Pの部屋〜制作秘話〜
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VOL.3 GEO BLASTER
2002年12月25日
【ゲーム概要】
Java™ アプリ史上最高の多岐にわたるパターンで楽しめる新コンセプト縦スクロールシューティングゲームです。「ゲームマーケットDX」の第1弾として配信。
© G-mode
制 作 ス タ ッ フ

プロデュース 久我 剛
企画・プログラミング 大窪 智典
グラフィック担当
(スプライトパーツ作成など)
長木 一記
グラフィック担当
(ステージ背景作成など)
江森 てるみ
【ゲームマーケット紹介】
[料金] 従量課金制 1アプリケーション 200円(税込210円)
[対応機種] 100Kアプリ、256Kアプリ対応機種
※アクセス方法はこちら
株式会社ジー・モード
開発第二部 プログラマー 大窪智典
「GEO BLASTER」企画・プログラミングを行う。
[ その他の担当作品 ]
ゲームマーケット「テトリスVS」「遊々麻雀」プログラム、「サルバナナ」企画原案・問題作成、「トポロン」企画原案など多数


テトリスVS

遊々麻雀

サルバナナ

TOPOLON
(久我P) 結果的には5xシリーズ専用になっちゃったけど、「GEO BLASTER」は大変だったね。コンセプトは変わらなかったけど、仕様がまとまるまでには時間かかっちゃったし。
(大窪) そうですね。でも色々時間もかけて、結構本格な縦スクロールシューティングゲームが出来ました。一番の特徴は、端末の位置情報に応じて使える機体が増えていく「モバイルコレクションシステム」を採用したことでしょうか。ワンボタンでお手軽パワーチャージができるなど、ケータイ向けにキャラクターの大きさや操作系も工夫しています。
(久我P) 既に「ゲームマーケット」には、オーソドックスなシューティングゲームとして「Sheep Stinger」や「Stormy Sight」もあったからね。ところで、この「GEO BLASTER」のおすすめポイントはどのヘンかなあ?
(大窪) やられそうになっても、ボタンでいつでも回復できることかな。面倒な人には、自動回復オプション(AUTO CHARGE)もあります。繰り返しプレイするうちに、だんだん敵が強くなっていく無段階の自動レベル調整機能がついていますので、いつのまにかアツくなっている自分に気が付くでしょう!

ボスキャラはそれぞれ個性的な動きや攻撃方法をもっていて、点稼ぎができるボスもいるので、色々遊び方を選べます。それと、必殺技スーパーウェポンで緊急回避!シューティングゲームでは常識となった、いわゆる「ボム」ですね。弾を消すタイプ、敵にダメージを与えるタイプ、敵の動きを止めるタイプの三種類、そしてさらに秘密のスーパーウェポンが・・・。
(久我P) ある意味、戦闘機のネーミングとか、スーパーウェポンの仕様とかは大窪さんの個性そのものだよね。ゲームは作り手のメッセージが伝わりにくい気もするけど、なんか同じニオイというか、電波みたいのをキャッチすることはあるよね。(笑) あんまりゲーム業界長くないけど、そういう感覚って面白いなとは思うな。ところで、つーか、苦労したことについてザックリと言ってやってください・・・。
(大窪) やっぱり、容量制限が厳しかったです。当初は全機種向けでの企画でしたが、背景グラフィックスの質や敵キャラクター数、機体の数にこだわったため、とうとう容量が不足してしまい(汗)、5xシリーズ専用になってしまいました。最初の案では機体の数が150種類もあったんですよ。減らすのに苦労しました。
だけど、5xシリーズ専用にしたことで、容量だけでなく実行処理速度の面で余裕が出たので、敵キャラクターの数や弾数などを多めにすることができました。現在は、背景などを簡略化した全機種用の「GEOBLASTER ZeroX」を「ゲームマーケット」で配信しているので、5xシリーズじゃない方は、ぜひこちらで遊んで欲しいですね。
GEOBLASTER
ZeroX
(久我P) そうそう、「ゲームマーケット」でも「GEOBLASTER ZeroX」を配信し始めたんだよね。「ZeroX」は本家ほど豪華ではないけど、ゲームとしての完成度は高めているし、位置情報を使った機能はないながらも基本の要素は入っているからね。そういえば、決定キーでパワーチャージできる仕様とかについてなんだけど・・・。
(大窪) ゲーム中に主に操作するのはカーソルキー(矢印キー)だけなので、特にキーを押さなくても通常弾は自動で連射されます。それと、ソフト左キーで通常武器のARM.1とARM.2を切り替えることが可能です。ARM.2は、やや強力ですが少しずつパワーを消費します。ボス前ではチャージするのを忘れないように!

