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韓LG電子、液晶ディスプレイパネルの供給元にシャープを追加

2008/03/13

佐々木朋美

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韓国LG電子は、シャープから32型と52型の液晶ディスプレイ(LCD)パネルの供給を受けると発表した。供給の開始時期は本年(2008年)上半期を予定している。

LG電子がシャープからLCDパネルの供給を受けるのは今回が初めて。現在、LG電子はおもにLG Display(旧LG.Philips LCD ; 3月3日に社名変更)からディスプレイの供給を受けている。今回、シャープからも供給を受けることとなった理由として、LG電子は「市場の需要増加にともない、2008年の販売目標を高く掲げている。それを実現するためにはLG Displayだけからの供給では限界があると判断した」とする。供給量について、LG電子は明言を避けているものの「数十万台程度になるだろう」と述べている。

LG Displayでは、第8世代のLCD(ガラス基板を使ったLCD)製造ラインがまだ未稼働の状態である。一方で競合他社を見ると、韓国Samsung電子とソニーの合弁会社であるS-LCDやシャープはすでに第8世代の製造ラインを稼動させている。LG電子が市場の需要に応えるには、これらの企業に頼らざるを得ない状態だったといえる。

ところで、LG Displayでは来年にも第8世代の製造ラインを稼動することを明らかにしている。今後、もしLG Displayの供給のみで間に合うようであれば、シャープからの供給は中断するのかとの質問に対して、LG電子は「まだ未定」とした。

LG電子では、今年のLCDテレビの販売目標として1,400万台を掲げている。LG電子によると「グローバルのトップ3を狙う」という。折りしも今年は北京五輪。さらに大型テレビの価格下落などに伴い、LCDテレビのさらなる需要拡大が見込まれている。

さらにLG電子のディスプレイ部門の売上(図1)を見ると、営業利益は連続して赤字を計上しているものの、売上額だけを見れば確実に上昇している。これを黒字に転換させるためには、売上をさらに伸ばす必要がある。LG電子にとっては、今が勝負時だ。

図1 LG電子のディスプレイ部門の売上 - 2006年第4四半期から1年間の売上額と営業利益率の推移。営業利益率を見ると、赤字が継続していることがわかる

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