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ウォン安・原油高・物価高、韓国経済の三重苦(上)

 ある大企業のA常務は為替相場を見るたびにため息をつく。昨年秋に日本から導入することにした産業用フィルム製造設備のために頭を抱えているのだ。A常務は「最初購入を検討した当時、為替レートは100円=765ウォン、契約時には789ウォンだったが、今は900ウォンをはるかに超え、為替差損が100億ウォン(約10億2000万円)に迫っている」とつらそうな表情で語った。

 石油化学業界は最近、全体的に危機に直面している。原油高で基本原料のナフタが1トン当たり900ドル(約9万円)を突破したためだ。これに対し、加工後のエチレン価格は同1200ドル(約12万円)を下回り、利益がほとんど出ない状況だ。証券会社の石油化学担当アナリストは「現在の状況が続けば、石油化学業界の4-6月期利益は1-3月期に比べ半減する」と予測した。

 ウォン安、原油高、物価高の三重苦が韓国経済の足かせとなっている。企業はコスト面でリスクが増大し、新規投資意欲が薄らいでいる。企業の投資促進と経済の活力再生を目指す李明博(イ・ミョンバク)政権の経済政策「MBノミクス」は最初から大きな壁に直面した。

朴淳旭(パク・スンウク)記者

金洪秀(キム・ホンス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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