社会貢献ブームの要件
前の記事に坂井さんからコメントをいただいて、
>今は、明らかではないが、きっかけさえ与えれば、堰を切ったようにムーブメントを起こす可能性がある、社会事業や社会市場というのは、そういうものだと思っています。
ということについて僕も同感なので、ちょっと解説しておきます。
たいていのブームというのは、世間的に見ると突然巻き起こったように見えますが、実はブームの前に胎動ありなのであります。
韓流ブームの前も、まだ世間では冬ソナもペ・ヨンジュンも知られてなかった頃から、新大久保のコリアン・タウンあたりでは、K-POPのクラブ・イベントが行われていて、もの凄い熱気だったし、韓国歌手のコンサートにつんくがわざわざ見に来てたり、韓国ドラマサイトにはまるおばさまをニュースで紹介されたりしてました。予兆はあったんですね。
ブーム化するにはある臨界点があって、経験的に言えば、それは出現率5%あたりです。出現率というのは、ある集団の中に条件に当てはまる人がどれくらいいるか?ということで、例えば、40代から50代男性の中で蛯原友里のファンが12%いたとすると、出現率12%なんて言ったりします。で、5%そのあたりで、何か発火点になるようなモノがやってくると一気にブーム化します。
社会貢献ブームが来るとすれば、なんだかよく分からないけど社会貢献しなきゃ、やるぞ!!というような人が5%くらい出てくるとブームの兆しですが、このあたりまでは来てるように思うんですけどねえ。後は、起爆剤次第ですねえ。
これは何が来るかは分かりませんが、とにかくとってもセクシーなものです。色気がないモノは爆発しません。嫌韓派の人は認めないでしょうが、冬ソナのペ・ヨンジュンはやっぱり色気がありました。
それで、社会貢献ブームの起爆剤の難しいところは、この色気という点についてです。色気のある社会貢献ってちょっとイメージしにくいでしょう?
色気って、もちろんセクシー派のタレントがアフガニスタンに行って写真を撮ってくるようなことではありません。行為そのものに色気があるか、色気のあるコンテンツなのかということですが、具体的には僕もうまくイメージできません。
たぶん、社会起業家の物語なんじゃないかなと思うんですけどね。僕も、いろんな本を読んでいて、ワクワクするのは社会起業家について解説された本ではなくて、社会起業家の物語ですから。でも、それだけだと大きな起爆剤にはならないので、もう一ひねり必要な気がします。
ところで、社会貢献ブームと言うと、NPO活動歴の長い人たちには叱られちゃったりします。ブームは一過性のモノですが、社会貢献は一過性ではダメですからね。でも、何でもモノゴトを大きくするには、つまり社会的に大きな存在にするには、一度はブームの洗礼を受けなければならないんですね。ブーム化して大騒ぎして偽物もたくさん参入してきて、ブームが去った後にはホンモノだけが残って、その後、地道にさらに大きくしていくと。
実際、商品なんかは、ブームが去った後のほうが市場が大きくなるものです。
もちろん、ブームとともに去るものも多いですが、それで去ってしまうようなモノは所詮、社会にとって必要の無いものですから、まあしょうがないですね。(竹井)
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