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【国際】

チベットで暴動 警官が発砲2人死亡か

2008年3月15日 朝刊

 【北京=平岩勇司】中国チベット自治区ラサからの情報によると、中国のチベット支配に対するチベット仏教僧侶らの抗議行動は十四日、市民も加わって拡大。米政府系放送局「ラジオ自由アジア」はデモ隊と警察が衝突、警官隊の発砲で二人が死亡したと伝えた。チベットは戒厳令が布告された一九八九年以来の緊迫した情勢となった。 

 ラサの市街地には人民解放軍が出動し、僧侶らが拠点とするポタラ宮など五カ所以上を封鎖した。国営新華社通信も、ラサ中心部にあるジョカン寺周辺で暴動が起きたと初報道した。

 チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ十四世は十四日、亡命先のインドで「強い懸念」を表明、中国政府に武力を使用しないよう求めた。

 チベットでは一九五九年の「チベット動乱」から四十九年にあたる十日から僧侶らがデモを開始。市内の寺院では僧侶がハンガーストライキを始め、二人が手首を切り重体になったという。

 中国当局は、四月末まで外国人のチベット入境を停止する措置を関係機関に通達した。在北京日本大使館によると、日本人のけが人が出たとの情報は入っていない。

 

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