【北京15日共同】中国チベット自治区の当局者は14日、「ラサで起きた破壊行為を(チベット仏教の最高指導者)ダライ・ラマ(14世)一味が組織、計画し背後から操った十分な証拠がある」と述べ、ダライ・ラマを非難した。国営新華社の取材に答えた。
同当局者は「殴打、略奪などの行為は社会秩序を乱し住民の生活と財産を危険にさらした」と批判。「破壊行為はチベットのあらゆる民族の憤激と非難を呼び起こした」と述べた。発言は、ダライ・ラマとの対話を求める欧米政府などの呼び掛けに対し、従来の敵視政策を変えない姿勢を強調したものといえる。
一方、ラサにいる英誌エコノミストのジェームズ・マイルズ記者は共同通信の電話取材に対し、抗議デモに参加した住民らのほとんどが15日未明までに帰宅、市内が落ち着きを取り戻したことを明らかにした。