【石家荘(中国河北省)3日共同】中国製ギョーザ中毒事件で、河北省石家荘市にある製造元「天洋食品」が3日、従業員を工場に集め、退職申請書を配布したことが分かった。事件が長期化し工場再開のめどが立たない中で、工場側が従業員の大量一時解雇に踏み切った可能性があり、一部従業員は既に退職したことを認めた。一方、天洋食品は共同通信の取材に「何も話すことはない」と確認を避けている。
退職した女性従業員の父親=石家荘市在住=は「操業停止中の娘の月給は300元(約4350円)しかなく、操業中の3分の1にも及ばない」と説明、工場の操業再開時期について「工場からは5月1日以降と聞いている」と話した。別の男性従業員2人も「多数の従業員が既に退職した」と認めた。
3日午前、工場には200人から300人の従業員が入り、この後、100人近くが「退職申請書」と書かれた紙を持って工場内を歩いているのが確認された。従業員3百数十人のうち一時解雇の対象が全員かどうかは不明。