鳥取県南部町立の「国民健康保険西伯病院」(同町倭)の小児科が医師不足のため四月から休診することが十四日、分かった。同科に一人しかいない五十歳代の女性専門医師が今月末で退職するため。後任のめどは立っていない。
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小児科医師の退職で4月から休診となる南部町立の国民健康保険西伯病院
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同病院は二〇〇六年に全面改築したばかりの総合病院。現在、内科や外科、リハビリテーション科、耳鼻咽喉科など十一の診療科がある。
休診する小児科は八五年に開設。一日平均五人の受診があり、開設当時から専門医師は一人だけだった。女性医師は七年前から勤務し、家庭の事情を理由に昨年十二月に退職を申し出ていた。
同病院は女性医師の慰留に努める一方、鳥取大学医学部(米子市西町)や病院関係者らに後任医師の派遣を要請してきたが、いずれもうまくいかなかった。
同病院では当面、受診者の状況によって、内科など小児科以外の診療科で対応していくという。受診者へは二十六日の議会終了以降、町広報などで周知する。
同病院の三鴨英輔町病院事業管理者は「全国的な医師不足の影響で後任医師を見つけることはできなかったが、見つかり次第早急に再開させたい」と話している。