ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 千葉 > 記事です。

千葉

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

空:漢字が泣いている /千葉

 事務用品などを買って、領収書をもらうことがある。

 「あて名はどういたしましょう」

 「毎日新聞、としてください」

 店員とこんなやり取りをして、受け取った領収書を見てビックリすることがある。「毎日親聞」や「毎日新文」だったりする。

 思わず店員の顔を見つめてしまうが、自分だって偉そうなことは言えない。

 先日の裁判取材メモ。「しつけをこえた幼児ギャクタイそのもの。ソボーでしつよう、ようしゃのないもの」。裁判長の言葉を、急いで聞き取るせいもあるが、漢字がすぐに頭に浮かばない。

 パソコンのお世話になって、文字を手書きする必要のない生活が続き、頭から漢字がこぼれ落ちるのだろう。利便をもたらす技術革新の一方で、日本の文化を作ってきた漢字が、悲しんでいるように思えてならない。【長谷川力】

毎日新聞 2008年3月16日

千葉 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報