大垣市民病院は13日、精神神経科を5月1日から休診する、と発表した。医師が退職や転勤でいなくなるためで、同病院は補充を検討しているが、精神科医は全国的に不足しており、休診は避けられない見通し。

 同病院によると、常勤医のうち男性医師(32)は3月末で退職、男性医長(41)も病床のある別病院へ転勤が決まり、休診が決まった。この日、同市議会の「市民病院に関する委員会」で明らかにした。

 精神科医不足は全国的な問題で、近年では名古屋第二赤十字病院(名古屋市)や桑名市民病院(三重県桑名市)などが精神科を廃止。県立多治見病院(多治見市)は昨年4月から入院の受け入れをやめ、予約制の外来のみに縮小している。

 大垣市民病院の精神神経科は外来のみで、昨年1年間に延べ約1万人が受診した。西濃地域には同病院のほか5病院に精神科があり、同病院は来院者に紹介状を書いて対応する。しかし精神科医は、別の病気で入院している患者の精神面もケアするため、内藤雅夫庶務課長は「精神科医がいないと他の医師や看護師の負担が非常に大きくなる。再開に向けて引き続き医師の確保に努めたい」としている。