Print this Post Article Lists Back

【コラム】外務省報道官の「暴言」と中国人の傲慢さ(下)

 楊外相の症状は深刻なようだ。北京五輪に出場を予定している多くの外国人選手が北京の大気汚染を問題として取り上げていることについて、楊外相は「多くの中国人選手が北京の競技場で世界記録を破っていることを忘れないでほしい」と言ったかと思うと、「他の国で新記録が出ないならば、北京に来て試してみることを勧める」とまで言ってのけた。北京五輪の開催年に当たる中国で飛行機に乗ってテロに遭う心配はないかという英紙記者の質問に対しても、楊外相は「中国は世界で最も安全な国だ。信じられないならば中国による英国や米国の大使に聞いてみてほしい。間違いなく中国は安全な国だと言うはずだ」と続けた。

 傲慢ぶりが絶頂に達したのは、「自分がどんなスタイルの外交官だと思うか」との質問が飛んだ時だった。答えは「中国の歴代外相には共通点がある。それは国家と人民に忠誠を誓うことだ。わたしは新任の外相として祖国と人民のことを深く胸に刻み職責を忠実に遂行する」というものだった。ジョークを期待していた外国人記者はただ黙り込むしかなかった。

 駐中国大使を6年務めた金夏中(キム・ハジュン)統一部長官は、大使時代の著書『台頭する竜・中国』で、「隋の煬帝の高句麗侵攻は誇示欲の強さによるものだったし、唐の太宗も傲慢な性格のために韓半島(朝鮮半島)を攻撃したがうまくいかなかった。自らを過信したことが清朝の没落を招いた」と書いた。歴史的に中国が傲慢になり始めた時期には、韓半島に住む人々は注意が必要だという指摘だった。中国外務省の官僚には謙虚さを求めたい。

朴勝俊(パク・スンジュン)北京支局長

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
このページのトップに戻る