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　日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）は１２日の常務理事会で、役員人事で混乱する日本バスケットボール協会に対し、無期限の資格停止と０７年度の補助金３８６９万円の返還を求める方針を固めた。１８日の理事会、評議員会で正式決定する。４日の加盟団体審査委員会ではＪＯＣの指導を無視した役員選考が重大なルール違反として「退会処分に相当」としていたが、「正常化と判断できた時点で処分を解く」（遅塚研一専務理事）と無期限資格停止で落ち着いた。資格停止処分はＪＯＣの加盟団体規定になく、例外的な措置となった。

　しかし、日本女子代表が６月の世界最終予選（スペイン・マドリード）で北京五輪出場権を獲得した際の派遣問題では一転、強硬姿勢に変わった。ＪＯＣは当初、派遣を認める方針だったが、遅塚専務理事は「６月に正常化していなければ派遣できない」と明言。４年前のアテネ五輪前はテコンドー界が分裂して騒動となり、ＪＯＣは五輪憲章細則の個人資格を適用して岡本依子を派遣したが、当時総務委員長だった遅塚専務理事は「この手は二度と使わない。早い段階できつい処分は正常化を促進する」と、毅然（きぜん）とした姿勢を見せた。五輪最終予選への選手派遣に問題はなく、これまで通りナショナルトレーニングセンターも使用できるが、バスケット協会の混乱は選手たちにも大きな影響を与えることになった。