【ジュネーブ13日共同】北朝鮮の「すべての核計画申告」で争点となっているシリアへの核協力問題について、北朝鮮高官らが拉致問題と日朝関係を引き合いに、正直な申告は米国との関係改善に逆効果との認識を米側に伝えていたことが13日分かった。
また、高濃縮ウランによる核開発疑惑とシリアへの核協力という2つの争点について、北朝鮮高官らは申告から「切り離すべきだ」と表明、今年秋の米大統領選の結果を見守る構えも示したという。いずれも複数の米朝関係筋が明らかにした。
シリアとの核協力について北朝鮮が拉致問題を教訓にしていることを認めたことや2争点の申告と米大統領選の行方を絡ませる姿勢を示したことが分かったのは初めて。
ジュネーブでの13日からの米朝協議で核申告問題の打開を図るには、米国が北朝鮮の警戒感を解消できるかどうかが一つの鍵になりそうだ。