伊那中央病院(伊那市)を運営する伊那中央行政組合(組合長・小坂樫男伊那市長)は13日、4月から常勤医が1人減る救急部の医師確保や、同病院の救命救急センター指定を求める要望書を村井知事に提出した。
同病院では、県が派遣していた自治医大卒業生の配置換えに伴い、救急部の医師が4人から3人に減少。小坂組合長は、昭和伊南総合病院(駒ケ根市)や辰野総合病院(上伊那郡辰野町)の医師不足で救急患者が伊那中央に集中しているとし、医師の減少は「上伊那の救急医療の崩壊につながる」と訴えた。
知事は医師確保について「県ではまったく手持ちがない状態。病院内の医師のやりくりで当面、しのいでほしい」と求めた。上伊那地方で現在、昭和伊南が指定を受けている救命救急センターについては「あらためてセンターの機能評価を行い、実態をよく整理したい」とした。