チャージは決定キー(Fボタン/センターボタン)を押し続けるとできます。ソフト右キーでは、スーパーウェポンを使用できますが、パワーの残りが十分あり、かつスーパーウェポン数(画面下端左端に表示)が残っていないと使えません。スーパーウェポンは、ボスキャラを倒すと3つストックが増えます。(最大ストック数は9個までです)
(久我P) 使用するキーは減らしたいけど、いろいろやらせたい。携帯電話コンテンツとしてどうするのかという発想は重要だよね。パワーチャージは狭い画面で逃げられなくなっても理不尽な攻撃で即死しないための工夫。自動連射もカーソルキーだけで遊べるような工夫。なんか、ゲームとしての視点だけでモノ作りすると間違ったことになるよね。そういうバランスが命綱かなとはプロデューサーとして毎回思うよ。(笑)
(大窪) あとステージにはCONDITION(戦況)というメーターがついていて、プレイヤーがそれぞれのステージをプレイするたびに青から赤まで段階的に変化しますし、何回もプレイしたステージでは敵が強くなっています。機体にはEXPERIENCE(経験値)がつくんですが、これは、その機体でこれまでに獲得したスコアの累計です。この値によっても敵の強さが変わります。EXPERIENCEが高い機体でプレイすると、敵もそれ相応に強くなります。
(久我P) なかなか機体が増えないというユーザーからの声もあるようだけど、プレイする時のコツは?
(大窪) 機体の増える条件は「新しい場所に行く」ことですね。正確には、あるJ−フォンの基地局(アンテナ範囲)エリアを抜けて、新しい基地局の電波を受信して位置情報を取得すればいいのです。

ただし、一度行ったことがある場所はゲームに記憶されているので、同じ場所を行ったり来たり繰り返しても新しい機体は出ません。例えば都市部で電車通勤されている方などは、出勤時に起動してそのまま電車に乗ればそれだけで数機はゲットできるのではないかと思います。

伝説機体の出現条件は、通常と異なり「移動距離の累計概算」なので、とにかく移動距離を稼がないと出現しません。逆にいえば行ったり来たりを繰り返せばいつかはゲットできますよ。あるいは実家へ帰省するとか、出張のときなどがチャンスです!

(久我P) うーん、企画の斬新さと本格志向のゲーム性を融合していく作業は難しいね。ユーザーへの親切さも様々な要因で追求し切れなかったりするし。毎回、100%満足できないのは宿命かね?(笑) でも、作り手の個性と面白さの追求は大切にしたいかな。んじゃ、個性を大事にするプロデューサーより大窪さんにお願い。らしく最後の締めをひとこと。(笑)

(大窪) 「GEO BLASTER」は、技術的な挑戦や実験的な要素を多く含んでいたため、“シューティングゲームとしての完成度”が十分ではなかったかもしれないと反省しています。今後はこのアプリ開発で培ったノウハウを元に、さらに精進したいと思います。もっと面白いケータイアプリをつくって行くために、地球のみんな!オラに元気をわけてくれ!!
「久我P」の「GEO BLASTER」おすすめポイント
はっきり言ってケータイJavaの限界を攻めよう!J-フォンJava(JSCL)の特性をぜんぶ使おう!とにかく派手にやってやろう!という作り手視点からのわがままなスタートでした。

スプライト機能を多用したり、処理速度の限界を攻めてみたり。ほんとにノウハウの結晶です。それだけに「ケータイでここまで!」という驚きを感じてくれたらウレシイです。リリースは2002年の春ですから時間は経過してるんですが、今でも他と比べて見劣りしないはずです。このタイトルなくして生まれなかったタイトルも多いですし…。

ゲームからは伝わらないかもしれませんが、「これからも面白い遊びを提供したい!」そんな熱意が込められたタイトルです。やっぱ、これは特にケータイらしさ、新しさを感じて遊んでもらいたいゲームですね。
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