「株式持ち合い」など上場企業の株式保有で多額の含み損が生じ始めた。シャープが持つパイオニア株は110億円程度の含み損となり、住友商事が今年2月に追加取得した住友金属工業株も大幅に値下がりしている。3月末の株価次第では損失処理を迫られる企業も出てきそうだ。株価が高いうちは目立たなかった株式持ち合いへの批判が今後、株主から強まる可能性がある。
シャープとパイオニアは2007年9月に提携を発表。シャープは415億円でパイオニア株の約14%を取得したが、株価は2割以上下がり、含み損が発生。一方、パイオニアが取得したシャープ株も20億円強の含み損を抱えている。(07:00)