スポーツ紙と社会貢献ネタ
旧知のスポーツ紙の記者と飲んだ。ソーシャル・ビジネスをブーム・アップしてもらうために、最近はメディアの人ともなるべく会うようにしているわけですが、メディアの人たちの間ではまだまだ温度差が大きい。経済系のメディアでは社会起業家やNPOネタが多くなっているわりには、社会起業家?なにそれ?という人も多いようです。で、今回、僕がスポーツ紙の記者さんと飲んで確認したかったのは、今のスポーツ紙で社会貢献ネタって扱えますかねえ?ということだったのですが、記者さんの回答は、
「あり得ませんねえ」
ということでした。(泣)
もっともこれは、想定内の回答だったわけですが。
一般紙やニュース23みたいな番組で、社会起業家や社会貢献ネタを扱うのは、まあ、当たり前というか、それが彼らの仕事でもあるわけです。
しかし、スポーツ紙やワイドショーはそうではありません。良くも悪しくも下世話というか、人間の本音の興味、関心の部分を扱うのが仕事なので、スポーツ紙やワイドショーが社会貢献ネタを扱わないのは、多くの人の本音の関心がそこにはない、と考えられているからですね。
社会貢献セクターで活動している人には、ワイドショーなんかで取り扱って欲しくないと考える人も多いかもしれませんが、僕はそうは考えません。社会意識の高い人間だけが社会貢献活動を考えれば良いんだ、一般紙やニュース番組だけが扱ってくれればいいんだというのでは、社会起業家もNPOもさらに大きな活動にはならないでしょう。大きな活動にしていかなければ、企業の支援金も増えませんし、CSR活動との連動も大きくなりません。
じゃあ、どうすればいいかというと、これも難問ですが、スポーツ紙やワイドショーは基本的にスターを扱うものなので、社会貢献スターという人たちが出てくることも大事でしょうね。
スターが社会貢献活動をやるというのではなくて(それも必要ですが)、社会貢献セクターからスターが生まれるということです。ジョン・ウッドなんかもスターですが、まだまだ狭いところでのスターでしかない。一種のカルト・スターですね。(というと怒られそうですが)
先日、地雷撤去アート(と呼んで良いのか?)で個展を開いていたChim↑Pomのエリイみたいな、アートと社会貢献を結びつけるような人が、もっと人気がでてスターになるといいなと思ったりもしますが、どこかの芸能事務所が本気で社会貢献スターを育てる気になってくれないかなあと考えています。このポジションはまだ、誰も取ってないので、成功すればオイシいのですけどねえ。特番なんかすぐに作れちゃうでしょうし、一流企業のCMもドンドン来るだろうし、将来はニュース・キャスターの座も約束されますから。
一方、社会貢献スターなんてのが出現すれば、メディアも社会貢献ネタをさらに扱うようになり、企業もさらにCSR活動を大きくしなければならない、NPOも活動しやすくなると、いいことずくめです
もし、芸能関係の人がこの記事を見ていたら、まじめに考えてみて下さいな。(竹井)
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