県立医大小児科の島友子助教(35)は、8歳と3歳の子どものお母さん。「仕事と家庭の両立は自分1人ではできない。家族や職場の協力があったから続けてこられた」と話す。
産後数カ月で職場に復帰。夜間の急患で夫も親も近くにおらず、子どもを連れて出勤すると、前では患者の子が、後ろでは自分の子が泣いていることもあったが、保護者は分かってくれた。当直の看護師や守衛が面倒をみてくれたり、保育所の迎えが遅れても待ってくれたり。同僚、夫や双方の両親も含め「どの人も嫌な顔一つせずに助けてくれた」と語る。
保育所は年度初めしか入れないと知って驚くなど、出産と育児は「予想外の連続」。だが「多くの人とつながりを持てる貴重な体験」と言う。
仕事と家庭のバランスにはいまも苦心が続くが、「多くの助けに対し、私にできるのは両立を続けること」。子どもたちのためにも自分の道を最後まで貫きたいと考えている。【辻加奈子】
毎日新聞 2008年3月15日