CSRはやっぱり儲かるようだ
CSRは本業でやらなきゃと考えている人はけっこう多くて、最近では企業のCSR広報でも、自分達は本業でCSRを考えてますと謳う企業も増えてきた。しかし、本当にそうだろうか?と思って、サクッと調べてみた。
調査の方法は簡単で、思いつくままに企業のウェブサイトに行ってみて、トップページにCSR活動の情報がどのように掲載されているか見てみるというものだ。お茶の時間に適当に調べただけだが、20社ほどみてみればおおよその傾向が分かるだろうと考えた。
結果は、トップページで堂々とCSRを訴求しているのは2割程度。あとは、ほとんど言い訳のように、トップページの端っこにCSR活動報告ページへのリンクがあり、そこを辿って初めて、その企業のCSRへの取り組みが分かるという仕様だ。
本業としてのCSRを考えている企業であれば、トップページに目立つ方法で訴求すべきだろう。自分たちが何を考え、どのようなサービスを提供して社会に貢献しようとしているのか。本気でそんなことを考えている企業なら、まず、生活者にそのことを伝えたいと考えるはずだ。商品情報など二の次だろう。残念ながら、ほとんどの企業のウェブサイトはそのようになっていない。
しかし朗報もある。業界のリーディング・カンパニーは、ちゃんとトップページで企業理念を大きく語っている。僕が今回チェックした中では、トヨタ、松下電器、ヤマハ、味の素、イオンなどがそのような企業だ。たとえば、イオンのウェブサイトのトップページには、植林活動の報告があるが、嫌でも目につく見せ方でド〜ンと掲載されている。同業他社のウェブサイトでは、まっ先に目に飛びこむ情報は「お歳暮!」の文字だ。「植林やってます!」の企業が勝ち組になってる一方で、「お歳暮!」の同業他社は一度倒産して再建途中にある。
もちろん、これらのリーディング・カンパニーは「CSRやってます!!」と声高に叫んでいる訳ではない。ただただ、自分達は何を考え、どのような企業活動を行ない、生活者に何を提供しようとしているかについて語っているだけだ。しかし、そこが明確で説得力がなければ、本業としてのCSRなど展開できる訳がない。逆に言えば、企業理念が明確で説得力があれば、本業そのものがCSR活動になる。
そして、本業としてのCSRをしっかりやっている企業が、それぞれの業界のリーディング・カンパニーであること。これは、CSRが儲かるということが証明されたと勝手に決めさせていただきます。これはグッドニュースでありますね。
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