめて、あんまり政局のことは話さないほうがいいと思っている。でも、ちょっとだけ」-。首相退任後、沈黙を守っていた小泉純一郎元首相(衆院神奈川11区)が、表舞台での活動を再開した。ブームを引き起こした人気は衰えず、道路特定財源問題の発言に福田首相も呼応するなど、存在感を示している。
十三日夜、静岡県内のホテル。X JAPANの「フォーエバーラブ」の曲にのって登場した小泉氏は、二千人近い聴衆に「総裁選に出る気はまったくない。私は過去の人」などと、身ぶり手ぶりで小泉節を披露した。
首相退任後、マスコミの取材に沈黙を守り講演も控えてきたが、先月は都内で講演。沖縄・宮古島でバイオエタノールの視察も行った。
「解散は来年のサミット後」「福田総理も小沢代表も話し合え」などと政局絡みの発言も続く。特定財源問題は首相主導で修正協議を行うべきだと述べた際には、福田首相も「元首相の発言だから重く受け止める」と受け、影響力の大きさを印象づけた。
昨秋の総裁選の際には若手グループが小泉氏の再登板を求めたり、福田政権になり改革の進展がないのではとの見方がある中、再登板への期待は消えていない。県内国会議員の一人は「自分で旗を立てることはないと思うが、環境が整えばみこしに乗るかもしれない」と政界再編をにらんだ動きとみる声もある。
一方、総裁選で擁立を目指したグループの一人、山内康一氏(同9区)は「構造改革路線が停滞しないよう、けん制しているだけでは」。小泉氏と先月食事をした河野太郎氏(同15区)も「(政界再編や新党結成を)考えているようには全く思わなかった」と振り返る。
河野氏と食事に同席した山本一太氏(参院群馬選挙区)のブログによると、小泉氏は「政治って、難しいよ。『人』についていくのか? それとも自らの信じる『政策』を優先するのか? 皆、これから必ず選択を迫られるぞ!」と意味深長な発言をしたという。
昨年十月、古巣町村派での小泉氏のあいさつ。「人生には上り坂も下り坂もあるが、もう一つあるのが『まさかの坂』」。サプライズ好きの小泉氏の動向に注目が集まっている。
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