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戦車と兵士が街封鎖 ラサ退去の外国人ら証言 '08/3/16

 【成都(中国四川省)15日共同】十数台の戦車が出動し、何百人もの兵士が並んで街を封鎖。救急車がサイレンを鳴らして走り回り、頭から流血した若者の姿も―。十四日に大規模な暴動が起きた中国チベット自治区ラサから退去し、隣接する四川省の成都空港に空路到着した外国人らに現地の様子を聞いた。

 十四日夜にラサ入りした米国人ホセ・ミゲルさんは、予約した中心部のホテルから、出入り口に兵士が立つ郊外のホテルに移された。一切の外出は禁じられ、十五日にラサから離れるよう警察が命じたという。

 ドイツ人ウルリッヒさんは深夜二時ごろ、宿泊していたホテルのすぐ近くで数発の発砲音を聞いた。急いでバスルームに逃げ込み、外を見ると戦車二台が目の前の通りを走り抜けていった。

 一夜明けた十五日のラサ市内は兵士と警官が至る所に。商店はすべて閉じ、歩行者も車もない「ゴーストタウン」(デンマークからの観光客)と化し、市内へ向かう車はほとんどなかった。

 地元の空港は、ラサから“脱出”する観光客らが押し寄せ大混乱に。当局が厳重な警戒態勢を敷き、安全検査で靴まで脱ぐことを命じられ、観光客は一様に不安そうな表情だった。




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