神戸市の矢田立郎市長は13日の市議会予算特別委で、救急医療体制の拡充について、市、市第2次救急病院協議会、市医師会の3者で、小児科の初期救急拠点設置へ向け検討していることを明らかにした。
市地域保健課によると、市内には症状が比較的軽い初期救急患者を対象とした拠点がなく、市第2次救急病院協議会の調査では、救急患者の8割以上が軽症の患者などで、第2次救急病院の負担増が懸念されている。
今年2月からは東灘区の六甲アイランド病院が24時間の救急患者受け入れを取りやめ、市内で24時間の受け入れ態勢を取るのは、毎日交代の当番病院と、中央市民病院の2カ所だけになった。
このため、市などは、小児科の初期救急の拠点作りの具体的な検討に着手。大阪府豊中市など4市2町が設置した「豊能広域こども急病センター」などを参考に、医師や看護師の確保、場所の選定などを議論しているという。同課は「具体的なめどは立っていない。引き続き議論を深めたい」としている。【内田幸一】
〔神戸版〕
毎日新聞 2008年3月14日