【北京・大谷麻由美】中国・天津市農薬監督管理部門は、市内にある農薬工場8社に対し、生産禁止となっている有機リン系殺虫剤メタミドホスなど高濃度の農薬5種類を生産していたとして、工場閉鎖の処分を下し、生産設備を撤去した。押収した農薬は計約3300キロに上る。新華社通信が13日、地方紙「天津日報」の報道として伝えた。
天津市内でメタミドホスなどの販売を全面的に禁止するため、政府関連部門が工場や商店などを巡回して農薬を回収。農民の手元に残っている農薬は、購入価格で買い取って、農民の負担を軽減するという。
中国では今年1月、メタミドホスの生産、販売、所持を厳しく取り締まる通達が出された。しかし、メタミドホスは安価で殺虫効果が高いため、使用したがる農民も多く、販売が続いている農村もある。
毎日新聞 2008年3月14日 19時18分